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| 海豹 | あざらし 食肉類アザラシ科の哺乳類の総称。一三属一九種。体長一〜二メートルで、キタゾウアザラシやミナミゾウアザラシは六メートルに達する。泳ぎに適した体形で、耳介がなく、首は短い。後足は完全に後向き。寒帯の海にすむが、出産は陸上。北海道近海ではゴマフアザラシ・ワモンアザラシ・ゼニガタアザラシなどがいる。脂肪は保革油などに用いる。ネツブ。 |
| 海馬 葦鹿 海驢 |
アシカ (アイヌ語) 〓アシカ科の哺乳類の総称。アシカ・オットセイ・トドなどを含み、六属一三種。また、その一種。雄は体長約二・四メートルで焦茶色、雌は約二メートルで、色はやや薄い。乱獲のため日本近海では絶滅、現在カリフォルニア近海とガラパゴス付近のみに分布。ウミオソ。ウミウソ。ミチ。〈和名抄一八〉 〓(アシカはよく眠るのでいう) (いつも眠たがる)新造(シンゾウ)〓の異称。川傍柳「―四五匹つれて出るいい女郎」 |
| 家鴨 鶩 |
あひる カモ目カモ科の家禽。マガモの飼養品種で、種類が多い。肉や卵をとり、羽毛は羽ぶとんに使用。 |
| 鮎 香魚 年魚 |
あゆ アユ科の硬骨魚。東アジア、特に日本の名産魚。体長約三○センチメートル。背部はオリーブ色。稚魚期を海で過し、初春川をさかのぼり、急流にすむ。珪藻を食べ、肉に香気がある。寿命は普通一年なので「年魚」の字を当てるが、越年鮎も知られている。あい。季・夏。万五「裳の裾濡れて―か釣るらむ」 |
| 烏賊 | いか イカ綱(頭足類)ツツイカ目とコウイカ目の軟体動物の総称。体は円筒形または袋状で五対の腕が口の周囲にある。四対は全長にわたって口側に、多くの吸盤を具える。一対は触腕といって、非常に長く、先端だけに吸盤があり、餌を捕える時にのみ伸ばして餌をつかむ。胴の左右にひれがある。墨汁嚢をもち、外敵にあえば墨を出して敵の目をあざむく。胴の伸縮によって管から水を噴出して泳ぐ。食用となる種類が多い。柔魚。墨魚。播磨風土記「―、此の川に在りき。かれ烏賊間川といふ」 |
| 海豚 | いるか 歯クジラ類イルカ科の海獣の総称。長さ一〜五メートル。両顎に歯があり、体形は紡錘状で頭部は長く延びる。背びれはふつう鎌形で大きい。前肢はひれとなり、後肢を欠く。群をなして遊泳。種類が多い。しばしば船舶に平行して走る。マイルカは背部藍黒色、腹部白色。大西洋・インド洋、その他日本近海にも産。季・冬。新撰字鏡九「鮪、伊留加」 |
| 岩魚 | いわ‐な サケ科の硬骨魚。暗緑色の地に淡色斑点と小朱点があり、本州河川の最上流にすむ陸封魚。体長約三○センチメートル。夏の渓流釣りの代表的釣魚。美味。東北地方以北には小朱点のない同種のアメマスがおり、多く降海する。中国山地のものは特にゴギともいう。キリクチ。嘉魚。季・夏 |
| 鸚哥 音呼 |
いん‐こ インコ目のオウム類を除く鳥の総称。オウムとちがい尾羽が長いか羽冠がない。やや便宜的な分け方で、モモイロインコはオウム属。色彩が美しいので、飼われることが多い。熱帯地方から南半球にかけて分布。わが国で野生化している種もある。小形のセキセイインコ、大形のコンゴウインコなど多くの種類がある。色葉字類抄「鸚謌、インコ」 |
| 海胆 海栗 |
うに 〓ウニ綱の棘皮(キヨクヒ)動物の総称。球形または円盤状の殻をもち、多くは外面を長い棘(トゲ)でお おわれ、栗のいがに似る。多くは、下部の中央に口があり、背面の中央に肛門がある。とげは放 射状に五帯に分れて配列、その間に五帯の管足をもつ。それらを使って移動し、岩などに吸着、 また岩の間や砂泥中に潜る。ガンガゼ・バフンウニ・タコノマクラ・ブンブクなど。がぜ。霊螺 子。季・春。〈本草和名〉 〓(「雲丹」と書く) バフンウニ・アカウニ・ムラサキウニの卵巣を塩と酒で練った食品。 |
