スオミ・ピアノ・スクール研究会
(千葉)



 会報Vol.108より 
記録的な猛暑が続いた今夏ですが、朝夕の心地よい風と虫の鳴き声に秋の気配を感じる頃となりました。皆様お元気でお過ごしでしょうか?


スオミ第1巻が現在、出版元で切れて手に入らない状態が続いていますが、この秋か遅くても年内には、価格はそのまま、白黒で再版することになっております。この新しい方法は少ない冊数から印刷することができるので、常に在庫をキープしておけるそうです。そのため今後はこれまでのような再版までの途切れる期間というものがなくなり、絶版の心配もしなくてすむようです。2色刷りでなくなるのは残念ですが、将来まで出版が保証されたことは良かったと思います。そして嬉しいことに絶版になっている第3巻も再版が可能とのことです。

スオミの日本版が旧東京音楽社から出版されて30年になります。次々と新しい教本やメソードが生まれていますが、今もスオミのメソードは少しも古くなっていないばかりか(ただイラストの一部は時代を感じさせますが…)、スオミにしかない素晴らしい部分がたくさんあります。それを多くの方にお伝えするために、来年は再び、舘野泉先生をお迎えして久保春代先生による「スオミ・ピアノ・スクール」のセミナーをちば若葉ステーション主催で開催いたします。2015年に千葉市美浜文化ホールで開催したピティナ・ピアノセミナーの第2回目として伊藤楽器ミュージックシアターで、またカワイ表参道コンサートサロン パウゼで第1回目として開催する予定です。

坂井先生のご子息の和さんが舘野泉ファンクラブ会報に寄せられた記事「フィリピンでの舘野先生」に、坂井先生からよくお聞きしていたお話や私が東京や北海道のスオミ会員の方たちと「舘野泉先生フィリピンコンサートの旅」に出かけたときのお話が載せられていました。皆さまもお読みになりたいのではないかしらと思っていましたところ、ちょうどコンサートで和さんにお会いしましたので会報に載せてもいいかお聞きしましたら快諾してくださいました。さらに手直しまでされてメールでお送りいただきましたのでそのまま掲載させていただきます。

第6回 ピティナ・ピアノステップは2019年1月13日(日)千葉市文化センター アートホールで開催いたします。トークコンサートは石黒美有先生に決まりました。JR「千葉駅」、京成「千葉駅」「千葉中央駅」から徒歩10分という便利な会場です。是非多くの方に聴きにいらしていただけますよう、お声がけください。                                       (浜本)


それでは初めに第110回研究会の報告をいたします。

◆ 第110研究会報告
日時 : 2018年5月15日 (火)   10:00~12:00
会場 : 千葉市生涯学習センター  音楽スタジオ
内容 : 「スオミ・ピアノ・スクール」 第1巻について 

<内容>
スオミの特徴の一つに選曲の素晴らしさ、幅広さがあります。
第1巻について前回の続きから抜粋して見ていきました。

 P.56「くうそう」
原著者のひとり、エーヴァさんの生徒(当時12歳)の作品。
即興演奏したのを書き留めたような曲。
何を空想しているのか、生徒さんにはそれぞれ自由に想像力をふくらませてほしい。
ペダルによる縦の響きをよく聴きながら、その上にメロディーを響かせていく。押し込んで弾かないよう、P.55の「鍵盤をなでる」タッチを使って。
2、4、6、8小節目の休符や12、16小節目の長い音符は響きを味わうように長めに。拍子はあるがテンポを自由にしていい。

 P.59 は旧東京音楽社のテキストでは「長ぐつのおどり」という楽しいロシアの曲が載っていた。ねこが長ぐつを蹴り飛ばして踊っているユーモラスなイラストが曲の感じをよく表している。ヤマハミュージックメディアから再出版されるときに、著作権が取れなかった曲の1曲で、湯山昭作曲「うずまきキャンデー」に差し替えられた。

 P.62、63「ダンス」
この1巻で2曲目の連弾曲。
バロック音楽として、バッハ以前のリュリの作品が入っているのは選曲の時代の幅が広い。(テキストにはリュリの生没年が1622-1687になっているが正しくは1632-1687)

 P.64もバロック、P.65からP.67は別にしてP.69まで古典派が続く。

 P.67は旧東京音楽社の版では、ルートヴィヒ・シュッテ(1848-1909)作曲「二つの三連符エチュード」が載っていた。やはり著作権の都合で中田喜直作曲「夕方のうた」に差し替えられた。

 P.71「ソナチネ」
1つの楽章が8小節という短い曲でありながら、1楽章、2楽章、3楽章それぞれの特徴を持っている。

 P.72「赤ちゃんぞうのブルース」
ジャズピアニストのヘイッキ・サルマント氏によって子どもたちのために書き下ろされた作品。
弾けるようになったら左手はこのままで、右手のメロディーをリズムや音を変えて即興演奏に挑戦してみるのもいい。

 P.74「おやすみなさい」
スオミ日本版がつくられる際に壁真理子さんに委嘱して加えられた曲。
4分の4拍子から4分の6拍子に変わる。4拍子の4分音符と6拍子の付点2分音符が同じ長さになる。
6拍子の左手はハンモックやゆりかごが揺れているような感じ。2拍目、4拍目が硬くなったり、3拍目や6拍目が強くなったりしないで、スラーの通りに弾けるように。
右手は左手につられないで4小節の大きなフレーズでうたえるように。

この後は自由に話し合いました。
          
以下会報掲載


◆ 第12回  ロシアピアノ奏法勉強会     2018.6.29

今回は〝はじめの一歩〟 第3巻 スラーのかかった3つの音符(第2音に重心を置いて)の前回の復習から入り、曲集の中からは舞曲が取り上げられました。
前回と同じ曲もありますが、やった順にポイントを書かせていただきました。

          以下会報掲載 
 
会報Vol.107より  

色とりどりのバラが華やかな季節となりました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。

4月22日(日)に浜離宮朝日ホール 小ホールで開催されたピティナ・ピアノ指導法セミナーでのポスターセッションが無事終了いたしました。
「スオミ・ピアノ・スクール」“音楽への旅立ち”から「手」「耳」「イマジネーション」にポイントをしぼってお話いたしました。
ピティナのセミナーの中で、ステージ上ではありませんが、直接スオミを紹介したのは初めてのことになります。その様子と写真を掲載させていただきました。
第10回目、第11回目のロシアピアノ奏法勉強会報告も掲載しております。
ちば若葉ステーションによる第6回目のピティナ・ピアノステップは、これまでの会場の千葉市若葉文化ホールが秋に改修工事に入ることから他の会場を検討しておりましたが、来年1月13日(日)に千葉市文化センターアートホールで開催することが決まりました。初めての会場で、時期もこれまでの11月と違い、何かと勝手も違うことでしょう。
これから告知、準備に取り掛かってまいりますが、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
                                (浜本)
         
それでは初めに第109回研究会の報告をいたします。

◆ 第109研究会報告
日時 : 2018年1月16日 (火)   10:00~12:00
会場 : 千葉市生涯学習センター  音楽スタジオ
内容 : 「スオミ・ピアノ・スクール」 第1巻について 

<内容>
前回に引き続き、第1巻のなかで「スオミ」ならではの特徴のあるページを取り上げました。
●P.14、15 「ピアノのためのものがたり」
“音楽への旅立ち”のP.13 の 「おや、いろいろなおとがきこえますね」から続くスオミならではの即興演奏のページ。ここではグリッサンド、クラスター、ノックといった現代奏法とその記譜法を知り、物語に合わせてイメージを音にしていく。
● P.16「うでの力をぬきましょう」
脱力の方法について書かれていることがスオミの一番の特徴といってもいい。
“音楽への旅立ち”P.15、P.24から続くページ。このように生徒の手を持ってあげて、脱力の状態を自覚させることは“旅立ち”の初めの段階からするといい。
● P.18「音符と休符のながさ」
音符と休符の長さの概念を学ぶのに、上は丸いパンを分割していくもので、名前の意味も理解できる。
下は動物の絵が音符の特徴を表している。このように長さの違いは重さの違いでもあることを認識する。
● P.26「音程」
“旅立ち”のP.62から続くもの。“旅立ち”は2度から5度までだったが、ここでは1度から1オクターブまで示されている。
● P.28「重音をレガートにひきましょう」
重音のレガートはもっとも重要な課題の1つ。
先にピアノのふたの上で動きを確認するのもいい。
動く方の音はなめらかに移っていくよう気を付け、同じ音(1か5)の方は初めは短くしてもいいが、できるようになったら同音連打のレガートで弾けるように。
同じページの「ぞうさんのたび」は左手の重音のレガートに注意をはらって弾く。
2頭のぞうが歩いているイラストからも2声でしっかりつながってゆったり進む感じがつかみやすい。右手のメロディーも像のイメージで、同音のところも短くならないようにたっぷりと弾く。
● P.31「むきゅうどう」
上の鍵盤のイラストは“旅立ち”のP.60「おやゆびがてのしたに」からの発展といえる。
黒鍵の高さを利用して親指が低くならずに手の下をくぐる。
この曲では半音階も意識する。右手は無窮動のように半音階で動き回るが、左手のバスの半音階は大きなフレーズをつくる。
●P.36「三和音」「三和音のてんかいけい」
三和音について、また三和音の転回形がイラストで分かりやすく表されている。
3本のペンをC、E、Gの鍵盤の上に置いて、1本ずつイラストのように移動して見せるとより分かりやすい。3つの音を生徒さん3兄弟に当てはめて教えるということも。
このページからP,38「和音れんしゅう」P.78~P,81「三和音とカデンツ」へとつながっている。P,46「ボートのうた」の右手も三和音の転回でできている。
●P.44「ペダル」
ペダルを踏むときに何より大事なのは「耳」。そのためのペダルの練習方法が載っているのは「スオミ」ならではで、とても大切なページ。
生徒がかかとを床に付けたままガタンとした音が出ないようにペダルを上下できるようになったら、目を閉じ、耳を澄ませて先生の弾く和音に合わせて踏みかえをする。聴くことに自然に集中できる。
ペダルの印が書いてあるから踏むのではなく、どのタイミングで踏むのか、どのように踏むのか、あくまでも自分の耳で選べるように。
初めにこの方法で「耳で踏む」ことを認識することで、その後のペダリングに大きな違いが出る。
          以下会報掲載


◆第10回  ロシアピアノ奏法勉強会     2018.1.31

2018年1月31日(水)古畑先生をお迎えして今年最初のロシアピアノ奏法勉強会が行われました。
初めに、村手静子先生のまとめられた“美しい音を求めて…指の訓練”からロシア奏法の基本の練習としてハノンやアルベルティバスなどをひとり一人みていただきました。
          以下会報掲載


◆第11回 ロシアピアノ奏法勉強会  2018.4.3

今回は “はじめの一歩” 第3巻の続きに加え、新しく 「曲集」 にも入りました。
古畑先生がお話されたことを1曲ずつ書き出してみました。

第3巻
〔137〕 子どもに教えるときは「パラシュートでふわーっと落ちるように。」
大人は手を置いて、3の指だけ出すように。
2の指が手の真ん中(3の指は付随している)と思うこと。(つまり5の指は上がらないように。)
アウフタクトは息を吸って、1拍目は吐く。
子どもには、第3音で腕を引き上げることを必ずやるように。(大人はあまり大きな動きはいらない。)
1の指は短いので前から手を持っていく。
5の指から1の指、1の指から5の指への連動。指も先を読む。
できるようになったら1拍目に少し時間をとる。
指の付け根から外側に少しひねる感じ。

〔138〕 譜読みは左手バスから。拍も左手でとる。
伸びている音を大事に、止まらないように。
左手の響きに右手が入るような感じで。

          以下会報掲載

曲集
〔29〕  まず左手から。3拍のばす音、上がる音、下がる音を意識して。
その左手に右手を入れる。
右手は、長い音を出し、細かい音の方はしっかり弾かないで。
多声部としての中の音との違いを弾き分ける。

          以下会報掲載


◆ピティナ・ピアノ指導法セミナー Vol.51 ポスターセッション
                        
4月22日(日)に浜離宮朝日小ホールで開催されたピティナ・ピアノ指導法セミナー昼休み特別企画のポスターセッションで、「スオミ」を使った導入期の指導法についてお話いたしました。

ポスターの作成は、3月にピティナの岩山さんが取材にいらして、私の話を編集し、上手にまとめてくださいました。イラストはテキストからではなく、ピティナのデザイン担当の方が描いて下さったものです。より分かりやすく、可愛らしくて親しみやすいものが出来上がりました。

当日は黒山の人だかりという盛況で(ピティナ担当者様より)、たくさんの方が熱心にお聞き下さったようです。
特に脱力奏法についてのところは最後まで質問をいただき、皆さんが一番興味を持っていらっしゃることのようでした。
近くでお聞き下さっていたお知り合いの音大教授の先生から「前からスオミは持っているんですけど、そんな意味があったとは…とても勉強になりました!」と嬉しい感想をいただきました。
後ろの方まで声が届きにくかったと思いますが、レガートのための「指あるき」の紹介をしているところをご覧になった先生からは「人が多いので遠くからでしたが、そこを見ただけでもちゃんと確立された良いメソードだということが分かりました。」とおっしゃっていただきました。ただ「ふだんはオルガン・ピアノの本を使うことにしたのでどうしよう?困ってしまいました。」とのこと、「併用すれば…」と言いたかったのですが、説明するだけの時間はなく、その言葉は飲みこんでしまいました。

