大雨の中、350人が村内外から集まり、会場は熱気に包まれた
梅雨明け間近の沖縄は17日も大雨。そんな悪天候の中、東村農民研修施設にて東村民有志主催による「やんばるへのヘリパッド建設やめよう!集会」が開催され、村内外から約350人の参加者が集まり、ヘリパッド建設阻止の意思が確認された。
仲嶺武夫区長の話 昨年の2月26日と8月に区民総意の元で決議した反対決議については撤回する気持ちはありません。(国からは)区民の生活環境について充分な説明がなく、区民が納得するような回答はまったくなされないまま7月から着工するという話になっております。
(SACO合意で)返還される部分は、今年に入って既に国立公園の審議委員会が調査をしています。東村も当然調査の対象に入るはずだったけれども、ヘリパッドを含めた北部訓練場があるから除外されたのだろうと思っています。
「反対決議については撤回する気持ちはありません」と決意を語る仲嶺武夫高江区長
赤嶺政賢衆議院議員の話 先週水曜日に衆議院安全保障委員会の委員として横田基地に調査に行きました。在日米軍司令部参謀長が出てきて、スライドを使って米軍再編の説明をしました。
スライドの冒頭に出てくるのが(辺野古新基地建設の)V字型の滑走路でした。「市街地上空への騒音の影響は避けられないけれども、影響を軽減するために造ったグッドアイデアである」といっていました。国会では「民間市街地上空を飛ばないように工夫されたものだと聞いたが?」と訊くと、大変自信ありげに「民間市街地上空をヘリが飛ぶのを避けるのは不可能だ」といいました。
辺野古の上空も高江の上空もやんばるの森全体が米軍の爆音によって破壊されていく。米軍の運用は日米地位協定によって日本政府が口を挟めないことになっている。その横暴なやり方を止めるのは、高江住民の闘いを支援する私たち沖縄県民の立ち上がりだと思います。
真喜志好一さん(なはブロッコリー)の話 「普天間飛行場が危険だからその代わりに辺野古に作らせてくれ」と日米両政府がいっているが、話は逆です。辺野古基地建設案は1966年計画と同じ。では辺野古と高江がどう繋がっているか? オスプレイという事故多発の危険な飛行機が高江に来ます。高江から北へ宇嘉川河口まで歩行ルートが記されている。河口から米兵が上陸して訓練をしてヘリコプターで逃げる、あるいは空から上陸する。そういう訓練のために高江を狙い定めているのです。
花輪伸一さん(WWFジャパン)の話 WWFはやんばるの自然環境を壊す米軍のヘリパッド建設計画に強く反対し、計画の撤回を求めて活動していきます。環境省のレッドデータブックに載っている177種(の貴重種)がやんばるにいます。沖縄県のレッドデータブックの188種がヘリパッド建設予定地にいるわけです。地球上で見てトップクラスの自然環境といえます。
わたしたちは残念ながらこれまでの開発で多くの自然を失ったり壊したりしてきました。しかしこれからは自然を守っていくことが公共事業になるのだということに気がつかねばなりません。赤土が流れないような工事をする、珊瑚礁を再生させる、切り倒されたやんばるの森を植林していく。それが地域経済を潤していくことに繋がるのです。米軍基地は地域を潤すことは決してありません。自然や地域社会を破壊します。
環境影響評価図書の中味を見ると4,000種もの生き物がいるところに、どうしてヘリパッドが造れるのでしょうか? ここは地球上でも稀に見る豊かな生物の生息地なのだから、ヘリパッド建設計画は断念すべきであるという結論が出るのが本当の環境アセスメントです。
小さいけれども平和な集落の健康で文化的な生活を脅かすことは日本国憲法を無視するものです。環境問題と人権問題そして平和の3つを常にいっしょに考えていかなければならない。この3つを実現するために高江には決してヘリパッドを造らせないよう、皆さんいっしょになってがんばっていきましょう!
