ス イ レ ン
死出の草鞋 【シデノワラジ】

 死出の草鞋を履かせて死出の旅に出かけた娘次女の姿は遠路大分県まで運ぶ事はないではないかとのアドバイスを受け、親元へ置いて出来る限り慰みを与える事の方が望ましいのではないかと考へ、近くに其の扱いを受けるお寺があると聞いた。

 地獄の沙汰も金次第という語がある。金力万脳を言う諺である。
例えばお寺さんにも、その風習がある。いずれは近くのお寺さんに預ける予定だが、これも同じく地元の業者に依頼して、お寺さんへのお礼を含めて委託をする予定だった。

 さて近くのお寺さんにお願いしてみたらはっきり承知をしてくれ、金五十万円と言われた。その代りに、家族全員の受付をしてくれた。いずれ自分の場合や家内の分まで家族全員を受け入れてくれると言うので納得した。まさに地獄の沙汰も金次第という願いをはっきり言ってもらったので、むしろ、その方が割り切れたのである。
人間と言うものは、はっきり言われた方が納得できるものだと思った。
しかも現在の住まいから近いので、其の点でも納得できたのである。
何事も便利主義で現在は割り切れるものだと納得したのである。現在は何事も便利主義の世の中になったが、遠方の九州までは簡単に旅行は出来ない。
偶にはそれも良いではないかと思ったが、自分の年齢を考えると簡単ではない。

 本年二月九日が自分の誕生日であり、満九十二歳を迎えた。我ながら老いたものだと思ったが、朝晩の寝ザメを考えると何も身体への抵抗はなく、お陰様でむしろ爽快さすら覚えるこの事実は大変ありがたい事で、自意識しないで、起きられる事は軍隊時代と変わりはなくこの事実は全く神に深謝したいものだ。

曼 珠 沙 華 紫  陽  花

 若い時代に己の心身を鍛えたのが、現在に至るまで、健康でいられる何よりの証拠だと自分で納得している。その意味では軍隊時代の鍛えられた時代が、現在に至るも、なを生きているのだと、感謝している。

 軍隊時代の話をすると、とかく批判されるが、自衛隊へ参加する若者がいる姿はむしろ爽やかで、清潔な青年を感じるのは、老人の戯言と言われかねないが・・・・・・

        平成24年2月9日             石井 立夫