ここに公表する文章の著作権は私に属します。
無断転載、無断引用はお断りします。
又何らかの形で批判をなされる場合も、ご連絡をお願いします。
筒井康隆の断筆宣言事件の発端は、筒井の「無人警察」という小品が1994年春から国語の教科書に掲載されることに決定したことからであった。そのことに日本てんかん協会が1993年7月に抗議をし、教科書への掲載中止と「無人警察」の出版中止を求めた(後に協会は出版差し止めの要求は取り下げた)。この抗議には出版社(角川書店)も作者も同意もしなかった。しかしその過程で筒井が「ぷっつんっした」と言って突如断筆を宣言するに至ったのだった。
当初私も事情をよく知らないまま、「被差別者の過剰反応が作家の過剰反応を誘発した」ぐらいにしか考えていなかった。しかしそのあと基本的に沈黙を守った(部分的なインタビューなどはあったが)筒井氏に代わって、有名無名の作家、評論家、音楽家などが一斉に「表現の自由を守れ」というキャンペーンを繰り広げる中で、私もすこしずつ考えを変えるに至った。
ここにはその当時私が、雑誌への投稿や作家本人への私信という形で書き表したものを納めた。いずれも発表の機会を得なかったものばかりである。
批判した当人からの返事は,
作者本人への抗議には誠実に対応すると言いながらも、(当然のことだが)全くなかった。
筒井擁護には多くの「文化人」、評論家が「決起」したが、その中に、新進文芸評論家という肩書きの横尾和博氏という人物がいた。
彼が「緊急出版」した「筒井康隆『断筆』の深層」という本は、執筆者の主観的危機感とは裏腹に、まともに文献にも当たらず、明白な事実誤認に基づいたあらぬ論難をするものであった。
私は彼が私と同じ左翼運動出身者であり、過去への誤った総括に依拠して、反差別運動に敵対する姿勢に危機感を持って批判をした。
私にとってもう一つ失望したことは、日本でもっとも論理的であり、進歩的な作家であると考えていた井上ひさしが、筒井康隆の「断筆宣言への軌跡」に序文をよせ、100%の支持ではないにせよ、基本的に彼の断筆に理解を寄せたと言うことでした。その後彼は断筆宣言と表現の自由について論考を明らかにしているが、それにも私は納得できなかった。
この頁へのご意見、批判、質問は電子メールでどうぞ。原則として、この頁上で公開する予定です。もし公開をお望みでなければそのむね明記下さい。E-Mail: pwaaidgp@poem.ocn.ne.jp