| 海老 蝦 |
えび 〓エビ目(十脚類)の甲殻類の一群(長尾類)の総称。体は一枚の頭胸甲で覆われた頭胸部と、尾節を含めて七節に分れた腹部をもつ。腹部は長く伸び筋肉に富み、瞬発的に曲げて運動する。腹肢は一般によく発達して、クルマエビ・オトヒメエビ・コエビでは遊泳肢となる。イセエビを除き、頭胸部の五対の歩脚のうちのいくつかは鉗脚となる。クルマエビを除き、雌は産んだ卵を腹肢につけて腹部の下に抱き、孵化まで保護する。海・湖沼・川などの水域にすむ。食用として重要なものが多く、また長寿の象徴としてめでたい動物とされる。海の翁。海の老。宇津保俊蔭「小さき子の深き雪を分けて、足手は―のやうにて、走り来るを見るに」。〈新撰字鏡九〉 〓海老錠(エビジヨウ)の略。室町時代小歌集「門は閂―を下いた」 〓海老責(エビゼメ)の略。 |
| 鸚鵡 | おう‐む 〓インコ目オウム科の、インコ類を除く鳥の総称。大形で、嘴(クチバシ)が太く厚く、著しく湾曲し、脚は前後おのおの二趾。頭に羽冠があり、尾は短く、白色の種類が多い。主に森林にすみ、樹の洞や岩の隙間に産卵。南アメリカ・アフリカ・南アジア・オーストラリアに約三二○種分布。口まねが巧みで、飼鳥とされる。オオバタン・タイハクオウム・クロオウムなど。孝徳紀「―一隻(ヒトツ)を献る」 〓歌舞伎で、道化役が主要な役のせりふや演技を直後にまねる演出をいう。 |
鴛鴦![]() |
おし‐どり 〓カモ目の水鳥。雄の冬羽は特に美しく、翼には橙色の思羽(オモイバ)がある。雌は暗褐色。好んで樹上にとまり、巣を高い樹の洞中に造る。東アジアの特産で、わが国にも広く分布。季・冬。 万一一「妹に恋ひ寝(イネ)ぬ朝明に―のここゆ渡るは妹が使か」 〓夫婦・男女の仲よく常に連れ立っているさまをいう語。浄、神霊矢口渡「―の番離れぬ二人連れ」 〓女の髪の結い方の一。 〓島田髷の髷の上に掛前髪をおしどりの冠のように掛け渡したもの。雌雄二種あり、幕末の京坂地方で、婚約した娘や若い嫁が結ったもの。 〓髪を左右にわけ、笄(コウガイ)の上で襷(タスキ)をかけたようにしたもの。御盥(オタライ)に似た形で幕末、江戸で行われたという。 |
| 御玉杓子 蛙子 蝌蚪 |
おたま‐じゃくし 〓形がまるくて柄のついた汁杓子。御多賀杓子。 〓カエルの幼生。卵から孵化して間のないもので、鰓(エラ)を持ち、水中で生活する。体は卵形。まだ四肢がなく、尾だけで泳ぐ。緑藻等の微小植物を主食とする。成体よりはるかに大形のものもある。蛙子。蝌蚪(カト)。季・春 〓(〓に似ているところから) 楽譜の音符記号の俗称。「―が読めない」 |
| 牡蠣 | かき イタボガキ科の二枚貝の総称。貝殻は形がやや不規則で、左殻で海中の岩石や杭などに付着。肉は栄養に富み美味。各種が全国に分布し、また各地でマガキを中心に養殖され、宮城県・広島県が有名。ほかにスミノエガキ・イタボガキなどがある。貝殻から貝灰を作る。ぼれい。季・冬。〈和名抄一九 |
| 蝸牛 | かた‐つむり マイマイ目の陸生有肺類巻貝の一群の総称。オナジマイマイ・ウスカワマイマイ・ナミマイマイ・ミスジマイマイなど種類が多い。五〜六階から成る螺旋(ラセン)形の殻があり、大部分は右巻。頭部に二対の触角を具え、長い方の先端にある眼で明暗を判別する。雌雄同体、卵生。湿気の多い時、または夜、樹や草にはいあがって若葉などを食う。でんでんむし。ででむし。まいまい。まいまいつぶろ。季・夏 |
