100Base-TX の挫折

「思いつき」と「衝動買い」の記録。  性急短慮は百害あって一利なし・・・ですね。

 ■ プロローグ(思いつき)

平成14年4月から、私の住む地域でも月額6000円の 100Mbps 接続サービスがはじまるようです。
現在の接続環境は 10Mpbs(ケーブル)です。
乗り換える、乗り換えないはもう少し様子を見るとして、 とりあえず LAN を増速してみたくなりました。 現在の構成図の赤く塗った部分、Tornado (Linux) eth0 eth1 と e-one (Windows ME) 用の LAN カード、そして Hub の 100Base 対応です。
 ■ 衝動買い

現在の LAN カード(BUFFALO LPC2-T)を購入するときは、 Linux で動作するかどうか時間をかけて調べましたが、実際にはあっけなく動作しました。 今回は少しだけ調べましたが、動作確認リストにあった LPC2-TX はもう販売されてないようなので、 同じメーカーの似たような品番なら大丈夫だろうと考えました。 そこで、BUFFALO LPC4-TX をとりあえず2枚、スイッチング Hub は同じメーカーの LSW10/100-8NWP 合計1万1千余円。

確認の結果、BUFFALO LPC4-TX は Tornado (Windows Me) , e-one (Windows ME) では動作しました。 転送速度はあまり早くないように思いましたが、本当に使いたいのは Tornado (Linux) です。 ところが・・・ LPC4-TX が認識されません。 頑張れば、認識させられるのかもしれませんが・・・ちょっと荷が重いなあ。
 ■ 深追い

二日後、今度は Planex FNW-3600-T が Linux 動作確認済みであることを知り、 早速購入(2枚で 7千余円)しました。

確かに、Linux ではカードを挿すだけで認識されました。 ところが・・・ e-one (Windows ME) との通信ができません。
ケーブルモデムとの通信は問題ありません。 Tornado を Windows Me で起動し、e-one との通信をしようとしてもできません。 ドライバーのインストールや TCP/IP の設定は問題ないと思います。 リンクランプも点滅し、Hub のランプは 100Mbps 全二重を示しています。

整理すると、Tornado と e-one が通信しようとするとき、どちらかに(或いは両方に)Planex FNW-3600-T があると通信できません。 どちらにも、同じセグメントのIPアドレスを付与し、ipconfig でもそれが確認されているのに。
LAN カードを 10Mbps に設定すれば通信できたのですが、それでは意味ありません。

Linux で動作しないのならともかく、Windows で動作しないことは考えにくいと思います。 1枚だけでなく2枚とも動作しないので、故障でもないでしょう。 としたら、あと考えられるのは Hub (LSW10/100-8NWP) との相性が悪い・・・?

この仮説を確かめるためには、別の Hub を試してみるしかありません。 corega FSW-5PM(4千円弱)をつないでみたら、つながりました。 リピータハブと違って、スイッチングハブの場合 100M / 10M , Full Duplex / Half Duplex を意識しないといけないので、相性が顕在化するのでしょうか。
 ■ 結果は散々

465,265KB のファイルを転送してみました。

送信元 ->Hub-> 送信先 転送時間 (Sec)転送レート (KB/Sec)
e-one内蔵 (10M)Win10M TornadoLPC2Linux (samba)478973.4
e-one内蔵 (10M)Win10M TornadoLPC2Linux (samba)477975.4
e-one内蔵 (10M)Win100M (corega) TornadoLPC2Linux (samba)647719.1
e-oneLPC4 (auto)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-oneLPC4 (100M Half)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-oneLPC4 (10M Full)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-one内蔵 (10M)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-one内蔵 (10M)Win10M TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-oneLPC4Win10M TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-onePlanex (Auto)Win10M TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-onePlanex (Auto)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)too long中止
e-onePlanex (10M Half)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)520894.7
e-onePlanex (10M Full)Win100M (corega) TornadoPlanexLinux (samba)481967.3
e-one内蔵 (10M)Win10M TornadoLPC2Win863539.1
e-one内蔵 (10M)Win10M TornadoLPC2Win730637.3
e-one内蔵 (10M)Win100M (Melco) TornadoLPC2Win687677.2
e-oneLPC4Win100M (Melco) TornadoLPC4Win4341072.0
e-oneLPC4 (Auto)Win100M (corega) TornadoLPC4 (Auto)Win593784.6
e-oneLPC4 (100M Half)Win100M (corega) TornadoPlanex (100M Half)Win4291084.5
e-oneLPC4 (Auto)Win100M (corega) TornadoPlanex (Auto)Wintoo long中止
e-one内蔵 (10M)Win100M (corega) TornadoLPC2Win622748.0
e-one内蔵 (10M)Win100M (corega) InspironLPC4Win590788.6
e-oneLPC4 (Auto)Win100M (corega) InspironLPC4Win4381062.2

同じ条件でも、大きく異なることがありました。
よく分かりませんが、こんな結果がでることもある・・・程度の意味しかないようです。
 ■ エピローグ

主な用途である Win - Linux の通信では、10Base の環境が最も速いことが分かりました。
結局、環境を戻しました。浪費額は2万円以上・・・(涙)。
 ■ おまけ(PC カード)

PC カードには、(1) PCMCIA と表記されるものと (2) CardBus と表記されるものがあります。

(1) PCMCIA (PCMCIA2.1/JEIDA4.2)

データ幅:16bit 動作周波数:8Mhz

=> 16 x 8 = 128Mb/s => 16MB/s
(2) CardBus
データ幅:32bit 動作周波数:33Mhz

=> 32 x 33 = 1,056Mb/s => 132MB/s
これだけ見れば、PCMCIA でも 100Mbps を超えています。

http://www.pc-card.comの FAQ ページを見てみます。

What is the throughput of the PC Card interface?

Theoretical maximums are as follows:
CardBus (32 bit burst mode)
* Byte mode: 33 Mbytes/sec
* Word mode: 66 Mbytes/sec
* DWord mode: 132 Mbytes/sec

16-bit Memory Transfers (100 ns Minimum cycle)
* Byte mode: 10 Mbytes/sec
* Word mode: 20 Mbytes/sec

16-bit I/O Transfers (255 ns Minimum cycle)
* Byte mode: 3.92 Mbytes/sec
* Word mode: 7.84 Mbytes/sec

Please note that actual throughput may be substantially less than the
theoretical maximums of the interface.
CardBud については、先の計算(132MB/s)と一致します。
16 ビットの見方が分からないのですが、このページを読み進むと TYPE II (Modem,LAN,etc) の場合は、 I/O と書いてあるような気がします(英語は苦手です)。

とすれば、最大転送速度(理論値)は 62.72Mbps であり、 PCMCIA の LAN カードに 100Base-TX 準拠はともかく、 転送速度 100Mbps の表示はおかしいように思います。

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