超個人的・旅コラム

‘00.5.4

【パート1:プロローグ】

  世間では遠くのレジャー地へ、または海外へ足を伸ばす人が多いゴールデンウィーク。特に今年は人出が過去最高を記録するらしく、とても不景気とは思えない今年のゴールデンウィーク。しかし、自分でも意外だったが、ここ数年間ゴールデンウィークには鉄道の旅をしていなかった。確かに青春18きっぷを使える季節でもないし、特に近年は3連休しかないケースが多かった。それに、世間全体が移動しどこへ行っても人がいるこの時期に、静かな旅を求める私がわざわざ行く気がしなかったのかもしれない。しかし、今年はスルッとKANSAIエリアで3日間乗り放題の「3dayフリーチケット」が発売になったので、これを機に大半は乗ったはずの関西の私鉄を今一度巡ってみることにした。

  「大半は乗った」とは言ったもののまだ一度も乗ったことのない神戸電鉄を中心に、今日はまわっていくことにする。梅田から阪急宝塚線に乗り、箕面線に寄り道してから宝塚をめざす。宝塚は以前に一度来たことがあるが、独特の雰囲気を持つ土地である。阪急宝塚駅が外装も内装も落ち着いた造りに仕上がっており、駅前を通過するだけの車は地下道を通る構造になっているので、駅前バスロータリーがゆったりしているのもあるが、それよりも街の雰囲気自体が上品に感じる。そして街を歩く人もどことなく上品で金持ちな感じを受ける。宝塚は阪急が創った街と言えるが、その高級感あふれる空気は、関西の私鉄における阪急電鉄の老舗的存在感とあいまって、他の街とは一線を画している。独特で気高い空間である。

  ところが・・である。JRで宝塚を出て1分もしないうちに街の雰囲気は無くなり、急に山の中の景色に包まれた。さっきの宝塚の街は、山と街の境界線上だったようで、一変してローカル色が濃くなった。と思うと突然近代的なマンションが立ち並ぶニュータウン(西宮名塩)が現れたりして、なにやら目まぐるしい。しかし線路は高規格のスラブ軌道が連続し、山の風景にはミスマッチである。しばらくするとこののんびりした風景も、やがては都会の波に飲み込まれるのだろうか。

  程なくして三田に到着。駅の西側は小規模ながら市街地が広がるものの、東側は田んぼが広がるのどかな風景である。ここのバスターミナルはかなり便数も多いらしいので、周辺のベッドタウンの中核をなす駅になっているようである。ただ昔からありそうな商店街しか付近になく(見つけられなかっただけかもしれないが)、また時間もなかったので、結局どこにでもあるコンビニで昼食を買ったのだけが残念だった。

<パート2へ続く>

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