| 金糸雀 | カナリア スズメ目アトリ科の鳥。スズメよりやや小さく、普通は黄色。姿と鳴き声が美しく、愛玩用。ローラーカナリア・巻毛カナリア・アカカナリアなど品種が多い。原種はカナリア諸島などの産。 |
| 河馬 | か‐ば (ドイツ語名 Flusspferd の訳語) ウシ目カバ科の哺乳類の総称。カバとコビトカバの二属二種がある。カバは頭胴長約四メートル、体重は二〜三トンに達する。四肢は太く短くて、水中の生活に適する。日中は耳と目と鼻孔だけを水面に出して休息していることが多く、夜間、陸上に出て草を食う。皮膚は厚くて毛が少ない。アフリカのほとんど全土に五〜二○頭の群れで生活。ヒポポタマス。 |
| 蝦蟇 蝦蟆 |
が‐ま ヒキガエル。季・夏。日葡「カマ」 |
| 鎌切 螳螂 蟷螂 |
かま‐きり 〓カマキリ目(網翅モウシ類)カマキリ科の昆虫の総称。頭は三角形、前胸長く、腹部肥大、触角は短く、糸状。前肢は鎌状の捕獲肢となり、他の虫を捕えて食う。緑色または褐色、熱帯産には紫紅など美しいものがある。カマギッチョウ。鎌虫。蠅取虫。疣虫(イボムシ)。疣じり。疣むしり。疣つり虫。とうろう。季・秋 〓カジカ目の川魚。カジカより大きく、体長約三○センチメートルになる。美味。日本の川に普通。アラレガコ。アユカケ。カクブツ。 |
| 氈鹿 羚羊 |
かも‐しか 〓(かま、すなわち山の険しいところに居る鹿、また氈カモに織る鹿の意) ウシ科の哺乳類。頭胴長一・五メートル、尾長五○センチメートルほど、前頭部に一対の角を持つ。毛は灰黒色、オレンジ色、ほとんど白色など。日本と台湾の特産で、山地の森林に生活し、険しい崖でも巧みに登降する。特別天然記念物。東南アジア・スマトラには近似種のスマトラカモシカがいる。以前はその毛で毛氈(モウセン)などを織った。あおしし。くらしし。古名、かましし・かもしし。〈書言字考〉 〓レイヨウ(羚羊)の俗称。「―のような脚」 |
| 川蝉 翡翠 ![]() |
かわ‐せみ ブッポウソウ目カワセミ科の鳥。スズメより大形で、尾は短く、嘴(クチバシ)は鋭くて長大。体の上面は暗緑青色、背・腰は美しい空色で、「空飛ぶ宝石」とも称される。清流の指標種とされ、水中の小魚をとる。巣は崖に横穴を掘ってつくる。ヨーロッパ・アジアに分布。なお、カワセミ科は世界に約九○種。ヒスイ。ショウビン。ソニドリ。季・夏。〈天正十八年刊本節用集〉 |
| 啄木鳥 | き‐つつき キツツキ目キツツキ科の鳥の総称。四本の趾(アシユビ)中二本は前に、二本は後ろに向かい、鋭い鉤爪(カギヅメ)があって樹幹にとまるのに適し、尾羽は堅くとがっていて、これを幹に当て、体を支えながら巧みに幹をよじる。嘴(クチバシ)は鋭く、舌の先には逆向きの鉤があり、幹に穴をあけて中の昆虫を掘り出して食べる。巣は幹を掘って作った洞穴中にある。森林にすみ、世界に約二一○種。普通雄は頭が赤く雌は赤くない。なおキツツキ目は、キツツキ科のほかに、ゴシキドリ・ミツオシエ・オオハシ・キリハシなど熱帯産の諸科を含む。テラツツキ。ケラ。キタタキ。タクボク。季・秋。十巻本和名抄七「〓木、…、今俗呼岐都都岐 |
| 螽斯 蟋蟀 ![]() |
きりぎりす (鳴き声に基づく語か。スは鳥や虫など飛ぶものにいう語) 〓コオロギの古称。古今雑体「つづりさせてふ―鳴く」 〓バッタ目(直翅類)キリギリス科の昆虫。糸状の触角が体長より長い点で、バッタと区別できる。 体長約三五ミリメートル。畳んだ翅の背面は褐色、側面は褐色斑の多い緑色。盛夏、原野に多い。雄は、 「ちょんぎいす」と鳴く。ぎす。ぎっちょ。はたおり。莎(サ)の鶏。季・秋 |
