5.物価と経済

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経済が成長する理論は理解できたと思いますが実際の生活のなかでは所
得の向上は所得額と物価との関係で感じていると思います。次に経済が
成長すると、物価はどう変化するのかを考えてみましょう。

 解かりやすくするため、仮に銀行がなく、お金(貨幣)市場には一定額
しかないとしたら、どうなるかで考察してみます。市場には
10,000円し
かお金がないとします。商品は
1種類しかなく、それが100円です。今は1
100ヶしかないので市場規模は100ヶ×100円で10,000円となりますね。
経済が成長することは労働効率が向上することですから、今まで通り労
働していても、商品はそれ以上造りだしている状態になります。
1種類の
商品が効率改善して
2倍造り出したとすると、200ヶの商品があることに
なり、金額が同じ
100円ですと総額で20,000円になってしまいます。しか
し市場に流通しているお金が
10,000円しか在りませんから、商品の価値
は今まで通りの
100円としなければ、お金が足りなくなります。そのため
値段は今まで通りの
100円となります。

 同じ100円ではありますが経済成長前と後とではお金の価値は2倍にな
っています。なぜなら経済成長の後になると
2倍の量の商品が買えるから
なのです。
2倍の労働効率で作った商品なので同じ金額なら、2倍買える
ようになるわけです。このことをお金の側からみれば商品価値の下がっ
た物価安と映り、商品の側からお金をみるとお金は
2倍の価値を持つよう
になったと映ります。

このように経済が成長しているのに市場に貨幣を送り込まないと、しだ
いに物価が下がりお金の価値が上がる、デフレーション(デフレ)経済の
状態になるのです。逆に市場に貨幣を送り込み過ぎれば物価が上がりお
金の価値が下がる、インフレーション(インフレ)経済の状態となるので
す。経済が成長している分だけ、つまり労働効率の向上した分だけ、市
場に貨幣を送り込むことができれば物価安定となります。物価は労働効
率の向上と貨幣供給量のバランスで決まってくるのです。

 物価安定のなかで経済が成長していると我々の所得は少しずつ、給与
の上昇や売上上昇という形で表れてきます。これは商品毎の労働効率向
上分のお金が銀行から企業を通じて市場に供給されるため、増加したお
金は売買を通じて、売上上昇や給与の上昇という形で表れてくるからで
す。つまり増えた分のお金が労働力提供者と法人に振り分けられるから
なのです。こうして我々は経済が成長すると、賃金が増え、所得が増え
、欲しい物がたくさん買えるようになると実感できるのです。



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