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おはなし


5月23日
前回ちらっと語源の話が出たところで、今回もまた語源の話をひとつ。といっても前回はど
こかのガイドさんから聞いた全く関係ない英単語の話だったので、今回はきちんと古代オリ
エント発祥の言葉を紹介します。


『アルファベット』

「アルファベット」と言う名前は、「α(アルファ)」、「β(ベータ)」というギリシャ
文字の最初の二つの名前から付けられた、というのはそこそこ知られている話だと思いま
す。でもね、「アルファ」や「ベータ」という名前自体はギリシャ語では何の意味も持たな
いんですよ。なぜならそれが外国から伝わってきた名前だから。

アルファベットを作ったのは古代フェニキア人だといわれています。ギリシャ人達はフェニ
キアから文字を書く習慣を採り入れてアルファベットを使い始めるようになったわけなんで
すが、フェニキア文字(初期アルファベット)のひとつひとつについていたフェニキア語の
名前も一緒に採り入れて、意味もわからないまま使い続けたんです。ギリシャ文字で言う
「アルファ」「ベータ」はフェニキア文字でいう「アレフ」と「ベス」にあたります。

アルファベットを作ったのは確かにフェニキア人なのですが、文字を書く習慣はフェニキア
文字ができるずっと以前から広まっていました。当時の国際共通語はアッカド語です。フェ
ニキア語の「アレフ」と「ベス」はアッカド語で「アルプ」と「ビートゥ」。


ギリシャ
フェニキア
アッカド
アルファ (alpha)
アレフ (aleph)
アルプ (alpu)
ベータ (beta)
ベス (beth)
ビートゥ (bitu)


というわけで、「アルファベット」という名前はアッカド語の「アルプ」「ビートゥ」とい
う単語に由来する、というお話でした。ちなみにアルプ、アレフは「雄牛」、ビートゥ、ベ
スは「家」を意味する単語です。


過去のおはなしはオリエンタリア(ブログ)にあります。








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