目次
Introduction
主な出演者
話のあらすじ
高樹蓉子の出演場面
その他
Introduction
「男と女と」は1969年〜1974年まで日本テレビで放映した『火曜日の女シリーズ(1973年4月から土曜日に変更した)』の28弾目。1973年1月2日〜2月6日(全6回)放映された。作品のオリジナルは笹沢左保原作の『結婚って何さ』が元で、笹沢左保自身も3回目に出演した。製作は「美しきチャレンジャー」、「愛の戦士レインボーマン」の製作もしている「国際放映」が担当している。監督は田宮二郎、高毬子などが出演していた「野良犬」の監督をしていた井上芳夫である。番組の半分以上は主役の范文雀と村野武憲の出演だった。
高樹蓉子の役は中小企業の労働組合「新労連」の事務員(委員長の秘書?)をし、妻子ある中小企業の労働組合の若い委員長、矢倉文彦(蜷川幸雄)の浮気相手、川村佐和子。綺麗な彼女と結婚したいがために矢倉の妻は殺されてしまう。もし高樹蓉子の役が無かったらこのストーリーは全く成り立たなくなってしまう。それくらい重要な役だ。
「男と女と」は高樹蓉子が「愛の戦士 レインボーマン」出演中に放映されたが、撮影は彼女が「愛の戦士 レインボーマン」出演前に行われたと思われる。それは、高樹蓉子の髪の長さが「愛の戦士 レインボーマン」出演時よりも長かったためだ(下の写真)。高樹蓉子が「愛の戦士 レインボーマン」の撮影を開始したのは11月頃からだと思われる。このためか、この番組の出演時間(全部で8分程度)は短かった。

「男と女と」出演時 「愛の戦士 レインボーマン」出演時
主な出演者
范文雀:役名は遠井真弓。引田美枝子(伊藤ルリ子)とは臨時雇いのタイピストの同僚。彼女は兄(内田勝正)と一緒に暮らしており、彼は妹が殺人事件の容疑者になったため、令嬢との縁談を断り、会社を辞める羽目になる。
村野武憲:役名は水木隆司。矢倉の妻(本山可久子)の弟。姉の死を疑い、調査し、解決する。
蜷川幸雄:役名は矢倉文彦。中小の労働組合「新労連」の若き委員長。子供を残して妻に先立たれたため、すぐに後妻が必要となり、年上の水木隆司の姉の良子(本山可久子)をめとった。しかし彼には浮気相手の川村佐和子(高樹蓉子)の方が好きだったため、川村佐和子と結婚したいがためと、良子に殺されるとの思いから、良子を殺す。
長内美那子:役名は伴早苗。矢倉文彦とは同郷で同級生。元々は弁護士の伴幸太郎(見明凡太朗)の法律事務所の秘書をしていたが、20歳離れた伴幸太郎と結婚する。しかしそれは彼女にとって不幸だと思っていた。さらに同じ弁護士事務所に勤めていた江崎則之(竜崎勝)にほれていた。このため伴幸太郎を殺す。
竜崎勝:役名は江崎則之。伴幸太郎の下で働く弁護士。実は伴幸太郎の妻の早苗が好きだった?。
本山可久子:役名は良子。母親(風見章子)が病気がちだった為、婚期を逃し、矢倉文彦(蜷川幸雄)の後妻になった。これが彼女をさらに不幸にした。
見明凡太朗:役名は伴幸太郎。企業の訴訟などを扱う辣腕なベテラン弁護士。20歳年下の早苗をめとる。これには親戚中が反対した。
中井啓輔:役名は森川しょうじ。港郵便局員の配達係。矢倉文彦(蜷川幸雄)、早苗(長内美那子)とは同郷で同級生。たまたま良子のことを矢倉文彦から早苗に知らせるため送ったこけし郵便を森川しょうじが開けた事で疑われ殺された。その死体は遠井真弓(范文雀)と引田美枝子(伊藤ルリ子)がある男に連れられ(その男は矢倉文彦だった)泊まっていた部屋に入れられ、遠井真弓らは殺人の容疑をかけられる。
話のあらすじ
労働組合の委員長だった矢倉文彦(蜷川幸雄)は再選のための準備をしていた。今度の再選はかなりの苦戦が予想され、河口湖の組合の寮で議案を練るため、4、5日1人で滞在することになった。彼の妻の良子(本山可久子)はそれを彼の浮気相手である川村佐和子(高樹蓉子)に会うためではないかと疑った。
一方、伴幸太郎(見明凡太朗)は大きな訴訟を控え、その準備のために富士五湖の西湖の畔にあるホテルへ向かった。彼は妻の早苗(長内美那子)も連れて行きたかったが、彼女は断った。
しばらくして、矢倉の妻良子(本山可久子)は実家に戻り、そこで突然、文彦(蜷川幸雄)から電話がかかってきた。「すぐに河口湖の方へ来て欲しい。」とそこで良子は列車に乗り、文彦の方も迎えに河口湖駅に向かったが、彼女は河口湖には到着しなかった。また、伴幸太郎(見明凡太朗)は夕方、散歩に出たきり戻ってこなかった。
翌日の朝、伴幸太郎(見明凡太朗)は西湖の畔で、妻良子(本山可久子)は中央線の立川−八王子間でそれぞれ遺体で発見された。良子の弟の水木隆司(村野武憲)は慎重な姉がこんなことで死ぬはずが無いと思い、探索を始める。
臨時のタイピストをクビになった遠井真弓(范文雀)と引田美枝子(伊藤ルリ子)はバーでやけ酒を飲んでいた。そこへ郵便局員を首になった男が現れ、彼の言うまま連れ込み宿に入った。彼女らは風呂に入り、翌朝起きるとその男は首を絞められ、殺されていた。そこには伴幸太郎の名刺と東京−河口湖の切符があった。その部屋は鍵がかけられ、密室だったため、誰も入ってこれない、このため、警察は彼女たちを疑い、指名手配した。逃げる途中、引田美枝子は電車にはねられ死亡した。その後残った遠井真弓は東京−河口湖の切符を手がかりに河口湖へ向かう。
水木隆司(村野武憲)と遠井真弓(范文雀)は川口湖で出会い、指名手配を逃れながらお互いの事件の真相を探り当てることになる。そこで、彼らの出会った事件には関係があることが判った。
この探索の結果、矢倉の妻の良子は伴早苗(長内美那子)に列車から突き落とされ殺された。一方伴幸太郎(見明凡太朗)は湖畔の崖で、矢倉文彦(蜷川幸雄)に突き落とされて死亡した。ホテルで絞殺死体で発見された男は港郵便局員の森川しょうじ(中井啓輔)で、矢倉文彦と伴早苗の秘密を知ったと思い込み殺したことが明らかとなった。つまりは関係の無い人間を互いに殺すことにより、完全犯罪を狙っていた。

