認知症ドライバー

 平成18年4月18日朝のNHKのニュースで聞いた。まずニュースを聞いた感想として、高齢者層が増える現在の社会現象から,あり得る話題だと直感したが、反面自分の立場を考えてしまった。世間では最近若年者のマナーの悪いドライバーのニュースは、しばしば伝えられ,事故を越すニュースは聞くことが多いが、認知症ドライバーの事故が意外と多くなってきたと言うニュースは自分にも関係があり、人事ではないので、取り上げることにした。

 ニュースの内容は、69歳になる奥さんが、旦那さんを病院へ送り迎えをする世間一般の話題とは若干異なる話だったが、世の中には色々なケースがあるので、注目をして聞いたのである。旦那さんの目が不自由な方で、その他にも身体の不自由な点があるので、69歳になる奥さんが病院通いやら、その他の用事をカバーしていたらしい。

 あるとき娘さんが(同居ではない)訪ねて母親の運転振りに多少の異常を感じたらしいのである。それ以来しばしば母親の運転振りを観察していたら、どうも普通ではないことに気がついた。例えば信号を無視する運転をしたり、車間距離を守らなかったり、最近は車の横にかすり傷がついていたので、これはいよいよ無視できないと病院で母親の診察を受けたら、完全な認知症と診断されたらしい。

 これは大変危険な状態だと判断した結果、車の廃車を決め、母親の免許証まで取り上げたらしい。大変勇気ある決断だと思うニュースであった。但し、その後旦那の病院への送り迎えは、どうなったのかのニュースのフォローは無かったのは残念だが、ニュースの内容は認知症の運転免許証の問題としてのニュースであった。

 アルツハイマー型痴呆(老年痴呆)は初老期、高年齢者に起こりはじめ、脳の全体的萎縮が見られるようになるらしい。見当識障害(日時、場所などが分からない)食事をしたのに食べたことを忘れまた食べようとする・・・・など兆候が徐々に現れてくるらしい。無言、無反応などの症状も現れてくるらしい。

物忘れ、言語障害、名前を忘れやすい・・・・・などなど。自覚するより、家族の気配りが案外見つけやすい場合も多いらしい。現在は車社会であり、免許証の交付数はデーターとしてはないが、年々増え続け、都会も田舎も車社会となってしまったのは、事実である。

  同時に酒飲み運転事故の実情のニュースを奇しくも前日のニュースとして取り上げていた事故を起こし、ひき逃げ事故を起こし、刑罰が厳しくなっている現在でも、事故は多発しているのである。ひき逃げのケースで、一旦は逃げ、酒酔いを醒ませて、事故届けをした場合と、事故現場で逮捕された場合とでは、刑罰の差がある矛盾した話題であった。

 逃げて酔いを醒ませて、逮捕された場合は、懲役7年、現場で逮捕された場合は、20年の刑罰が科されるのは、矛盾しているのではないか、という話題であった。
いずれにしても、酒酔い運転は誠に厳しいもので、運転する人はかなり減っていると思ったが、未だに不届きな運手者がいるらしい。

 これはルールを守らない運転者側のモラルの問題だが、認知症の場合は、本人にはどれほどの罪の意識があるのか、判然と区別できないのではないか。
それだけに、家族にとっては恐ろしい、正常な人にとっては誠に迷惑な話になりかねない。

 私の場合は、89歳まで有効の免許証を更改したばかりである。私の場合は、障害者用の車が必要で、特種な車だが、酒は飲まない、タバコは吸わない、運転のルールは絶対に守るのだと自分に言い聞かせ、慎重に運転をしているつもりである。しかし、75歳以上は3年間の免許証しか交付されない。

 89歳まで慎重に運転をするつもりでいるが、私の場合は家内と同乗するケースが多いので、若し気がついたら、いつでも自分の状態を判断するように言い聞かせている。障害者マークも車の後ろに点けている。40年の車のキャリヤーはあっても、寄る年波は避けられないのだから、必要意外はなるべく乗車しないこと、遠距離運転はしないこと、常に身体の調子を測りながら運転することにしている。

 今朝のニュースを聞いて、人様の話として、ボンヤリ聞くことは許されないのだと言うことを、改めて痛感したのである。車は凶器であると言われることが多いが、幸い40年の運転実績で、人様に怪我をさせたことはない。これからも慎重な運転を心がけることをより痛感した。

                        石 井 立 夫