| 蜘蛛 | くも クモ綱クモ目の節足動物の総称。体は頭胸部と腹部とに分れ、どちらにも分節がない。触角はなく頭に八個の単眼、頭胸部に四対の歩脚がある。多くは腹部にある二〜四対の出糸突起から糸を分泌するが、網(いわゆる「くものす」)を張るものと作らないものとがある。卵は一塊にして産み、子ぐもは風に乗って散らばる。ジョロウグモ・オニグモ・ハエトリグモ・キムラグモ・トタテグモ・カニグモなど。世界に約三万種、わが国だけでも千種ほどある。ささがに。季・夏。三蔵法師伝承徳頃点「蛛〓クモの棘林の羅(カカ)り易きを覩(ミ)て」 |
| 水母 海月 |
くらげ 〓鉢虫綱の刺胞動物の総称。ビゼンクラゲ・タコクラゲ・ミズクラゲなど。季・夏。記上「―なすただよへる時」→鉢虫類。 〓刺胞動物に見られる形態の基本型の一。固着生活をし無性生殖を行うポリプ型の時期に対して、浮遊生活をし有性生殖を行う時期の個体型。ヒドロムシ・鉢虫類などに見られる。 〓(クラゲに骨がないことから) 確固たる主義がなくて、意見の常に動揺する人。 |
| 蝙蝠 | こうもり (カワホリの転) 〓コウモリ目(翼手類)の哺乳類の総称。前肢の指が長くのび、その間に飛膜があって翼に変形していて、哺乳類で唯一よく飛ぶ。昼は暗い所に潜み、日暮に活動する。アブラコウモリ・キクガシラコウモリなど。蚊食い鳥。へんぷく。天鼠。季・夏。〈伊京集〉図やまこうもり →翼手類。 〓「こうもりがさ」の略。 〓(獣なのに鳥のように飛ぶところから) 情勢の変化を見て優勢な側に常に味方する者をののしっていう語。 |
| 蟋蟀 | こおろぎ゙ 〓バッタ目コオロギ科の昆虫の総称。体長は二センチメートル内外。楕円形で、全体黒褐色。触角は体より長く、二対の翅と尾端に一対の尾毛を持つ。後肢は長く、跳ねるのに適する。草地などに多く、物の陰にかくれ、雄は夏から秋にかけて鳴く。大形のエンマコオロギを始め種類が多い。作物の芽をかじるので有害。いとど。ちちろむし。古名きりぎりす。季・秋 〓古くは、秋鳴く虫の総称。万一○「わが宿の浅茅がもとに―鳴くも」 |
| 栄螺 拳螺 |
さざえ リュウテンサザエ科の巻貝数種の総称。また、その一種。貝殻は厚く拳(コブシ)状、多くは棘状(トゲジヨウ)の突起があるが、内海産でそれを欠くものもある。殻高約八センチメートル。外面は暗緑褐色、内面は平滑で真珠光沢がある。殻口は円く大きく、蓋(フタ)は石灰質で硬く渦巻状。肉は壺焼などにし、貝殻は貝ボタンを作る。日本近海に多く、海藻を食う。さざい。季・春。出雲風土記「気多嶋…鮑(アワビ)・―・蕀甲〓(ウニ)あり」 |
| 秋刀魚 | さんま サンマ科の海産の硬骨魚。体長約四○センチメートル。体は細長い。背びれ・臀びれの後方に数個の副(ソエ)びれがある。背部は青藍色、腹面は銀白色。北太平洋に分布し、晩夏、北海道方面から南下し、秋、千葉県沿岸に達する頃には美味。季・秋。本草綱目啓蒙「―は播州・讃州にてサイラと云ふ」 |
| 柳葉魚 | シシャモ (アイヌ語) キュウリウオ科の海産の硬骨魚。ワカサギに類似し、体長約一五センチメートル。北海道南東部に産。美味 |
| 四十雀 | しじゅう‐から スズメ目シジュウカラ科の鳥。小形で、頭頂・のどなどは黒、背は緑黄、頬と胸腹とは白。胸腹 の中央に縦の黒色帯が一本ある。わが国の林地の鳥の代表。欧亜大陸に広く分布。季・夏 |
| 蝦蛄 青竜蝦 |