見ていて緊張感がピリピリと伝わる北島幸三東中学校教諭が壇上に上ると、会場から異様などよめきが起こった
北島幸三東中学校教諭の話 今ぼくは一人の教師として話をします。こういった場に現職の教諭が立つべきではない、話すべきではないという忠告をしてくれる人がいます。しかしぼくは教員であるからこそ今この場で話をしたいと思っています。
(会場から大きな歓声・拍手)
教壇に立ち、子供たちに平和を投げかける立場にいる者として、このヘリパッド建設に対して反対の声を、自分の名前で、自分の声で、自分の立場で、自分の責任で叫んでいきたいと思っています。
(会場から大きな歓声・拍手)
ぼくはヘリパッド建設に反対します。それはこのヘリパッドが戦争のための施設だからです。戦争に繋がるすべてのことに、ぼくは無条件で反対します。経済や政治はぼくには判らない。だけど、子供たちが戦争に巻き込まれる、子供たちがいつか自分の手で武器を持つ、そんな可能性が少しでもあるんだったら、ぼくは全てのことに反対したいと思います。
大人たちに訴えます。政治を離れ、経済を度外視して考えよう。学校にいる子供たち一人一人、この場にいる子供たち一人一人、あなたがたの孫たち、世界中の子供たち、そういった子供たちが平和に過ごせる以上に重要なことなんかこの世にはないんじゃないかと。
今、多くの大人たちが、子供たちが、周囲で起こっていることに無関心になっています。今、この無関心という大きな病気が蔓延している気がします。無関心の怖さ、一体何でしょう? それはあったことをあたかもなかったかのように変えてしまう力だと思います。今ここで起こっていることを簡単になかったことにできてしまう力だと思っています。
今、世界の至る所で環境破壊が起きています。世界の多くの地域や国で戦争や虐待が続いています。ぼくら自身がそのことに興味を示さないなら、そのことは簡単になかったことにできてしまいます。しかし、ぼくらの耳で感じることができづらくても、ぼくらの中でないことにできたとしても、実際に今起きている貧困や飢餓、戦争や虐待はなくなったりはしません。
今起きていることを見ることができるのに見ようとしない、相手の気持ちを感じられるのに感じようとしない、困難な状況にある人たちに手を差し伸べられるのに差し伸べようとしない、それが無関心だと思っています。見ること、知ること、感じることは、時に辛いことです。心が痛むことも多いし、見たことで関わらなくてはいけなくなってしまうことは煩わしいことかもしれません。でも、ぼくは見ますし、感じるし、考えます。だから関わらずにはいられないのです。ぼくが教員でい続ける以上、ぼくの目や耳や心や言葉を世界から閉ざすことはできないのです。
もちろん、ぼく自身の存在、ここにいる一人一人の方々の存在は、どうしようもないくらいちっぽけなものです。ぼくら一人一人が世界の全ての問題を背負っていくことはできません。でも、だからこそ、この世界を構成する一人として、一人の人間として、気負わずにできることがあるはずです。その中でも一人一人が声を上がることは一番重要なことだと思っています。ここにいる大人たちにも、ここにはいない大人たちにも訴えます。平和をもっともっと声高に叫ぼうと。
今目の前にいる子供たち、次の世代の子供たち、未来の子供たちに、お金や便利・快適を残すのではなくて、豊かな自然や平和な世界を残していくことをいっしょに、いっしょに訴えていきましょう。ありがとうございました。
(会場から大きな歓声・拍手)
他に照屋寛徳衆議院議員、平良識子那覇市議員、喜納昌吉参議院議員、ヘリ基地反対協の大西照雄さんの演説もあり、喜納昌吉参議院議員は『花〜すべての人の心に花を〜』を歌って会場を沸かせた。
最後に集会決議文が読まれ「私たち一人一人には安心・安全な暮らしを求める権利があります。どうか、東村民の、高江区民の願いを聞きいれ、ヘリパッドの建設を今すぐやめてください」などの内容で、久間防衛大臣、那覇防衛施設局長、沖縄県知事、東村長宛に届けられることが決まった。
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