4月27日2007年更新
太極拳は遅筋を鍛えることは良く知られていますが、遅筋のみならず速筋をも鍛えることができるのです。
このことを知ったのは一年半位前です。
いろいろ調べた結果、ゆっくり伸筋を使うことが、
速筋が鍛えられ
る理由だと推測していました。
私の出した結論と同じ事が、今日発売の楊進老師の著書
「太極拳が体に良い理由」に載っていました。
もっと詳しくお知りになりたい方は上述の本をお買い求めください。
■筋肉の組成
まず初めに筋肉についての基礎知識を軽くおさらいしましょう。
筋肉には瞬間的なパワーを必要とする時に働く
速筋と、
持続的な運動をする時に働く遅筋があります。
筋肉の構造は光ファイバーに似ています。
ATPをエネルギーとして収縮を繰り返す筋原繊維を単位として、
多数の筋原繊維からなる筋細胞(筋繊維)があります。
筋繊維が束になって筋束を構成しています。
筋束が巻き寿司の具のように集まって筋肉を構成しています。
筋繊維には赤い色をした遅筋と白い色をした速筋があります。
遅筋と速筋の割合は身体の部位によっても異なっていますが、同じ部位でも人によって生まれつきその割合が決まっています。高橋尚子は遅筋が、カールルイスは速筋の割合が他の人より多いと考えられます。
■筋力アップの方法
筋力をアップするには、筋繊維を太くする方法と運動神経に反応する筋繊維の数を増やす方法があります。
1.筋繊維を太くする方法は、負荷をかけて筋繊維を傷つけ、筋繊維が回復するときに繊維が以前より太くなることを利用しています。言わば、麦踏みみたいなものです。踏まれれば踏まれる程強くなる。
2.運動神経に反応する筋繊維の数を増やすには、使う筋肉を意識して運動することを繰り返します。
なんせ運動神経から命令されても、筋繊維の半分以上はさぼっているのですから。
■速筋の出番が中々来ない収縮性動作
軽い荷物は私(遅筋)に任せて、重い荷物は貴方(速筋)に御願い。
なんて言っていたら、気が付いたら皆私の担当になっていました。
子育てで子供を抱いていたら30キロ位平気で持ててしまいます。
我が家と同じような事態が収縮性動作でも起きています。
重い荷物担当の速筋繊維を働かせるためには非常に大きい負荷が必要です。
どこからが重い荷物の担当かの境界を、運動閾値と言い、
担当が決まっていることをサイズの原理と言います。
収縮性動作とは、ダンベルを持ち上げるような屈筋を使う運動のことです。
■速筋から使う伸張性動作
どこかに居ないかしら?荷物を率先して持って呉れる優しい旦那様(速筋)。
テレビドラマで良く見ますよね、家では縦の物を横にもしない旦那様が、愛人宅では嬉々として家事をしている絵。
実は居るんです、「担当なんて必要ない、まず僕が動くから御前は休んでいなさい」という腰の軽い旦那様が。
伸張性動作では、まず速筋が働きます。
伸張性動作とは、ダンベルを下げるような伸筋を使う運動のことです。
■太極拳で速筋が鍛えられる理由
「伸筋の張りを求めるのが太極拳」と楊進老師が仰っていました。
意識で動作を導き、伸張性動作が繰り返しでてくる太極拳は、
ゆっくり行っているだけに、速筋が働いている時間が長いので、
速筋が鍛えられるのです。
尚、筋肉は使わないと衰えます。
また、特に速筋は加齢によっても衰えます。
太極拳は高齢者のアンチエイジングとしても効果があります。
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