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ある本を読んでいたら、目次の中に伊曽保物語というのが出てきた。初めは何と読むのか、
戸惑ったが読み始めて理解できた。
その本とは、辛口評論家として有名な山本夏彦さんの著書で、この本の内容から伊曽保物語
の意味と由来を知った。(私はこの人の歯に衣を着せぬ、辛口の批評が好きで大フアンだった
一切の媚を書かない文章は、まさに絶品に値するものだった。)(11月初旬に亡くなられた)
イソップ物語は、天(あま草本くさほん「伊曽保物語」文禄二年[1593]今から四百年以上の
昔南蛮渡来の活版で印刷されてもの。ポルトガルの宣教師とすぐれた日本人の協力者がイソッ
プを全文日本語に訳したもの。キリシタンの布教の一助にしたもので、いま大英博物館に一冊
残っているということを学んだ。(山本夏彦著;完本 文語文)
例えば、狼がきた狼がきたという話、蝉と蟻の話、蝉のいない国では、キリギリスになって
いる。北風と太陽の話、誰が猫の首に鈴をつけるか、などなど・・・更に驚いたのは、兎と亀
の競争する話は日本製の童話と思い込んでいた。毛利元就が三人の息子へ教えたという弓矢の
話もイソップ物語に出ていた。
イソップ物語で興味ある英語の表現が面白いのがあるので取り上げて見たい。
サワーグレープス(酸っぱい葡萄)という言葉である。狐が葡萄の実を食べようと試みるが
網を張った天井が高くて届かない。悔し紛れに、どうせあの葡萄は酸っぱいに決まっていると
いう意味で負け惜しみの言葉として、アメリカで使われている。
人間誰でも人の成功を羨み、色々な感情や言葉で負け惜しみを言うものだ。また一方では、負
け惜しみを言ってみても無駄なこともやがて知ることになる。
「太陽と北風」の話は韓国と北朝鮮との政策に似ていると思う。韓国は太陽政策を掲げ、北朝
鮮が何時まで待っても、分厚い衣類をなかなか脱ごうとしない。もっと太陽の温度を上げると
相手は我慢できないで、厚い衣類を脱ぐだろうと期待している。勝手な私の想像話だが、北朝
鮮が何時ごろ衣類を脱ぐのだろうか。簡単には脱ごうとしない相手に我慢している韓国は大変
苦労しているようだ。日本もそうだが・・・・イソップ物語を読んでみると、大人や子供に大
切な知恵を与えていることが分かる。
今から二千五百年も前、この物語を書いたギリシャ人は奴隷だったが、何かの理由で、処刑
されたらしい。
寓話集を読んでみて、改めてその知恵と人生への指針に感動した。
5月8日 サンケイ抄から・・・・
▼ 精神病理學者の小田晋しによると、マインドコントロールとカリスマの一つに「蛙の王様
症候群」と呼ぶ集団催眠現象があるという。イソップ童話「蛙の王様」からきており、ある日
蛙達が「王様がほしい」と神様に頼んだ。神様は王様として木切れを与えた。
▼ 蛙たちはしばらく遊んでいたが、「こんな木切れでは物足りない。もっと手ごたえのある
王様を下さい」神様は「どうなっても知らないぞ」と怒り、コウノトリを王様としてよこした。
その結果、蛙たちはみんなコウノトリに食われてしまいました。
▼ 民主主義国家のは「蛙の王様症候群」が生まれやすいというのが小田さんの説だが、白装
束集団もこうした日本だからこそ発生したらしい。スカラー電磁波攻撃やパナウエーブ研究な
どという怪しげな狭義を振り回す女性は、木切れなのか、コウノトリなのか。まもなく分かる
だろう。
石 井 立 夫
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