03/23(金)扉9
315 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 15:42:27.86 ID:XnYZRtY10
女「…」
扉「…」
女「お」
扉「…」
女「みんな飛びたったか」
扉「…」
女「…」
扉「…」
女「よっと」
扉「…」
女「あー、この椅子にすわるのひさしぶりだー」
扉「…」
女「…この巣どうしよ」
扉「…」
女「記念にもってかえるか」
扉「…」
323 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 17:35:55.35 ID:XnYZRtY10
女「…」
扉「…」
女「… ♪もしもあなたが眠れぬのなら 」
扉「…」
女「 ♪私が歌ってあげましょう 」
扉「…」
女「 ♪夜のやさしさ 見えないひかりを 」
扉「…」
女「 ♪私のことばで 私の声で 」
扉「…」
325 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 17:52:31.03 ID:XnYZRtY10
男「この扉って、なんのためにあるのかなあ」
扉「…」
女「…きっと、あなたのためにあるんですよ」
扉「…」
328 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 18:47:19.99 ID:XnYZRtY10
女―ときおり、あの雅歌を無性に読みたくなるときがある
扉「…」
女―そういうときに読む雅歌のことばは、本当に生きている
扉「…」
女―読み終わるころには、体中がほてって、熱に浮かされたようになる
扉「…」
女―これはたぶん、雅歌の力というよりも、あの若い神父の心によるものなのだろう
扉「…」
329 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 18:48:15.96 ID:XnYZRtY10
女―彼はずっと扉のに座って、暗くなるまでずっと、ただひたすら祈り、考えていた
扉「…」
女―そんな彼の影響で、私もそのときは、彼のそばで、普段考えないようなことを深く考えた
扉「…」
女―彼は神について考えていた そして、私はわたし自身について
扉「…」
女―私はいくら考えても分からなかったが、彼はなにかを得ていたようだった
扉「…」
女―十日目の夕方のこと 静かに祈っていた彼が、いきなりばっと目を開けた
扉「…」
330 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 18:48:53.00 ID:XnYZRtY10
女―そして、ゆっくりと私の方に振り向き、素晴しいほどやさしくほほえんだ
扉「…」
女―そして彼は、静かにこう述べた あなたはきっと、なにものでもありません
扉「…」
女―あなたは神のもとで一度死に、そして永遠なるものとして創りかえられたものです われわれ洗礼の徒がそうであるように、と
扉「…」
女―私はそのとき、すべてが分かったような気がした
扉「…」
女―彼が帰っていったのは、その次の日の朝だった
扉「…」
女―私の目をじっと見て、あの雅歌を手渡し、ふかぶかと頭を下げたのち、戸を開けて出て行ったのだった
扉「…」
331 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 18:49:20.29 ID:XnYZRtY10
女―彼はきっと、あの振り向いた瞬間に、私も知らない私の全てを知ったのだろう
扉「…」
女―彼はほんとうに、私の全てを知ったうえで、私に恋をしてくれたのだ
扉「…」
女―彼のような人に愛されたことを、そして彼に愛された私を、心から私は誇りに思う
扉「…」
338 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:29:47.00 ID:XnYZRtY10
女「…」
男「…」
扉「…」
女「いっつもそうやって草ちぎってますよね」
男「ああ、くせみたいっすね」
扉「…」
女「あと紙のはじっこ丸めるのも」
男「くせですねえ」
扉「…」
女「あ、この葉っぱとかちぎりがいありそうですよ」
男「あ、どうもw」
扉「…」
339 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:37:15.04 ID:XnYZRtY10
女「…」
男「どしたんですか」
扉「…」
女「ちょっと疲れちゃいまして」
男「忙しかったんですか」
扉「…」
女「逆 休みすぎてw」
男「ははw」
扉「…」
340 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:42:49.22 ID:XnYZRtY10
女「お皿洗ってるときって、なんか歌っちゃいますよね」
