『いい作品の法則として思ったこと』


 いい作品の法則として二つ思ったことがある。「沿いと逆の論理」と「メッセージ性(ポ リシー)と雰囲気」だ。

 まず「沿いと逆の論理」だが、これは作品のテーマに対して沿いと逆の二つの要素があるということだ。

 例えば大河ドラマ『武蔵』を例に取ってみよう。(←なんで?(*1)) この場合テーマはもちろん「武蔵」だ。これに対していいイメージと悪いイメージ を思い浮かべる。するといいイメージは「強い」「かっこいい」「研ぎ澄まされた感じ」となる。悪いイメージを思い浮かべてみると「野蛮」「残虐」となる (*2)。ここで「沿い」と「逆」の論理が出てくる。「沿い」の論理とはつまり「強い」「かっこいい」「研ぎ澄まされた感じ」を強調して作品を作っていく ことである。「逆」の論理とは「野蛮」「残虐」と言うイメージをなるべく打ち消すように作品を作っていくということである。これによって『武蔵』は武蔵の 中の研ぎ澄まされた心境を描くことが出来、いい作品となった。(『武蔵』は視聴率が低かったのでこれに同意しない人もたくさんいるとは思いますが…。) (*3)

 またNHKの番組になって申し訳ないのだが次は『生活笑百科』(*4)という番組を例に取り上げてみる。この番組は法律相談を扱う番組だ。というわけで いいイメージとしては「役にたつ」などがある。悪いイメージとしては「法律だから話が堅くてつまらない」と言うのがあげられるだろう。で、実際の番組がど う作られているかということだが、『生活笑百科』の名のとおり、漫才やコント、つっこみを使っておもしろい番組に仕上げている。つまり漫才などを使ってう まく「堅くてつまらない」イメージを打ち消しているのである。

 これが「沿いと逆の論理」である。わかっていただけただろうか。

 自分がいい作品の法則としてもう一つ思いついたのは、「メッセージ性(ポリシー)と雰囲気」である。まあ、当たり前と言えば当たり前のことだ。

 「メッセージ性(ポリシー)」の例はいろいろ考えられるがここではまず「千と千尋の神隠し」を例に取ると、そのメッセージは「子供からの自立」というこ とになるだろう。物語の中で萩野千尋(だったっけ?)は温泉旅館で働くことを通して自立心を育てていく。湯婆婆(ちょっと字がわかりません(^^;))の こどもなんかも物語の最後では自立して(言葉のとおり)じぶんでたって歩けるようになる。

 また三谷幸喜は「自分が脚本を書くときは、死ぬ人には最後になんか光るものがあるようにして死んでもらいたいように書いている。」うんぬん(ちょっと違 うかも)と言っている(*5)。いい作品にはメッセージ性やポリシーがあるものなのである。

 「雰囲気」は作品のテーマの感覚を強調することを指している。例えば『ウォーターボーイズ』のエンディングなんかがそうだと言える(*6)。高校時代と いう青春、そしてプールの青を、『ウォーターボーイズ』では描いていると思った。

 以上が「沿いと逆の論理」と「メッセージ性(ポリシー)と雰囲気」の説明であった。いい作品の法則、まだまだ探せばありそうである。ただ一つ言えるの は、法則がわかったところでいい作品が作れるわけではないので、そこはあきらめてくださいってこと。

【2004年10月25日mon.】

(*1)筆者は大の大河ドラマ『武蔵』ファンでした。ちなみに今の『新撰組!』も好きです。

(*2)なんてったって武蔵は殺人者ですからね。

(*3)視聴率はかなり低かった『武蔵』ですが、熱烈な『武蔵』ファンは存在するようです。

(*4)確か日曜の昼間にやっている番組です。法律関係の番組としては『ザ・ジャッジ』『行列の出来る法律相談所』 の方が有名ですね。これらもおも しろい番組です。

(*5)「あの人なんか何もしないうちにいなくなっちゃったね」とは言われないようにしたいんだそうです。

(*6)ウォーターボーイズ、そしてそのエンディングの映像とも、好きです。

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