   
ピティナのイベントで「スオミ」を直接紹介するのは今回初めてのこと、その素晴らしさを知った方が少しでも増え、今後につながると嬉しいです。(浜本多都子)


 
会報Vol.106より 
新しい年を迎えて、様々な抱負に夢の膨らむこの頃ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。研究会も新年度となります。更新の手続きをよろしくお願いいたします。

昨年は2月につくばで、10月には小金井で舘野泉先生をお迎えして久保春代先生によるスオミ・ピアノ・スクールのセミナーが開催されました。
つくばは異例の2回目の開催です。小金井では初めての開催で、スオミを知らない方々が多く受講される一方、坂井先生の頃の地方の会員の方がはるばる遠方よりいらしてくださり、懐かしさとともにスオミの歴史を感じずにはいられませんでした。
昨年から新しく会員になられました杉本先生に感想を寄せていただきました。
ロシア奏法勉強会は5回行いました。第9回目勉強会報告を掲載いたします。。
第5回 ピティナ・ピアノステップは11月5日(日)、無事終了いたしました。今回はスタッフの人数がぎりぎりで心配でしたが、素晴らしいチームワークのもと、皆さんがそれぞれの係りのお仕事に慣れてきたことで、これまでで一番順調に運営できたように思います。アドバイザーを務めてくださった3人の先生方からは、小さな生徒さんのピアノの音色が美しかったとのお褒めのお言葉をいただきました。スオミ・ピアノ・スクールの理念を基に、美しい音、心からの表現を大切にして、ピアノの素晴らしさ、深さを多くの方に知っていただけるように、という願いから立ち上げたステーションですので、このことは大変嬉しく思いました。そして生徒さんたちが演奏した「スオミ・ピアノ・スクール」や同じ作曲者の「Funy Animal Pictures」(これまで「楽しい動物曲集」と案内しております。)にとても興味を持っていただき、すぐにご紹介させていただきました。「スオミ」を全国からお迎えするアドバイザーの先生方にアピールするという目的もかなえられたステップとなったようです。
ピティナでは4月22日(日)にピアノ指導セミナーが浜離宮朝日ホールで開催されます。この中でステージではありませんが、会場ロビーで行う指導法紹介のポスターセッションの講師をさせていただくことになりました。「スオミ」を使った指導法を中心にお伝えしたいと考えております。ステージ上のセミナーも大変魅力あるものばかりです。皆さまにも是非ご参加いただき、応援していただけますと嬉しいです。                                       (浜本)

         
それでは初めに第108回研究会の報告をいたします。


第108研究会報告
日時 : 2017年9月29日 (金)   9:00~11:00
            終了後、ピティナ・ピアノステップ打ち合わせ
会場 : 千葉市生涯学習センター  音楽スタジオ
内容 : 1. 「スオミ・ピアノ・スクール」 第 1巻について 

<内容>
第1巻について
 第1巻の初めの3曲は歌の曲です。
「歌う」ことは演奏の基本となるもので、実際に声を出して歌ったり、歌いながら弾くということが大切。フレーズがどこまでなのか、どこでブレスするのかは歌詞も助けとなります。

生徒さんの問題点として
① ひとフレーズを一息で歌えず、同音のところはその間でブレスをしてしまう。
② 音程が取れない。
③ 極度のガラガラ声(嗄声)で声に高低がつかない。
といった事例が挙げられました。
① の解決として、歌詞や音名でなく、「すー」で歌わせてみる。
という提案がありました。
②と③ は音を聴くこともできていないことがあります。
そこで佐々木基之著「耳をひらく」(柏樹社)で提唱されている分離唱を紹介、皆さんで実践してみました。(東京芸大教授の渡辺健二氏が佐々木基之氏にこの分離唱の指導を受けていらっしゃった時期があります。)
分離唱の方法とは、
♪ まず先生がピアノでCEGの和音を弾き、生徒が小さな声で真ん中のEを「E(エー)」と歌う。
♪ 先生は途中でピアノの音が消えないように和音を連続して弾く。
♪ 生徒はピアノの和音の響きに声が溶け込むように歌う。
♪ この溶け込む感じ(共鳴)が大事で、ピアノの単音のEの音とは微妙に違うはず。
♪ 分離唱は発声練習ではないのでいい声を要求しない。
♪ 先生も一緒に歌ってあげるとよい。
♪ CFAやHDGでも真ん中のFやDを「エーフ」や「デー」と歌っていく。
♪ 同じようにして上や下のCやG、Fも歌う。
♪ 正しい声を出せるようになったら、あらゆる調のあらゆる和音で歌えるようにする。
このようにして、聴いた和音の中のどの音もすぐに歌えるように訓練していく。

 P.10「アーアー、ヘイッキ」はフィンランド語の歌詞が載せられています。
子どもたちが歌えるように日本語の歌詞を考えてみては、という声がありました。P.11の歌詞の大意を参考に、研究会でいい歌詞ができたらいいですね。

          以下会報掲載


◆ 第9回 古畑先生をお迎えして ロシア奏法勉強会 2017.11.30

まず最初に美しい音を引き出すための指の使い方を復習しました。ひとつの音を一本づつ付け根から回すように4321の指で順に連打、2から1へはU字型を意識して摘まむ感覚で、1は肘を絞るように置く。
手の大きな私はそのアドバイスに従うと2と1の音がなめらかに自然に繋がる感覚になりました。
次は親指を第1関節から柔らかく動かす練習へ。実際の演奏では角度をななめにし第1関節を動かす意識を持つ。そして手首を固定し手の甲を固く内側を張らせるようにして5度6度を弾く練習へと続きました。
また手の中に意思を持ち、置くように打鍵に入る時の呼吸の取り方や手と体の使い方を、子供と大人、それぞれの方法で教えていただきました。
弾いたらすぐに裏拍を感じる、常に裏拍を意識しながら音楽の中の生きたリズムを感じることが大切です、とおっしゃられました。

後半はテキスト3巻へと進みました。
124番 3つの音の連打、これは手の甲で操るように一点で支えながら奥へ返すように。左手3つの音を歌ってみることが大切。
125番 スタカートの連打はボールを掴むように内側に音を取り込むように。最後は教会で響いているようなたっぷりとした音で終わる。
127番 シンコペーションは音をよく聴くこと。左4度は固めた手が揺れるイメージで。右手はバネを意識しボールを掴むように。
128番 拍子感(2拍子)、音のラインを感じて。勢いのある音は鍵盤に手を置いてから弾く。
129番 子守歌は、手はぐっと固めておくが指先は繊細に。次に来る音を想定して鍵盤に手を置いておく。右4度は5指に重さがかかる。
これらを個々の弾き方、手、体に合わせた的確なアドバイスをいただき、勉強会を終えました。
次回は指先の繊細な神経を使う130番へと進みます。
 
 
 会報Vol.105より
 不安定なお天気が続いた夏でしたが、時折覗く青い空と鈴虫の鳴き声に、季節は秋へと移り変わったことを実感するこの頃です。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

10月6日(金)に、舘野泉先生をお迎えして久保春代先生による「スオミ・ピアノ・スクール」公開講座が宮地楽器(小金井)で開催されます。今年11月には81歳のお誕生日を迎えられる舘野先生、ますます精力的に演奏活動を展開されています。こうしてスオミの講座にご協力いただけるうちに、できるだけ多くの方にいらしていただきたいと思います。主催の宮地楽器さんより、受講料はスオミ会員とその紹介の方もMTC(宮地楽器会員)と同じ扱いにしていただけるとのことです。どうぞお知り合いの方にもお声をかけていただきますようお願いいたします。
11月10日(金)のお誕生日には今年もバースデーコンサートがあります。世界初演の曲も2曲入っています。こちらも皆様と感動を分かち合いたいと思います。
ステーション勉強会として、昨年から行っているロシア奏法勉強会は8月に第8回目が開催されました。(前回までの会報の勉強会報告のタイトルの番号が間違っておりましたので訂正させていただきます。第5回2017年1月5日、第6回3月9日です。)
第7回と第8回の勉強会報告を掲載いたしました。
ピティナ・ピアノステップは11月5日(日)第5回目の開催となります。9月の定例研究会の前に(9:00~)打ち合わせを行いますので、お時間のある方はよろしくお願いいたします。
(浜本)          

それでは初めに第107回研究会の報告をいたします。


◆ 第107研究会報告
日時 : 2017年5月26日 (金)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター  多目的室
内容 : スオミ・ピアノ・スクール “音楽への旅立ち” と併用するテキストについて 


<内容>

第1巻に入る前に、「音楽への旅立ち」で併用曲集としてどのようなテキストが使われているのか、皆さんにお聞きしました。
生徒さんによっていくつかのテキストを使い分けていらっしゃるようです。

 白トンプソンと言われている「トンプソン はじめてのピアノ教本」は、赤い表紙の「小さな手のためのピアノ教本」の後、もっと小さな幼児向けに書かれた教本。
別に購入するミュージックデータ(フロッピー)のオーケストレーション、音質がとてもいいとのことで、一押しのテキストとして挙げられた。
 「ピアノランド」はテキストに連弾の伴奏も載せられているが、ミュージックデータもかなり進化しており、効果的な指導法が積極的に提案されている。
テキストの曲がすべて一人の作曲家のオリジナル作品なので、いろいろなスタイルで書かれているとはいえ、同じような音楽傾向になる。ポピュラー音楽の要素も入っている。
 「ぴあの どりーむ」はきれいなカラーのイラストに惹かれて弾く生徒もいる。
同じポジションの曲が続き、定着させるようになっている。
1の指がド、2がレ、3がミ……というように決められている期間が長いので、それ以外のポジションで弾くのが難しくなる。また音符が本当には読めていなくても弾けてしまうことがある。
あえて発達障がいのある生徒さんに使ってうまくいっているという話もあった。
 「みんなのオルガン・ピアノの本」と並行して、「新版 みんなのオルガン・ピアノの本」が2年前に出た。現代の子どもたちに合わせてリニューアルされている。昔からある旧版(1957年初版とのこと)は馴染みがあるので、どちらも取り入れやすい。
 「ピアノひけるよ!ジュニア」は知っている曲を弾きたい生徒さんには嬉しいテキスト。よく知っている曲が入っているのでとっつきやすいが、進度に配慮する必要はある。
 併用曲集として「アルフレッド」を使用する場合、レベルC から入るという人が多かった。
 「うたとピアノの絵本」は ①みぎて ②ひだりて ③りょうて と分かれている。①みぎてを終えてから②ひだりてに入るよりも、同時に2冊スタートさせるか、できる子どもであれば③りょうてから入るといい。


以上、皆さんから挙げられたテキストでした。

途中、指導の際に苦労していることや効果のあった方法などの話にも及びました。
 片手で弾けても両手になると弾けなくなる。
これは、右手、左手両方を同時に見ようとすることで、片手の時に見ていた横の流れがなくなり、縦に1音ずつ見ることになってしまうことが原因。

以下会報掲載


 
◆ 第7回 古畑先生をお迎えして ロシア奏法勉強会報告 2017.5.29

2017年5月29日(月)古畑由美子先生をお迎えして、第7回目のロシア奏法勉強会が行われました。(前回の勉強会が会報に第7回となっていますが第6回でした。)

ロシア奏法によるピアノ教本“はじめの一歩”第2巻の「スラーのかかった2つの音符――アウフタクト」から始まりました。
弱拍から始まるフレージング、よく曲の中に出てくる大事な動きです。
拍子感を持ってどのようにレガートするのか、古畑先生は子どもにも分かりやすい様々な表現で示して下さいました。
右手から左手へのスラーは、「左右に揺れるように」両腕が連動して弾きます。
このような場合も“はじめの一歩“の最初にやった3の指で鍵盤から音を引き出す奏法が基本です。小指を意識してポジションはなるべく「回外」で取ります。手の中にエネルギーを感じて、指で弾くのでなく、手の中から弾くという感じです。
右手がアウフタクトで左手が強拍にくる曲では、左手1拍目をめざして入ること、また左手を聴いて右手を歌う、といった提案もありました。

この後は今回から始まったツェルニー30番より第1番です。
ピアノを学ぶのに必須の練習曲ですが、これをロシア奏法で弾くと……?
先ず左手の弾き方から入りました。
バスの重心のかけ方、スラーやスタッカートの弾き方など丁寧に取り上げてくださいました。
この1番は右手の速い動きばかりを気にしがちですが、音楽の流れを作るのは左手です。両手で弾く時も、左手がリードして決して止まらないようにとのことです。右手を音名で歌いながら(早口で!)弾くといいそうです。
古畑先生は、ここでも「回外」という言葉をよく使われていましたが、外声をしっかりさせて、他の音をその響きの中に入れるというのがポイントのようです。 

次回は2番から、“はじめの一歩”はいよいよ第3巻になります。
                                  (T.H 記)



