涼宮ハルヒの憂鬱 孤島症候群 ―前編②―
配役比率 ♂3:♀3=六名
キョン:二日目の朝。天気はいきなり嵐になった。
新川:「わが主は特に朝に弱いお方で。
寝起きがあまりよろしくございません。
午前中はこうして失礼させていただきますが、ご了承くださいませ」
ハルヒ:「ついてないわね、こんな時に台風が来るなんて」
古泉:「足の速い台風のようですし、あさってまでにはなんとかなるでしょう。
突然やってきたように、去ってしまうのも突然ですよ」
キョン:「だが昨日の時点で台風が来るなんて情報は、どこからも入ってなかったぞ」
キョン:この嵐は、どいつの頭からわいて出たものなんだ。
ハルヒ:「でもさ?これで本当に嵐の孤島になったわ。
一生モンの状況よ!やっぱり起こるかもしれないわねぇ!じけん♪」
みくる:「ふぇ!?」
キョン:波の具合は・・・船を出せる許容範囲を超えているそうだし、
俺達は不本意にもハルヒの本意によって、この島に閉じ込められたってことか。
・・・クローズドサークル。 まさか・・・。
キョン:外に出ることの出来ない俺達は、地下にある遊戯室で一日過ごすことにした。
ハルヒ:「くらえ!スーパーウルトラエクセレントトリックサーブ!」
みくる:「わぁー!」
妹:「ねえねえ、おもしろい~?」(本を読んでいる有希に話しかける)
妹:「ん~?」
ハルヒ:「ふふん」
キョン:「・・・よし、リーチだ!」
ハルヒ:「それロン。多分、一万点くらい」
古泉:「涼宮さん。それ、役満ですよ」
キョン:ノーレートで、助かった・・・。
圭一:「おやおや。盛り上がってますなぁ」
裕:「僕も混ぜてもらおうかなー」
みくる:「あ、どうぞ」
妹:「振り込みってなにー?」
みくる:「あはは・・・」
圭一:「私は片付けておきたい仕事があるので、そろそろ失礼させてもらうよ」
キョン:多丸圭一氏も裕さんも・・・新川さん森さんコンビも、
古泉の知り合いにしては普通の人に見える。
妙な事件が発生するには、ちょっと登場人物が足りないだろう。
ハルヒ:「リーチ!」
(寝室)
妹(&全員):「王様だーれだ!」
ハルヒ:「あたしよ!!じゃあ二番の人、
後ろ向いて、振り返りながら『大好き』ってやって!」
みくる:「二番だーれ?」
有希:「・・・。(後ろを向く)・・・・・・大好き」
ハルヒ:「だぁー!そうじゃないのよ、有希!もっとこう、感情をこめて!」
有希:「・・・・・・・大好き」
ハルヒ:「ちょっとキョン、やってみてよ」
キョン:「なんで俺が!」
ハルヒ:「なんでもいいの!王様の命令よ!」
キョン:「・・・・・だい」
ハルヒ:「やっぱいいわ」
キョン:・・・なんてわがままな王様だ。
っていうかいつものハルヒじゃないか!
キョン:この後の青春の1ページも、ただ笑って読み飛ばせると思っていたのだが・・・
そうは問屋がおろさなかった。
この場合の問屋がどんな業種で、何を取り次いでいるのかはわからないが、
もしどこの問屋か分かっていたら、俺はそこに一年ぐらいの業務停止命令を出したい!
(翌日)
キョン:「おい、ハルヒ」
ハルヒ:「ほっ!」
キョン:「ぐぁ!」
ハルヒ:「甘いわよ!合宿といえば枕投げじゃない!」
キョン:ほぼ徹夜明けの朝から、どうすればそんな元気が出るんだ!
古泉:「枕投げですか。
どおりで、涼宮さんが朝食後二階全部の部屋をまわって、枕を集めていたわけです」
キョン:俺達の武器も先に回収済みってとこか。
ハルヒ:「ほっ!・・・・あー(投げた枕が、新川の顔面に当たる)」
古泉:「新川さん、何か問題でも?」
新川:「はい。
実は先ほど、森を裕様の部屋へやったのですが、おられないようなのです」
キョン:「裕さんがいない?」
新川:「ベッドを使われた形跡もなく、
心当たりのあるところを探しても見当たりません」
古泉:「圭一さんに、聞いてみてはどうでしょう?」
新川:「それが、主人の部屋に内線で連絡を試みたのですが、返答がないのです」
ハルヒ:「何それ。裕さんが行方不明で、圭一さんが電話に出ないってこと?」
新川:「端的に申し上げますと、そういうことでございます」
古泉:「圭一さんの部屋に入ってみてはどうです?
合鍵くらい、ないんですか?」
新川:「主人の部屋だけは別でございまして。
予備の鍵も主人しか持っておりません。
仕事関係の書類も持ち込まれておりますので、用心のために・・・」
古泉:「見に行ったほうがよさそうですね」
ハルヒ:「キョン、行きましょ!胸騒ぎがするわ。
さあ、有希もみくるちゃんも!妹ちゃんはここにいなさい!」
ハルヒ:「!・・・え?」
キョン:「はぁ、はぁ・・・」
古泉:「圭一さん!圭一さん!?
いたら返事してください!・・・・・・ダメです。
・・・最終手段です、このドアを体当たりして破りましょう。
一刻を争う事態になっているかもしれません」
キョン:「よし!」
新川:「やりましょう。・・・ふぉお!」
キョン:これで破壊できるのは、ドラマの世界だけか?
古泉:「てぇああ!」
キョン:「・・・てて。・・・!!」
(目の前で、圭一氏が胸を刺されて死んでいる)
キョン:まさか・・・冗談だろ!?
続