以前から気になっている。
どうして、紗英は出雲を苗字で呼ぶのか。 國崎くんと呼ばれることに慣れているが、何故な前で呼ばないのだろう。
「紗英」
「何、國崎くん」
やはり、國崎くん、だ。
「何で俺のこと、苗字で呼ぶんだ?別に名前で呼んでいいぞ」
松樹に関しては弟くんと呼んでいるが。
「え?」
「別に名前で呼べばいいぜ。呼び捨てでいいし」
玄衛、柚葉以外は名前でそういや呼ばれていないなあと思い出した。松樹に至ってはメイドだ。 紗英は何故か名前を言い出そうとしない。もじもじしている。心なしか顔が赤い気がする。
「じゃあ、い、出雲」
紗英は今にも顔から火が出そうだ。何故そんなに照れるんだ、と思いつつ、出雲はつられて顔が赤くなる。
「名前呼ぶのに、何でそんなに照れるんだよ!」
つい、照れ隠しに怒鳴ってしまう。 しまいに紗英は顔を手で覆ってしまった。 「いや、何だか恥ずかしくて。やっぱり國崎くんでいい?」
「…いいけど」
お前が恥ずかしいわと思いつつ、呼ばれる度に照れてるくらいなら名前で呼ばなくてもいいやと出雲は考え直した。
ていうか、たまに呼ぶマイプリンセスは何故恥ずかしくないんだ。