◆ 第8回 古畑先生をお迎えして ロシア奏法勉強会報告 2017.8.3

「ロシアの子どもたちは幼い頃からプーシキンの詩を暗唱している」ので、自然に《言葉が音になる!》、とのお話が心に残りました。
言語が音楽と分かち難く結びついているヨーロッパの言語に比べ、日本語は抑揚が小さく言葉のフレーズ感も弱く、全てに母音が付くので子音の強いアクセントがなくまたポキポキ切れて聴こえ、語尾もはっきりしません。言葉の点では不利ですが、日本にも良い歌がたくさんあり、四季の移ろいがはっきりした風土と日本人の繊細な感情を生かした、音楽的に価値のある『スオミ』や『はじめの一歩』のような、日本独自のピアノ教本がいつかできたらいいなあと思います。

さて、1本指のノンレガートから始めたロシア奏法による教本『はじめの一歩』のレッスンも、いよいよ第3巻「スラーのかかった3つの音符~第1音に重心をおいて~」に入りました。3つの音符のレガートで、第1・第2・第3音と順に重心をおき系統立てて詳しく学ぶのは、初めての経験です。今回は116~121の5曲。

116と121では、f (強)とp (弱)の表情を変化させる練習をしました。f では打鍵のスピードを速くp ではゆっくり入る。p の《なでなでする》との古畑先生の表現が印象的です。3拍子のこの2曲とも、左手3拍目から右手1拍目への旋律の橋渡し部分では、「しっかり右手に渡し、左手からしっかりもらって」と、2人で心を通わせて会話やダンスをしているようなイメージです。

117では、「伴奏の5度の響きの方をもっとよく聴いて」とのアドバイスで、弾こうと意識し過ぎた旋律が、5度の響きの中から良いバランスで自然に聴こえて来ました。8小節の素朴な曲でも(だからこそ)、聴く(正しく聴く)ことがいかに大切かよくわかりました。耳で聴こえない音は弾けないはずなのに、日本人は聴こえない音でも弾けてしまう傾向にあるとのお話。そのような演奏は聴く人の心に届かない。自然で美しく心に沁みる演奏は 「指で弾くのでなく耳で弾く」

118では、4・6小節の2拍目裏拍は落とさずに、次の音へ向けて引き上げてから5・7小節1拍目に落とします。いつもアウフタクトを意識し、「一音も!疎かにせず」、どの音から来てどの音へどのように向かうのか?…を常に考えて弾かなければと、あらためて気づかされました。
また、16分音符を2つ含むテンポの速い3つの音は、弾き過ぎないで押し込まないで、小指をしっかり手の中に入れて第1関節だけで弾きます。

119のスタッカートはひとつひとつ切って弾かないで、レガートで弾いてからその同じ位置でまとめて弾く。フレーズの切れ目では小さな息(ちょっと吸う)を使う。などなど。
どの曲も「息を止めずに呼吸(歌うこと)を意識し、弾く前に息を吸い息を吐きながら音を出す。たっぷりニュアンスをつけながら、とてもゆっくり練習して体の動きを覚え、テンポアップした時は自然な体の動きだけで弾けるように!」

122は、今回の復習として練習しておくようにとの宿題です。

「演奏の基本は回外である」
小指でしっかりタッチして、親指の第1関節は力を抜く。肘を外に出さず脇は締める。常に肩関節から垂れている腕。上腕の重さを利用しない手はない。前腕は肘関節で支える。上半身は足で支える。
「回外から回すのと回外へ回すのと両方自由にできるようになったら、しめたものです。」

腱鞘炎で1年半右手が全く使えなくなった経験から、今までの《親指主導》ではなく、《小指主導》の弾き方に変える必要を感じていたものの、具体的な方法がよく分からずにおりました。
古畑先生から《回外》をいつも意識することの重要性をうかがい、毎回のレッスンで曲に即して具体的に分かりやすく教えていただき、今では、少しずつでも小指主導の弾き方に変えて行けるかも知れない…腱鞘炎の再発を防げるかも知れない…と思っています。感謝いたします。
ロシア奏法に出会ってから、「《表現したいことを実現するための具体的な方法》が全ての音において存在する」のを知ったのは、大きな発見でした。
始めたばかりの小さな生徒さんから、長くピアノを弾いて来た大人の生徒さんまで、できるところからいっしょに勉強しています。
次回のレッスンも楽しみしております。

参考文献~演奏法の3大重要書として~
(1) カール・フィリップ・エマニエル・バッハ『正しいクラヴィーア奏法』 (全音 2000年)
(2) レオポルド・モーツァルト『ヴァイオリン奏法』 (全音 1998年)
(3) ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ『フルート奏法試論』 (シンフォニア 2011年)

ご紹介下さいました「C・P・E・バッハの本(旧版)」などは、難しくて途中で挫折し長い間本棚に飾ってありましたが、また手に取って熟読してみようと思います。                                         (都築)
 
 会報Vol.104より
木々の緑が目にしみる季節となりました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。

2月3日に、舘野先生をお迎えして久保春代先生による「スオミ・ピアノ・スクール」のセミナーの第2回目がつくばで開催されました。
1回目のセミナーでは“音楽への旅立ち”が中心でしたので、この2回目は第1巻を中心に他の巻にも触れるというものでした。久保先生のお話から新たな発見もあり、指導者をも成長させる教本だと改めて感じました。後半の舘野先生と久保先生の対談は、師弟のご関係だからこそのリラックスした暖かい雰囲気のなか、舘野先生の演奏についての率直なお言葉が深く心に沁みました。
神谷さんが詳しくレポートを書いてくださいました。参加できなかった方にも様子が伝わるのではと思います。
舘野先生と久保先生の「スオミ・ピアノ・スクール」のセミナーは、今秋10月6日(金)に小金井の宮地楽器店で開催されることが決まっております。また詳細が分かりましたらお知らせいたします。 
第6回ロシアピアノ奏法勉強会の報告も掲載いたしました。

それでは初めに第106回研究会の報告をいたします。


◆ 第106研究会報告
日時 : 2017年2月24日 (金)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター  音楽スタジオ
内容 : ① 「音楽への旅立ち」を進めていくなかで、難しいと感じられるところや時間をかけた方がいい部分などについて

<内容>
前回はリズム指導についての話で終わりましたので、その続きとしてリズムの捉え方についての提言から始めました。

● リズムについて
1拍目を「強く」「重く」と感じるためか、最後の拍、つまり3拍子なら3拍目、4拍子なら4拍目も落ちてしまい、1小節ずつ止まったような流れのない演奏がよくあります。
「重く」と感じているつもりはなくても無意識に頭を下げたりしています。
その場合の1拍目を「重く」という捉え方は日本人的なリズム感から来るものではないでしょうか。
日本の曲、たとえば軍歌や演歌を思い浮かべると分かりますが、1拍目は下へ向かったアクセントになります。
また私たちが小学校の音楽で習った指揮の仕方は1拍目は下に振り下ろします。
しかしプロの指揮者の振り方は拍点で弾みがあって、上がる方向にアクセントがあります。
このようなリズム感の違いは日本人と西洋人の身体の動き、使い方の違いでもあります。
よく例に挙げられるのは、ノコギリやカンナなどの道具の使い方です。日本では引きますが、西洋のものは押します。
また歌う時もオペラやミュージカルの歌手は上向きで、腕を広げるように歌いますが、演歌歌手などの日本の歌手の多くは思いを込めるときに上体を曲げ、肘も内側に曲げて歌います。
歩き方にも表れていると言う人もいます。西洋人は胸をそり返して大またで歩き、足が前に出るとき、膝が伸びているのに対し、日本人は前かがみ気味で,足が前に出るとき、膝が曲がっている人が多いということです。
まとめてみると、
日本人→引き寄せる、下げる、弾まない
西洋人→押し出す、上げる、弾む
私たちが演奏するピアノは西洋で生まれた楽器であり、音楽もほとんど西洋の音楽です。
初めに挙げたよくある演奏は、私たちにもともとある日本人のリズム感で演奏しようとしているのだと思われます。
それでは西洋のリズム感で演奏するには?
バレエやその前身のバロックダンスでは1拍目は「上方向へ伸び上がる」ステップになります。
1拍目で沈んでしまう弾き方をしている人は、実際にこのステップを踏んでみたり、上へ向かって円を描くようにリズムをたたいてみましょう。
また、拍子を数えながら、または歌いながら、片手で1小節を半円で大きく振り子のように動かしてみると、その感覚がよく分かると思います。1拍目が自分の「中心」を通過、最後の拍(3拍目や4拍目)は「一番高い点」です。
1拍目を通過すると手はすぐに上へ向かいますね。
良くないのは1拍目に向かって最後の拍の寸前に下り始める場合です。それは最後の拍で重くなる演奏と同じことです。
また手は最後の拍で一番高くしているつもりでも頭を下げてしまう人がいます。それも最後の拍が重くなるのと同じことになります。顔はバレリーナのようにいつも手の先の方を向くようにするといいです。


● 奏法について
日本人と西洋人の身体の使い方の違いは、ピアノの演奏にも影響を与えています。
馬場マサヨ先生によると、日本人は「引き寄せるような」腕の使い方、つまり上腕屈筋に力を入れて打鍵しようとしますが、西洋人の「押し出す」ような腕の使い方、つまり上腕伸筋を使って外へ(下へ)向かう力を使う(「屈筋」の力は抜く)のが理想の身体の使い方とのことです。
指の使い方やペダルの踏み方も同様のことが言えます。
指は付け根の関節(MP関節)を屈曲させると同時に第2関節(PIP関節)を伸ばすというのが効率の良い打鍵です。
(これはスオミP.24やロシア奏法の音を鍵盤から引き出す方法と通じるものがあると思います。)
ペダルは「踏む」=「下に押す」のではなく、「手前から向こうに押し出す」イメージで使うといいとのことです。
※参考:斎藤信哉著「ピアノと日本人」、馬場マサヨ著「目からウロコのピアノ奏法」


「音楽への旅立ち」は前回はP.56あたりまで見てきました。
● P.58以降は順に進めても問題はない。
● P.60、P.61の親指の使い方、音階の弾き方はずっと先になっても大切。うまくいかない時は何度でも戻って復習したい。
● P.64の「ちちなる かみさま、おまもりください」「フィンランド の こもりうた」は、もっと前にやってもよい。
4分の5拍子は4分の3拍子と4分の2拍子の組み合わせだということを教え、この曲が1・2・3・1・2 あるいは1・2・1・2・3 のどちらがぴったりするか自分で考えさせるのもよい。
フラジオレットの響きをよく聴きながら弾くように。
● P.66「ほし は かがやく」は初めて左手が2声になる。
バスの5の指が4拍いっぱい伸びているのをよく聴くこと。
1の指は初めてのシンコペーションのリズム、4拍目が大きくなりやすいので気を付ける。
右手の指使いは、どこのDで4の指にして5に戻るかを一緒に考えるか、指示してあげる。
● P.66「さばく」は左手の5度の響きを持続させて弾くのが難しい。
1と5でしっかり支えて、手首を進む方向へ持っていくようにしてつなげていく。
● P.67「うちゅう」は子どもたちに大人気の曲。
4つの音だけでピアノからフォルテまで強弱による幅広い表現が可能。
もっと早い段階に発表会などで弾いてもよい。
● P.69「こどものうた」ではメロディーと伴奏のバランスをよく聴くこと。
左手はわずかに左回転を使い、1の指が大きくならないようにする。
重音で弾いてみてハーモニー感を持つ。
右手はポジションの移動が少し難しい。早く準備するように。
強弱が書かれていないので、自分で考えさせるのもよい。
● P.69「ふゆさん さようなら」も左右のバランスに気を付ける。
左手もよく歌って弾けるように。
強弱も考えて弾く。
● P.70「ねこ と おおおとこ」は強弱や伴奏形、音域の変化で、猫と大男の対照的な表現ができるのが楽しい。
ねこのワルツの部分は左手3拍目が強くなることのないよう、1の指の同音をひとつの動きで弾くようにする。
後半、手を交差するときに右肘が伸びてしまう人がいる。大きな丸太を抱えるようにして腰から回し、手が届くように腰から折るようにする。
● P.73「カノン」のようにポリフォニーの音楽を小さいときから経験することはとても大事。左右のフレーズの山やブレスの位置がずれるのを弾き分けるようにしたい。
同音が続くところ、短く切れてしまわないように。歌詞をつけて歌ってみるとよい。

以下会報掲載






◆ 第7回 古畑先生をお迎えして ロシア奏法勉強会報告 2017.3.9

3月9日(木)
古畑由美子先生を講師にお迎えして
6回目になるロシア奏法の勉強会が行われました。

テキストは2巻に入りました。
『ロシア奏法によるピアノ教本 はじめの一歩 2 』
(O.ゲターロワ/I.ヴィーズナヤ著 村手静子訳 音楽之友社)
レガート奏法、スタッカートを学びます。

はじめは右手の3の指から左手の3の指へレガートで移行するレッスンです。
〝3の指の指先に重さをかけながら手首、肘、肩は固くなっていない〟
〝指の腹で鍵盤に触れるようなタッチ〟などなど、
1巻で学んだことの総動員です。
後半ではスラーのかかった二つの音の二つ目の音がスタッカート、という入り方です。
〝まるめた手の中から前にそっとはじくような〟と古畑先生はおっしゃっていました。

