合同会社 住まいの相談室










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欠陥住宅の基礎知識
某紙より転載(岩山健一氏筆)
「新築一戸建てを買ったが揺れる」「すきま風が入って寒い」などの相談から始まり「ビー玉を床に置くと同じ方向に勢いよく転がる」「壁の表面がカビが生えたように変色している」極め付きは「窓枠から室内に雨が滴り落ちる」・・。欠陥住宅はテレビや本の中だけのことではなく、とても身近な問題なのです。大げさな表現かも知れませんが、私が検査をした家のほとんどに、何らかの欠陥が存在していたのは紛れもない事実です。そもそも欠陥住宅とは何でしょう?私は「瑕疵の存在により、安全性が欠如して、売るに売れない状況の住宅」と定義付けてきました。では瑕疵とは何でしょう?辞書では「きずや欠点」などとあいまいに表現されています。2000年施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)を担当する国土交通省は「住宅が契約に定められた内容や社会通念上必要とされている性能を欠いていること」と説明しています。そうすると欠陥住宅とは「契約に定められた内容や社会通念上必要とされている性能を欠いている事により、安全性が欠如して、売るに売れない住宅」ということになります。しかし、「契約に定められた内容」となると、かなり広い意味があり、主観的な部分も含まれます。また、「社会通念上必要とされる性能」と言っても、建設業界人と一般の人の社会通念には大きなずれもあるようで、簡単に解決できないのが現実です。欠陥住宅が造られてしまうのは、工事関係者の無知と設計者不在の業務遂行がまかり通ること、さらには新技術の導入に抵抗しがちなあしき職人気質と法律がなじんでいないことが大きな原因となっています。いずれにしても欠陥住宅問題は、あなたから大切なものを奪います。そうならないよう新築中や引渡し前に建築検査をするなど、できる限りの対策をとる人が増えてきています。自分のものは自分で守る。住宅産業に向けた消費者の視線をさらに厳しくすることが必要です。

一流建築家に設計をたのんだのに
某紙より転載(岩山健一氏筆)
最近多くなった相談に「建築家に設計をたのんでトラブルが発生した」というものがあります。京都に住むIさんは、雑誌で見た大阪の有名な建築家J氏に設計を依頼しました。当然ですが、Iさんは希望を沢山伝えました。J氏は応えるべく設計してくれている、と思っていたのですが、希望が反映されていないとIさんが気付いたのは建物が完成した後だったのです。事前にサイズを知らせてあったにもかかわらず冷蔵庫が入らなかったことに始まって、引き戸を希望していたのにドアになっていたり、バルコニーの手すりがデザイン優先のあまり危険な状態になっていたり・・・。住み手の使い勝手を考えているとは思えない設計でした。検査をしたところ、構造用合板の張り方に問題があって耐力壁になっておらず、窓の周囲に防水処理がされていないなど、稚拙ですが、重大な問題が多く指摘されたのです。施工したのは京都でも老舗の会社で[J氏の指示通りに工事したから責任はない」と主張します。しかし施工者であれば、たとえ指示がなくても、工事に加えて当然のこともあります。まさに合板の張り方や窓の防水など、細かい部分は現場監督が指示することは珍しくありません。J氏に正しい施工方法の知識があれば、問題は起きなかったのですが、残念ながら彼には、現場での工事の手順などと言った、職人の仕事に関する知識は全くありませんでした。建築家とは、建て主の要求を具現化して斬新なデザインの家を建てる人というイメージが強いと思いますが、そうでもない建築家もいるのだということは知っておいた方がよいと思います。建て主の希望を無視し「自分の作品」という考えで仕事する人も少なからずいます。家は建て主の都合で建てるもの、建築家の「自己実現の場」ではないのにです。建築家に仕事を頼む場合は、建て主の希望を聞き入れる人かどうかを必ず確認してください。その建築家に頼んで過去に建てたことのある建て主、できれば築年数の経過した家に住んでいる人を紹介してもらうとよいでしょう。