YPCニュース

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2003.7.13 横浜物理サークル発行


目次

巻頭言:占いはいらない・再び                      すた 261-262
6月例会の報告                     まとめby山本明利 編集by鈴木健夫 262-267
(1) 巨大放電球
(2) 授業研究(宮崎幸一)
(3) モーター発電機
(4) ゼネコンで100Wの電球をつける
(5) 起電ポンプ
(6) フィボナッチ数列
(7) 偏光をさがそう(科学の祭典千葉大会より)
(8) ポケットオシロスコープ
(9) ドレミパイプ
(10) おもしろシート

2年物理の授業<<自由落下の単元より>>                 宮崎幸一 268-273
起電ポンプ                                                                 右近修治 274-277
偏光をさがそう(科学の祭典千葉大会ガイドブックより)     紹介by 越市太郎 278
昔なつかしのシジミ釣り(同上)                    紹介by 越市太郎 279
「ルイ・パストゥール」          石原純著『偉い科学者』より         280-283

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巻頭言 占いはいらない・再び

まもなく1学期が終わろうとしています。どこの学校も、7月の終業式にPTA広報が出るというところが多いのではないでしょうか。(ちなみに、私の勤務校は今年から「2期制」になり、「1学期」という言葉も「7月の終業式」と言う言葉も成り立たなくなっています。)そして、年度の最初の号は、写真入りの職員紹介が特集になるのが定番です。みなさんの学校では、その紹介欄にどういう項目があるでしょうか?
私の学校の場合、回ってきた質問用紙には、「教科」「学年・担任のクラス」「教師になった理由、または大学での学部学科を選んだ理由」という欄の他に、「血液型」がありました。自己紹介の「定番」ですね。「星座」がないだけ、いいのかもしれませんが。実は私自身転任早々ですがPTA広報の担当になっていて、広報委員会に出席したりはしていました。でも私が出たときにはこの質問内容まで話題になっていなかったので、このことについて何も知らないまま質問用紙が来てしまいました。
仕方がないので、自分のところにはこう書きました。「『血液型占い撲滅運動実施中』と書いて下さい。」
原稿を集める立場にあるので、他の先生方のものを見ると、「?」や空欄になっているものもかなりの割合でありました。こんな質問は無意味だと思っている教員もかなりいることが伺えます。
まだ今の時点でその広報は発行されていませんが、校正段階のゲラ刷りを見ることができました。すると、「血液型」の項目は全員カットされています。他の広報担当の先生に、なぜカットされたか聞いてみました。理由は、「教師になった理由」にみなさんが予想以上に多く書いているので、スペース的に無理になったとのこと。別に僕の書いたことが原因なのではありません。でも、血液型の欄に意味がないという主張は伝わったようでした。
「血液型性格判断」「血液型占い」信奉は、根強く存在しています。ずっと以前この巻頭言で、PTA広報での「星座」のことについて書いたことがありました。この種のことは、こちら側も地道に声をあげていくしかないのでしょう。でも意外に、少し声をあげるだけで簡単に効果が現れるようだと私は感じています。みなさんも「血液型占い・星座占い撲滅運動」を展開しませんか?

すた


   


月例会報告(まとめby山本明利 編集by鈴木健夫)

日時:2003年6月14日(土)15時〜19時

会場:県立港北高校

参加:21人

内容:

 (1)巨大放電球 宮崎さんの発表

 県民の反対にもかかわらず、県立青少年センターのプラネタリウムや展示部が廃止になりました。これに伴い、数多くの貴重な展示品や実験器具が「廃棄」になりました。引き取り手がなくて本当にゴミになったものも多い中、宮崎さんに「救い出された」のがこの巨大放電球。プラズマライト、プラズマボールなどの商品名で、小型の市販品は手にはいりますが、これほど巨大なものは当然特注品でしょう。

 そもそも、放電球というのはどういうしくみでしょうか。おそらく内部は低圧で、テスラ電流のような高周波高圧が使われているのだろうと想像されますが、博識のYPCの面々でも、正確な知識を持っている人はいませんでした。バラすのももったいないですね。

 


(2) 授業研究 宮崎さんの発表

 港北高校のカリキュラムでは、現2・3年生(旧カリ)は2年で物理・化学ともにIA、またはIB2単位が必修です。これらの生徒は1年では生物・地学各2単位ずつを必修で学習してきています。減単しながらも、理科4科目をすべて学ばせるというスタンスでした。ちなみに物理IA選択者は2クラス分、IBは5クラス分だということです。