男「お風呂のときもですよね」
扉「…」
女「なんででしょ」
男「水が歌好きとか」
扉「…」
女「泡かもしれませんよ」
男「あ、そうだ」
扉「…」
女「どっちですかねー」
男「どっちでしょうねー」
扉「…」
341 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 20:53:31.91 ID:XnYZRtY10
女「…」
扉「…」
女「今日は流れはやいなー」
扉「…」
女「…よっこいせっと」
扉「…」
女「…」
扉「…」
女「草の舟ってどう作るんだっけ」
扉「…」
女「えーと …こうか」
扉「…」
女「できたー」
扉「…」
女「よーし 行け、我が舟よ」
扉「…」
女「おーう」
扉「…」
女「…いつかは海に出るかなあ」
扉「…」
342 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 21:05:26.19 ID:XnYZRtY10
女「ドーナツ揚がりましたよー」
男「いただきー」
扉「…」
女「待って、いまシナモンかけますから」
男「じゃあ、いただきます」
扉「…」
女「わたしも食べよ」
男「うんめー」
扉「…」
女「今回は成功みたいですね」
男「前回のもおいしかったですよ」
扉「…」
344 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 21:14:44.03 ID:XnYZRtY10
男「…」
女「雑巾かえますか?」
扉「…」
男「いえ、大丈夫です」
女「…」
扉「…」
男「…?」
女「いや、なんか楽しそうだなって」
扉「…」
男「楽しいですよw」
女「椅子を足を拭くのが?」
扉「…」
男「ええ なんかw」
女「見てていいですか?」
扉「…」
男「もちろん …♪」
女「…」
扉「…」
345 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 21:22:59.42 ID:XnYZRtY10
男「…」
〜♪〜♪
扉「…」
男「…」
〜〜♪〜♪
女「… !」
扉「…」
男「あ、どうも」
女「邪魔しちゃいましたか?」
扉「…」
男「いえいえ、大丈夫です」
女「楽しい曲でしたね なんて曲なんですか?」
扉「…」
男「んー、たしか練習曲第うんにゃら番みたいなやつですよ」
女「そうなんですか!?」
扉「…」
男「ええ でも、すごいいい曲ですよね」
女「ほんとに つづき」
扉「…」
男「りょうかーい」
〜♪〜〜♪〜♪
女「…」
扉「…」
347 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 21:41:02.92 ID:XnYZRtY10
女「スー」
男「zzz」
扉「…」
女「スー …んん」
男「zzz」
扉「…」
女「んあ… んー、何時だ」
男「zzz」
扉「…」
女「二時半…」
男「zzz」
扉「…」
女「んー、何で目がさめたんだろ…」
男「zzz」
扉「…」
女「…ん?」
男「zzz」
扉「…」
女「ほうき星?」
男「zzz」
扉「…」
女「…こいつに起こされたのか」
男「zzz」
扉「…」
女「…」
男「zzz」
扉「…」
348 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 21:52:18.20 ID:XnYZRtY10
扉「池は何個ありました?」
男「十三個です」
女「…」
扉「じゃあ、走りましょうか」
男「いいですねえ」
女「…」
扉「うわ、ぐるぐる」
男「ほんとだ」
女「…」
男「zzz」
女「…どんな夢みてるんでしょうね」
扉「…」
349 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 22:07:27.17 ID:XnYZRtY10
女「…」
男「…」
扉「…」
女「…あの雲」
男「ん?」
扉「…」
女「むかでみたいじゃないですか」
男「ほんとだ」
扉「…」
女「むかでがみんな、ああいうのだといいんですけどね」
男「たしかに」
扉「…」
353 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 22:35:13.19 ID:XnYZRtY10
女「なんか、星っておいしそうですね」
扉「…」
男「おなかこわしますよ」
扉「…」
354 名前: お宮(岩手県)[] 投稿日:2007/03/23(金) 22:47:39.34 ID:XnYZRtY10
男「…」
扉「…」
女「…どうも」
男「あ、どうしました」
扉「…」
女「お昼できたので ?」
男「どうしたんすか」
扉「…」
女「絵の具、使わないんですか?」
男「ああ、なんけスケッチみたいなやつの方がしっくりくるんですよ ほら」
扉「…」
女「…すごい」
男「まだまだですよ」
扉「…」