しゃ‐こ シャコ目(口脚類)の甲殻類の総称、またその一種。体はやや扁平。頭胸甲は小さくて胸部の前四 節までの背甲が癒合し、後四節のうちの後三節は完全に露出する。腹部は大きく長い。胸部の前 五節の付属肢は顎脚で、末節を鎌状に折り曲げた擬鉗型の把握肢となる。第二対は特に強大で、 捕脚と呼ばれる。胸部の後三節の付属肢は歩脚で、二叉型。腹肢に鰓がある。海産で、熱帯・亜 熱帯の浅海に多く、色も多彩。シャコ・トゲシャコ・ハナシャコなど。アナジャコはヤドカリ類 で別。シャコは北海道以南に分布し、浅海の泥底に穴を掘ってすむ。初夏、卵をもち美味。また、 釣り餌とする。しゃこえび。季・夏 |
| 軍鶏 | シャモ (暹羅鶏シヤムロケイの転略) 鶏の一品種。丈が高く、精悍。羽毛の装飾は少なく、色は、赤笹(褐色)・白笹・銀笹・黒の四種が普通。闘鶏に用い、また愛玩用・食用。シャム。 |
| 海象 海馬 |
セイウチ【sivuch ロシア】 (ロシア語でトドの意) セイウチ科の哺乳類。雄は体長約三・五メートル、雌は三メートル、体重一トンに達する。幼獣には体毛があるが、成獣にはほとんどない。皮膚は茶灰色。上唇の両側にひげがある。上顎の犬歯は大きく発達し、海底の泥の中から貝類を掘り出して食う。尾短く、四肢は鰭(ヒレ)状。北極の周辺の海にかなり大きな群れをなして生活。北海道にも回遊する。 |
| 蛸 章魚 |
たこ 〓頭足類タコ目(八腕類)の軟体動物の総称。体は頭・胴・腕の三部から成る。腕は八本で口のまわりに生え、各腕には吸盤がある。頭の両側に眼があり、腹側に水などを噴きだす漏斗(ロウト)がある。多くの種は、墨汁嚢をもち、水中に煙幕のように拡がる墨を噴いて敵から逃げる。全体は紫褐色または灰色のものが多く、煮ると赤くなる。マダコ・イイダコ・フネダコなど多くの種類がある。イタリア・ギリシア・スペインなどを除くと、一般に西洋ではデヴィルフィッシュ(悪魔の魚)として嫌われる。〈和名抄一九〉 〓蛸胴突(タコドウツキ)のこと。 〓蛸配当の略。 |
| 田螺 | た‐にし 〓タニシ科の淡水産巻貝の総称。貝殻は卵円錐形で暗褐色、殻口は広く角質の蓋がある。卵胎生で六〜七月頃子貝を生む。水田・池沼に産し、食用。マルタニシ・オオタニシ・ヒメタニシなど。ナガタニシは琵琶湖の特産種。季・春。〈文明本節用集〉 〓近世、女子の髪の結い方の一。〓に似た形。 |
| 矮鶏 | チャボ (占城チヤンパ国から渡来したからいう) 鶏の一品種。愛玩用。小形で、尾羽が直立し、脚が非常に短く、両翼が地に接するほど低いことなどが特徴。カツラチャボ・シロチャボ・ミノビキチャボなどわが国で作出された種類が多い。ウズラチャボは全く尾羽がなく、天然記念物。 |
| 蜥蜴 石竜子 |
と‐かげ トカゲ目トカゲ亜目の爬虫類の総称。形態や生活はさまざまで、体長は二〜三○○センチメートル。四肢は歩行に適するが、まったく無いヘビ形のものもある。ヤモリ・カナヘビ・トビトカゲ・カメレオンなど世界に約三千種。うちトカゲ科は六百種。その一種のトカゲは、体はやや細長い円筒状で、全長約二○センチメートルに達する。体の背面は暗褐色。幼時は背面が黒く、五条の白い縦線があり、尾が青い。尾を自切して敵から逃げるが、尾はまた再生する。叢(クサムラ)・石垣の間隙などにすみ、昆虫・ミミズを捕食。北海道・本州・四国・九州に産。石竜(セキリヨウ)。かがみそ。かがみっちょ。季・夏。〈本草和名〉 |
| 鴇 朱鷺 ![]() |
とき コウノトリ目トキ科の鳥のうち、くちばしの下曲したものの総称。その一種の東アジア特産のトキは、大きさはチュウサギぐらい、嘴(クチバシ)は長大で下方に曲る。全体白色であるが、羽毛、殊に風切羽と尾羽の基部は淡紅色(とき色)。後頭に冠毛があり、顔は裸で赤色。脚も赤い。朝鮮・中国のほか、わが国の佐渡にも少数生息したが、佐渡のトキは一九八一年以降、野生のものはいない。特別天然記念物・国際保護鳥に指定。桃花鳥。つき。とう。どう。 |