頭で先に考えてしまうと難しく感じますが、1巻を習得してきた子どもたちには
〝今まで慣れてきたことにほんの少し新しい要素が入ってきただけ〟というように作られており、スムーズに進んでいけるように思いました。
スオミの教材にも言えることですが、他のメソッドで進んできている生徒さんが奏法の見直し、
表現の幅を広げたいときなどに、このシリーズを使ってみたい、とも思いました。

また、古畑先生が何度もおっしゃっていたのは〝聴く〟ことの大切さです。
これまでの勉強会でも3度、5度、さらに6度の和声を感じることの重要性をお話ししてくださいました。今回のレガート奏法、スタッカートにおいても、前の音を〝聴いて〟瞬時に次の音を作り出す手の準備をする、緊張感をもって先取りする、などなど惜しみなくエネルギッシュに伝えてくださいました。
次の勉強会は5月29日(月) 2巻の4.アウフタクトからはじまります。
(M.K記)

 
 
会報Vol.103より  
寒さの厳しい毎日が続きますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
研究会は新年度となります。更新の手続きをよろしくお願いいたします。
 
昨年は、一昨年秋に開催した舘野泉先生をお迎えしての久保春代先生による「スオミ・ピアノ・スクール」の講座のフォローとして、「スオミ・ピアノ・スクール指導法研究会2016」を伊藤楽器さんで4回行いました。
参加された方のなかにはスオミが全く初めてという方や生徒さんに使い始めたという方もいらっしゃいました。
ステーション活動としては、6月よりロシア奏法勉強会が加わりました。
新年早々に行われた第5回目のロシア奏法勉強会と新年会の報告を掲載いたしました。
今年も実り多い活動を行っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。              (浜本)

それでは初めに第105回研究会の報告をいたします。

◆ 第105研究会報告
日時 : 2016年12月27日 (火)   10:00~12:00  
(予定していた 9月30 日(金)は、台風で中止となったステップ打ち合わせに変更し、日程を延期しました。)
会場 : 千葉市生涯学習センター  音楽スタジオ
内容 : ① 「音楽への旅立ち」を進めていくなかで、難しいと感じられるところや時間をかけた方がいい部分などについて

<内容>
前回は、初めてピアノに出会った生徒さんの「音楽への旅立ち」の進め方について、P.33あたりまでの順番や注意点など話し合いました。
今回はその続きになります。
● P.28,P.29「せんのうえとせんのあいだのおんぷ」 が順調にできれば、P.33 からも無理なく進めていくことができる。

● P.45 「ちっちゃな うしかい」は、それまでに学んだP.40の音の強弱、P.42のスタッカート、P.44フレージングが使われ、小さな集大成のような曲になっている。
P.40、P.42、P.44を少しずつ続けながらこの曲に取り組むようにするとよい。

2段目から初めての2声になるが、タイでずっと伸びているAの音に耳を傾けることが大切。

小さな子どもは牛飼いを知らないことが多いので、説明が必要。
イメージを持って音を出すべきだが、最近は子どもによってイメージが真反対のこともある。
たとえばf(フォルテ)がうさぎの牛飼い、p(ピアノ)は牛と言う子どももいる。ラッパを吹いてリードするうさぎと、おとなしく従う牛のイメージ?否定はしないでそのイメージで進める。(牛飼いの説明の仕方が影響を与えているかもしれない。)

● P.46、P.47の「こどものあそびばで」は、6曲の小さな曲でまとめられた曲集。
「ちっちゃなうしかい」の前に、たとえばP.42のスタッカートをやったときに「ボールけり」や「なわとび」を入れたり、P.44のフレージングの後に「もくば」を入れたりするのもよい。

「ちょっとまってね」は、イラストを見て、「どのうさぎさんのことかな?」と聞いてみると、小さな子どもの場合、けんかをしているうさぎだけしか目に入らず、広くイラストを見ていないことがある。その場合、「このうさぎさんとこのうさぎさんと・・・・・」とブランコを待っている全部のうさぎを指してから、どのうさぎのことか聞いてみると、最後のうさぎだということに気が付く。

● P.48「いちりとランラン」のテーマの部分は、まだ譜の読めない始めたばかりの生徒にも使える。

「スケッチ1,2,3」はP.44のフレージングから発展して、長いフレージングの弾き方が大切。
まずフレーズに気を付けて歌ってから弾くようにする。

「スケッチ3」はフレーズ通り弾くのがむずかしくなる(特に2つめのフレーズ)が、このとおりにできると第2ピアノときれいなアンサンブルになる。
まずはフレーズ通り、ブレスに気をつけて歌う練習をする。
● P.49「かっこう」「しんごう」は少し難しくなるので後に回したほうがいいかもしれない。
(フィンランドの改定版はP.47の後、P.50、P.51の「りんじきごう」になり、その後に、音の名前を入れて動物の名前が完成するというワークブックのようなページが2ページ分挿入されている。そしてその後にP.49「かっこう」と「しんごう」、P.52「うさちゃんのワルツ」、P.54「うさちゃんのかなしみ」「パレード」と続いている。
P.54「つばめのひこう」「のんきなフルダおばさん」のページはなくなっている。)

● P.52「うさちゃんのワルツ」は右手のメロディーだけが書かれていて、耳で移調をしたり、黒鍵を意識し、調号についても学ぶ課題となっている。
そのためメロディを弾くだけなら易しいので、少し前に入れることも可能。

また、小節毎に左手でGの音や、CかG(またはH)の音を選びながら伴奏を付けて両手で弾いてみるのもよい。
さらに余裕があれば、ドソソ、シソソ(ソレレ)….などの伴奏を自分でつけてみる。
(フィンランド改訂版は大譜表で左手に3度の重音の伴奏がついている。)

● P.53「つばめのひこう」は、P.37「ヨットははしる」と同様に、左右の受け渡しをなめらかにして、つばめが大空を飛んでいる様子を表したい。
たとえば、イラストのつばめを曲線で結んで、メロディーのラインとイメージを重ね合わせてみると分かりやすい。

この曲では、f(フォルテ)とp(ピアノ)を自分で考えるようになっている。
自分で書くことで、強弱の意味や名前を憶えているかの復習にもなる。
(小さな子どもで、P.40のイラストの印象で、p(ピアノ)、f(フォルテ)とクレシェンドとディミヌエンドの意味と名前が混乱していることがあった。)

● P.54「うさちゃんのかなしみ」は初めての短調。
小さな子どもには悲しみのイメージがよく分からない場合もあるが、いろいろなお話をしたり、P.47の「ちょっとまってね」のうさぎの気持ちを想像させたり、「のぼるよトントン」のかなしいうさぎを思い起こしてみる。

P.52「うさちゃんのワルツ」とP.54「うさちゃんのかなしみ」は同じ4分の3拍子でハ長調とハ短調、と対比している。比べて弾いてみると、長調、短調の違いがよく分かる。

● P.54「パレード」は、少し長めになり、難しい要素が出てくる。
メロディーと伴奏、フレージング、スタッカート、そして特にポジションの移動について、丁寧に取り組むようにする。
発表会などで弾くのにもよい。

※スオミは初めからドの音を1の指で、というように固定していないので、ドが1と固定したテキストを併用していると、混乱することがあることを念頭に置いておく。

※3度音程は楽譜の中で5線の線と線、間と間ととらえるだけではなく、指の一本置きとも考えるとよい。

● P.62「おんてい」は早い段階でやってもいい。(P.35 あたりでもできる。)
書かれた歌詞が音程を覚えるのに役立つ。
指の練習にもよい。
左手でもやった方がいい。

● P.55 「8分音符」、「ねこがのぼる」やP.56「マルユッカ」「ちいさなこねこ」は、P.54「パレード」より先に、または並行してやるのもよい。

「ねこがのぼる」は「のぼるよトントン」の5度をオクターブまで広げたもの。
さらに高く上がるイメージを持って弾くように。

P.38、39の「リズムのいえ」にも立ち返り、リズム打ちをやる。

  ※幼児の場合は、リズム練習に動物の鳴き声(4分音符はワン、2分音符はモーオー、8分音符はチュチュ...…)にすると、楽しくすぐに覚えられる。


リズム指導についての話が盛り上がったところで時間になりました。
リズムは演奏するうえで一番大切なものと言ってもいいほど。
次回はリズムについてから続きをしたいと思います。



第6回 古畑先生をお迎えして ロシア奏法勉強会報告 2017.1.5

新年最初のロシア奏法勉強会は、コダーイシステムについてのお話から始まりました。
幼少より小・中・高校と継続し系統立てて本格的な音楽教育を行うコダーイシステムは、「歌う」ことを重視し、自国の民謡を歌うことから始まるとのこと。
きれいな声で正しい音程で歌うために「ハンドサイン」を用いながら、フレーズ感を感じながら歌うことが、後に歌うように弾くクラッシック音楽へと繋がると考えているそうです。
そしてロシアでは(またドイツでも)ごく普通の子供が当たり前のように充実した音楽教育を受けられ、やがては音楽を愛する大人、音楽を理解する聴衆としてコンサートに出かけて行く。才能ある子供を見出し育て偉大なピアニストを生み出すために国が支援するロシアの音楽教育システムは素晴らしいものだと思います。
また古畑先生は「奏法を学ぶことも大切ですが、同じように歌も大切です。外国の民謡を歌ったり日本の童謡を口ずさむような、そんな時間を大切にしましょう」とおっしゃいました。
フィンランド版“スオミ・ピアノ・スクール”も自国の民謡を用いており、日本版では日本の童謡や民謡が取り入れられています。
民謡を大切にするロシアのメソッドとも共通していることがわかり、音楽の原点は歌であることに改めて気づかされる思いでした。

以下会報掲載
 
 
会報Vol.102より 
朝夕の風に秋の気配を感じるこの頃となりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

PTNAちば若葉ステーションの活動として、これまでの勉強会に加え新たに、ロシア奏法によるピアノ教本『はじめの一歩』のセミナーで講師をなさっている古畑由美子先生をお迎えして、ロシアピアノ奏法の特別勉強会が始まりました。
昨年、音楽之友社より『はじめの一歩』が出版され、古畑先生によるセミナーが東京や千葉で開催された際に、その内容にスオミとの共通点を感じ、この奏法をしっかり学ぶための勉強会ができないものか検討をしてまいりました。このたびステーション勉強会で古畑先生から直接グループレッスンを受けることができることになり、すでに第1回目は6月24日、第2回目は7月22日に実施いたしました。(ピティナホームページ内ちば若葉ステーションコミュニティブログをご覧ください。)
4月に発足した、スオミ・ピアノ・スクール指導法研究会は、9月7日に第3回目を実施いたします。スオミを少しでも多くの方にレッスンで使っていただけるよう、皆様のご参加をお待ちしております。
11月のピアノステップもそろそろ参加申し込みが始まる時期になりました。これから打ち合わせ、準備等忙しくなりますが、よろしくお願いいたします。
今年はピアニストの杉谷昭子先生によるトークコンサートが開催されます。どうぞご期待ください。
来年2月3日にヤマハミュージックリテイリングつくば店で、舘野泉先生をゲストにお迎えしての久保春代先生によるスオミ・ピアノ・スクール公開講座が予定されております。つくば店では昨年に続いて2回目の開催です。昨年の美浜音楽ホールでの感動がよみがえってきますね。どうぞお近くの方、お知り合いの方にお声がけください。


それでは初めに第104回研究会の報告をいたします。

◆ 第104研究会報告
日時 : 2016年4月22日 (金)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター AV調整室
内容 : ① 「音楽への旅立ち」を進めていく中で難しいと感じられるところや時間をかけた方がいい部分について
② 最近の導入テキストについて

<内容>

① 「音楽への旅立ち」の進め方はページ順ではなく、生徒さんによって、また指導者の考えによって変わります。

ピアノに初めて出会う生徒は、
P.9からP.11「ピアノをよくみましょう」➡P.12「よくききましょう」➡P.13「おや、いろいろなおとがきこえますね」➡P.25「リズムあそび」➡p.16「こっけんをひきましょう」
と進んでいくことが多いでしょう。
その間にP.18「さぎょうのページ」やP.19「けんばん」を入れたり、P.20、P.21「うえへしたへ」を歌ったりすることもできます。

