
- Look out the drugs -
今だから言うのだが、若いころのぼくはドラッグ浸けであった。
無論! ここで言うドラッグとは一般的な市販薬のことであって、某タレント達が好んで使ったクスリのことではない。
当時のぼくは、胃が弱く、食べ過ぎたり飲み過ぎたりするとすぐにムカムカしたり吐いたりしていた。しかも頭痛持ちで下痢症で、コンタクトによるドライアイで咽喉がからきし弱いときていたもんだから、鞄の中はさながらドラッグストアの様相を呈していた。
職場の友人の中には頭が痛くなると決まって、
「う〜む、どうも頭が痛いから『少年』に言って頭痛薬をもらおうっと」
などと言う始末である。
ともかくそれほどぼくのドラッグ浸けはひどく、ふとしたことで体に変調をきたすとすぐに鞄の中から症状に見合った薬を取りだしては飲んでいたのである。まさに「クスリ命」の青春だったのである。
というわけで、今回のお話はお薬のハナシ。なあんだ、とつまんながらずにまあ読んでみるといい。
きっと近い将来何かの役に立つと思うゾ。
* ここで、ぼくがどのようなクスリを使用していたかを列挙してみると、次のとおりである(まあ使用してみて効き目があったものばかりだからあえて商品の実名を出すことにしよう)。
まず胃薬。
ぼくが胃が悪いときに一番よく使ったのは、「恵命我神散(けいめいがしんさん)」
という漢方薬の一種である。
「良薬口に苦し」
とはよく言ったもので、なんといってもこの薬はメチャクチャ苦いのが特徴である。
しかしこれを飲むと、即効性のない漢方薬が多いのにもかかわらず、結構効いてくれるのである。特に二日酔いの朝などは効果てきめんである。
かたや、胃が荒れて食欲がないなあと思ったら、「サクロン」の出番であった。
これは食間、つまり食事と食事時の間の空腹時に服用するのが特徴で、いわば胃粘膜の修復剤である。緑色の顆粒で、いかにも健康に役立ちそうなルックス(と言うのだろうかこの場合?)が効きそうでいい。
また、「パンシロン」もすっきりしてていい。なにより当時はパンシロンがリニューアルしてスティック状包装の顆粒というスタイルで出たばかりで、携帯に際しての便利さがよかった。
あと、整腸薬を挙げておくとするならば、これはやはり「ビオフェルミンS」であろう。この薬も即効的な効き目はないものの、数日間服用していると自然と腸の働きがよくなってくる。しかもその錠剤をしばらく口に含んでいるととても甘い味がするので、仕事中でもお菓子替わりに服用できるのが利点である。
このほか、「太田胃散」、「キャベジン」なども試したが、前述の3つがぼくにはあっていたと言えよう。
* 次に頭が痛いときの必需品、いわゆる頭痛薬の4番バッターはこれ、「バファリン」。
頭痛薬といえばこれを指すほど、そのネームバリュー通りの働きは素晴らしいの一言。あれほど唸っていたひどい頭痛もいともあっさりと退治できる。おまけに歯痛、肩痛なども同時に除去してくれるのであるから、これほどありがたい薬もほかにない。
難点を言えば、これはひどく胃を荒らすことである。それも連続して服用した場合の、ぼくのような胃弱な少年の胃では到底耐えうることのできないほど、この薬は強い。だからぼくは、動けないほどのひどい時以外は2錠服用するところを1錠にとどめていたほどである(それでも結構効き目はあったが)。
「イブA」もよく飲んだものである。ただし、この薬は前述のバファリンの主成分がアセチルサリチル酸であるのに対し、イブプロフェンという比較的新しい鎮痛成分であったためか、ぼくはこの薬を飲むと時々手足が冷えてしびれさえ感じる副作用が現われたものである。しかしながら、バファリンほど胃を荒らさないので、重宝する薬である。
あとは、「セデス」、「ノーシン」、「サリドン」、「ハッキリグリーン」なども使ったが、頭痛の痛みを取り除くという、薬本来の効き目の度合いからして前述の2種類の使用が多かったのである。
* 続いて風邪薬。