| 泥鰌 鰌 |
ど‐じょう (江戸時代にはしばしば「どぜう」と書いた) ドジョウ科の硬骨魚の総称。またその一種。体長約一五センチメートル。体は長く円柱状。口は下面にあって、まわりに五対の口ひげがある。体の背部は暗緑色で、腹部は白く、尾びれは円い。淡水の泥の中にすみ、夜出て餌を探す。腸でも呼吸できる。食用。おどりこ。〈〓嚢鈔〉 |
| 馴鹿 | トナカイ (アイヌ語またはギリヤーク語に由来するという) シカ科の哺乳類。ニホンジカより大きく、頭胴 長二メートル。雌・雄ともに角を持つが、雌の角は小さい。北極を取り巻く地域に広く分布し、北ヨ ーロッパやシベリアでは家畜化されてもいる。ツンドラにいるツンドラトナカイは季節的に大群 をつくって長距離の移動をする。じゅんろく。 |
| 蜻蛉 蜻 |
とんぼ 〓トンボ目(蜻蛉類)に属する昆虫の総称。体は細長く、腹部は円筒状。細長い透明な二対の翅は非常に強くよく飛ぶ。眼は複眼で大きく、触角は小さい。幼虫は「やご」といい、水中に生活。成虫・幼虫共に他の昆虫を捕食。ギンヤンマ・アキアカネ・シオカラトンボ・カワトンボ・イトトンボ・オハグロトンボ・ムカシトンボなど。せいれい。かげろう。あきず。とんぼう。季・秋 〓蜻蛉魚(トンボウオ)の略。 〓物をかつぐのに、棒の前端に横木を渡してその両端を両人でかつぎ、後端を一人でかつぐこと。 〓紙で蜻蛉〓の形に造り、竹の先につけた玩具。 〓〓車(カセグルマ)のこと。 〓「とんぼがえり」の略。「―をきる」 〓「十」字形のしるし。図面上の位置を示す目印などとする。 |
| 海鼠 | なまこ 〓ナマコ綱の棘皮(キヨクヒ)動物の総称。体は円筒状で左右相称。腹面には三列の管足、口の周りには多くの触手があり、柔軟な外皮中には微細な骨片がある。浅海にも深海にも広く分布し、深海のものは体が寒天(カンテン)質のものが多い。浅海の種類のうち、マナマコ・キンコ・フジナマコなどは生食して賞味されるほか、乾燥したものは海参(イリコ)と称して中国料理の材料となり、内臓は海鼠腸(コノワタ)とする。砂嘴。俵子。季・冬 〓狭義にはマナマコの別称。 〓溶銑を型で固めたもの。棒状で背中に波型をつけるのでこの名がある。 〓海鼠板の略。 〓海鼠壁の略。 〓海鼠餅の略。 |
| 蛞蝓 | なめくじ マイマイ目(柄眼ヘイガン類)の有肺類。陸生の巻貝でカタツムリ・キセルガイに近縁であるが、貝殻は全く退化している。体長約六センチメートル、淡褐色で三条の暗褐色の帯がある。頭部に長短二対の触角があって、長い方の先端に眼をもち、これに触れれば収縮。腹面全体の伸縮によって徐々に歩き、這った跡に粘液の筋を残す。雌雄同体。暗湿所にすみ、草食性で野菜などを害する。日本に広く分布。近縁種にヤマナメクジ・コウラナメクジなどがある。なめくじり。季・夏。新撰字鏡八「蜒、奈女久地 |
| 沙魚 鯊 蝦虎魚 |
はぜ ハゼ科の硬骨魚の総称。特に、マハゼを指す。淡水・海水・汽水に産し、多くは体長二○センチメートル以下で水底にすむ。腹面は平たく、左右の腹びれが盃状に癒合して吸盤となっているものと癒合しないものとがある。種類が多い。季・秋。〈日葡 |
| 飛蝗 蝗虫 |
