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いざ、証券会社へ行くとなると、やはりちょっと気後れすることもあるだろう。でも、この会話集を覚えていけば大丈夫。窓口の美人に、一目置かれる日は近いぞ! 窓口での心得 はじめて証券会社のドアをくぐり、窓口に行くのはちょっと気後れするものだ。僕だってはじめてMMFを買いに大和證券のフロアに足を踏み入れたときは、どうすればいいのかわからずにオドオドしてたんじゃないかと思う。あげくの果てに、MMFへ入金したのはいいけど、受益証をもらうのを忘れて返ってきてしまったりした。でも、実は応対した女性(若くて美人!)も説明がスムーズでなかったし、ちょっと緊張してた気もするので、もしかしたら彼女は新人で向こうだってオドオドしてたのかもしれない(ちなみに受益証はあとで彼女によって郵送されてきた)。 それはおいといても、ロビーに入ればあとは堂々としていればいい。その瞬間から僕らは「投資家」なのだ。そして、この会話集さえ覚えればばっちりなのだ。ただし、はじめての人は口座を開くための身分証明書と印鑑を忘れずに。そう,証券会社では銀行みたいに最初は口座を開くのだ。違うのは、銀行では元本が減ることはないけど、証券会社ではそのリスクのある商品を扱っている、ということだ。それと証券会社に通帳はない。でも基本的には銀行も証券会社もそんなに変わらない。いずれ銀行、証券、保険といった金融業の垣根はなくなるのだ。えーと、これは心得にはなってませんね。 証券会社のドアの前まできたら、ドアを開ける前にまわりを見回してみよう。もしかしたら、今日の市場分析のコピーとか、おすすめファンドのパンフレットとか、なにか置いてあるかもしれない。だいたい僕は市場分析などがあると、それを手にとってからドアをくぐる。今日の市場や為替の動きはどうか、とか、無料で解説が載っているからお得だし、窓口で待たされたときにはそれを読んでればヒマつぶしになる。だいたい証券会社に行くときには、30分とか時間がかかることを覚悟しておいたほうがいいと思う。それとも、毎回僕だけが待たされる運命にあるのかもしれない。 続いて、ドアをくぐり、ロビーにぼーっと立っていると、フロアレディなりだれかが気がついて、「こちらへどうぞ」とフロアの席に誘導してくれるはずだ。入店しても気がつかないほどだだっぴろい証券会社の支店なんてあんまりないと思うので、きっと気がついてくれるだろう。気がつかれなければ、咳払いのひとつでもしてやれ。 「ファンドを買いたいので、受益証をください」 窓口に案内されたら、第一声はこれだ。ただ、口座を開きたいときはまず「口座を開きたいんですけど」といってください。あと、MMFを最初に買いたいときは、「MMFを買いたいんですけど」といえばいい。あとは窓口の女性が丁寧に教えてくれるはずだ。問題は、ふつうのファンドを買おうとするとき。さすがに窓口の女性は取り扱っているすべてのファンドについて詳細な知識をもち合わせているとは期待できないので、受益証をもらい、いくつかの資料をもらって自分で検討して、そのうえで購入することになる。もちろん、ファンドの名称を言って、窓口の女性にそのファンドを説明してもらってもいいのだが、やはりリスクの高い金融商品を買うのだから、自分で情報収集することは最低限必要だ。その第一歩がこのセリフになるわけだ。 受益証とは、「受益証券説明書」だ(受益書と書くべきだろうか?)。ファンドの仕様書のようなもので、いえばタダでもらえるし、いくらでももらえる。まずこれに目を通すのが第一歩だ。だいたい窓口の女性は「では、どのファンドですか?」とメモ用紙を片手に聞いてくるので「さかなファンド!」とか適当なファンドの名前を言えばいい。このとき、たとえばファンドによって「為替ヘッジなし」「為替ヘッジあり」とわかれているものがあっても、「再投資コース」「分配コース」とあっても、だいたい受益証はひとつしかないので、細かくいう必要はない。ただ、ファンド名にはまぎらわしいのも多いので、正確に覚えるか、メモをしていくといいだろう。 「このファンドのディスクロとチャートを日足(ひあし)で」 受益証で目的のファンドの内容やリスクを把握したら、そのファンドの現状をチェックしなきゃいけない。基準価格は上がっているか下がっているか、ファンドマネージャはいまなにを考えているのか、現在の投資方針や投資銘柄はどうか。受益証には載っていないこれらのことを知るのがディスクロとチャートだ。ファンドを指定して、これらの資料をもらおう。 「ディスクロ」というのは「ディスクロージャー」とか「ディスクローズレポート」の略だ。だいたい最近はどのファンドも、決算日に作成する決算報告書だけでなく、毎週とか毎月の単位でそのファンドの状況をファンドマネージャーが報告する書類を作って証券会社に送っている。これがディスクロだ。ただ、「ディスクロ」という言い方がすべての証券会社で通用するのかどうか、よくわからない。少なくとも野村証券では通じた。たぶんほかの証券会社でも通用するとは思うけど、実験した人がいたら結果を教えてください。