一番安心出来る場所はあの人の近く。

あたたかな場所++06.07.09++

ここは屯所内の一番奥、近藤局長の部屋だ。
部屋の中には、非番なのだろう近藤が最近読み始めたらしい恋愛小説を読んでいた。
そんな近藤から少し離れた位置に、愛用しているアイマスクを着けた沖田が昼寝をしていた。
こっちは非番でもなんでもなく、ただのサボりである。
気持ち良さそうに寝息を掻き腕を枕代わりという風に頭の後ろで組んでいた。
知ってか知らずか、いや知っているとは思うが近藤は沖田に注意などせずただ黙って本を読んでいる。

心地良い風が吹く午後の昼下がり。
沖田は庭に降り立った雀の鳴き声で目を覚ました。
だが、アイマスクをしたままなので目を開ることなく意識だけが起きただけだ。
このまま意識をもう一度飛ばしてしまおうかと考え、沖田はふ〜と深いため息を付いたが、パサッという本が捲れる音に反応してアイマスクに手を掛けた。
少しだけアイマスクを上げると、真っ暗闇に光が差し込み沖田は少し眩しそうな顔をする。
それでも、だんだん目が慣れてくると光の向こうに近藤の背中を見付け、安心したようにまた目を瞑りアイマスクから手を離した。
訪れたのは闇だったが、どこか嬉しそうに沖田は口で弧を描くとまた深い眠りへと旅立って行った。

ここは屯所内の一番奥、近藤局長の部屋だ。
心地良い風が吹く午後の昼下がり。
近藤は恋愛小説を読み、沖田は昼寝をしている。