まあ風邪薬と言っても、実際に風邪そのものを治す薬はこの世にまだなく、それが発見できればノーベル賞ものと言われるほど、風邪を治すことは難しいそうである。それなのに、風邪薬=総合感冒薬という名の薬が堂々と出回るのだから摩訶不思議な日本の薬学界である。
などとウンチクはさておいて、風邪をひいたときは寝るに限るのであるが、どうしても仕事に行かなければならないときには風邪薬を飲むことになる。
そういうときの決定版はこれ、「パブロンS」。
ビタミンBと塩酸ブロムヘキシン配合と謳ってあり、よくはわからないがなんとなく効きそうな薬である。事実、服用して1時間くらい経つと気怠さ、しんどさが薄れるような気がするから不思議である。
「コンタック総合感冒薬」もよかった。ただし、「パブロンS」が顆粒であるのに対しこれはカプセルである。ぼくは個人的にカプセル形状はあまり好きではない。なぜかというと、飲むときによく咽喉に詰まらせることがあるからである。
「ウププ、子供じゃあるまいし」
と笑われそうであるが、本当に飲むのが下手くそなのであるから仕方がない。
意外なところでは、「リココデ」という液状の飲み薬。
これは実は小児用の飲み薬であるのだが、これがどうして結構効くのである。使い方としては、例えば、
「ああ、今日は風邪をひいててしんどいけど、残業かあ」
なんて時に、この「リココデ」を服用しておくと、さほど眠くもならずに頑張れるのである。しかも小児用であるからそんなに刺激が強くないのも魅力である。
その他、「スカイナー」、「ルル」、「ストナリニ」なども試してみたが、いずれにせよ風邪薬というものはそれらの注意書きにも書いてあるように、その効能はあくまで「風邪による諸症状の緩和」であり、根本的な解決にはならないのである。だからぼくは風邪薬はあまり使わなかった。
* とりあえず代表的な薬の紹介を締めくくるのは鼻炎薬。
ぼくはタバコをやめてから急激に体質が変わり、その一環からか、突如アレルギー性鼻炎を患った。しかもそのアレルゲンが通年性であるダニ、ホコリ、ハウスダストであると診断され、1年365日間薬を服用せざるを得なくなったのである。
普段は医師が処方する比較的軽い薬(=予防薬)を服用しているのであまり症状は出ないのだが、2日間程度服用を忘れたり、体調の悪いときなどはくしゃみ、鼻水の連発で、もはや処方薬くらいではおさまらなくなってくる。そういうときは多少強い効き目のある市販薬を服用するしかない。
そこでまずはこれ、「パブロン鼻炎用カプセル」。
前述の「パブロンS」の姉妹品であるが、鼻炎用の方は残念ながら苦手なカプセル形状なのである。それなのにぼくが服用しているのは、効き目がワンダフルだからである。そのかわり副作用もこれまたワンダフル。よくこのテの薬の注意書きには、
「服用したら車の運転は遠慮してちょ」
みたいな事が書いてあるが、この薬はまさにその通り。猛烈な眠気が襲ってくるので、できれば日中の服用は避けたほうがいいだろう。
「コンタック」もほぼ同様で、1日2回の服用とあるが、1日に2回も服用したんじゃ身が持たないのである。
しかしぼくが服用せざるを得なかったわけは、ダニやホコリは年から年中、日本全国どこにでもいるので防ぎようがなく、対症療法しかないからなのである。
* とまあ、これ以外にも咽喉の薬、目薬、皮膚の薬といろんな薬を使ったものの、長くなるのでここではあえて列挙しないことにするが、なんとぼくは今ではアレルギー用鼻炎薬以外は持ち合わせていないのである。
あれほど薬についてベラベラと語っておいて信じられないような話だが、なぜ今では医薬品を必要としないほど、健康になったのか?
それはまたの機会にお話しするとして、今回はとめどもない薬のお話であった。ドラッグ予備軍の諸君、お役に立てたであろうかな?
Published 2001.10.10
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