第一章 少年時代
第3話 信州そばの祟り
静岡を出発し数時間、一行は長野に入った。
目指すは凄いイーボがいるらしい松本市。
静岡を発って以来何も口にしていなかった4人は
とりあえず腹ごしらえをすることにした。
長野といえばやっぱり信州蕎麦である。
しばらく市中を探し回りようやく一件の蕎麦屋を発見、早速入店。
4人組の少年は明らかに不審であった。
(お忘れの方もいるかも知れないが、ガタピシは小学生である。)
信州蕎麦を4人前注文し、待つこと7分、蕎麦が卓上に並べられた。
少年A(以後:アラミス):「Is this Shinshu-soba?」
店員:「Yes, it is. ・・・・・信州蕎麦です。(苦笑、イェイ)」
アラミスは英語が使えるんだぜ的な得意げな顔で笑ってみせた。
アルファベットも習ったことがなかったガタピシはこれに感銘を受け、
早速アラミスに英語を教えてくれと嘆願した。
蕎麦を食べながらガタピシは早速アルファベットをマスターしたのだった。
蕎麦を平らげた4人は再びHIACEに乗り込んだ。
そのときである。
白いバイクが白いHIACEの隣に停まり、
白いヘルメットをして白いふちの黒いサングラスを掛けた
色の白い警察官が運転席で緊張して目の前が白くなっていた
ガタピシのもとへ白い停車ラインを踏まないように歩み寄ってきた。
警察官:「君、車で遊んじゃ駄目だよ。危ないじゃないか。」
アラミスが(テメーの白ぶちサングラスの方がよっぽどアブナイ)
と思いながら後部座席からガタピシの代わりに返事をした。
アラミス:「僕等、本気です。彼女のこと遊びじゃありません。」
少年B(以後:ポルトス):「そう、本気なんです。遊びじゃありません。」
少年C(以後:アトス):「こんな所で諦められません。」
意味不明すぎるエセ三銃士の言葉は警察官の心には届かず、
あえなく車両ナンバーをチェックされ、4人は警察署へと引っ張られた。
取り調べを受け、静岡からのお茶を含めた所持品全てを
押収されるはめになってしまった次第である。
両親への連絡を恐れたガタピシは逃げることにした。
長野の凄いイーボに会うまでは上末吉に帰れない。
強く決心していたのだった。
・・・・・・・・ヒトモンチャクあって・・・・・・・
4人は見事に警察署から逃げ出すのに成功。
しかしHIACEとお茶、所持金までも置いてきてしまった
4人はどうしたものかと悩むのであった。
蕎麦を食べて以来まったくいい事がない、などと思いながら
4人そろって国道沿いに斜(はす)に構え、親指を突き立てるのだった。
最初に4人をひろってくれたトラックは路中でパンク。
次のミニバンはガス欠。その次のワゴンは雨でスリップ。
どうにもコトが上手く運ばなかった。
そして日が沈み、とうとう運命の時がやってきた。
4人一緒に道端で『Yeah!めっちゃ腹痛!』である。
(蕎麦を食べて以来とにかくいい事がない!!)
アルファベットに夢中になる余り、
蕎麦を殆んど無感動で平らげた4人への信州蕎麦の祟りであった。。。。
つづけ