新聞ネット戦争始る

 いよいよ新聞界もネット戦争が始った。故山本夏彦氏はかねてから、大新聞は衰退すると喝破していた。その理由はいろいろあるが、その一つの例として、昭和五十六年七月二十日から朝日新聞は活字を大きくした。小さな字は子供と年寄りの目によくない。ただし活字を大きくすると情報量が少なくなる。

 少なくなれば読者に不満がしょうじやしないかと同新聞は心配したが、その心配ならご無用である。何度もいうが情報はあり余るか全くないかのどちらかで、中国の情報は二十年間いいことずくめだった。この世にそんな桃源郷があるはずがないと、俗事にまみれた凡夫凡婦は思うが、反対の情報は全く提供されないから仕方がない。

 やむなく信じるか、それがいやなら読まなかった。新聞報道は読者を左右したがる。左右する力のない情報なら情報ではないと思われている。その力のない情報が読者を左右しなければ、湯水のように流して圧倒するよりほかはない。かくの如きが少しでも減るのは喜んでいいことである。以上の文面が山本夏彦氏の皮肉なエッセーの一部を拝借したが、この時代は新聞の黄金時代だったのだ。

 さて、産経新聞は一足早く、ネットを立ち上げたが、驚いたのは、続けて、10月2日の報道によれば、日経、読売、朝日の三社が、今年末までに、合併状態でネットを立ち上げると言う報道があった。ついに、その時代が来たかと感慨無量になった。

 その理由は山間地などの配達網の維持が無理になってきたこと、災害時の新聞発行の相互援助などなどが書かれていた。最近の若者たちがスポーツ新聞は読むが、一般新聞の読者が減ってきたのではないか。先日もケイタイ電話の小説が百万部も売れているというテレビの話題を観て驚いた。

 中国へコンピュータのネットの作製下請けの話題、インドへも同様の話題が出ている時代なのだ。世界中がネット時代になっているのに、新聞だけがやたらページ数を増やし続けていたが、実際の発行部数は、かなり減ってきているという裏話も知っていた。

 今後新聞のあり方が、どのようになるのか、スポーツ新聞は読者が増えているようだが、ニュースはインターネットで見る人が増えている時代になっていている。私のような老人でもネットの利用が面白く、世界中の様子が即座に観る時代になっている。

 新聞の休刊日があるが、定期的に読んでいる人には、やはり物足りない思いもするが、これも新聞戸別配達制度があるので、配達業者の従業員の休みと、新聞社の従業員の休みを取ると言う問題があるようだ。世界の情報が即座に知り得る時代に、暢気なものだと思っていたが、案の定時代が許さなくなっていたのだ。

  従来激しい競争状態にあった新聞業界が自社記事配信を模索する各社の今後のあり方が、楽しみだ。私はMSN産経ニュースを観ているが、マイクロソフトと提携している。ネット業界ではマイクロソフトがネット業界では強いが、日本ではYAHOOが断然他を引き離して強いようだ。

 しかし反面、最近の傾向として、このネットを悪用して、犯罪面で利用する輩が増えているので、審査条件が厳しくなり、警戒を強めているようだが、どの社会でも、悪用する輩は必ず出てくるものだ。政治家の質の問題も良く語られるが、反対のための反対するような愚かなことは止めてもらいたいものだ。

 勿論政治家全部が質が落ちたと言うことではないにしても、人間と言うものは、不思議なもので、その場面に立たされると、もっともらしいことを言うものだが、やはり全員がネットに集中して、世界の中、日本の立場を理解、自覚し、今後の日本のリード役をお願いしたいものだ。ともかく時代はまさにネットの時代になったという感覚を持ったが故に一筆した

                            石 井 立 夫