Introduction
この子連れ狼19回目での高樹蓉子は黒部藩お抱えの別式女8人のリーダー格であるおりんの役をしている。他の時代劇では娘役がほとんどだが、このときは刀を2本差し、はかまをはいた女武芸者の格好をしていた。武士の格好と、きりりとした目つきが何とも彼女のかっこよさを引き立てていた。さらに彼女の背筋がピンとした正座姿はすばらしかった。

「子連れ狼」(19回目)の主なゲスト出演者
左時枝:お幸役。百姓一揆により、家族を失った。その後、おりん(高樹蓉子)にそそのかされ、子連れ狼を殺させようとさせたが失敗し、黒部藩士に殺される。
早瀬久美:お美代役。黒部16ヵ村のえりすぐりの娘。それを買われて、拝一刀(萬屋錦之介)に体を売ったが、断られる。最後はいいなずけの弥助と死ぬ。
横森久:井出南州役。黒部藩の武芸指南役で黒部藩の中でもわざと知恵にかけてはNo.1の存在。彼によって黒部藩は牛耳られていた。最後は拝一刀を追い詰めながら殺される。
浜村純:
家老の猿渡玄蕃役。百姓一揆が藩外にばれることを恐れていた。
この回のあらすじ
黒部藩は山に囲まれた小藩で、武芸指南役の井出南州(横森久)によって藩は牛耳られ、農民は井出南州による圧政により今にも百姓一揆が起きようとしていた。黒部藩を通りかかった子連れ狼が、藩に味方することを聞いた農民たちは、拝一刀が井出南州を斬ってくれるよう、70両で依頼した。しかしそれは一刀500両にも到底満たない額であるため、拝一刀はそれを拒み、農民たちはお美代(早瀬久美)を差し出すが、拝一刀はそれをも拒んだ。
あせった農民たちはその夜一揆を起こすが、藩に鎮圧されてしまう。その鎮圧した跡を子連れ狼は黒部藩の城へ向かうため通った。子連れ狼の背後にはおりんが密かにつけていた。そのとき、おりんの目に死んだ子供を抱えた一人の母親を見かけた。この母親はおりんの幼馴染のお幸(左時枝)で、百姓一揆で家族を失い途方にくれていた。
城に戻ったおりんは、家老の猿渡玄蕃(浜村純)に子連れ狼が来たことを報告する。家老は子連れ狼が一揆のことを外へ漏らすことを恐れ、またこれ以上藩士を失うこともお恐れていた。井出南州はこのときのために、8人の別式女を用意していた。それは色々な場所に8人の女を潜ませ、子連れ狼を襲う作戦、すなわち八門遁甲の陣であった。井出南州はその陣形を家老に見せようとしたが、おりんには阻止し、子連れ狼を消すためのある作戦を持っていた。それは「毒をもって毒を制す。子連れなればこそできる手立てがございます。」それはお幸をそそのかし、子連れ狼を殺す作戦だった。その作戦はお幸が大五郎を誘拐し、小屋に閉じこもり、大五郎を殺そうとした所まではうまく行った。しかし、興奮したお幸の心理の裏を付いた拝一刀による小屋の放火は、お幸や大五郎を燃えた小屋から外へ連れ出すことができた。そのにより、お幸は藩士に殺されてしまう。

高樹蓉子の正座姿、右は井出南州(横森久) 家老に八門遁甲の陣を披露する手前が高樹蓉子
おりんは失敗を井出南州に謝罪し、八門遁甲の陣を家老に披露した。その後、別式女たちは子連れ狼の通る場所に潜むのだが、8人中6人は拝一刀にやられ、残りは2人になった。その中におりんがいた。おりんは「同門の仇意外にお幸、お美代の仇もある。」といったが、冷静な拝一刀は彼女達も倒す。
その他
・写っていたお城は多分小田原城の天守閣ではないか。
・8人の別式女の中に古尾谷雅人の奥さんになる鹿沼エリ(初めに子連れ狼を殺そうとした別式女)がいた。
・この回で一番出演していたのは主役2人以外では高樹蓉子だったよ うに思う。
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西恵子&隅田和世