「これが医師免許!」
ただの紙切れと言ってしまえば、それだけだ。 しかし、レオリオにとってはそれだけではない。 ずっと自分が欲しかったもの、それが手に入ったのだ。嬉しくて、嬉しくてならない。
「やったぜ」
拳を硬く握り締め、一人嬉しさを噛みしめる。誰かれ構わず抱き締めたい気持ちだ。
「報告しなくちゃな」
世話になった人全て。
きっと喜んでくれる筈だ。
携帯電話で電話しようと操作したとき、ふと手が止まる。
クラピカの名前を発見したのだ。 クラピカに連絡するのは、本当に少ない。 クラピカに報告したら、彼はどんな反応をするのだろう。 ゴンやキルアと同じ、ハンター試験に臨んだ仲間だ。
「あいつ、通じるんだろうか」
正直、通じる気がしない。 クラピカは自分と、いやゴンやキルアに対しても距離を取っている。その理由は何となくわかる。
しかし。
「万一、通じるかもしれないしな」
万一、の可能性に賭ける。
お馴染みの電話回線に通じる音が聞こえる。逸る気持ちを抑えながら、レオリオはクラピカの声を待った。