書庫
わたしの大切な本たち






◆荻原規子 勾玉三部作:『空色勾玉』、『白鳥異伝』、『薄紅天女』
小学5年生のときに、姉に紹介してもらった本。分厚いし、難しい漢字も出てくるのだけれど、
そんなことも苦にならないほど一気に引き込まれてしまいました。この『勾玉三部作』に出会ったことで、
本の世界に尽きない魅力を感じるようになった、わたしにとっての“運命の本”たちです。
内容: 古代日本を舞台にした壮大なファンタジー。
輝と闇の長きに亘る戦いの鍵を握る大蛇の剣とその使い手、闇の氏族に伝わる勾玉とその主たちを
いきいきと描いています。
この作家の他の作品: 『これは王国のかぎ』、『西の善き魔女』、『樹上のゆりかご』
◆梨木香歩 『からくりからくさ』
この作家さんの本にはじめて触れたのは、中学生のときに読んだ『裏庭』という作品でした。
『裏庭』は、児童書なのだけれど、一度読んだだけではなんだか掴みきれない深い感じがありました。
梨木さんの児童文学は、大人にもじゅうぶんに読みごたえがあります(その証拠に多くの作品が文庫化されている)。
『からくりからくさ』は、大人向けの作品。『りかさん』の主人公・蓉子(ようこ)が成長し、大人になっています。
梨木作品特有の柔らかな時間の流れが堪能でき、なおかつ細やかにはりめぐらされた伏線の見事さに驚かされる、
個人的に現時点梨木作品No.1作品です。彼女たちの生活にはあこがれるなぁ。
内容: 蓉子の亡くなった祖母の家で共同生活をはじめた4人の女性の生活を描く。染色、機織りといった手仕事の
様子や、庭の植物の描写が細やかですてき。人と人のつながり、縁の不思議さを、静かに見せてくれる。
この作家の他の作品: 『西の魔女が死んだ』、『裏庭』、『りかさん』、『エンジェル
エンジェル エンジェル』、
『丹生都比売』、『春になったら苺を摘みに』、『家守綺譚』、『村田エフェンディ滞土録』
◆よしもとばなな 『ムーンライト・シャドウ』
この作品は、ばななさんが大学の卒業制作として、はじめて友達以外の人に読ませることを意識して、
二十二歳の時に書いたものなのだそうです。 もともとは、『キッチン』に同時収録されていたのだけれど、
やはり支持が高いのでしょう、独立して一冊の本になっています。
親しい人の死を未経験だった高校生のわたしが、この作品を読んでいて、その絶望とか表しようがないない悲しみ
といったものを垣間見た気がして、知らぬ間に涙が溢れていました。本を読んで涙したのは初めてだったので
びっくりしました。うまく言えませんが、何か心を揺り動かされる作品です。ばななさんの、水みたいにすうっとからだに
沁みこんでくるような文章は、この作品でもう既に味わうことができます。
内容: 4年間付き合った恋人を事故で失い、味わったことのない孤独、底なしの喪失感に苦しむ主人公さつきが、不
思議な女性うららに教えられ、ある夜明けに川辺で不思議な体験をする。そしてその長い苦しみから開放され、
未来に向かって歩き出す。心の絶望と再生の物語。
この作家の他の作品: 『キッチン』、『うたかた/サンクチュアリ』、『哀しい予感』、『TUGUMI』、『白河夜船』、
『N・P』、『とかげ』、『アムリタ』、『マリカの永い夜/バリ夢日記』、『SLY』、
『ハチ公の最後の恋人』、『ハネムーン』、『ハードボイルド/ハードラック』、
『体は全部知っている』、『虹』、『王国1・2(以下続刊)』、『アルゼンチンババア』、
『ハゴロモ』、『デッドエンドの思い出』、その他多数エッセイあり
◆江國香織 『いくつもの週末』
結婚して2年目から3年目にかけてのエッセイ集。まるで彼女の小説そのものみたいな、とても江國さんらしい結婚生活が
描かれています。この本の中で江國さんは、『きらきらひかる』の笑子さんのようであり、また、『ぼくの小鳥ちゃん』の
小鳥ちゃんのようです。あくまでわたしのイメージですが。何度読んでも、こんな結婚したいなぁと思ってしまう、
わたしにとって理想の結婚生活です。「大人にしかできない依存」なんて、あこがれますねぇ。でも、こんな理想的な
生活が本当にあるのかしら…と思ったりもする。まぁ、出版物として世に出るものなわけだから、多少の脚色はあるのかも
しれませんね。いつか結婚してから読んだらどんなことを感じるのか、楽しみな一冊です。
内容: 世間の尺度に縛られない妻と、世間の尺度にはまって生活する夫の結婚生活を描いたエッセイ。
この作家の他の作品: たくさんありますが、『流しの下の骨』、『落下する夕方』、『温かなお皿』、『つめたい夜に』、
『綿菓子』、『きらきらひかる』、『ぼくの小鳥ちゃん』、『ホリーガーデン』 などが好きです。
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