おためごかし

 作家の佐木隆三さんが産経新聞のコラム、に「暴発」という記事を書いておられた。その文中に現代では、滅多に使われていない「おためごかし」という言葉が出てきた。瞬間私は今時珍しい言葉を使われているのだと思い、さすが小説家が使いそうな字句で、おそらく最近の若者には、理解できない言葉ではないかと思う。

 広辞林による解釈には、表面では人のためをはかるように見せて、本当は自分の利益をはかること。佐木隆三さんはまじめな人柄で、自分の利益をはかるということは考えられない最近しばしば起こる暴発に関して68日の東京都秋葉原で突然起こった暴発事件に関して意見を述べられていた。

 内容の一部に、71歳の私などは途方に暮れて、「君の人生はこれからだったんぞ」と、おためごかしも言えなくなくなる。国家にとっても格差社会は、由々しき問題なのである・・・・・おためごかしの典型的な例は、最近のねじれ国会の様相で、民主党と自由党の対立が本来の姿だった。

 最近は、何が何でも自由党に対し、民主党は選挙の勝利を考慮して、共産党、社会党まで含めて野党を組み、特に目立つのは、共産党が積極的にリードをするような場面が目立つ例が多い。従来の党のあり方が変形してきたのか、時代が変わったのか、自分の浅薄な常識では考えられない変化が起きているのかと思っていた。

 案の定、627日産経新聞のコラムで「共産党」改名はいかが?というのを見た。
記事は(札幌国際大学教授  大月隆寛氏)だった。内容は下記の通り。題名は、おためごかし・だが、果たして下記の文章が適当なのか、自分でも判断つかないが・・・・

 共産党が最近ミヨーに元気のようで。またそれなりにリ理由もあるようで、まず「蟹工船」がにわかに売れ出しているらしいこと。言わずと知れた「プロレタリア文学」の古典。その古色蒼然な古典が、この出版業界断末魔のご時世に2万部も売れているとか。

 哀れ、「格差」に泣く若者たちに支持されて、てな説明で必死に提灯つけてまわる脳死久しいブンガク始め、「戦後パラダイムに天然リベラル風味を刷り込まれたままいまだ洗脳の解けぬ新聞 は学芸部以下の大手メデイア界隈が追従。もちろんわれらが「赤旗」も喜々として尻馬に。

 いやいや、それだけじゃない。世論調査でも政党支持率が微妙に上昇中。そりゃまあ、ここまで政党の選択肢がなくなれば、行き場なくしたわれら縁なき衆生が不動票は苦しまぎれにでもそちらに流れるが道理。

佐 木 隆 三 氏 大 月 隆 寛 氏

「志位委員長がネットで若者に人気」などとミエミエの煽りまでやらかさずとも、大丈夫。立派に議席は伸びますって、少なくとも今よりは。ただ、やっぱり名前がいけませんや。いまどき「共産」もないもんで。といって「民主」や「自由」じゃ戦後このかた使い回された手垢つきまくり。

 あら不思議、何やら生まれ変わったかのような印象が。海の向こうの大統領選挙も、イメージアップの援護射撃してくれますし。新生代々木共和党。「格差」解消もお家芸の革命でひとつ、お願いしましょうか。この教授の皮肉たっぷりのコラムは意外と人気があるようで私も人知れずフアンなのだ。

    平成20年7月17日               石 井 立 夫