 新課程では、1年で理科総合A必修、2年で生物3単位必修、物化地各3単位のいずれかの選択となります。

 宮崎さんは、今年度赴任したばかりですが、2年生の物理IB2単位の学習計画は、1学期運動学、2学期運動の法則とエネルギー、3学期波動(光を除く)という予定。IAもIBも学習内容をそろえ、進度も担当者間で調整してあわせるのだということです。

 詳しくは、後ろの資料をご覧下さい。

 

(3) モーター発電機 山本の発表

 「モーター転じて発電機」をストレートに演示する実験器具。演示・展示用に開発しました。二つの同じマブチモーターを直接ユニバーサルジョイントで結合し、一方を電池で回転させて、他方の出力で豆電球を光らせます。原理をむき出しで見せるのが目的です。

 

(4)ゼネコンで100Wの電球をつける 山本の紹介(河野さんのアイディア)

 手回し発電機「ゼネコン」を複数使って100Wの電球を光らせようという実験器具。 YPCの会員でもある浅草中学の河野さんが開発したものを、以前見せていただいた記憶を頼りにまねして作ってみました。

 ゼネコンの出力は脈流であり、ハンドルを逆に回すと極性も逆転するのでそのまま直列接続しても、電圧がうまく加算されません。そこで、ゼネコンからの入力をそれぞれ四端子ダイオードブリッジに通してから直列つなぎにします。これだと極性を気にしないで接続してよく、確実に加算されます。

 ひとつのゼネコンでは全く光る気配もありませんが、次第に人数を増やし、4人が必死にハンドルを回すと、フィラメントが輝きはじめます。

 右の写真は、オシロスコープで電圧波形が加算される様子を観察しているところです。

 

 

 

     

(5)起電ポンプ 右近さんの発表

2つの物体がそれぞれ絶縁してあるとき、一方から他方へと電荷をすくい取って移動させるたびに、一方は負に、他方は正に帯電していきます。こうしたイメージをそのまま実験に移し替えたものがファラデーの氷桶(Faraday's ice pail)と検電器を用いた実験です。電荷をすくい取る電荷スプーンは,直径3cmほどの発泡スチロール球をアルミホイールでくるみ、柄としてプラスチック棒を取り付けたもの。これを2つ用意します。また、はく検電器の上皿に空き缶(これがファラデーの氷桶になる)を乗せたものを2組用意し、缶の間隔が8cmほどになるようにして配置します。 一方の検電器をわずかばかり正あるいは負に帯電させた後、以下の(1)から(3)の手順を繰り返します。         

(1)両手でそれぞれの電荷スプーンの柄を持ち、両空き缶の中間で接触させる。

(2)二つの帯電スプーンを空き缶の間に保ったまま、引き離す。

(3)それぞれの電荷スプーンを反対側の空き缶の内側に接触させる。

 仮に一方の缶が正に帯電していれば、(1)静電誘導により、その缶に近い側の電荷スプーンaには負、遠い側bには正の電荷が集まる。(2)帯電スプーンを引き離すとabはそれぞれ負、正に帯電する。(3)缶―検電器が帯電スプーンと同種電荷に帯電していても、ガウスの法則により缶内の電場はほぼゼロになるので、電荷スプーンの電荷はすべて缶に移動する。 (1)(3)の手順を繰り返す度に、二つの検電器の箔は、始めのうちは少しずつ、やがてはっきり見えるように開いていくのが観察されます。それぞれの缶が異符号に帯電していることは、開ききったところで、両缶を接触させれば、ただちにもとの状態に復帰することから確認できます。

 梅雨時でも、最初に一方をわずかだけ帯電させておけば、70回ほどの操作で、二つの検電器をいっぱいに開かせることができます。部屋が十分乾燥していれば、最初に一方の検電器を帯電させなくとも、実験が可能です。「自然な」状態でも、実はそれぞれの缶は常にわずかだけ帯電しているからです。

 次に右近さんが取り出したのは(右写真)、この操作を 自動的に行う筒型の「起電ポンプ」です。筒の中には軽い導体球が2個入っていて、それぞれ中央と両端の間を往復します。導体球の電荷は、それぞれ両端のアルミホイルの部分に移って蓄えられ、同時に相手方の球を静電誘導で逆符号に帯電させます。左右両端で二つの箔検電器に交互にタッチする動作を繰り返すだけで、箔検電器の箔が見る見る開いていきます。