これらの体験で音楽の世界へと導かれ、ピアノと親しくなっていきます。

この後は、順は前後入れ替わることもありますが、おおむね次のように進みます。
途中気を付ける点や、時間をかけた方がよいところを※で入れました。
1. 一本指でピアノを弾いてみる。(P.22 「のぼるよトントン」)
2.耳から知っているうたを探り弾きする。(P.23「しってるうたをうたったりひいたりしましょう」)
  ※ 最近はここに載っているうたを知らない子どもが多い。
  よく知っているうたを確認しておく。
3.正しい姿勢で座る。(P.14「ひくしせい」)
4.「脱力」された手と指先への意識。(P.15「て」)
5.演奏の呼吸、脱力について。(p.24「えんそう」
6.指の独立、親指、小指の位置。(P.24「えんそう」)
  ※ 幼児にはこの部分はまだ無理な場合がある。
  ※ このポジションは手にとても自然なので、初めからきれいなフォームを作ることができる。
このポジションで5指で弾いた後、白鍵に移動して弾いてみるとよい。
  ※ 先に進んでもこの部分は何度も戻ってやるとよい。
7.5線や線の上と間の音符。(P.26「5せん」)
  ※ 幼児の年齢によっては、5線と線の上の音符、間の音符が認識できるようになるまで時間がかかることもある。ノートなどを使って数多く経験させることが必要。
8. ト音記号、ヘ音記号(P.27「おんぶきごう」)
9. 音符を読んで弾く。(P.28.29「せんのうえとせんのあいだのおんぷ」)
  ※ スオミではト音記号のGとヘ音記号のFを基準の音として、線の上の音5つ、そして線の間の音6つを同時に覚えるようになっている。
三和音がつかめるぐらいの年齢であれば覚えやすいが、幼児には中央ドの音から順に広げていく方が無理がないかもしれない。
  ※ その場合は、ここは飛ばして、P.33「たこたこあがれ」や「いまないたからす」を先にやる。
  ※ 最近は、音符が読めるようになるための方法が多くの先生方からいろいろ提案されている。カードやドリルなどもたくさん出ているので、必要な場合は取り入れてみるのもいい。
10. 音符の種類と長さを覚える。(P.30「リズム・スコア」P.31「さぎょうのページⅡ」)
11. 拍子について。(P.32「ひょうしきごう」)
  ※ このページはリトミックの要素があり、どの時点でやってもよい。
12. P.33 「たこたこあがれ」「いまないたからす」
  ※ まだ音符が読めない子どもの場合は、うたを覚えて弾いてもよい。
  ※ P.28.29が難しい場合は、すぐに次の「いちばんなかよし」には進まないで、他の導入テキスト(→②)を併用し始めるのもよい。
  ※ 中央ドから音符を読む場合は、これらの曲を「レドレドレレレ…」「レレドドドドドド…」というように移調して書いてあげるとよい。  
  ※ 日本のわらべうたは2度音程でできているものが多い。
他のわらべうたも使ってみる。
  最近の導入テキストについて※ この間にP.41「とけいとかね」やP.48「いちりとランラン」のテーマの部分だけを入れてみるのもよい。

② 併用する導入テキストについて
🎵「うたとピアノの絵本」    呉 暁 著   音楽之友社
①みぎて ②ひだりて ③りょうて
 順次進行のメロディーが多く、日本語の歌詞と合っている。
 生徒さんの年齢、理解度によっては、①②をやらず、③の両手から始めてもよい。
 豪華な伴奏の楽譜もある。

     以下会報掲載
 
 
会報Vol.101より 
桜の季節も終わりを迎え、若葉のいぶきに胸躍る日々となりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
大変遅くなりましたが、会計報告と2016年度研究会の内容及び運営方法を今号に掲載させていただきました。また更新の手続きをよろしくお願いいたします。


4月より始まりました「スオミ・ピアノ・スクール指導法研究会」は、皆さまのご協力で無事第1回目が終了しました。
はるばる八王子や静岡から参加された方もいらっしゃいました。
新しく「スオミ」を知って参加された方々から後ほど、嬉しいご感想やお礼のメッセージをいただいております。
この新しい研究会がスオミの内容の素晴らしさを皆様に知っていただくきっかけとなり、また私たち自身の指導を振り返り、新たな気づきや可能性を生み出す機会となりますことを期待しています。                                                                  (浜本)


それでは初めに第103回研究会の報告をいたします

◆ 第103回研究会報告
日時 : 2016年1月29日 (金)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター AV調整室
内容 : スオミ・ピアノ・スクール研究会の今年度の方針

<内容>
スオミ・ピアノ・スクール研究会が千葉で発足したのは1993年、当初は坂井百合子先生の北海道での講座の録画をテキストの順に沿って編集したビデオを、解説を交えながら見ていくというものでした。
6回シリーズのビデオ鑑賞を終えた後は、テキストを順に弾きながら皆でディスカッションするという形で進めていきました。
その後はもう1度ビデオを見たいという要望により、ビデオ鑑賞とディスカッションを半々で行った時期もありました。
また、テーマ(脱力、スタッカート、フレージング、指の独立、即興・創作、楽典)に基づいて、テキストの初めから見直していくこともいたしました。
この間に全4巻の曲や課題は経験いたしました。

今年度の定例会の内容について、意見を出し合いました。

① 新しい導入テキストは毎年どんどん生まれています。
それぞれの生徒さんにより適した指導をするために、私たちは最新のテキストや指導法についてもよく知っている必要があります。
現在人気のある教本、出版社の推す新刊、話題となっているテキストなどを調べ、スオミとの併用についても探っていこうということになりました。

以下会報掲載

 
 
  会報Vol.100より
 穏やかな暖かいお正月となりましたが、皆様お健やかにお過ごしでしょうか。

昨年の秋はつくばと千葉で、舘野泉先生をお迎えしての「スオミ・ピアノ・スクール」のセミナー、そしてすぐその後に2年ぶりのピティナ・ピアノステップ開催、と息をつく間もなく大きな行事が続きました。
舘野先生をお迎えしてのセミナーは、2009年にヤマハ銀座店で、2011年に伊藤楽器店で開催されていますが、研究会主催としては1996年、1997年にスオミがヤマハミュージックメディアから復刊されたのを記念して開催した時以来となりました。
あれから約20年が過ぎ、ピアノのレッスンも大きく変化しました。
多くの教本が生まれ、また消えていきました。
最近のピアノ教育の傾向を考えますと、スオミは相反するものといえるのかもしれません。
しかしこのような時代だからこそ、他の教本には載っていない、でも大切な内容を多く含んだこのテキストが貴重なのだと思います。
セミナーでは初めてスオミに触れた方も多く、指導法についての勉強会の希望も多数寄せられています。
そこで新たに「スオミ・ピアノ・スクール指導法研究会」を伊藤楽器イトウミュージックサロン船橋にてスタートすることになりました。
以前に伊藤楽器店でセミナー形式の研究会を行っていましたが、それとは少し変え、期限を区切らずにテキストを初めから少しずつ進めていく方法で、2~3か月に1度行っていく予定です。INFORMATIONに今年の日程を載せましたので、お知り合いの方にもご案内いただければ、と思います。
(浜本)

それでは初めに第102回研究会の報告をいたします

◆ 第102回研究会報告
日時 : 2015年9月30日 (水)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター AV調整室
内容 : ピティナピアノセミナー「スオミ・ピアノ・スクール」の打ち合わせ
今回の研究会は、10月22日開催のピティナ・ピアノセミナーのための準備、打ち合わせとなりました。
そこでここでは内容の代わりとして、セミナーの報告と会員の皆さまからお寄せいただいた感想を掲載させていただきます。
セミナー報告

「スオミ・ピアノ・スクール」 ~監修者・ピアニスト舘野泉氏を迎えて~

10月22日(木)千葉市美浜音楽ホールにて、舘野泉先生を特別ゲストにお迎えして、久保春代先生による「スオミ・ピアノ・スクール」のセミナーが開催されました。

初めに久保先生は、「スオミ」の生まれたフィンランドの音楽教育についてお話されました。
日本の20分の1の人口にもかかわらず、国際的に活躍する優れた音楽家を多く輩出しているフィンランド、そこでは厳しい冬を生き抜くために、長い目で物事を考えることが求められます。そのことが「目先の成果にとらわれない長い目の教育」につながっているとのことです。



国立音楽大学のシベリウスアカデミーの教育では、
① 学生を芸術家の卵としてみる。
② 教え込むのではなく、自ら学ぶのを助ける。
③ 人間工学的な体の使い方を学ぶ。
④ 現代音楽を同時進行で学ぶ。
⑤ 実践的な教育
(学生がプロのオーケストラを指揮したり、実際に子どもを指導したり….etc.)
といった特徴を挙げられました。
これらは「スオミ・ピアノ・スクール」の
●子どもの心を大切に育てる。
●自発性を養う。(即興演奏を取り入れるetc.)
●奏法(脱力)、理論、様式など、回り道をせずに初めから学ぶ。
●現代音楽も取り入れられている。
●自然や文化に興味を持たせ、豊かな音楽性をめざす。
という特徴にそのまま当てはまるものです。

続いて、導入編の“音楽への旅立ち”から1ページずつめくりながら、丁寧に説明をされました。
“じぶんのて”のページは子どもの手の形をなぞるところですが、ここでは、ピアノは初めてでも、歯磨きをしたり、ボタンをはめたり、とすでにいろいろなことができる手だということに気付かせてあげます。「その同じ手でピアノを弾く」という認識が脱力につながることになります。
ページ全体に描かれた絵の中の音をピアノで表現してみるところは即興演奏の第一歩です。
1巻や2巻に載っているいろいろな種類の即興演奏のページも例として弾いて下さいました。
他のテキストではあまり見られない即興演奏ですが、「このような自由な発想で子どもの創造力を引き出す方法は初めてで驚きと可能性を感じました!」というお若い先生からの感想を頂きました。

久保先生のお話は、限られた時間の中、スピーディーでありながらとても分かりやすくて「スオミ」の特徴や素晴らしさが十分に皆さんに伝わったようです。

後半はいよいよ舘野泉先生にご登場いただき、まずはおふたりの対談となりました。
舘野先生のご幼少の頃のお父様のユニークなご指導のお話がありましたが、それはまさに「スオミ」の導入そのものだと思いました。





最後に演奏をしてくださいましたのは、
光永浩一郎さんの「サムライ」、スクリャービンの左手のためのノクターン、ショーロホフの左手のための第3組曲から「アリア」です。
舘野先生のピアノは一音一音が心に響き、会場は深い感動に包まれました。
セミナーとは思えないような実に贅沢で幸せな時間でした。
終了後、ロビーではたくさんの方から「とても感動して言葉にならないくらい!」「本当に素晴らしかった!」「涙が出ました!」などと次々に声をかけられました。





この後、リストランテカフェAnri et Cherry にて、スオミ研究会会員やステーションメンバーで舘野先生、久保先生を囲んでお食事会をいたしました。
先生方からはさらにいろいろな興味深いお話を伺うことができました。
80歳を目前にされた今もなお、次々と生まれる新しい左手の曲に向かわれ、新たな感動を与え続けてくださる舘野先生、「ピアノを弾くということが特別なことでなく、いつもいつも弾いていること」といったさりげないお言葉が心に残っています。

                               <浜本多都子>

会員の感想

この秋、つくばのヤマハと千葉市美浜文化ホールで、それぞれ舘野先生をお迎えして、スオミピアノスクール公開講座を開催出来て本当に良かったと思います。
私達は長年親しんで、勉強して来ていますが、まだ今回が全く初めてという方もいらしたようで、つくばではとても熱心に聞いて下さっている方が沢山見られました。1人でも多くの方がスオミの内容に興味を持って、共感して下さる方が増えれば良いと思います。


以下会報掲載

 
 会報Vol.99より
 猛暑の日数が記録を更新した夏となりました。連日熱中症のニュースが報道されていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?