ばった バッタ目(直翅類)バッタ科に属する昆虫の総称。一般に体は細長く、後肢は発達して跳躍に適する。脚と翅とを擦って音を発するものもある。幼虫・成虫共にイネ科などの植物を食い、農業上有害で、特に飛蝗(ヒコウ)による被害は著しい。イナゴ・トノサマバッタ・カワラバッタ・ショウリョウバッタなど種類が多い。ぎす。はたぎ。がたぎ。はたはた。季・秋。〈書言字考〉 |
| 海星 人手 |
ひと‐で ヒトデ綱の棘皮(キヨクヒ)動物の総称。体は扁平で、一般に、五本の腕が放射状に突出し、星形また は五角形。腹面の中央に口があり、外面は薄い皮膚の下にある石灰質の骨片におおわれて短い棘( トゲ)状の突起がある。管足によって運動。ヒトデ・イトマキヒトデ・モミジガイなど種類が多く、 浅海にも深海にも広く産する。海盤車。 |
| 雲雀 告天子 ![]() |
ひばり スズメ目ヒバリ科の小鳥。スズメよりやや大きく、背面は黄褐色の地に黒褐色の斑がある。腹部は白く、後趾の爪は非常に長い。日本各地の畑地・草原などに巣をつくり、空中高くのぼってさえずる。鳴き声は「一升貸して二斗取る、利取る、利取る」などと聞きなす。籠鳥として古くから飼育される。季・春。万一九「うらうらに照れる春日に―あがり」 |
| 河豚 鰒 |
ふぐ (古くはフク) 〓フグ科とその近縁の硬骨魚の総称。多くは体は肥り、背びれは小さく、歯は板状で鋭い。水面で攻撃されれば、空気を吸い込んで、腹部を膨らますものが多い。肉は淡泊で美味、冬が旬であるが、内臓などには毒を持つものが多い。マフグ・トラフグ・キタマクラ・ハコフグなど。かとん。ふくべ。ふぐとう。ふくと。季・冬。〈和名抄一九〉 〓カジカ(鰍)の方言。 |
| 海鞘 老海鼠 |
ほや ホヤ目の尾索(ビサク)類の総称。海産、固着性で、単独または群体をつくり、単体のものは球形から卵形、群体では板状のものが多い。木質を含む厚い被嚢を被る。出水孔と入水孔とがあり、水中に浮ぶ微細な食物を水とともに吸入濾過して食う。単体のものにマボヤ・シロボヤ、群体のものにイタボヤ・キクイタボヤなどがある。季・夏。土佐「―のつまの貽鮨(イズシ)」 |
| 杜鵑 霍公鳥 時鳥 子規 杜宇 不如帰 沓手鳥 蜀魂 ![]() |
ほととぎす (鳴き声による名か。スは鳥を表す接尾語) 〓カッコウ目カッコウ科の鳥。カッコウに酷似するが小形。山地の樹林にすみ、自らは巣を作ら ず、ウグイスなどの巣に産卵し、抱卵・育雛を委ねる。鳴き声は極めて顕著で「てっぺんかけた か」「ほっちょんかけたか」などと聞え、昼夜ともに鳴く。夏鳥。古来、日本の文学、特に和歌 に現れ、あやなしどり・くつてどり・うづきどり・しでのたおさ・たまむかえどり・夕影鳥・夜 直鳥(ヨタダドリ)などの名がある。季・夏。万一八「暁に名告り鳴くなる―」 〓〓枕〓(飛ぶ意から) 「とばた」(地名)にかかる。 |
| 蚯蚓 | みみず ミミズ綱(貧毛類)の環形動物の総称。特にフツウミミズをいう。釣餌、また生薬としても用いる。赤竜(セキリヨウ)。季・夏。〈本草和名〉 |
| 木菟 鴟 角鴟 |
みみ‐ずく フクロウ目フクロウ科の鳥のうち、頭側に長い羽毛(いわゆる「耳」)を持つものの総称。ワシミミズク・オオコノハズクなど。ずく。季・冬。〈和名抄一八〉 |
| 蜈蚣 百足 |
むかで ムカデ綱の節足動物のうち、ゲジ目を除いたものの総称。体は扁平で細長く、体長五〜一五○ミリメートル。頭と胴とに分れ、多数の環節から成る。各節に一対ずつの歩脚があり、数は種により異なる。 頭部に一対の触角と大顎をもち、大顎から毒液を注射して小昆虫を捕えて食う。ジムカデ・トビズムカデ・オオムカデ・イシムカデなど、日本に百種以上。地表・土中にすみ、人に有害なものもある。古来、神の使い、また怪異なものとされ、藤原秀郷(俵藤太)の伝説は有名。季・夏。 枕一六一「古き所なれば―といふもの、日ひと日落ちかかり」 |