左写真はさらにコンパクト化したタイプ。上記の起電ポンプを中央で二つ折りにしたものと思えばよい。振るだけで電気が生じます。

 詳しいしくみや作り方は、右近さん自身の報告をご覧下さい(p    )。APEJの夏の大会でさっそく製作会をやろうという話になりました。

 

 

(6)フィボナッチ数列 車田さんの発表

 ひまわりの種やサボテン・カリフラワーなどに左右逆回りの螺旋が重なっているのが観察されます。時計回り、反時計回りのそれぞれの螺旋の本数がフィボナッチ数になっています。隣り合うフィボナッチ数の比を、5/8, 8/13, 13/21, 21/34,・・・と、順に計算していくと、しだいに (5-1)/2=0.618034・・・)の値に近づいていきます。この値が有名な「黄金比」です。

 東工大の学生さんが作ったシミュレーションで実験してみると、時計回り、反時計回りの螺旋が同時に見えるとき、

5/8=0.62500  黄金比より大

8/13=0.6153  黄金比より小

13/21=0.6190 黄金比より大

21/34=0.6176 黄金比より小

34/55=0.6181 黄金比より大

55/89=0.6179 黄金比より小

・・・

そして、螺旋の本数がいくつであれ、黄金比に近づくほど、左右両まわりの螺旋がきれいに現れます。

 このシミュレーションのように、ひまわりは花の中心から原始細胞が広がっていくと二つの連続したフィボナッチ数の螺旋が右巻きと左巻きそれぞれ一つずつ現れます。サボテンやカリフラワーでは螺旋は頂点から広がる。これに対しパイナップルや松ぼっくりは底の方から広がっていきます。それぞれの側からのぞくとフィボナッチ数の螺旋がちゃんと二本見えます。

 自然は数学が好きなのです。身近な植物や野菜を観察してみてはいかがでしょうか。

 

(7)偏光をさがそう 科学の祭典千葉大会より、越さんの紹介

 所変れば出し物も違う。6月の7、8日に行われた科学の祭典千葉大会では一味違った新ネタがありました。越さんの報告です。

 元県立千葉高校の石井信也先生のブース「偏光をさがそう」では、写真のような「偏光発見器」の工作教室を開いていました。これは、塩ビパイプの穴を1枚の偏光板で覆い、セロファンシートを細かく切った物をその上に置き、セロテープで貼り付けただけもの。これで、ガラスやプラスチックシートなどでの反射光を見ると、その光が偏光であれば、(セロファンシートが)色づいて見えます。身近なところに偏光した光があることに気づき、ブリュースター角の存在に気がつくという教材です。

 このほか越さん自身のブースでは、例のスターリングエンジンカー「ジャンピングミニ」(土浦工業高校、小林先生考案)を3〜5台いっせいに走らせ、レースを行いました。子供たちにはレースの予想をしてもらい、当たった子には、ホロスペックスフィルム付の認定証をあげました。5台いっせいにピョコピョコ走る姿は「子豚のレース」を思わせ、とてもユーモラスでした。

 市川西高校の石島秋彦先生のブース「昔なつかしのシジミ釣り」では、砂に埋まったシジミの釣りをやっていました。貝殻の間に細い草のつるを入れると貝殻を閉じるので、釣り上げることができます。つり上げたシジミはお土産の標本としてお土産となります。用意されていたのはもちろん在来種の「ヤマトシジミ」です。

 

(8)ポケットオシロスコープ 渡辺さんの発表

 まるでテスターのような、ポケットタイプのコンパクトなオシロスコープです。液晶の画面に波形を表示し、簡単に手元で結果を確認できます。また、画面をワンタッチでHOLDできるので、結果をあとで確認できます。ストレージオシロにもなるというわけです。音声波形などを見るのにも、手軽で便利です。

 

 

(9) ドレミパイプ 渡辺さんの発表

 パイプをたたいて1曲!ドレミパイプはそんな楽しい新しい楽器です。長さと色の違うパイプをたたくと、パイプのもつきまった音階の音がなります。練習次第で曲の演奏もできます。原理はもちろん気柱共鳴。一端を閉じて閉管にするためのキャップもあるのだそうで、約1オクターブ低い音にすることもできます。音の学習にうってつけの教材です。

 もとはBoomWhackersという商品名の海外製品ですが、中村理科工業が扱っています(カタログ番号:S77-1850 ドレミパイプ)。

 

 

 

(10)          おもしろシート 神谷さんの発表

  神谷さんが仕入れてきたのはさまざまなビニルシート。テーブルクロスのような材質で、装飾用に使うもののようです。ラメのような虹色が現れるものや、立体的なハート形が浮かび上がり、見る角度によって微妙に形が変わるもの、水玉模様が色の帯ごとに段違いに見えるものなどがあります。

