4-1、警戒宣言が出るまで

4-1-1、「大震法」

 東海地震は1978年6月に法律「大規模地震対策特別措置法(大震法)」が定められ、日本で唯一、地震予知により防災の効果をあげようとされている地震です。

 大震法では東海地震の直前に地震発生につながる地殻の異常を感知し、地震がおきるおそれがあると判断されると、気象庁長官により、「東海地震予知情報」が出され、同時に内閣総理大臣により「警戒宣言」が
発令され、巨大地震を迎え撃つ体制をとることになっています。

 同時に大震法では、東海地震により大きな地震災害の予測される地域を「地震防災対策強化地域」に指定し、地震防災のために建築物の耐震強化や、避難訓練、防災組織の強化などさまざまな手段をとることにしています。

 2002年4月には震源域の見直しが行われました。地震防災対策強化地域(強化地域)が西に50キロメートルほど広がることになり、はじめて三大都市圏である名古屋市が、地震防災対策強化地域(強化地域)に含まれることになりました。

4-1-2、三段階のシグナル

警戒宣言までの情報公開は三段階になっています。それぞれに信号機にならった色がつけられ、明確な基準がつけられました。

第一段階、東海地震観測情報(青色)

気象庁の体積歪(ゆがみ)計のひとつが異常なデータを観測した場合に、「東海地震観測情報(青色)」が出されます。

一ヵ所だけの異常データなので、その場所だけの特殊な状況で地震とは関係ない場合や、機器の故障の場合もあります。青色情報の場合は、引き続き観測を行いながら、東海地震につながる状況でなければ、安心情報としての観測情報を出します。同時に、東海地震の前兆現象の可能性を判断できない場合、観測情報をだしながら引きつづき注意をします。

観測情報は安心情報と、ちょっと危ないかもしれない情報の二通りになることを理解してください。

 

第二段階、東海地震注意情報(黄色)

二ヵ所の体積歪計が異常なデータを観測し、互いに矛盾しないとき、東海地震の前兆現象の可能性が高まったと認められ、東海地震注意情報が出されます。

注意情報の発表と同時に、判定会の招集が発表されます。注意情報の発表によって、各防災組織は準備を開始し、住民に適切な広報を行うこととしています。

平成14年の対策強化地域見直しによって、いきなり警戒宣言を発令すると、大都市圏では帰宅困難者の問題をはじめ、広域の災害対策がうまく行かないことなどが明らかになりました。この反省に基づいて、注意情報が出されることになりました。

 

第三段階、東海地震予知情報、警戒宣言発令(赤色)

三ヵ所以上の体積歪計が異常なデータを観測し、前兆すべり「プレスリップ」であると認められた場合、東海地震が発生するおそれがあるとして、気象庁により予知情報が出されます。同時に内閣総理大臣によって警戒宣言が発令されます。全てのテレビラジオなどのマスコミは放送を中断して総理大臣の警戒宣言発令を中継します。

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