超個人的・旅コラム⑥
01.3.15
【パート3:どこにでもある車両、どこにでもある車内の風景】
ここからは上越線の普通列車で北上する。ここの115系は白に緑の細いラインの入った新潟色であり、意外にも5両編成だった。窓の外は、水田の上に積もった雪の平原が遠くまで広がっている。彼方には雪を冠した山々が連なり、文字通り一面の銀世界である。人も家も車も、この景色を遮るものは何もない。といいたいところだが、唯一妨害するものがあった。上越新幹線の高架橋である。雨に濡れて黒く見えるこの高架橋が上越線につきつ離れつずっと並行して続く。ちょっとムードを壊すので、反対側の景色を楽しむことにする。
今日はちょうど短縮授業なのか、あるいは終業式なのか、高校生がたくさん乗りこんで静寂が破られた。周りを気にせず大きい声でしゃべりまくる集団。周囲に何を誇示したいのか、無意味に席を二人分占領する者。立っていられないほど足腰が弱いのか、出入り口に座りこむ者…今や日本全国共通して見られる光景である。また気付いたのが、彼らの話す言葉には方言というか独特のイントネーションがあまり感じられなかった。全国共通の若者口調(あれが「標準」語であるはずがない!)が流布しているかのようだ。テレビの影響なのか、あるいは他の理由かは知らないが、今回の旅では「今自分が新潟にいるんだ」という実感が、少なくとも車内からは感じられなかった。