グランジャーのおもいで



 2000年9月1日 早田牧場富川分場 【当歳】
 
「?マークと!マーク」
 早田牧場富川分場で仲間3頭と放牧中の0−2。
牧場の方によると、「当歳馬はこの時期、母親と一緒にいる馬も多いが、乳離れは早かった」とのこと。
お兄さんのスパンカーの流星は「はてなマーク(?)」で、弟は「びっくりマーク(!)」なのです。 馬体の成長の具合について尋ねたところ、「今の時点で馬体が細いということはない」よく見ると、栗毛の中に白いものが混じっています。もしかして、お父さんゆずりの芦毛!?
 一緒に放牧されている仲間と、しきりにじゃれあっていました。
まさに、遊びたい盛りなんですね。
たくさんの仲間といつも一緒にいれば寂しくないね。
 2002年2月9日 天栄ホースパーク 【2歳】
  1月31日現在 体高162.5cm 胸囲178.0cm 管囲20.0cm 馬体重479kg
「ブチ色!?」
 約1年半ぶりに逢う0−2。
当時は栗毛にしか見えませんでしたが、すっかり毛色は変わっていました。
ただし、芦毛というほど白くはなっていません。
強いて言うなら、ブチ色!?
 12月の会報では、「歩様が硬いのでササ針をした」との情報。
心配していましたが、見た感じでは特に問題なさそうでした。
この日は、ダクとキャンターの乗り込みで調整。
 乗り役さんのコメントは、「気性が幼いところがある」「乗った時の背中の感じが好きだ」
 案内をしてくださった牧場の方のコメントは、「体高があるので、大型馬に見えるが、馬体重はそれ程でなく、横幅がなくててスラッとしている。最近はこういう馬はあまりいない。いいと思う」
 いいコメントをいただいたので、ひと安心しました。
まぁ、いずれにしても、まだまだ本格的な調教を始めたばかり。
デビューに向けて、とにかく元気に健康で頑張れ!
 2002年3月9日 天栄ホースパーク 【2歳】
  3月31日現在 体高163.0cm 胸囲179.0cm 管囲20.0cm 馬体重479kg
「連月で逢いました」
 0−2には、先月も逢っていましたので、そんなに変わっていないかなぁと思っていました。
ただ、先月の会報でも歩様がイマイチで再びササ針をしたように書かれていましたので、
今回はそこをチェックしてきました。
 今回も調教を見ることができたのですが、走りは先月よりもかなり軽快に見えました。
調教自体が進んでいることもあるんでしょうが、歩様の硬さなどは感じられないどころか、むしろ素軽くなっているように見えました。
 そのことを乗り役さんにも聞いてみたのですが、「歩様が硬いようなことはないですよ」とのこと。
実際の走りを見て、かなり安心しました。
 まだ天栄にいる2歳馬たちに入厩の話はないとのことでしたが、
調教自体はかなり順調に進んでいるようです。
 この調子で、がんばれ!!
 2002年8月21日 天栄ホースパーク 【2歳】
  8月31日現在 馬体重498kg
「ジャメッケ」
 牧場の方に厩舎から出していただいて、引かれて出てきた第一印象は、やっぱり細いなあ、です。
ただ、それは他の馬と比べての印象。シルヴァード一族は細めの馬が多いのです。ヒロインしかり、スパンカーしかり、近親のブライダルスイートしかり。1歳の1−15だって細めと言われています。でも、全く心配なし。トモは確実に太くなってきているし、後脚もなかなか力強い。ちゃんと成長しておりますよ!今日は午後の見学だからなのか、牧場がなんとなくゆったりしていたので、馬房の前に10分以上居させていただいて、青草をはむグラちゃんのおしりを窓から凝視し、それを確認してきました。だから、全く心配いらないというより、これでいいんだと思います。これが持ち味ってもんさっ。だってこの一族は細めでも、ヒロインは2勝、ブライダルスイートは4勝もしているのですから。
 毛色は相変わらず栗毛っぽい芦毛。あまり白くならないんですね。それでも所々が丸く斑点状に白くなっており、なんだか鹿を思い起こさせるボディカラー。不思議な毛色は目立ちますデス。

