『管理人のブルーノート紀行』



管理人はこの度、黒人音楽のルーツを探ろうとあの独特のスケール、「ブルーノート」の真髄を極める旅に出た。
なんちゃって、なんちゃって、なんちゃって。
別に旅でも何でもなく営団線に乗って表参道へ出かけてきた。
目的地は駅近くのドトールでもPOTカレーでもなく、あのブルーノート東京である。
今回はライヴを見るためにカード会社に借金をするかたちになった。
(借金とは言わないけど・・・。)
公演はあのロイ・ハーグローヴ率いるthe RH Factorのもの。

一言で言えば自分が過去体験した中で最高のライヴだった。
とにかく期待以上、2時間余りのステージずっと口が開きっぱなし。
ロイ・ハーグローヴについての説明は長くなるので割愛する。
このthe RH Factorというのはストレード・アヘッドなジャズの
演奏の方が印象深いハーグローヴがいわゆるソウルやヒップホップといった
黒人のストリート・ミュージックの最先端に挑むというプロジェクトである。
今年の2月にあのハンコックやブレッカーと「Directions in Music」で
やってきた時のステージももちろん素晴らしかったのだが、
今回の方がより 彼の音楽の真髄を見れた気がした。(偉そうなコメントだ。)

午後9時前に店に到着、ステージが始まったのはもう10時前だったと思う。
席に着いてメニューを見てみると、なるほど学生には厳しい数字が沢山並んでいた。
どうにもお酒が苦手なお子ちゃま舌の自分は何か面白そうなので「blue lemon squash」とやらを注文。
こちらのドリンクがその名の通り青いレモンスカッシュなのだが、驚くほどにスッパイ。
驚くほどと言うくらいだから実際驚いた。飲む度に口がショボショボしてた。

というわけで、やっと開演。
すると自分たちの真横をプレイヤー達が通り過ぎていく。
これがライヴハウスの醍醐味だよ。演奏者がとても身近であること。
まぁそれはいいとして演奏スタート。
するとどうですか、キーボの効果音をバックにハーグローブのトランペットから流れてきたのは
あの「ウィリアム・テル」のオープニング。
当然なんとなく客は盛り上がる。
そして凄いのは次の瞬間、バンドが演奏しだしたのは
あのマイルスの傑作「In a silent way/It's about the time」だったのだ。
(管理人この時点で既に陶酔。)

とまぁあれやこれやで休みもなく2時間で8,9曲を演奏。
テンションはずっと上がりっぱなしだった。
やはりさすがストリートの最先端をいくプレイヤーの皆さん、
自分程度の人間には素晴らしいとしか言い様がない白熱のステージ。
まずサックス陣2人のハイトーンにビックリ。
アルトのKeith Andersonはまるでブラスのような音を出す。
そしてどんなに体を揺らそうがくねらそうが全然音が乱れない。さすがプロですな。
テナー&ソプラノを吹いていたJacques Schwarz-Bartは結構音数は少なめに、
典型的だけどとっても聴いてる側も盛り上がりやすいソロを演奏していた。
面白かったのはキーボード奏者のBob Sparks。
この人のソロは尋常じゃなかった。
幾つものキーボードに囲まれ要塞のようになっていたけれど、ハモンド、シンセなどによって繰り出される
音世界は改めてキーボードという楽器の可能性の広さに聴衆を唸らせてくれた。
ギターを弾いてたSpankyというニックネームのおじさん。
結構気ままにやっていた(笑)
彼の静かなソロには会場全体が静まりかえり、物凄い緊張感だった。
その空気をたった一言で笑いに換えるのもなんとも黒人のおじさんらしく、とても好感がもてた。

さてさて要のハーグローヴ氏、やっぱスゲ−っすよ。
肺活量に驚き。歌声にうっとり。ルックスに惚れ惚れ。
んでもってやっぱり音の存在感が物凄いのね。
聴いてるみんなが一音一音を逃すまいと聴き入っちゃうわけですよ。
アコースティック・ジャズの時とは違い何ともファンキーでソウルフル。
(なんちゅう形容だ・・・。)
そして最も印象的だったのはステージ終了の時、
その時自分はドラムソロを見るために席から離れて入り口付近のカウンター前にいた。
するとステージから降りてきたハーグローヴが自分の真横に立ち飲み物を頼む。
客はみんなアンコールの拍手。
キーボードのBobがステージに戻る。
そしてマネージャーっぽい人がハーグローヴに
「なんかやるんだろ。行かないの?」的なことを言うと、
彼は「No.No.Bobがしばらくなんかやるよ」
と一旦控え室にはけてしまった。
たまたま傍にいたから聞こえた会話だけども、
この客を待たせちゃうところがまたカッコいいよねぇ。。。

ってなわけで具体的なようで抽象的なライヴレポでした(苦笑)
そうそう自分の大好きなドラマーWillie Jones the thirdに握手を求めたら
それまで浮かない顔してたクセにちゃんと笑顔で応えてくれました♪
黒人さんの手って気持いいよね、なんとなく。
あとおまけ話のようで悪いけど、メンバーにボーカルで女性2人いたんだけども、
彼女達、ステージから離れたらカウンターバーのあたりで普通にはしゃいでました。
アメリカ人ってどうしてああなんだろう。。。。

とにもかくにも素晴らしい夜となりました。