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左右の刺激電圧は必ず同じとは限りません。その理由は主に4つあります。
1)パーキンソン病そのものが,左右差のある病気だから。
もしもあなたの症状が右に強ければ,左脳への刺激を強くしなければいけないでしょう。
2)刺激強度を決めるのは電圧だけではないから。
刺激条件は,まず最初に以下の設定で左右されます。最後に調整するのが刺激電圧です。
a) 陰極に設定する電極の数
b) 単極刺激か双極刺激か
c) パルス幅
d) 回路の性質(電極間抵抗)
したがって,仮に左右の刺激電圧が同じ設定されていても,刺激強度まで同じではありません。
3)左右の電極の位置や角度が全く対称的とは限らないから。
手術はまず安全第一に行ないます。したがって,仮に目的の座標が左右対称的であっても,電極は脳血管を避けた安全な経路を通るように設定します。
4)ヒトの脳の構造は対称的ではないから。
ヒトの顔はよく見ると左右対称的ではありません。同じことは脳でも言えます。殆どの場合,脳の内部構造は全く対称的ではなく,微妙にねじれや回転があります。
MRIで観察すると,同じ神経核でも左右方向・前後方向・上下方向に0.5mm以上ずれていることが多いものです。
レントゲン写真上、電極の位置は完全に左右対称的でも,刺激している場所は微妙に違うのです。
人間の体は機械ではありません。左右差はあって当然ですし,体調によっても変動するものです。「何月何日に調整してもらった刺激条件が良かったから,もう一度あの刺激条件に戻して欲しい」と言っても,同じ効果が得られるとも限りません。
あまり左右差にこだわらず,その時に最も適した刺激条件を探すことが大切だと思います。
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