 牧場スタッフの方との一問一答は...
  Q.よくジャメッケという言葉を聞きますが、どのような状態なんですか?
  A.ジャメッケというよりは男っ気。今は落ち着いてきているが、先週はかなり目立った。
  Q.気合い面について
  A.レースを一回使えば気合面はかなり変わってくる。
  Q.仕上がり具合について
  A.早いところもやっているし、仕上がりはかなり進んでいる。入厩できるくらいの状態にはある。
 2002年12月12日 天栄ホースパーク 【2歳】
  12月25日現在 馬体重509kg
「今年のヤキモキ大賞No.1(^^;」
 さてさて、問題児のグランジャー君。
今回の訪問の最大の目的は、いつまでたっても入厩できないグランジャーの様子をこの目で直接見てこようということなのです。
なので、執念で牧場スタッフの方にもしつこくいろいろと聞いちゃいましたm(_ _)m
 厩舎から出てきたグランジャーはピンクのメンコをしてました。
でも、会報の写真で見たでっかいブリンカーは着けてません。
何で、メンコをつけているんだろうと思っていたら、これからウォーキングマシンの調教を行うとのこと。
そこで、グランジャーに後についていき、マシンの外から調教を見せていただきました。
グランジャー以外にも5〜6頭の馬たちが一緒に調教をするようです。
マシンの中に入ったグランジャーは落ち着かないよう。
なんかチャカチャカしたうえに、「ヒヒ〜ン!」といななきを一発(^^;
それを見ていたスタッフたちが何やら会話を...。
内容は聞こえませんでしたが、その様子から察するからに、グランジャーの煩さは有名?
 「大型の馬なので、運動をさせている。午前中はキャンターをして、厩舎の周りを歩いてクールダウン。
午後はウォーキングマシンで30分間歩いて調整している。ウォーキングマシンってかなりつらいんですよ」
 「癖のある馬だから、いろいろとやってみている。この馬の煩さは馬っ気という意味でのもの。ただ、だいぶ良くなってきた」
ということです。
 Q.仕上がり具合は?
 A.いい時の状態から考えるとまだまだ。でも、まあまあだと思う。
 Q.なかなか入厩できないが、気性面の問題か?
 A.それはある。このままでは入厩してもトレセンで調教を進めることができないと思う。
   天栄で立ち上がったりするようだと、トレセンでは馬もたくさんいるし、もっと煩くなるはずだ。
   馬は仕上がってくるとカリカリしてくるし。
 Q.ササ針について?
 A.ササ針は必要だったと思う。疲れが出ていたから。ササ針はやるべきだった。
 Q.去勢の話が出ていたが?
 A.秋が馬っ気のピークだった。その時は、去勢の話を聞いても、この馬なら去勢するだろうと思った。
   今はだいぶ良くなった。でも、まだまだ、気性は子供だから。
 Q.調整を進めると、煩くなるというのでは、入厩ができないと思うが、いつまでも成長を待つということもできないように思う。去勢するかどうかのタイムリミットがあると思うが。
 A.う〜ん…。確かにいつまでも待てないとは思うが…。
 Q.入厩はまだまだか?
 A.仕上がればそんなにかからないと思う。