| 土竜 | もぐら 広くは哺乳綱モグラ目(食虫類)、またそのうちモグラ科の総称。十数属約三○種を含み、わが国には四属六種がいる。代表的な種は東日本ではアズマモグラ、西日本ではコウベモグラで、前者は頭胴長一○〜一六センチメートル余り。後者はそれよりはやや大きい。毛色は黒褐色。手は外を向いて、手のひらは大きく、頑丈。眼は退化している。地中にトンネルを作り、ミミズや昆虫の幼虫を食べ、土を隆起させ、農作物に害を与える。むぐら。うぐら。もぐらもち。うごろもち。田鼠(デンソ)。 |
| 百舌 鵙 ![]() |
もず スズメ目モズ科の鳥。ヒバリ大で尾が長い。雄は頭部は栗色で目を通る黒斑があり、背・腰は灰 褐色、下面は中央白色、他は赤褐色。雌の下面には横斑が多い。日本・中国北部で繁殖し、北方 のものは冬は南へ渡る。昆虫・蛙などを捕食。他種の鳥や動物の鳴声をよくまねる。秋から冬に は雌雄別々になわばりを張り、その宣言として、高い梢などで鋭い声で鳴き、それを「モズの高 鳴き」という。「モズの速贄(ハヤニエ)」を作るのは有名。なおモズ科は世界に約八○種、わが国に は五種が分布。アカモズ・チゴモズ・オオモズなど。伯労。季・秋。万一○「秋の野の尾花が 末(ウレ)に鳴く―の」 |
山雀![]() |
やま‐がら スズメ目シジュウカラ科の鳥。シジュウカラよりやや大きい。頭上・咽喉(ノド)は黒色。額から頸にかけて黄白色。背の上部と胸・腹は栗赤色。翼・尾羽は灰青色。日本各地の山林にすみ、昆虫などを食う。敏捷・怜悧で、籠鳥として愛玩、神社などでおみくじを引く鳥としても親しまれた。やまがらめ。季・夏 |
| 守宮 | や‐もり トカゲ目トカゲ亜目の爬虫類の一群の総称。多くは夜行性・食虫性で、鳴くものもある。ホオグロヤモリ・オオヤモリ(俗称トッケイ)など、アジアの熱帯・亜熱帯を中心に六百数十種。その一種のヤモリは、大きさは一二センチメートルほどでトカゲに似て平たく、鱗は微小で全体暗灰色。多数の褐色斑が散在。指趾の下面は吸盤様の構造で、これで壁・天井などにつかまる。夜出て、昆虫を捕食。毒はない。本州以南・朝鮮・中国南部に産する。にほんやもり。壁虎。季・夏 |
| 海獺 海猟 猟虎 獺 |
らっこ (アイヌ語) イタチ科の哺乳類。頭胴長一二○センチメートルほど。毛色は黒褐色で、頭部はやや白い。耳や目は小さく、体は円筒形、尾はやや扁平、後ろ足は鰭(ヒレ)状となり、水生に適した体形。北太平洋の沿岸に広く分布していたが、毛皮用に乱獲され、北海道では一時期姿を消した。海草にくるまって休み、石を使ってウニや貝類を割って食べる。文明本節用集「獺虎、ラッコ」 |
| 栗鼠 | り‐す ネズミ目リス科の哺乳類の総称。また特にニホンリスのことで、頭胴長二○センチメートル、尾長一五センチメートルほど。夏毛は赤褐色、冬毛は黄褐色で、腹は白い。森林に生息し、木の実や木の葉、昆虫などを食べる。小枝や葉を集め、枝の間に巣を作る。わが国特産。北海道には類似種のキタリスがいる。また最近各地で、より大形のタイワンリスが野生化。リスは漢字の音読み。キネズミ。〈日葡〉 |
| 若鷺 公魚 |
わか‐さぎ キュウリウオ科の硬骨魚。体は細長く、体長一五センチメートル、背びれの後方に脂(アブラ)びれがある。 背面淡青色、腹面銀白色、側面に淡黒色の縦帯がある。北日本の汽水域・淡水域でとれ、結氷湖の穴釣で有名。陸封水域への移殖も可能。焼魚・吸物・煮つけ・鮨・膾(ナマス)などとする。チカ。 アマサギ。サクラウオ。季・春 |