超個人的・旅コラム④
’00.5.6
【パート2:高い場所から見下ろせば・・・】
地上の醍醐バスターミナルからは、京阪バスで六地蔵へ向かう。この京阪バスもフリーチケットが使える。列車とバスが同じカードで乗れるというのは、本当に便利である(ウチの地元のバスではそうはいかない)。また同時に、それだけ利用するカードが多くなることから、カードのコレクションにも都合がいい。実際今回の旅でも各社のカードを買い集めているが、すぐに使うものだから、先行投資と思うと惜しくない。そんな楽しみもスルッとKANSAIによって実現された。
醍醐−六地蔵はさっきの地下鉄東西線の延伸が決定しており、目下建設中である。いつもクルマが渋滞する六地蔵奈良町の交差点にさらに地下鉄工事関係と思われる工事が行われており、余計にゴミゴミして見えたが、地下鉄の開通によりここの交通量はどの程度減少するのか、比較すべき今をよくおぼえておこうと思う。
このバスは実は伏見・西大手筋ゆきで、六地蔵からは京阪宇治線に並行するルートをとる。京阪宇治線は最近乗ったことがあったので、今回はこのままバスに乗って京阪本線との分岐駅・中書島まで行く事にする。どこまで乗っても料金は変わらないので、いつもより大胆な行動に出られる(普通はバスを長距離乗ると割高になる)。京阪宇治線とこのバス路線はほとんど並行しているが、同じ場所だが視点が違うだけでも印象が全然違う。確かに何度か通った場所なのに、全く知らないところのようにさえ思える。また途中の観月橋付近で、さっき通った近鉄京都線を高架でオーバークロスするが、この高架の上からの景色がまたすばらしかった。いつもより十数m高い視点から、いつも列車で渡る鉄橋(澱川橋梁)を見下ろす。遠くには一面に広がる巨椋池干拓地の田畑、その平地の中を東西に走る高架道路、それらのすべては春霞にうっすら包まれていて……。時間にすれば数十秒だったが、またいつも見ている場所だったが、この景色は脳裏に焼きついている。
中書島からは京阪電車で大阪へ。途中枚方市で初乗車となる京阪交野線を往復し、萱島では駅のホームを貫く大クスノキをゆっくり見たのち、門真市で下りる。ここは大阪モノレールが延伸した時にあわせて、コンコース直結の自由通路も設けるなど駅前をきれいに整備したとは聞いていた。今回初めて実物を見たが、そのデザイン性に感心した。もともと近畿道の高架下で殺風景なところだが、駅舎の三角を基調としたデザイン、また駅舎の明るい赤茶色と白のレンガ敷きの広場との、コントラストでもあり調和でもある色合いで、見事に、かつ自然に駅前広場を際立たせている。
大阪モノレールは営業路線がモノレールとしては世界最長で、ギネスブックにも登録されている。ホームは高架の近畿自動車道と同じ高さのところにあり、長いエスカレーターで結ばれている。やはりモノレールは高いところを走る場合が多く、ここも眺めがいい。若干揺れが大きく感じ、乗り心地は決して良いとはいいきれないが、鳥飼の新幹線車両基地や、遠くに少し霞んで見える大阪市内のビル群など、景色にはこと欠かない。またそれでなくともアップダウンが大きいモノレールの軌道を辿るだけでも、何故か楽しくなる。唯一の欠点は正規の運賃が高いことだろう。
途中の万博記念公園で盲腸線である彩都線に乗り換え、阪大病院前まで行ってみる。駅前がすぐ病院があり便利ではあるが、道の反対側はコンビニがあるだけで意外にもひっそりしていた。今日が休日であるから余計にそう見えただけかもしれない。まだ何も造られていないようだったが、この先に計画・建設されている
の先行きを暗示しているようで、少し心配になる。まだこの辺りはこれから成長する段階なのだろう。
分岐駅である万博記念公園ではモノレールの分岐器(ポイント)が動くのがよく見られるが、ダイナミックな動きは見ていて面白いが、軽々と動くあのコンクリートの塊の上を列車が走ると考えると少し不安な気もする。
せっかくなので終点の大阪空港まで乗り全線完乗を果たした(ここでも貧乏性が出てるのか?)。連休の最終日の午後ということで、空港まで乗るお客さんが多く、最後まで立ちっ放しだった。普段もこのくらい乗っていたら大阪モノレールも安泰なのだろうが、市内からのアクセスの不便さがたたって、いまいち軌道に乗れていないらしい。しかし、バスと違いモノレールは遅れることは少ないので、確実性を売りに出せばよさそうな気もするが、イラチの関西人にはこれでは通用しないのだろうか。