 「馬体は立派だし、丈夫な馬で、休んだのも体に疲れが出ただけで、脚元には何の不安もない。ゲート練習していた頃は、1ハロンだけだが11秒台でも走っていた。こういう馬はレースに出れば走ってくるタイプだと思う」
 去勢まで考えるほどの気性面は、秋にはワタクシが考えていたよりも深刻だったようです。
ただし、それも成長の兆しがあるようですので、それ程不安に思わなくても大丈夫かな。
むしろ、牧場の方のコメントを聞いていて、能力的にはますます期待感を持てたような気がします。
 2003年8月23日 新潟競馬場 【3歳】
  第1戦/第3回新潟競馬 第3日 2Rサラ系3歳(父)[指] 未勝利 1200mダート・左 馬齢 発走10:25
        15頭 2枠2番 56kg 金子光希騎手 10着
 昨年の早い段階で馬体は仕上がっていたのに、激しい気性の問題で年明けにやむを得ず去勢をしたグランジャーでしたが、その問題が解決すると今度は歩様が思わしくなくなり、入厩が延び延びとなっていました。
その後、しばらく軽めの調整を積んで歩様での回復を促し、少し気になる面は残っていたようですが、6月末にようやく入厩までこぎつけることができました。
入厩後は結果的に5本の追い切りができ、その度にタイムを詰めていってくれてましたし、この週も坂路を馬なりで1F12秒台前半で走ってくれましたので、個人的にはなかなかいい状態で出走できると思っていたんですが。
ただ、厩舎サイドのコメントは、「余裕残し」「トモが甘い」「動きそのものは目立たない」と少々弱気。
また、「1200mというタイプではなく本当は距離が延びた方がいいが、息の保ちが心配なので、とりあえずはダートの短いところでデビューさせて、ひと叩きしてから」と考えているようです。
 今日はグリーンチャンネルではなくて、後楽園のWINSで観戦をしてました。
新潟デビューなので生観戦はできないので、せめて臨場感を味わおうと思ったのです。
あらかじめグランジャーの単勝馬券を購入し、準備万端で中継を待っていました。
なのに、グランジャーが映ったのは1回だけ、しかもほんの一瞬だけで、そんな中で垣間見ることができたのは、「1番の馬に比べて胴が細長いなぁ」「スパンカーの時と同じ青いメンコをしているなぁ」ということだけ。
馬体重を見る余裕はありませんし、ましてや気配なんて全然判りませんでした。
ここからは家に帰ってビデオを見直しての感想ですが、グランジャーは前の馬とはかなり離れて歩いていました。
これはゆっくり歩いていたためでしょうか。
馬体には多少余裕があるのかもしれませんが、よく判りません。
芦毛のせいもあって、毛艶の良し悪しなどもやはり判りませんでした。
パドック解説では、歩様が硬いことを指摘されていましたが。
 本馬場に入ると、青いメンコははずしたようです。
返し馬の様子も映りませんでしたが、ちょっとチャカチャカしていたようではありました。
ゲート入りでは1番の馬が暴れたため時間がかかり、他の馬たちはゲートの後ろで待つ形となりました。
グランジャーも輪乗りをしながら待っていましたが、スムーズにゲートに入ったようです。
そしてスタート。「そろり」といった感じのスタートで完全に出遅れてしまいました。
しかも、行き脚がつかずに少し遅れた最後方から追走となってしまいました。
3コーナー手前で1頭交わしましたが、4コーナー手前で追い出されてもそのままの位置取り。
ただ、バテて離されることはなく、残り200m辺りから3頭交わして、10着でゴールイン。
 今日の結果は無事にデビューできて良かったと思う反面、グランジャーの能力を信じているだけにがっかりしたのも事実です。
今日のレースがどのような状況だったのかは、レース後の関係者のコメントを待つしかありませんが、見ていて思ったのは、気合乗りが足りないんじゃないかということ。
スタート後に遅れたのも、スピードに付いていけないんじゃなくて、今回は走る気の問題もあったように思いました。
この辺りは初出走だから仕方のない面も多々あるとは思いますが。
厩舎サイドも今回は距離を延ばすためのステップと考えていたようですし、伸びやかな馬体を見ていても、最後まできちんと走っていたところを考えても、ダートの短距離をガンガンいくタイプではなく、やはり長い距離がいいんじゃないかとの思いを強くしました。
 2003年9月2日 川崎競馬場 【3歳】
 第2戦/第10回川崎競馬 第3日 8R オータムフラワー賞(JRA指定交流) サラ系3歳 交流選抜馬
      JRA3歳未勝利 1600mダート・左 別定 14頭 発走 19:40 8枠14番 55kg 桑原孝春騎手 12着
 ほぼ連闘で、川崎の交流競走「オータムフラワー賞」に選ばれました。距離は1600mで、前走より2ハロン長くなります。
地方のパワーの入るダートがグランジャーに合うかどうかはわかりませんが、距離延長は確実にプラスに出ると思われるし、デビュー2戦目とあって、前進は確実と思われました。
また、未勝利戦がもうすぐ無くなる状況とあっては、連闘で交流戦に出られるのは、まさにラッキーなことでしょう。
この時期の川崎はナイター競馬とあって、平日とはいえ仕事が終わってからでも、なんとか間に合う時間です。
ということで、今回は川崎競馬場で生応援をすることとし、業務終了後、急いで電車に飛び乗りました。
 競馬場に着いたのは、グランジャーが出場する前の、7Rのパドック周回が始まった時間でした。
やはり平日でも夜は人が集まりやすいのでしょう。混雑まではしていませんが、なかなかの観客の入りです。
このレースのパドックを眺め、どこが見易いポイントかチェックして、7Rを見ることなくそのままグランジャーの登場を待ちました。
今日のグランジャーの馬番は14。7Rが終わった直後、8Rの出走する馬たちが次々とパドックに出てくる中、一番最後にグランジャーが芦毛の馬体を登場させました。