そのうちの二つは、左右両眼の立体視による錯視らしく、デジカメで写すと立体感が消えてしまいます。写真のシートは、コインをのせると、コインまで浮き上がったり沈んだりして見えて面白いのですが、写真ではその様子は再現不能です。

 


     


2年物理の授業 << 自由落下の単元より >>

宮ア幸一

 

今年の4月より,4年ぶりに高等学校にもどりました。こちらでの2年の物理TBの授業の1時間を発表します。

1.学校の状況

横浜市港北区にある全日制普通科 1学年6クラス  

 

1

2

3

合計

男子

129

117

107

353

女子

107

118

129

354

合計

236

235

236

707

 

1年から2年にあがるときにクラス替えをし,23年はそのまま

23年とも理系文系の別はない

 

 

昨年(2002)度進路状況

 

大学

短大

専門学校

就職

留学

未定

男子

68

0

6

2

2

46

女子

36

29

32

2

0

12

104

29

38

4

2

58

44.3

12.3

16.2

1.7

0.9

24.7

 

 

 

 

 

 

2.教育課程(理科のみ)

現2・3

 

1

2

3

 

必修

必修選択

選択

物理TA

 

 

A

 

 

物理TB

 

物理U

 

 

化学TA

 

 

A

 

 

化学TB

 

化学U

 

 

生物TA

 

 

生物TB

 

 

3・4

生物U

 

 

地学TA

 

 

地学TB

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成15年度入学生(現1年生)

 

1

2

3

必修

必修

選択

選択

理科総合A

 

 

 

物理T

 

 

物理U

 

 

 

化学T

 

 

 

化学U

 

 

 

生物T

 

 

 

生物U

 

 

 

地学T

 

 

 

 

 

 

 

 

  

3.2年物理の履修状況

1年次の3学期に生徒にTAとTBの選択をさせた。『物理Uを履修する可能性のある者はなるべくTBを取りなさい。』という指導があったと聞いている。

その結果       物理TA選択 2クラス(12組合同,34組合同)

物理TB選択 5クラス(12組合同が2クラス,34組合同,5組,6組)

 

担当教員 物理TA 1名  物理TB 3名   計 4

 

○担当者間の確認事項

2年次の物理の学習内容はTB,TAともほぼ同じとする。

進度は合わせる,学期ごとに微調整する。

テストは個別に作成する。

 

4.2年物理学習計画

 

内容

 

 

実験・作業

1学期

等速直線運動

速度

速度の合成・分解

相対速度

加速度

等加速度直線運動

 

風船滑走体

チョロQ

 

 

 

サンタクロース

等速直線運動

等加速度運動

 

 

 

 

自由落下

鉛直投射

水平投射・斜方投射

フックの法則

力の合成・分解

力のつりあい

作用反作用

 

真空落下実験器

ゴルフボール

コイン飛ばし

 

フックの法則実験

力の合成

おもりのつりあい

台車の分裂

自由落下の加速度

 

水平投射

 

 

 

2学期

慣性の法則

運動の法則

運動方程式

摩擦力

 

だるま落とし

台車

 

摩擦力の測定

 

()運動の法則

仕事

運動エネルギー

位置エネルギー

力学的エネルギーの保存

 

 

 

3学期

 

 

内容については検討中

波の要素

横波と縦波

重ね合わせの原理

波の干渉

定常波

波の反射

弦の振動

気柱共鳴(閉管)

音速・音の3要素

うなり

 

スリンキー

ストローすだれ

 

水波投影装置

プラスチックコイル

 

ギター

リコーダー

 

オシロスコープ

 

縦波,横波,横波表示

 

干渉

定常波

反射

 

()気柱の共鳴

 


5.自由落下運動の授業の生徒のノートその1

 


自由落下運動の授業の生徒のノートその2


6.生徒の意見

質問1         25   234   21

 ァ ピンポン球     0     1     0

 イ ゴルフボール   22     8    11

 ウ 同じ       17    28    14

 

イの意見

重いから       重ければ重いほど落下する方向に力が加わり加速するから

重さの差が加速度に加わり,先に床に着く           ある程度の重さがある方が早くつく

 

23倍重いから

 