この秋は舘野泉先生をお迎えして2つの「スオミ・ピアノ・スクール」公開講座があります。
10月22日(木)はピティナちば若葉ステーション主催です。
ピティナ・ピアノセミナーとして登録をいたしました。ピティナのホームページからのお申し込みもできます。
楽器店主催以外で舘野先生をお迎えするのは、「スオミ」がヤマハミュージックメディアから復刊となったのを記念して1996年、1997年に研究会主催で開催して以来となります。
20年近く経った今も、子どもたちの想像力、創造力を引き出して豊かに育てるというこの教本の理念は新鮮で、むしろ今日ますます必要なことではないかと思われます。
会場は千葉市美浜文化ホールの音楽ホールです。最寄り駅のJR京葉線検見川浜駅は東京駅から約40分ですので、遠方の方にもいらしていただけると思います。
舘野先生の素敵な演奏とお話が間近で聴ける貴重なチャンスです。会員の生徒さんや保護者の方はどうぞ会員料金でお誘いください。
終了後は舘野先生や久保先生とのランチも計画中です。

そして今年は、2年ぶりにピティナ・ピアノステップ 第3回目の開催をいたします。
アドバイザーのおひとりに菅野潤先生をお迎えしてトークコンサートをお願いしております。菅野先生はパリを拠点として演奏活動をされている素晴らしいピアニストです。セミナーで菅野先生のピアノの音をお聴きしたとき、こんなに美しい音を奏でるピアニストは他にいないのでは、と大変感銘を受けました。そして、ぜひ私たちのステップにお迎えしてトークコンサートをしてほしいと思い、希望を出しておりました。このたびお迎えすることができ、本当に嬉しく思います。
(浜本)  


それでは初めに第101回研究会の報告をいたします。


◆ 第101回研究会報告

日時 : 2015年5月22日 (金)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター AV調整室
内容 : ① 「スオミ・ピアノ・スクール」公開講座の日程について
② 「スオミ・ピアノ・スクール」とその他の導入法

《内容》

① ピティナちば若葉ステーション主催
「スオミ・ピアノ・スクール」公開講座の日程について

当初予定していた11月26日が舘野先生のご都合が悪くなったとの連絡を研究会前日に受けました。
急いで別の日程を検討したところ、舘野先生、久保先生、伊藤楽器店、ホールの空きがすべて一致する日が10月22日と分かり、この日のうちに新たにホールの申し込みをいたしました。


② 「スオミ・ピアノ・スクール」とその他の導入法

前回に引き続き、ピアノを弾く前の導入法として、特に3歳ぐらいの子どもの指導法に焦点を当ててみました。

神谷由美さんに3歳の生徒さんを実際にレッスンされている様子を手記に寄せていただきました。

    


研究会で導入期のレッスン教材について取り上げた流れから、私の教室に3歳で入られた生徒さんのレッスンについて少し書かせていただきました。

Tちゃんは3歳の女の子。最初はママから離れず、恥ずかしそうにしていました。私にとって初めてではありませんが、久しぶりの3歳の生徒さん。5,6歳で初めて来る子供さんと違うのは、ほんとにお手々が小さいこと!背も小さいので、足台を一番高くしてギリギリ足がつくかつかないか位でした。本当に可愛くて、小さい子が大好きな私にとっては一緒に遊ぶだけなら正直嬉しいなあと思いました。でもご縁あってレッスンに来て下さったからには、真っ白な状態のお子さんを大切に育てて行かなくてはいけないと、気持ちを引き締めたのを覚えています。
Tちゃんのレッスン前には、大体のレッスンプランを考え箇条書きにして臨みますが、まだ3歳、気分が乗る日もあれば、なかなか集中できない日もあり、そんな時は途中からプラン変更です。あまり無理に新しい事を教えても今日は効果がなさそうだと感じた時には、少し変えて今までの復習をしたりしながらレッスンを進めています。
初めの頃恥ずかしそうにしていたTちゃんですが、今ではよくおしゃべりしてくれるようになり、レッスン中も私が言った事から何かを思い出したらしく、途中でいわゆる世間話になってしまう事もよくあります。一生懸命お話してくれるので、できるだけ聞いてあげるようにしていますが・・・。
また、スオミのうさぎさんになって ♩ のステップをしている間に、ピアノの下にもぐって大冒険に出かけてしまったりする事も・・・。その時は「嵐が来た~」と私がお話を作りながらピアノを大きな音量で弾き、雷を鳴らしたり・・・。そして 「また晴れて、うさぎさんがお散歩できました~」 などと続けて元の曲に戻すと、たいていは出てきて再び ♩ でステップしてくれます。
レッスンを見ていらっしゃるお母様は、「思うように進まなくてすみません・・・」とおっしゃる時もありますが、少し遠回りはしますが、私は無駄な事は何もしていないつもりですので大丈夫!とお話ししています。ピアノは楽しい所なんだ!レッスンにまた来たい!と思ってもらえるように、こちらも日々全力投球です。
先日フォルマシオンミュジカル(フランスの音楽教育)の講座で講師の先生もおっしゃっていましたが、ピアノ教師は正にサービス業ですね!

ここからはレッスンを始めて2ヶ月経った頃のTちゃんの1回のレッスンについてレポートします。

今日はパパが一緒にレッスンに来て下さいました。
Tちゃんのお宅は、ママはヤマハのグループレッスンで育ち、ずっと楽しくレッスンを続けていらしたそうです。パパは音楽が好きで、家ではジャズやポピュラーのCDなどいつも聴いているそうで、環境的には整ったご家庭です。

まずウォーミングアップから
 パパと一緒に音楽に合わせて“セラピーエッグ”をにぎにぎ。
4拍子の曲に合わせて右4回、チェンジして左4回、ゴムのエッグをにぎにぎする。
 大きなお手玉をキャッチ



[ 詳細は会報掲載 ]
 
 会報Vol.98より
 家の庭先ではバラが艶やかに咲き誇っています。各地から災害のニュースも多いこの頃ですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

それでは初めに第100回研究会の報告をいたします。

◆ 第100回研究会報告
日時 : 2015年2月27日 (金)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター AV調整室
内容 : ① ビデオ鑑賞
② 「スオミ・ピアノ・スクール」とその他の導入法

《内容》

① ビデオ鑑賞

1992年5月31日、6月14日の坂井百合子先生のプライベートレッスンの録画をDVDにダビングしながら、初めに少しだけ鑑賞しました。
70代の坂井先生はとてもパワフル!  
今は立派に成人されている生徒さんたちもまだ小学生です。
タイムスリップしたような、懐かしく不思議な感覚でした。

今回は8ミリテープからDVDへの初めてのダビングで、AV調整室の担当の方に何度も来ていただくことになり、かなり手間取ってしまいました。

ダビング終了後、前回の神谷さんの発表会のDVD の1部をまた少しの時間だけ見せていただきました。


② 「スオミ・ピアノ・スクール」とその他の導入法

ダビングの音を消しながら、導入の教材について話し合いました。

今は実に多くの導入教材が出てきています。
新しい教本は装丁もカラフルでかわいらしく、印刷や製本技術も格段によくなっています。
「みんなのオルガン・ピアノの本」もこのたびリニューアルしましたね。
「スオミ」は日本版が旧東京音楽社から出版されたのが1988年ですから、30年近く同じ装丁で出ているということです。(ヤマハミュージックメディア刊で紙質は少し変わって薄くなりました。)

近頃は、ピアノの習い始めの時期の低年齢化も進んできました。
リトミックを経験した後、ピアノのレッスンへ、という流れは普通ですが、初めからピアノ教室で2歳児や3歳児のレッスンを、ということもあるようです。そのための指導教材も多く出てきており、グッズもいろいろな先生方が工夫されています。                                                      
坂井先生は、「スオミ」は4、5歳から用いるのが適当で、それ以前の3,4歳から始める場合は、リズム遊びやソルフェージュなどから入るのが効果的だと書いていらっしゃいます。

 今回は、「スオミ」を使う前の段階、またはピアノを弾く前の初めの部分を併用する生徒さんのための教本や指導法について話し合うことにいたしました。

皆さんに持ってきていただいた教本についてそれぞれ話し合う時間がなくなりましたが、いくつかの教本をここに紹介いたします。

♪ 「ピアノ体験 レッスン・プログラム」(ドレミ楽譜出版社) 木下早苗 編著
♪ 「おんぷの学校」  (全音楽譜出版社)                     江口寿子 著
♪ 「ちいさなおんがくかい」(Gakken)   
丸子あかね 編著  ・  轟千尋 作曲  ・  尾田瑞季 絵
♪ みんなだいすき! リズムのほん(Gakken)                丸子あかね 編著  
 みんなだいすき! おんぷカード(Gakken)    丸子あかね 編  ・  尾田瑞季 絵
 プレ・ピアノランド(音楽之友社)     樹原涼子 著
 バスティン・ピアノパーティー(東音企画)          ジェーン・バスティン
 川崎紫明 音符ビッツ

[ 詳細は会報掲載 ]
 
会報Vol.97より  
庭の草木の芽吹きに春を感じる今日この頃です。皆様お健やかにお過ごしでしょうか。
会報をお届けするのが大変遅くなりまして申し訳ありません。
昨年は、2回目となる9月26日の定例会が参加者の都合により延期になったのですが、その日が今度は台風で再び延期せざるをえなくなりました。
そのため3回目に予定していた11月28日の定例会を2回目とし、3回目は12月27日に行いました。
2回目と3回目がとても近くなってしまいましたので、この会報を合併号とさせていただきますことをお許しください。
研究会は1月より新年度となります。更新の手続きをよろしくお願いいたします。

ちば若葉ステーションのピティナ・ピアノステップは、昨年はホールの工事のため見送りまして、第3回目を今年の11月15日(日)に開催いたします。
そして、それに合わせて大きな企画が決定いたしました!
舘野泉先生をお迎えして、久保春代先生による「スオミ・ピアノ・スクール公開講座」を11月26日(木)に開催することになりました。
会場は千葉市美浜文化ホールの中の音楽ホールです。
ちば若葉ステーションを立ち上げる時には、舘野先生から「協力します。」とのお言葉をいただき、大きな支えとなりました。
ステーション主催でいつか講座を開きたいと考えていたところに、昨年10月末、つくばで舘野先生と久保先生の講座をやってほしいというお話が出ました。それに背中を押された感じですが、ちば若葉ステーションでも、3回目のステップとなる今年に実施することにいたしました。
この講座はピティナ・ピアノセミナーとして登録いたします。ピティナのホームページや会報などで開催情報を掲載していただくもので、ピティナへのウェブ申込みもできるようになります。
つくばの講座は、9月25日(金)、ヤマハミュージックリテイリング つくば店主催で開催されます。
お知り合いの方にお声をかけてくださいますようお願いいたします。



それでは初めに第98回、第99回研究会の報告をいたします。

◆ 第98回研究会報告
日時 : 2014年11月28日 (金)   10:00~12:00  
(9月26日(金)の予定でしたが、都合により日程を変更しました。)
会場 : 千葉市生涯学習センター 音楽スタジオ
内容 : ① ビデオ鑑賞
     ② ブルグミュラー 「25の練習曲 Op.100」の指導について
《内容》
     ①  ビデオ鑑賞
   「坂井先生によるレッスン  1996年6月9日」
        曲目 : Bach : インヴェンション №13
             Chopin : ノクターン №9-2

坂井先生のレッスン、何年振りになるでしょうか。
懐かしい感覚がよみがえってきました。
心から音楽を奏でること、
そして腕や手首に力が入っていると、それを充分に表すことができないということ、
先生は当たり前のことをおっしゃっているのですが・・・・
問題のない演奏に聴こえますが、先生は表面的な技巧でそれらしくやっているだけなのを見抜いていらっしゃいました。
何度か弾いているうちに、生徒さんの音はつかえが取れたように変わってきました。

<感想>
 手首を柔軟に、ひとつひとつの音をよく聴き届けることが、やはり一番大切な基本であると思いました。
私もレッスン曲のショパンのノクターンを弾いてみました。先生がおっしゃったように左手の音型は、手首をひとつの動きの中で弾くととても弾きやすく歌いやすく、イメージしている音に近づくことが出来ました。
坂井先生はいつも妥協することなく情熱を持って生徒に向かい合っていらっしゃいました。坂井先生とスオミに出会い20年経ちますが、これからも歩みを止めずにスオミの素晴らしさを情熱を持って生徒に伝えていけたらと思います。
舘野先生をお迎えしての講座も開催される今年は、ここでもう一度音楽の原点に立ち返り、初心に戻ってスオミを学んでいきたいと思っています。(平尾)
 坂井先生のひとつひとつの言葉で、音楽が次第に表情豊かになっていく様子に、改めて先生の素晴らしさを実感しました。(小関)
 久しぶりに、坂井先生のレッスンビデオを観て、決して妥協されず、ビシッと辛口の批評をされるところに、背筋が伸びる思いがしました。
スオミのテキストを使ったレッスンなども、少し時間が経った今、また観てみたいと思いました。(神谷)
 脱力について、何度も何度も根気よくご指導されて、優しい語りかけでも、妥協はされないこと、言葉の引き出しをたくさん持たれて、生徒に向き合っていらっしゃることは、自分自身の手本としたいです。(案田)


② ブルグミュラー 25の練習曲
今回は総まとめとして、テクニックを中心に全体を見ていきました。
改めて、いろいろなテクニックの課題が計画的に盛り込まれている素晴らしい曲集だと感じます。

♪ 1番「素直な心」は、13小節目の右手は二声になっているので気をつけて練習する。
その他は、技術的にはタイトル通り素直に無理なく弾ける曲。
♪ 2番「アラベスク」は、4分音符のスタッカートの弾き方や16分音符を均等に弾くことが課題。
16分音符は5指の中の音型で指くぐりなどがないので、独立できていれば速く弾くことができる。
♪ 3番「牧歌」は8分の6拍子の拍子感の指導が必要。
情景がイメージしやすい。
15小節目、16小節の左手から右手のかけあいの部分は意識して弾く。
♪ 4番「子どもの集会」は、3度や6度の重音が課題。よくそろえ、上の音を出すように。
♪ 5番「無邪気」で右手に初めて音階の指くぐりが出てくる。
♪ 6番「進歩」は、両手10度で並行する音階というように、難易度が上がってくる。
♪ 7番「小川」は、右手1の指の保持、2音のフレージングの後ろの音という、2種類の1の指の使い方が出てくる。
♪ 8番「優美」の32分音符は装飾音符(ターン)を音符に書いているもので、8分音符と全く違う軽い音色で弾けるように。
たとえば、ドーレ(ドシドは弾かないで)やファーソ(ファミファは弾かないで)のように2音のフレーズのように弾いてみる。
そしてその時のフレーズの終わりの音の出し方で32分音符のレドシド、ソファミファを弾くようにすると軽い音色のタッチになる。
♪ 9番の「狩猟」、18番の「心配」、23番の「帰途」で出てくる agitato は期待や不安、喜び勇んで気がはやる様子など、ニュアンスがつかみやすい。
(ここで音楽用語の話になりました。→下記)
♪ 22番「舟歌」や23番「帰途(または再会)」は、情景がはっきり浮かぶような曲で人気がある。響きも立体的で豊かになり、演奏効果も高い。
どちらも8分の6拍子だが、22番は舟歌独特の柔らかい揺れ動くリズム、
23番は同音連打が続くという異なるタイプ。
23番のタイトルLe retour はベートーヴェンのピアノソナタ「告別」の第3楽章と同じで、この曲にちなんで書かれたという説もある。調と拍子、音楽的な雰囲気も共通している。
♪ 25番「貴婦人の乗馬」は多くの技術的な課題が入っていてこの曲集の総まとめの曲にふさわしい。