ナイターとあって、昼間とは勝手が違い、馬体の状態がよく判りづらい。
もともと芦毛であるグランジャーの毛艶を判断するのは難しいのですが、夜空に浮かび上げるカクテルライトが、余計にそれを難しくしているように思えました。
そんな状態の中でも気づいたことは、他の馬と比較して体高があること、特に後脚が長いこと、若干太めかなと思ったこと。
グランジャーは兄のスパンカーが使っていたのと同じ色のメンコを着けていました。また、引いている厩務員さんも、スパンカーと同じ方でした。
ところで、グランジャーはよそ見ばかりしているんです。特に外側の観客の方を気にしているよう。
そのためか、とってもゆったりとした歩様。
兄スパンカーのパドックでの周回は、気合に満ちていたというか、少々入れ込み気味だったのと比較すると、兄弟とは思えないほど。
あまりにゆったりしすぎて、前を歩いている馬とは差が開くばかり。先日のデビュー戦でも、前の馬とは開いているようだったから、やはりこんな感じだったんでしょうか。
停止命令がかかり、桑島騎手が跨っても、気合が出るというほどではなかったように思います。
 返し馬では私の目の前を通りました。なかなか軽快に走っていました。
川崎1600mのスタート地点は、直線の一番奥です。その横の待機所で、輪乗りをしているグランジャーがちらっと見えました。
スタート時刻となり、そこで待っていた馬たちが、続々とゲート後ろにやってきます。
グランジャーは大外なので、しばらくゲート後ろで待っていて、一番最後にすんなりゲートに入りました。
スタートは普通かな。無難に出て、大外から内側に切れ込んできました。
ただ、その際に遠目にも、グランジャーが右を見たり、左を見たりしているのが判ります。
もしかしたら、前を走る馬の砂を嫌がっていたのかもしれませんが、そんな様子で追走に手間取ったため先行はできず、後ろから3頭目あたりの位置につけました。
レースは集団が一団となって進む状態。その後ろを2頭だけポツンポツンと進んでいます。グランジャーは一団となった集団の一番後ろにつけました。
向正面に入るあたりで、グランジャーが進出しかけたように見えましたが、次に視界に入ったときには、逆に集団から遅れ気味になっていました。
3コーナー付近から桑島騎手が追い始めましたが、伸びてくれないようです。
直線に入っても、位置はほとんどそのまま。
後ろからグランジャーを抜いていく馬と、前からバテて下がってくる馬がいて、馬の順番は変わっていますが、グランジャーの位置はほぼ同じところです。
「そこからなんとか伸びてくれ!」という願いはグランジャーに届かず、そのままゴール。11着とはハナ差の12着でした。
 見た感じは、伸びはしないけど、バテてもいないような。でも、ペースに付いていけないというわけではないような。
ただ、レースに対応できてもいなかったのもそのとおりです。
何かレースにもメリハリが無いような、最初から最後まで同じようなペースで走っているような感じなんです。
むしろ、何か走る気がイマイチ薄いような。
それはパドックでのゆったりとした姿からも感じられましたし、レースを見ても感じたことです。
かつて去勢するほど暴れまくった馬とは思えないくらい。
で、次走ですが、芝2000mでの出走を強く希望します。
今日のレースを見て、バテる心配は無いかなと。
いや、ゆったりと追走できる距離での一変を期待したい。
 2003年9月14日 中山競馬場 【3歳】
 第3戦/第5回中山競馬 第2日 6R サラ系3歳[指] 3歳未勝利 1800m芝・右 馬齢 16頭 発走 12:50
      3枠6番 54kg △蓑島靖典騎手 14着
 押して上がっていきハナを奪う位の勢いでしたが、1頭先に行かせて2番手で1コーナーを回ると、向正面では4番手に落ち着き、好位の内々を追走しました。ところがペースの上がった3コーナー過ぎに付いていけなくなって徐々に後退し、それでも中団8番手位で直線を向きましたが、そのまま伸びを欠いて後方に終わっています。
 2003年9月21日 中山競馬場 【3歳】
  第4戦/第5回中山競馬 第4日 6Rサラ系3歳[指] 未勝利 2000m芝・右 馬齢 発走12:50
        18頭 6枠11番 56kg 穂苅寿彦騎手 17着
 ゲートからの飛び出しはもう一つだったものの、すぐ馬群に取り付くと、中団後ろの外目でレースを進めましたが、段々と位置取りを下げてしまい、後方となりました。3コーナー辺りで気合いを付けられ、追い上げに掛かろうとしましたが、生憎の馬場も応えたのか差を詰められず、逆に最後方辺りまで更に下がって直線を向くと、そのまま一杯となって敗れています。



 残念ながら、グランジャーは4戦だけで、引退することとなってしまいました。
 グランジャーは、私が初めて当歳から出資した馬でしたので、子馬の時から何度も牧場で逢って来ましたし、また、大好きなシルヴァードの仔ですので、かなりの思い入れがありました。
牧場で逢った時に見たグランジャーの調教の様子や、牧場スタッフの方のコメントを聞く限りでは、その思い入れに応えてくれるだけの能力は十分にあると思っていました。
 しかし、その能力とは別に、激しい気性から、去勢をせざるを得なくなりました。
グランジャーの持ち味であったはずの激しい気性が、結果的には能力の発揮を邪魔してしまったのかもしれません。
それだけに本当に本当に残念です。

 でも、これで終わりではありません。
グランジャーは宇都宮で第二の馬生を送るとなりました。
まだ、グランジャーにはチャンスがあるのです。
ぜひ、グランジャーには、宇都宮で勝ってほしい。
そして、その能力を証明してほしい。

 グランジャーの勝利の姿を楽しみに、これからも応援を続けていきます。



シルヴァード Family

グランジャーの戦績

グランジャー芦毛の神秘