研究題目
ぼくたち科学部はアレルギーの原因となるスギ花粉の研究に続いて昨年は 室内のダニについて研究しました。今年はぜんそくの引金となりガンの原因 にもなるタバコの害について研究することにしました。
@ タバコの喫煙者率について調べたり、タールとニコチンの関係、BTB とPH計で主流煙と副流煙の水溶液の性質を調べました。
A4種類のタールやニコチンの含有量の違うタバコの主流煙や副流煙や、す いがらを200mlの水に溶かし、その害についてヒブナ(体長4cm、体重 1.2g)を使って実験しました。
(写真)
1号機(左写真):灯油の給油ポンプ1本とペットボトル2つの上半 分を合わせて中に綿を詰めて肺の模型の1号機を作りました。火のついた タバコで実験すると綿はみるみる黄色に変わっていきました。たった1本で こんなにという感じでした。
2号機(写真右):浮き輪の空気入れポンプを使った2号機。ペットボトル 2本にそれぞれ水200mlを入れてタバコ1本をくゆらせ、主流煙、副流煙の両方 を逃がさないようにします。副流煙を集めるとき、灰が混ざらないように注意 します。
(写真)
主、副流煙がとれたら栓をして、同じ回数振って煙を水に溶かします。
毒性を確かめるため、ほぼ同じ条件のヒブナをペットショプで購入して入れました。
1.有害物質の缶詰・タバコの喫煙者率の比較
日本の喫煙者率は先進国の中では男性が
飛び抜けて高く61%、女性は低
く13%という資料がありました。(1991年)では自分たちの親はと調べた
ところ、喫煙者率は男性62%、女性8%で日本の数値に近いものでした。
(72名対象)
4種類のタバコを用意してはこの側面に表
示してあるタールとニコチンの
含有量の関係をグラフにしてみました。するとほぼ原点を通る直線になるこ
とから、ニコチンの含有量はタールの含有量に比例することがわかりました
タールの約10分の1がニコチンの量になっていました。
副流煙では青(PH7.7)から濃い青
(PH8.9)へ変わりましたが、びんを揺
らして混ぜると青(PH7.9)へ、もっと混ぜると青緑(PH7.5)に変化しまし
た。煙に含まれる主な物質から考えると、はじめにアンモニアがとけ込み、
つぎに二酸化炭素が溶け込んだのではと考えられます。主流煙では青(PH
7.7)から、濃い青(PH8.0)に変化しましたが、これはアンモニアのためと
考えられます。しかし、このあたりの化学変化についてはデータ不足で、今
後の課題です。
4種類のタバコの中ではもっともター
ル・ニコチンの少ないフロンティア
でも1時間40分で死んでしまいました。タール・二コチンの多いピースで
は20分で死んでしまいました。有害物質が多いほど生存時間が短くなって
いるのですが、ハイライトはマイルドセブンより生存時間が長くなって矛盾
してしまいました。再度おこなった実験でもほぼ同じ結果になりました。ま
た資料によると、副流煙の方が有害のはずなのに、フロンティアとハイライ
トで矛盾がおきました。これらの点も今後の課題です。
大変驚くべき結果が得られました。それ
はタール・ニコチンの含有量の多
少に関わらず、約5分でヒブナは死んでしまったことです。実験開始後10
秒もたつと、ヒブナは激しくけいれんを起こし、あばれたり、空中に飛び上
がったりした後、動かなくなりました。すいがらは強い毒だとわかりました
空かんに少し水を入れて、灰皿がわりに使った後、幼児などが誤って飲み
込んだりしたら大変に危険であるといえます。
1回1回の実験は、ヒブナ1匹1匹の命を奪う実験でした。気の重い、い やな気持ちになる実験でした。しかし日本人の60%の男性が毎日、タバコ の害の実験台になっていることを考えると、ヒブナの命どころではないと思 いました。
監修:平山 雄 編集:大島 明
(於:山口県教育会館)