「最近ちっとも会ってくれないのね。」とひがむ佐和子 矢倉が委員長に再選されたとき
高樹蓉子の出演場面
高樹蓉子は2回目を除きすべて出演しているが、5回目に6分程度出演している以外は30秒〜2分程度だった。4回目を除いた全ての場面で蜷川幸雄と一緒のシーンが多かった。特に蜷川幸雄とのラブシーンは見もの。
ちなみに彼女の役の川村佐和子はこの事件に関係はあるが、殺しには全く関わっていない。
1回目
矢倉(蜷川幸雄)が組合事務所に出勤してきたとき、川村佐和子(高樹蓉子)が彼の腕をつかんだ。そこで、「最近ちっとも会ってくれないのね。委員長さん。」とひがみ、彼を部屋の中へ入れ、鍵を掛ける。
3回目
矢倉(蜷川幸雄)は組合の委員長に再選された。その祝賀の乾杯をしている隣の部屋には川村佐和子(高樹蓉子)がいた。祝賀の乾杯が終わり、彼は佐和子のいる部屋に入った。佐和子は「委員長再選おめでとうございます。」と言い、さらに「何時にお帰り。」と言う佐和子に対して矢倉は「よせよ。」と言うが、結局、矢倉のアパートへ行き、酔って帰ってきた矢倉を迎える。
4回目
水木隆司(村野武憲)は遠井真弓(范文雀)と共に矢倉(蜷川幸雄)を探りに組合事務所に来た。そのとき偶然組合事務所の階段で川村佐和子(高樹蓉子)と会う。さらに帰りがけにも川村佐和子と会った。
5回目
矢倉(蜷川幸雄)のアパートに寝泊りしている佐和子(高樹蓉子)はある朝、寝ている矢倉の下へコップの水を持ってきた。彼女はコップの水を彼の額につけ、矢倉をからかった。「時間まで寝せてくれよ。」といやがる矢倉の体に突然抱きついた。そこで佐和子は「私は殺されないわよ。」「おとなしい奥さんたちとは違うわよ。」「私はあなたを社会的に葬る事ができるのよ。私を殺せばあなたも死ぬ。委員長さん。一生私を愛させてみせるわ。」事件の事お思い出した矢倉はさすがにたじろいた。
帰ってきた矢倉を佐和子が迎えた。矢倉の異変に気づいた佐和子は「変よ。どうしたの。」と聞いたが矢倉は「帰れといったろ!」と怒った。そこへ良子(本山可久子)の実家から電話がかかってきた。それは警察が水木隆司(村野武憲)の事について訊ねてきたためだった。佐和子は矢倉に疑念を持った。それは水木隆司が矢倉に会っていないと実家に言った事だった。佐和子に問い詰められた矢倉は「お前の言っている事は一々耳障りなんだよ!。」と怒り、ついには佐和子をひっぱたいた。矢倉は佐和子をひっぱたいた反省の念から彼女に謝った。
6回目
この事件について何もかも白状した早苗(長内美那子)は水木隆司(村野武憲)と遠井真弓(范文雀)と共に矢倉(蜷川幸雄)のところへ向かった。突然矢倉の部屋に入った彼らは矢倉を激しく問い詰めた。そばにいた佐和子(高樹蓉子)は途方にくれた。

妻が殺された後佐和子は矢倉のアパートに居つく 水木隆司、遠井真弓と出会う場面
その他
蜷川幸雄は現在では演出家として日本で第一人者と言われる人である。演出家としてのスタートは1969年からで、しばらくは俳優として活躍された。高樹蓉子が出演していた「新・平家物語」にも蜷川幸雄は出演している。
この番組には「愛の戦士 レインボーマン」に出演していた人が高樹蓉子、本山可久子以外に木島新一がいた。彼はM作戦の始めの回に出演し、表向きはたけしの父親の新聞社の編集長をしていたが、裏では「死ね死ね団」のスパイだった。「男と女と」では遠井真弓(范文雀)と引田美枝子(伊藤ルリ子)のタイピストの上司で、遠井真弓をお座敷に1人呼び出し、セクハラをする。
HOME リンク集 高樹蓉子の映画作品集 高樹蓉子の主なテレビの作品集 サイトマップ
高樹蓉子との主な共演者集 高樹蓉子の写真集 高樹蓉子の半生 旅の館
男と女と(火曜日の女シリーズ)(1973年)