※ 音楽用語を理解するには、イタリア語本来の意味を知っておいたほうがいいということで、次の本の紹介がありました。
    「これで納得!よくわかる音楽用語のはなし―イタリアの日常会話から学ぶ」
              関 孝弘 (著)   全音楽譜出版社
    「イタリア語から学ぶ ひと目で納得! 音楽用語事典」
              関 孝弘 / ラーゴ マリアンジェラ  (共著)   全音楽譜出版社
    「すてきにピアノ 第4巻 音楽のイマジネーション 」 
              作 : ピーター・コラッジオ
              訳 : エリザベス・恵莉子・コラッジオ 、 坂本曉美 、 坂本示洋
              イラスト : ジョン・ムラカミ                
              (株)ショパン


◆ 第99回研究会報告
日時 : 2014年12月27日 (土)   10:00~12:00  
会場 : 千葉市生涯学習センター 小会議室
内容 : ①ビデオ鑑賞   「坂井先生公開レッスン 1991年6月1日」
「神谷ピアノ教室クリスマスコンサート」より
《内容》
①  ビデオ鑑賞
千葉とほぼ同時期に東京の研究会を立ち上げた本沢千恵子さんが、まだ研究会がなかった頃に開催された坂井先生の講座のVHSが10本ほどあります。
生涯学習センターにはVHSをDVDにダビングできる機材があることが、前回利用した時に分かりました。
そこで今回はこの貴重なビデオをDVDにダビングしながら鑑賞しました。
「坂井百合子先生公開レッスン ① 1991年6月1日」 
♪ 思い出のアルバム
♪ ドビュッシー:小さな黒人
♪ メンデルスゾーン:無言歌集より
♪ ドビュッシー:子どもの領分より   「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」
生徒さんは、小学校6年生から大人の方までの3人です。 
坂井先生は、難しい曲をただ音を並べるだけの演奏に対してはきっぱり否定されていました。
今はもうこのようなピアノに向かう根本的な姿勢について、はっきりおっしゃって下さる先生はいらっしゃらないかもしれません。
坂井先生が晩年にフィリピンで開かれた「つぼみ会 ~ピアノのつどい~」のプログラムに書かれていた言葉を紹介します。
『「音楽」とは「心の言葉」です。“ピアノを弾く”ということは文字や言葉
ではなく、ピアノの音によって自分の心を伝えることなのです。楽譜通りの音符をきっちりと正しく、指を速く動かしてミスなく弾けたとしても、心が伝わらなければ、それは音楽とは言えません。』
いつも先生からお聞きしていた言葉でしたね。
どんなに時代が変化しても大切なことは守っていきたいと改めて思いました。

このビデオの後、後藤ミカさんの「ブルグミュラーでお国めぐり」を、サンタクロースのストーリー仕立てにして発表会で取り入れられた神谷さんのDVDも一部見せていただきました。
声優をしていらしたという元生徒さんの語りが素晴らしく、連弾に打楽器も加えたり、といろいろアレンジされてとても楽しいステージでした。
時間が足りなくほんの一部しか見ることができませんでしたので、次の機会に続きを見せていただくことになりました。

 
 
会報Vol.96より 
今年も猛暑日の多い夏となりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。体調の管理にはくれぐれもお気を付けください。

それでは初めに第96回研究会の報告をいたします。


◆ 第97回研究会報告
日時 : 2014年5月9日 (金)   10:00~12:00  
(終了後、HIGH TREEにて親睦会)
会場 : 千葉市若葉文化ホール リハーサル室
内容 : 「ブルグミュラーでお国めぐり お話ピアノ連弾曲集」

《内容》

人気のあるブルグミュラーは2台ピアノや連弾用に編曲されたものもいろいろ出ています。
その中の1つ、「ブルグミュラーでお国めぐり お話ピアノ連弾曲集」(後藤ミカ 編、ドレミ楽譜出版社)は、「ブルグミュラー25の練習曲集」を原曲のまま弾けて、さらに新しい和音やリズムを取り入れた連弾用の曲集です。
会員のKさんが昨年暮れに生徒さんの発表会で使われたとのことで、その内容を紹介していただきました。そして、皆で順にkさんのセコンドに合わせて、原曲の方のプリモを何曲か演奏していきました。
馴染のあるブルグミュラーのメロディーでありながら、それぞれの種類の音楽の特徴をよく捉えたセコンドによって、全く別の音楽に様変わりするのが不思議で、大変楽しめるものです。
途中でプリモとセコンドがピアノの位置(左右)を入れ替わったり、演奏者が手をたたいたり、といったパフォーマンスも新鮮で面白く、さらにアレンジすることも出来そうです。
ブルグミュラーを既に終えた人が弾くとさらにアンサンブルが楽しめそう、という感想もありました。
Kさんに発表会の様子を手記に寄せていただきました。

Kさんの手記より

前回の発表会ではアンサンブルのコーナーで 『お話連弾組曲ブルグミュラーでお国めぐり』 (ブルグミュラー作曲、後藤ミカ編)を取り上げてみました。
この曲集を手に取ってみて初めに思った事は、連弾のプリモの方はほとんど原曲のまま弾けて、そこにセコンドが加わって何とも素敵にその国らしい雰囲気を出していて面白い!是非発表会で演奏してみたいということでした。
この曲集は2冊出版されていて、全16曲からできています。発表会で16曲全部やるには多過ぎましたので、どんなアレンジになっているかを知るために、元生徒さんにプリモを弾いてもらい、まず全曲弾いてみました。実際音出ししてみると、最後に持ってきたい曲や絶対に入れたい曲などわかり、整理することができました。それからはピックアップした曲に、どの生徒さんがどの曲を弾くか、どういう組み合わせて弾くか、パズルのように組み合わせを考えながら試行錯誤しました。 最終的には曲集から12曲と、オープニングと中間に、クリスマス曲(小原孝編)を組み合わせ、14曲演奏することにしました。プログラムは下記の通りです。

<アンサンブル> 
~お話連弾組曲 ブルグミュラーでお国めぐり~
ブルグミュラー作曲、  後藤ミカ 編
赤鼻のトナカイ・ブギ  [小原孝編]
無邪気な思い出   [無邪気/日本]
優美なソウルレディー   [優美/韓国]
スティリアン・サーカス  [スティリアの女/ロシア]
タンゴ・デ・アラベスク   [アラベスク/アルゼンチン]
ボサノバにゆれる花   [やさしい花/ブラジル]
素直にはずんでカーニバル  [素直な心/ブラジル]
牧歌in JAZZ   [牧歌/アメリカ南部・ルイジアナ州]
マリアにラブソング  [アベマリア/アメリカ西部・ネバダ州]
サンタが町にやってくる   [小原孝編]
リバプールに集まれ!   [小さな集会/イギリス]
カンッツォーネ進歩   [進歩/イタリア]
恋をした天使のシャンソン   [天使の声/フランス]
おしゃべりなスペイン娘   [おしゃべり/スペイン]

声優の勉強をした元男子生徒さんがナレーションをやって下さることになったので、彼にサンタクロースになってもらい、色々な国と曲を案内しながらお国めぐりをする物語を、曲集を基に作り、物語にそって一曲ずつ弾き手がチェンジして演奏する形にまとめました。
当日の舞台ではカラー照明を使ったり、打楽器を使ったり、衣装や小物(国旗)を用いたり、1人一曲ずつ一工夫して皆で楽しみました。
皆でひとつの作品を作り上げた感じがあり、小学生低学年から中学生、そして大人の方まで誰もが楽しめる作品でした。レベル的にも初級者でも弾けますし、又セコンドの新しい和声感やリズムで、中学生以上でもとても楽しめたようです。
発表会ではソロの曲もあるので、あまりアンサンブルの練習まで時間が取れない生徒さんにとっても、前に一度弾いたことのある曲を選んだりして調整することができ、余裕をもってできた点も良かったと思います。

この曲集は、元々一曲ずつ独立した形になっているので、一曲ずつ、または数曲組み合わせて講師演奏に使っても良いと思いますし、曲順や組み合わせなども自由に出来、他にも色々な使い方が出来ると思います。今回もダンスをされていた大人の生徒さんが、ゴスペル調にアレンジされた曲でしたが、プリモの自分がお休みの部分で、タンバリンをたたきながら踊るパフォーマンスをして下さいました。
今回の発表会はちょうどクリスマスシーズンでしたので、サンタクロースが会場の皆さんをお国巡りにお連れするという感じで曲を進めていきましたが、季節が変わればまた色々なアイディアでアレンジ出来るのではないでしょうか。
少々準備には時間がかかりましたが、皆さんで楽しめるステージになり、やって良かった!と思います。
 
 
 会報Vol.95より
色とりどりの花に心躍る季節となりました。皆様お健やかにお過ごしでしょうか。

昨年11月4日のピティナ・ピアノステップ 第2回目は、定員いっぱいの89組の参加を持って無事終わりました。スタッフの皆様には大変お疲れ様でした。
小原孝先生には第1回目に続き、今回もアドバイザーとしていらしていただき、素晴らしいトークコンサートをしていただきました。スオミからは「おばけのはなし」を弾いていただきましたが、さすがにプロのおばけの世界が展開されました。ブルグミュラーの「天使の声」や「大雷雨」は普段のおけいこの曲がこれほどまでに美しく、またダイナミックな大曲になるのかと思うような聴きごたえのあるもので、最後のラベルのボレロはまさに一人オーケストラ、圧巻でした!(楽譜が出たそうです。)20分でしたが、大きなコンサートを聴いたような満足感がありました。
さらに小原先生には、10分間のワンポイントレッスンで、スオミ第2巻の「魔女」を参加者の数川晴生君(9歳)にレッスンしていただきました。
また今回は、アドバイザーの先生方に会場の皆さんからの質問にお答えいただくQ&Aコーナーも設けました。
参加された生徒さんの先生から、ちば若葉ステーションのステップに参加して良かったとの感謝のFAXをいただき、またアドバイザーの先生からは、講評のステージで思いもかけず、ステーションへ過分なお褒めの言葉があり、今後の大きな励みになりました。
今年は、会場の千葉市若葉文化ホールが11月から工事に入るので、今年度のステップ開催は見送ることになりました。来年の秋にはリニューアルしたホールで、第3回ピアノステップを開催いたします。
勉強会は続けていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

昨年12月の定例研究会がステップ反省会と重なりましたので、今年の1月に延期しました。そこで今年度も4月からとさせていただきます。
それでは初めに第96回研究会の報告をいたします。

◆ 第96回研究会報告
日時 : 2014年1月17日 (金)   10:00~12:00  (終了後、HIGH TREEにて新年会)
会場 : 千葉市若葉文化ホール リハーサル室
内容 : スオミのメソッドを基本にした指導法を考える。   
          ベートーヴェン 「エリーゼのために」

《内容》
  ベートーヴェン 「エリーゼのために」

曲は A   B A C A のロンド形式でできており、前回は A から B に入ったところまででしたので、その続きから話し合いました。
●23小節目1拍目の装飾音符は、頭のFを拍(バスのF)に合わせます。
●24小節目の1,2拍目E-Dとスラーがついていますが、これを無視して3拍目のBにつなげてしまう演奏が時々あります。そのような時は大抵2拍目のDが重くなっています。楽譜に書かれているフレージング(Eに少し重みをつけて)を守りましょう。また26小節目のB-Aも同様にします。
●30小節目の頭のCはフレーズの終わりの音で、C durのⅤ7→Ⅰとして丁寧に収めます。そのⅠ度のハーモニーの中で32分音符は軽やかなタッチで駆け巡っていくように。
この32分音符が速くて難しいというイメージを持つ生徒もいるかもしれませんが、右手の、ドソラシドレミ-ラ-レ-ド~というような主な音の流れが左手の重音ときれいにアンサンブルするように感じて弾きます。そうすれば、ここから突然速くなったという感じはないはずです。
●続く34小節目からのEの音はa moll の属音で、刺繍音で飾られながら5小節続き、39小節目のAで解決されます。拍にE がいつも乗っていることを意識しましょう。
35、36小節目の付点8分音符のEの長さが短くなる場合が多いので、拍を数えて正確にリズムが取れるように。
●B の部分が音の羅列になってしまわないように、ストーリーを浮かべて弾くという案も出ました。
ひとつは、32分音符が出てくる30小節目からはシンデレラが12時の時計の音を聞いて階段を駆け下りるのですが、35小節目のEの付点8分音符で立ち止まり、「(王子様が)来ないわ~。」と振り返る場面だというもの。32分音符と付点8分音符の音色の違いが分かり易く、付点8分音符が短くなるのを防ぐことにもなります。
もうひとつは、ラブレターを渡そうかどうかと悩んでいる心境を表していて、初めは幸福感にあふれているが、35小節目Eの付点8分音符で「待てよ。」その後、「そんなにうまくいくかな?」といった言葉にあてはめたものです。
こちらも付点8分音符を充分に伸ばすためのイメージにもなるでしょう。
● 23小節目からのペダルは、レガートペダルのようにしないで、よく聴きながら1拍目の長い音を同時に踏むようにします。(ペダルにまだ慣れていない生徒は無理につけなくてもいいでしょう。)
●C の部分、59小節目からの左手のAの連打の指使いは3.2.1.3.2.1が弾きやすい。
● 右手の和音はソプラノのメロディーをくっきり出して、指でよくうたうように。
原典版にはスラーは書かれていませんが、他の版にあるようなフレーズが切れたりしないよう、重音のレガートができるように練習してください。
 指使いは重要で、書かれている指使いでは手の小さな子どもには無理があり(特に6度を2、5で広げるのが難しい)、ソプラノが切れてしまいます。64小節目は、重音下の音から示すと、「15」「15」「14」、65小節目頭は「125」または届けば「123」、66小節目は「14」「15」「14」、67小節目頭は「15」または「13」、72小節目は「15」「15」「14」とするなど、子どもの手に合わせた指使いを選びましょう。

