●楊名時師家とのひととき


2005年2月25日更新
楊名時先生から伺ったお話を、差し障りの無い範囲で御紹介します。
  
師家 楊名時
中国山西省生まれ。
楊家太極拳を父君から受け継ぐ。
戦前戦中にかけて京都大学で学ぶ。
大東文化大学で教鞭を取る傍ら、日本での太極拳の普及に力をぐ。
1964年からは朝日カルチャーで太極拳を教える。

2004年5月17日<月>八段錦
楊名時太極拳の八段錦の八番目の運動で、踵をあげて静止している間は息を止めます。
今までそう習っていたのですが、師範科で先週楊名時師家が次のように話されたそうです。
「昨日進が家に来て、八段錦は息を止めておくのかと聞いてきた。ゆっくり呼吸するんだよと答えた」

"踵を上げると不安定になるので、線香の煙のような細い息をすると安定する。"と 太極拳の呼吸と科学に書いてあった。
しかし、初心者は踵を上げた姿勢のまま息をすると余計不安定になるので、 息を止めたほうが良さそうだ。2005年2月25日
        

2004年3月27日<土>お人柄
左から楊名時師家 師匠 私ある会で楊名時師家にお目にかかりました。
‘実る程頭を垂れる稲穂かな’そのままに周囲に気を配ってらっしゃいました。

昭和18年に中国の国費留学生として来日されてからの事を主に話されていましたが、
世の中良いこともあれば苦しいこともあると、
奈良の支部長が無くなられたことを非常に悲しんでおられました。
また、進先生のことを「ある意味親より優れた子供かも知れん」と話されていました。
今回も中国語でのどを披露して下さいました。

2002年7月16日<月>スワイシヨウ
楊名時太極拳では太極拳の前に立禅とスワイシヨウ、八段錦をします。
師範科に通っているお友達から聞いたのですが、
腰痛を患っている名時先生が、「肩の高さに手を上げて背骨を回すと腰が楽だよ。」と
進先生から教えられたそうです。

皆でその方法を試してみると、腰痛は兎も角、今まで上半身が真っ直ぐにならず
ぐらついていた人も、真っ直ぐにできるということが分りました。でも腕の筋肉と脇がちょっと痛くなる。

2001年3月10日<土> 空手着
今日楊名時先生を囲んで歓談する懇親会がありました。
総勢20名の集まりだったので、親しくお話しさせて頂く機会がありました。

食い逃げを捕まえた寿司屋の女将さんさんは、やはり楊名時太極拳の師範だった。 「あの女将さんは元気の良い人で、茨城に行った時に、私もあの寿司屋の寿司を何度か ごちそうになった。 そう言えば、私も一度もお金を払ったことが無い。」と 楊名時先生が仰っていました。 先生の方は女将さんのおごりだったそうです。

ある人が「空手着を着ると、気分が引き締まります。」と 言うと、楊名時先生が「そうだろ。わたしは昔空手をしていたので、これが非常に練習に良いと思って決めたんだ。 洗濯もしやすい」と答えられていました。 この日楊名時先生は、特にご機嫌が良かったのか(いつも良いが)、中国語の歌を披露してくださいました。テレサテンも歌ったことのある歌だったんだが、題名を忘れてしまった。

楊名時太極拳では、練習するときに空手着を着ます。これが正式な制服で、集団で演武する時は全員空手着を着ます。
太極拳と空手は直接のつながりはありません。楊名時先生が空手の有段者で、空手の着心地が良いので、 皆に空手着を着るよう薦められています。
御存知のように、中国では各地で武術が盛んでした。各地でそれぞれ独自に拳法が発達しました。 地域ごとに特徴が違うので、今では 太極拳とか、南拳、長拳、少林拳などと個別に呼ばれています。 これらの拳法が沖縄を経て、本土に伝わってきました。 沖縄から伝わってきたので、琉球唐手と呼び、 琉球唐手が発展し、空手と呼ばれるようになりました。 従って、太極拳と空手は遠い親戚になるわけですが、直接の繋がりはないわけです。

2000年9月9日<土> 親子鷹
今日楊名時先生を囲んで歓談する懇親会がありました。
総勢20名の集まりだったので、親しくお話しさせて頂く機会がありました。

「武術の方は進に任せてるんだ。あれは理論家でね、武術大会のほうも最初から審査委員長をしてるんだ。」 というようなことを(原文に忠実でないかも?)話されてました。

「昔、武術の修行に入ったひとは必ず水汲みからやらされた。 初めのうちは水をこぼすが、段々こつを修得して水をこぼさなくなる。 理論というのは、その修得したこつをあとから来たひとに教えることなんだ。」と 進先生が以前講習会でおっしゃておられた。

確かに、最初は形から入っても、 私なぞは、『どうしてこうやるんだろう?』なんて疑問が次ぎ次ぎと沸き上がってくる。
指導者講習会での進先生のお話はこういう疑問の答を見い出す良い機会でもある。
進先生の太極拳理論の講習会は戸塚でも月に1回開かれていて、誰でも聞きに行かれるそうだ。 東京でも青山のNHK文化センターで月に一回開かれている。どちらも同じ内容だそうだ。 
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