おいさらばえる

 広辞林によれば(年をとってーやせ衰える・よぼよぼになる。老衰する。)
いずれにしても情けない言葉である。私たち老夫婦は、このようになりたくないから、毎日をなんとか頑張っているのだ。年齢は私は91歳・家内は87歳。

 日本語では、頑張るという言葉がよく使われる。老いては、何に向かって頑張るのか、何となく朝起きるとベットで脚の運動をしている。つまり老化すると、脚から衰えることがはっきりしているからだ。それを済まして軍隊時代の起床ラッパを思い出しながら、飛び起きるのだ。これを毎朝繰り返している。

 軍隊時代を思い出して見ると、規則正しく生活をすることを、まず最初に教わる。
起床ラッパで飛び起こされる。緊張した生活から、そこから始まる。軍隊当時の仲間の一人が毎朝寝小便をしてしまってから、起こされる兵隊もいた。人のことなど構っていられない・この様な非情の生活が始まる。私は兵隊時代の成績はビリだった。
頭の問題もあったかもしれないが、要領の悪さが影響した。何事も要領の良し悪しは幹部候補生の試験に合格するまで響いた。
どうやら試験に合格し次の段階まで進むのだが、その後は何となくスムースに進んだお人よしの私は、なんとなく、人様の後についてゆき、最後は軍隊では暗号班長まで務め、終戦の処理に勤め、故郷に帰ったのである。

 その後の生活は敗戦の日本での生活が始まったのだが、この状態は誰もが、経験したものだ。有為転変(ウイテンペン)の激しい世相を如何に乗り越えるかが問われる世相であったが、それもどうやら乗り越えてき。その間、病にも倒れたこともあり、サラリーマン生活も経験した、その後、独立して事業に失敗したこともある。つまり人並みの生活を過ごしたことになるが、成功した友人をみると、そこには歴然とした差はる。

 しかし、今やお互い老人の域に達しているが、元気でいるかどうかが問われている。
今さらうらやむこともならず、無事幸いを願いながら余生を過ごすことになるだろう。

世の中の変貌に無関心ではいられない。これは意外に老人には大事なことになる。
例えば、スポーツには大いに関心はある。

 プロ野球にも大いに関心は有るが、今月(9月)に予定されている相撲には特に興味がある。隔月に行われる国技には大きな関心がある。それがまた大いなる楽しみの時間になる。世の中に関心を失うことは人生の残りの楽しみを失うことに繋がるだろう。さて幸いにも健康でいられることが自分に残された資産になるだろう。

      平成23年9月8日             石井 立夫