ディスクロをもらったら、よく読もう。電話をしてFAXで送ってもらうこともできると思う。定期的にディスクロを読むことで、ファンドマネージャの考えがよく分かるかもしれない。もしディスクロのないファンドだったら、買うのはやめたほうがいいかもしれない。いまはファンドも情報公開はあたりまえなのだから。 次はチャートだ。これはそのファンドの基準価格の動きをグラフにしたもの。どの証券会社でも必ず画面やプリントアウトを見せてくれる。一週間ごとの長期的な動きをみせる「週足(しゅうあし)」と、一日ごとの動きを詳細にみせてくれる「日足(ひあし)」がある。好きなほうをみせてもらえばいいが、ゆっくり考えたいなら週足を、買うタイミングを狙っているのなら日足をみればいいと思う。両方もらってもいい。ただ、チャートをプリントアウトするのには時間がかかることもある。だいたい、キヤノンとかエプソンのふつうのプリンタで印刷してるのだ。証券会社に行く前に、担当者などに電話をしてあらかじめ資料を用意してもらうと時間の節約になるかもしれない。また、インターネットでこれらをみられる証券会社や投信会社も最近は増えてきた。 「このファンドの平均信託金は?」 ディスクロやチャートには、平均信託金の金額が載っていないことがある。念のために確認しよう。ここまで聞ければ、ちょっとツウのオモムキだ。 「ちょっと、そっちで考えます」 さらにここまで言えるようになれば、もう証券会社を使いこなしたも同然だ。これはどういうシチュエーションかといえば、受益証やディスクロ、チャートなどをもらったら、そのままロビーのソファーにでも移動して、じっくり考える、というシチュエーションになる。多くの証券会社にはロビーに株価や為替の電光掲示板があって、それを眺めるためのソファーが用意してあって、電光掲示板をじっと見つめるおじさんとかおばさんとかがいる、こともある。そのソファーに座って資料を読み、納得してしまえばその場でファンドを買ったっていいのだ。うまくすれば、お茶まで出してくれることもあるかもね。まさにこれは日本の投資家のライフスタイルに近づいたといっていい。 「これをとりあえずMMFに入れておいてください」 「これをとりあえず預かりにしておいてください」 まだファンドを買うかどうか決断していないが、フトコロには現金を用意してある、というときには、現金を見せつつこう言えばいい。証券会社にお金を預けておけば、あとは好きなときに電話やインターネットでファンドを買う指示を伝えればいいのだ。銀行振り込みだと、振り込んだ翌日に実際には購入することになる場合が多いが、預かりならそういったタイムラグはない。ただ、預かりでは利子は全くつかないので、1か月以内にファンドを買う予定のときにだけ預かりにしよう。購入が1か月以上先になりそうなら、MMFにしておけばちゃんと利子がつくのでお得だ。このふたつはうまく使いこなしたい。また、最近はMMFよりも利回りが低いが、1か月の据置期間がない「MRF」を扱っているところが多い。これが利用できれば預かりよりは多少有利になるが、野村證券のようにMRFを利用すると年間数千円の利用料金が必要な証券会社もあるので、あらかじめ確認しておこう。大和證券はMRFに費用がかからないようだ。 「では、このファンドを10万円で。あとで振り込みます」 ファンドを買うのは決まったが、現金は銀行にある、というときはこのセリフとなる。「振り込みが確認できたらご連絡しましょうか?」と聞かれることもある。僕は面倒なので、「振り込みが確認できしだい、ファンドを買って、あとでその報告だけ郵送してください」と言うことにしている。証券会社の手続きを確認したければ、振り込み確認の電話をもらってちゃんと振込額が受け取られたかどうか確認したあと、ファンド購入の指示をだしてもいい。とはいえ、振込先や手数料の負担が自分か、証券会社かなどを、この会話のあと確認しよう。 「そうそう、格付けの高い海外の債券に投資しているファンドの資料があったら、送っておいてください」 さあ、ファンドの購入の手続きも終わった。これで席を立って帰るのだが、なにか気になるファンドがあったり、気になるジャンルの資料がほしければ、こう言い残しておくといい。ふらりと証券会社にきて「海外の債券に投資しているファンドで格付けが高くてクローズ型で...」などと条件を言ってファンドを探してもらおうとすると、担当者によっては知識があまりなくて、ものすごーく時間がかかる可能性がある。しかし、こうやって証券会社に宿題を出しておけば、自分が待たされることはない。資料が届いたらゆっくり検討すればいいし、さらに電話で宿題を出してもいい、電話でディスクロやチャートを送るように指示するのもいい。それに、こうやっておつき合いしていれば、美人の証券会社の人も自分のことを覚えていて気にかけてくれるようになるかもしれないじゃないか。ま,それで自分のファンドの基準価格があがったりすることはないけどね。
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