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其の二 ペケペオの街
 「わわっ! おどろいた。」
 「うしろ…か…。」
 「あの〜、この砂漠から出たいんですけども、どっちに行けばいいんですかい。」
 駱駝にのった人は、ちょっと考え込んでから言った。
 「この砂漠から出たいなら、まず近くのペケペオの町に行って、それからそこの空港から飛行機に乗っていくのが一番いいだろう。」
 「へえ、ありがたいこって。」
 「ペケペオは、ここから北東に向かって三十分ほど歩いたところにある。結構大きい町だから、見逃しはしないだろう。」
 「へえ、ありがたいこって。」
 そういってから少し歩いてから後ろを振り向いたが、もうそこには、人影はなかった。(三人はがたがた震えたが、いつまでも震えているわけにはいかないの で、じき歩き出した。)
***

 三人がペケペオの町に着いた頃にはもう夕闇が迫っていた。
 「やれやれ、足が疲れてきちまったなあ…。」
 「やれやれ、腹が減ってきちまったなあ…。」
 「キタさんは食べ物の話ばかりだね。」
 「こう腹が減ってると動く気がなくならあ。」
 「どっかで食べられる処を探そう。おい、あの店はどうだい。」
 暗くなり、あたりが黒と紫に染まった街の中央を通る道に、ランプの光の色が明るい一軒のレストランがあった。「食い物処 ココリトーリ」と書かれた看板 が掛かっている。
 「ここで何かうまいものを食おうぜ。」
 ゴンがそう言いながら店の扉を押した。
 「さんめーですっ。」
 キタが付け加える。三人はてきとうな席にどっかと腰を下ろした。
 店内はアジアンテイストといった感じの趣に包まれている。天井からは暖かい光をなげかけるランプがぶら下がっており、数々のテーブルのまわりを、肩の高 さくらいの塀にのった緑色をした植物が取り巻いている。三人はメニューを見ながらなにをとるか決めている。
 「なに食うかい。」
 「私はざるそばにしよう。」
 「ここまで来てざるそばかい。じゃあ、俺はラーメンだ。」
 「ここまで来てラーメンかい。じゃあ、俺はスパゲティーナポリタンがいいかな。」
 「なんだみんな結局は麺類ばかりだね。」
 「よし、じゃあ俺はサラダも頼もう。」
 「俺はギョウザも頼もう。」
 「じゃあみんな決まったな。おい、このボタンを押すのかい。」
 ヤジはまわりを見渡してそう言った後ボタンを押した。
 「ドカーッン」と爆発が起きるわけもなく、ボタンは小さな音を立てた。
なると
 「はいはい。」
 店員が返事をした。そこで三人はそれぞれ注文をした。
 「こんな街にもレストランはあるか。」
 「ああ、で、次は何処に行くんだい」
 「空港があると言っていたよな、遠いところにも行けるんじゃないか。」
 「今までは暑かったから、次は寒いところはどうだい。」
 「まあ、空港に行ってから決めるってことでいいじゃないか。」
 そんな話をしていると、じき料理がとどいた。三人ともそれぞれの麺を啜り始める。
 ズーッ
 ズーッ
 ズーッ
 ゴクッ
 ズーッ
 おやっ。キタが他人の器から勝手にとって食べている。
 「おいっ、キタッ。人のを勝手にとるんじゃねエッ。」
 「んー ズー ゴホッゴホッ。いや、こうやって食べれば、三つ分味わえるだろ。」
 「じゃあ俺も頂くぞ。ズーズー。」
 「おいっ、あまり勢いよく食べるなよ。」
 「ははは…。私はざるそばだけで結構だよ。」
そんなこんなで夕食を食べ終えた三人は、泊まる宿を探しに出かけた。
つづく(?)
麺
この短編小説(?)は書いた私として あまりおもしろくないと思うのです が、もし何かの間違いでこの空想道中膝栗毛がおもしろいと思った人がいたら。下の小説検索エンジンNewvelのランキングへの投票をお願いします。

v0.2.0 (Last Updated 204.11.10)
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