       以下、会報に掲載
 
 
 会報Vol.94より
 長かった夏の暑さもやっと影をひそめて、風が心地好い秋らしい季節となりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。


 いよいよ、ちば若葉ステーション 第2回目 ピティナ・ピアノステップが迫ってまいりました。今年は申込みが少ないのでは、と当初心配しておりましたが、締切日が近づくにつれて増え、お断わりをしなければならない方も出まして、結局89人、演奏時間としては昨年とほぼ同じになりました。
 今年も小原孝先生にはお忙しいなか、ご無理をお願いしていらしていただけることになり、トークコンサートとワンポイントレッスンが予定されています。トークコンサートでは、スオミから「おばけのはなし」を弾いていただけるとのこと、プロのピアニストの方にこの即興演奏をしていただくのはもちろん初めてで、しかも小原先生ですからこれほどぜいたくなことはないでしょう。またワンポイントレッスンでは、「スオミ・ピアノ・スクール」 第2巻 から、メラルティン作曲の「魔女」をレッスンしていただくことになっております。ちば若葉ステーションならではのまたとない企画になりますので、できるだけ多くの方にいらしていただけるよう、お知り合いの方にお声をかけてくださるようお願いいたします。

 月刊誌 「musician」(株ミュージックトレード社)のコラム 『今月、この曲』 の10月号と11月号の執筆の依頼があり、10月号に、スオミ・ピアノ・スクール 第2巻の「犬の夢」、11月号に、メリカントの「ロマンス」を取り上げました。ジャンルを問わない音楽・楽器ファンのための情報誌で、楽器店店頭などで無料配布をしているそうです。もし見かけるようなことがありましたら、ご覧になってください。 (浜本)
           
それでは初めに第95回研究会の報告をいたします


◆ 第95回研究会報告
日時 : 2013年7月26日 (金)   10:00~12:00  
(会場の変更に伴い、時間も早くなっています。)
会場 : 千葉市若葉文化ホール リハーサル室
内容 : スオミのメソッドを基本にした指導法を考える。
ブルグミュラー 「25の練習曲Op100」より 「アラベスク」
ベートーヴェン 「エリーゼのために」

《内容》

ブルグミュラー(1806~1874)の「25の練習曲 Op.100」から、「アラベスク

ブルグミュラーの「25の練習曲 Op.100」は、作品として1曲1曲がとても魅力的で、練習曲としても極めて教育効果の高い曲集です。昔からずっと人気の曲集ですが、最近でもその指導法のセミナーがよく行われており、ムジカノーヴァ9月号にも特集が組まれています。
今回は中でも特に子供たちが弾きたい曲のNo.1ともいえる「アラベスク」を取り上げました。

●出だしの左手和音のスタッカートの弾き方で曲の雰囲気は随分違ってきます。
Allegro scherzando なので重くならないように歯切れよく、4分の2拍子を意識して弾きましょう。和音を素早く掴みあげるように、でもキーから指はなるべく離さないようなタッチがいいでしょう。漠然とした弾き方ではスケルツァンドの感じは出しにくいので、ここの左手の練習は大切です。

● 表示の ♩=152 はかなり早いので、もう少し遅くしていろいろな表現に気を配る方がいいでしょう。ただ遅すぎるとAllegro scherzandoから離れてしまい、スピード感がこの曲の魅力でもあるので、♩=120~132 あたりが適切でしょう。
速く弾けないのはリズムに乗っていないことが多いので、リズム打ちをしたり、歌ったりすることも取り入れながら拍子感を持って弾けるようにしましょう。

●16分音符がすべったり、むらになったりしている子どもの演奏を耳にすることがありますが、5指内の音型なので、リズムに乗っていればそれほど難しくはないはずです。
大抵、拍の頭の音がぴったり合っていない場合が多く、1拍目に本当に正確に入れると良くなることが多いようです。



        以下、会報に掲載


 ベートーヴェン 「エリーゼのために」

 ピアノを始めた人なら誰もが憧れる「エリーゼのために」。人気の曲として「アラベスク」とともに取り上げましたが、あまり時間がなく、ほんの一部の確認で終了しました。

●全音などの楽譜では7小節目右手の音はE C Hで、曲の最後だけD C Hになっていますが、原典版(ヘンレ版)では全てD C Hになっています。

●23小節目、前のフレーズが終わり、F durの新しいメロディーが出てくる経過の3つの和音が突然遅くなった不自然な演奏を耳にすることがあります。またこの和音をスタッカートのように切った演奏も時々あります。全音版にはポルタートがついていますが、スタッカートではありません。ポルタートは「運ばれた」という意味です。原典版には何もついていません。
ここは前のフレーズの終わりから少しずつ遅くして、四声体(3つ目は六声)のそれぞれの声部を歌いながらながら24小節目の新しいメロディーにつながるようにしましょう。ゲルハルト・オピッツはこの部分を、「オペラのアリアを歌う女性歌手の登場のように、右手はメロディーを明るく歌う」と書いています。


 以下、会報に掲載

 
 この春、自動車教習体験をされた会員のAさんが、体験とともにそこから学んだ指導法に関する提言を寄稿してくださいました。

遅ればせの自動車免許取得で感じたこと


 ふと思い立って教習所に通いました。本当に久しぶりの学生生活に戻った3ヶ月でしたが、自分が学ぶ側になった時に、いろいろ感じる事、教えられる事がありましたので少し書き留めてみました。

●車の教習時、教官がコースを運転しながら、注意事項を念仏のように唱えて説明し、次に私が運転をしたが、大量な情報に慣れない運転ということで頭の中が白くなってしまって、散々な教習となった。
レッスン時、注意事項は教師がただ一方的に言うだけでなく、本人に言わせてみることも良いのではないか。一度に多くの注意を与えると、散漫になってしまうのではないか。的を絞ることも大切である
●車の教習開始時、出発しようとすると、いきなりハンドルを握る私の腕をゆさぶって、「力が入っているんじゃないの」と教官から言われた。私はよけいに緊張が高まってしまう。
レッスン時、生徒の体に触れて指導しようとする時、弾いている最中ではない時に指導して自覚させたほうが、生徒自身で注意できるかもしれない。

●車の教習時、左折のハンドルの操作の仕方が自信ないと申し出たら、同じ動作を多く取り入れてくれた。
苦手なことについては、数多く練習できるのが良いと考える(当然ではあるがつい流してしまうことも多いので)

            以下、会報に掲載


 
 
会報Vol.93より
 
PTNAちばステーション 第2回目のステップ(11月4日) は、再びピアニストの小原孝先生にアドバイザーとしていらしていただけることになりました。今年はトークコンサートとさらにワンポイントレッスンもお願いする予定です。当日は会場がいっぱいになるよう、是非今からお声がけをよろしくお願いいたします。

今年は坂井先生がお亡くなりになって10年になります。この10年でピアノのレッスンを取り巻く環境も随分変わりました。ピアノの教本は新しいものがどんどん生まれ、逆に消えていったものもたくさんあります。そのサイクルはますます短くなってきているようです。
スオミが出版当時のまま改定もされず、残っているのも珍しいことかもしれません。今やスオミの装丁は古く、地味ですが、あれだけの内容と素晴らしい楽曲の入った教本は他になく、今後ますます希少な存在となるでしょう。ただ最近のカラフルなテキストの中でスオミを手に取ってもらえることが難しくなりつつあるのでは、という懸念もあります。テキストの存続に関して私たちは無力ですが、内容の素晴らしさは伝えていきたいものです。


それでは初めに第94回研究会の報告をいたします。


◆ 第94回研究会報告
日時 : 2013年4月26日 (金)   10:15~12:30  
会場 : 千葉市若葉文化ホール リハーサル室
内容 : スオミのメソッドを基本にした指導法を考える。
           ブルグミュラーの曲から


《内容》

今回の定例会からは、ブルグミュラーなどレッスンでよく使われる人気の曲を選び、スオミのメソッドを基本にした指導法を考えていきます。
 
 初回は、ブルグミュラー(1806~1874)の「25の練習曲 Op.100」から、「貴婦人の乗馬」を主に取り上げてみました。この練習曲集は、スオミができる前からレッスンではお馴染みの教本ですから、すでにそれぞれの先生の指導法があると思います。
 そこでまず一人ずつ弾きながら難しそうな部分や注意する点などを話してもらいました。馬が駆ける情景やストーリーは皆さんが持っていましたが、同じようなイメージでも実際に音にしてみると、弾き方には違いがあります。何が正しいのか一概には言えませんし、また絶対的な方法というのはありませんが、ここでは共通の認識として、スオミのメソッドを取り入れ、応用していくことで、また坂井先生から学んだことがらを指針として、より良い演奏につなげていく指導法を考えていくことにいたします。

楽譜について、坂井先生は原曲がどうなっているのか、指導者は知っておくべきだとおっしゃっていました。多くの版では、特にスラーが大きく変更されています。東京の研究会会員のためのブルグミュラーのレッスンで坂井先生が使用されていたウィーン原典版を参照しながら見ていきます。

●出だしの重音のスタッカートの弾き方について
8分音符の重音のスタッカートの後に8分休符があり、このスタッカートを歯切れよく弾くことで、馬が駈けている様子が充分に伝わるところですが、休符で手首が固くなっていることがよくあります。
 坂井先生でしたらこの休符では、“旅立ち” P.24 の真ん中の脱力された手になっているように指導されるのでは、と思います。先生がよくおっしゃっていたのは、「小さな子どもには、脱力が分かるために、初めは大げさなぐらいにさせます。」ということでした。この休符は手首をぶらぶらにするべきではありませんが、力が入っている生徒には、脱力の状態を理解させた上で、「支えのある手」にしたいところです。
 それには重音のスタッカートの弾き方も重要です。指を使わず落としただけだと、弾みのない重い音になり、その後抜けにくくなるので、指先まで意識して、つまり挟むような感じで、そして手首は “ 旅立ち“ P.24 の脱力された状態で移動するという練習をするといいでしょう。
 それができたら今度は手首の中で同じように感じてぶらぶらにはせず、支えを感じて弾くようにします。
 それからもうひとつ手首が固くなる原因として、指で次の音を探すことが考えられます。指からではなく、前腕の動きで持っていくような意識で用意します。

        以下、会報に掲載



 
 

会報Vol.92より

 
厳しい寒さの中で待ち望んだ春は、記録的に早い桜の開花とともに、一斉にやってきたようです。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

昨年11月のステーション初ステップ開催のため、定例研究会が今年にずれ込みましたことで、新年度は変則的に4月からとなります。ステーション活動として、ステップ開催のほかに、年に3回の勉強会もありますので、研究会とのスケジュールの調整も難しいところです。そこで今年度は無理のないよう、定例研究会は3回とし、会費も変更させていただきますので、何卒ご了承くださいますようお願いいたします。

それでは初めに第93回研究会の報告をいたします。


◆ 第93回研究会報告
日時 : 2013年2月8日 (金)   10:15~12:30  
会場 : ヤマハ千葉センター
内容 : 今後の定例研究会の内容について

《内容》

これまで、「音楽への旅立ち」の具体的なレッスンの進め方について、前半P.48あたりまで、共通の方向性を考えてまいりましたが、以降のページについては、順序どおりでも、前後しても問題ないと思われます。(ただし、P.49“かっこう”だけは、左右異なったアーティキュレーションが難しいので後に回した方がいいようです。)

そこで、今後の定例研究会では、スオミの進め方から一旦離れて、ブルグミュラーなどレッスンの定番の曲を選び、スオミのメソッドに基づいた指導法のポイントを考えていくことになりました。最近では各楽曲の指導法が詳しく書かれたテキストもいろいろ出ていますが、それらと比較して、スオミのメソッドから見るとどのようになるのか、という観点を中心に進めてまいります。