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騎兵連隊の将校だったので、毎朝当番兵が併馬して馬の出迎えがあった。
これは特別のことではなく当然の事と思っていた。現在では車での迎えと同じ状態である。毎朝偉そうに乗馬して連隊まで通っていたのである。空襲のない時期の話である。毎朝乗馬姿に近所の犬が毎朝吠えていた姿を思い出の一つだ。戦時中だったので、社会情勢が浮き彫りになっていた。例えば、大邸宅なので空き室が多く、主人は目下出征中で何年も音沙汰がない。
未亡人に等しい寂しい毎日を過ごしているので、是非部屋を利用してほしいという内容。何が目的なのか,よくわからない問い合わせだった。
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