超個人的・旅コラム⑭

07.3.18

【パート2:想定外の鳴子温泉】

 依然混雑する仙台空港アクセス線を戻り、同じく今日開業した太子堂駅に立ち寄る。ここでも開業記念イベントが開催されているようだが、ちょうど昼休み時で準備中。また駅の周りには1本のアクセス道路があるだけでまだ何もない。仙台駅に戻り、新幹線コンコースに隣接している「牛タン通り」で牛タンを食した後(これも目的の一つ!)、東北本線の普通列車で北上。E701系6両編成の普通列車は定刻通りに発車したものの、強風のため東仙台−岩切間で速度規制がかかる。間に橋梁を一つ越えるが、地形上風を通り道になっているのだろう。線路脇の枯れ草も真横を向いている。空は雲ひとつなく晴れてはおり、風を感じない車内は、そんな緊張感とは無縁の、穏やかな時間が流れている。結局定刻より9分遅れで小牛田に到着した。

 約1年半ぶりに訪れた小牛田駅は、前回は工事中だった東西の自由通路が完成しており、改札が2階に移転していた。一方、以前の改札口は、待合室として機能している。同じ駅でも、時が移れば変化している。今回のような劇的な変化はなくても、どこかしら変わっているのを見つけただけでも、何やらうれしくなる。

 ここからは、初乗車となる陸羽東線に乗り換え。陸羽東線の愛称「奥の細道ゆけむりライン」をデザインしたキハ110系は、定刻通り小牛田を発車。左にカーブを切って東北本線と袂を分かつと、広大な田畑の真っ只中を快走する。東北新幹線の高架橋をくぐる古川の周辺を除くと、総じてのどかな田園地帯。相変わらず風が強いものの、天気は晴れ。影に雪が多少残っているものの、車窓を見る限りは、なんとなく早春の風景。雪の影響が多いであろう窓の汚れも、見方によっては春の訪れのしるしでもある。(とまでは言い過ぎか・・・)

 江合川に寄り添いながら辿ってきた平地が果て、両脇から迫りくる山の斜面に取り付いたところで、この列車の終点・鳴子温泉に到着。駅に降り立った瞬間、硫黄の独特のにおいがお出迎え。まさに温泉街に駅があり、平成9年に駅名改称(鳴子→鳴子温泉)する前から温泉駅を名乗っていても不思議ではない。(逆に○○温泉と称しながら、そこまで数kmあるところもあるが…)温泉街には外湯もあり、また駅前には足湯もあったが、タオルもないし、時間もない。次の列車に遅らせると、今日中に家まで帰れなくなる。事前の下調べをしていない「思いつき企画」の弱いところであり、実に惜しい。

 

<パート3へ続く>

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