ウの意見

大きさが同じだから                  受ける圧力が同じだから                 

地球からの引力は同じだから    大きさも同じで受ける空気抵抗もほぼ同じと考えられる

質量は関係ない           重さは関係ない    空気抵抗でおちる速度が変わるから

抵抗を受ける面積が少ないほど早く落ちるとB5の紙でわかったけど重さもあるから,+−で0くらいかな

大きさが一緒で落とした高さも一緒だと落下する速さは変わらないと思った

 

2つの球にかかる重力は同じだから       昔やったことがある           中学でやった

すべての物にかかる引力が同じだから    距離が短いのでそんなに変わらない

大きさがほぼ同じだから           重さが違うと加速度がちがったため,そのうえ加速されず初速度だけできまったようなものだから                         経験上   

真空中では同じスピードで落ち,空気抵抗もあまりかわらず風などもないから

2mでは変わらないから

 

質問2         25   234   21

 ァ ゴルフボール   17     6     6

 イ テニスボール    8     1    11

 ウ 同じ       12    31     8

 

アの意見

大きさが違うので受ける空気の抵抗力が違うから              小さいから

小さくて重さがちょっとしか変わらないから

 

ゴルフボールの抵抗が小さいから

 

イの意見

重いし,大きいから                  断面積が広いので重力も大きいはず

直径が大きいから       空気の抵抗を受けるから    テニスボールの方が大きいから

直径の大きい方が重力の大きさにかかわると思うから

 

ウの意見

引力は一定だから       空気抵抗の違いはあるが2mでは差が出ない

重さがほぼ同じだから              引力が同じだから              質量は関係ない

1で重さが違っていてもほぼ同時だったから直径が違っていてもほぼ同時だと思う

あまり重さが変わらないから

 

さっきも同時だったから           重さと直径の割合がさっきより近いから

さっきと同じ原理だと思う

 

7.まとめ

生徒の反応は比較的良く,数学的な力のある者もいる。しかし学力差が大きいようで初歩的な数学的力の乏しい者も見受けられる。

導入の質問に対して,自分の意見を発言できる生徒はいる。まだわずかな時間ではあるが,質問の組み立てを工夫していけば,討論が起こるような手応えが感じられた。

ただ,2単位の授業であり,かつ複数の授業担当者と進度を合わせながらの授業であるのであまり時間をとられる訳にもいかない。学校の様子,生徒の実態を見ながら,『自分の頭を使ってもらう』授業構成にしていければと思っている。

 

この導入での自分の反省点

質問1の質問2への影響が判らない。

自由落下の学習が彼らにどのように影響するのか。検証の問題が設定できていない。

中学校でやってきたという生徒が何人もいた,初めての生徒には新鮮で興味深くても,知っている者には興味は乏しいようである。この導入が必要なのかも検討すべきかと思う。

ただ,この2つの質問をした後,「真空中で同じ実験をやったらどうなるか」と質問したが,

同時は8名,重い方が15名という結果であり,この質問から真空落下実験への展開自体に有効性があるか,疑問にもなってきている。

 

 

 

例会での発表での話し合い

○例会で力学分野の1時間の授業展開を発表し,いろいろな意見をいただきました。ここにいくつか,書き留めさせて頂き,今後の検討課題といたします。

導入の実験「紙と丸めた紙」をさらに発展していくのはどうか。
さらに紙を丸め,堅くしたものと比べる。
つぎに,糸でぐるぐる巻きにしたものと比べる。
さらに,「堅く巻き」質点のように大きさのないものとする。
という展開はどうか。

この導入の質問を「自由落下」学習の最後にもっていっている。

ピンポン球は2メートル程度で終端速度になっているのでは?

ピンポン球が終端速度をむかえる程度,落下させるのを見せたらどうか。  など

 

○ピンポン球の終端速度になる距離については,だいぶ異なる意見が出されていた。

私は2メートル以内ではゴルフボールの落下する様子と違いがほとんどないので,ピンポン球は終端速度にはなっていないと理解している。機会を見てビデオ撮影による実験をしてみたい。

また,「紙を糸でぐるぐる巻き」の展開は,「質量の変化のない場合での空気の抵抗による落下の違い」を見せるための設問にしているので,私の展開に取り入れるには授業展開をすこし変えなくてはいけないと思う。

いずれにしても,簡単な演示実験を初めにもっていくのか,終わりにもっていくのか,いつも顔を合わせているメンバーでも違いがあることがわかり,興味深い。

1つの単元にもいくつかの展開があることがわかり,興味深かった。それぞれの授業の意図が底にあることもわかるので,今後も機会をみて,「1時間の授業の切り取り発表」をしていきたい。