超個人的・旅コラム⑦
01.3.16
【パート3:歴史を通じたモノの見方in新潟】
その後、また今日も通学帰りの学生で混み合う115系新潟色の普通列車で新潟へ向かう。新潟は4年前の早春に、今は無き仙台−新潟間の夜行バスで、まだ日が昇っていない午前5時に新潟駅に降り立ち、すぐに長岡ゆきの列車に乗りかえただけであり、今回が事実上初めての訪問である。もう既に午後2時を回っており、あまりのんびりしていると街の中を見られないので、駅に着いてすぐにバスに乗って、新潟郷土資料館を目指す。このバス路線は遠回りながら街の中心部を周回していく路線で、大雑把ながら街中を眺められた。道幅の広い東中通りや賑やかな柾谷小路などを見ると、人口50万人を擁する中枢都市であることが感じられ、またその中でも交差点を曲がれば工場があり、民家も多くあり…。また店の看板などいくつかに、ロシア文字も見受けられる。街全体の印象としては、なんとなく「きれい、すっきりした」というイメージが、なぜか残った。
駅から約20分で着いた新潟郷土資料館は、かつての新潟税関の建物であり、江戸末期に新潟を開港した以来の資料が見られる。かつての新潟は信濃川の北側だけの町であり、今の新潟駅周辺には何もなかったこと、信濃川を越える橋を架けることは街の念願であり、新潟のメインストリートを形成する万代橋は、火事や地震のため現在の橋は3代目であること、etc...。
その土地の発展の歴史や、土地にまつわるエピソードを知れば、その街を見る目も変わってくる。私の場合は橋や道や鉄道などの公共物に目が行ってしまうが、例えばここの万代橋を例にとれば、別に何も知らなくても橋の造りの重厚さや川の流れの美しさに心ひかれるが、この橋の歴史を知ることで、さらにその橋の重要性、あるいはその存在の重さを感じられ、また一つ違った見え方になる。モノの見方の角度が一つ増える、ということだ。もちろん歴史あるもの全てが面白く感じられるわけではないが、その中でも何か一つそういうものに出会えたら、といつも願っている。
今日の締めくくりとして、万代シティにある万代レインボータワーに乗って新潟市内を一望する。もう日はかなり傾き、今日も穏やかな日本海に溶けこもうとしている。その方角に見える薄いが大きい島影は佐渡らしい。反対には夕日でほんのり赤く染まった、雪を冠した山々が連なる。場所こそ違え、今回の旅行だけでもよく見られる景色ではあるが、何度見ても飽きないシーンである。いいものはいい。美しいものは美しい。
(Fin)