2005年映画批評

得点は10点満点です

得点の観点

【1〜4:つまらない駄作】   【5ぐらい:どっちつかず】  【6〜7.9:まあまあ】  【8から9.9:面白い】  【10:傑作!】  

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59.キングコング  見た日2005年12月17日

 もう見事としか言いようがない。最初PJが「キングコング」をリメイクすると言ったとき、大金かかった大味映画になるか、内容的にショボイ巨大ゴリラものになるんじゃないかと危惧したもんだけど、その心配を見事に払拭している。キングコングが出てくるまでは多少長く感じるけれどもコングが出てきてからは、もう怒濤の展開。圧倒的な迫力でこれでもかと魅せる!それは単なるアクションだけにとどまらず、しっかりとドラマにも力を入れ、コングとアンの交流は涙を誘う。今回はCGを存分に使うことによってコングの表情でこの映画は特殊効果だけの映画ではないということを語る。それにつけても、髑髏島の描写は見事だなあ。これぞ真のロストワールド。PJ、ほんとに好きだったんだねキングコングが。それが痛いほど伝わる傑作です。

得点 10

58.仮面ライダーTHE.FIRST  見た日2005年12月11日

 昨今は仮面ライダーとはいいがたい仮面ライダーが増産されているけれども、今回は原点回帰で旧作をリメイクした作品。ライダーの造形とサイクロンは実にかっこいい。だけどストーリーがイマイチなんだよな。ウエンツの物語は必要か!?理解しがたい展開があったりして実に残念。これならクウガの方がずっと上。それでも、まあ悪くはないかなって感じにはなっていたかな。

得点 7

57.Mr.&Mrsスミス  見た日2005年12月9日

 これは完全なるアクションファンタジー。あまりにもありえないよね(笑)まあ夫婦が実は殺し屋同士で、殺し合わなきゃならないなんてコンセプトはいいとして、アクションはキレがあって良いです。ラストの銃撃戦は見応え有り。ただその終わり方にカタルシスを得られない。結局絶対的な悪と戦うわけじゃないので、アクション映画としてはすっきりしないんだよね。

得点 8

56.大停電の夜に  見た日2005年12月7日

 大停電がつなぐ人の絆、想い・・・様々な恋模様が重なり合う、オムニバス群像劇。なかなか良いです。なったってジャズの音色と撮影がいい。役者人の肩に力の入っていない演技も良いです。ただ、ストーリーはべたな話を集めたって感じでもう一つオリジナリティが欲しかったかな。でも『ラブアクチュアリー』より全然良いです。

得点 8

55.ハリーポッターと炎のゴブレット  見た日2005年11月26日

 長かった・・・それが一番の印象。原作長いから長くなっちゃうのもわからないでもないけど、もっとテンポ良くならないモンかなあ。原作読んでないからこそのコメントだけど。それにしても暗い。目が疲れそうだった。こんな暗い映画でいいの?毎回思うんだけど、毎回ハリーが華々しく活躍するわけじゃないから最後にストンって落ちないんだよな。

得点 6

54.ALWAYS〜三丁目の夕日  見た日2005年11月18日

 日本のCG技術も捨てたモンじゃない。あれほど見事な昭和33年を再現したことは見事の一言に尽きる。もちろん33年なんて生まれてるどころの話じゃないけど。なぜかノスタルジックにさせるんですよね。この映画を見ると、どんどん洋風になっていく日本って国を思うとこれでいいのか、なんて考えてしまう。外国じゃ昔のまんまの町並みが残っていて世界遺産なんかになったりしてるけど、日本はだんだん日本じゃなくなっていくような気がして・・・。古き良き日本なくなって欲しくないなあ。ところで、映画の中身的にはメッセージ性もテーマ性もないべたな人情話なんだけれども、僕はけっこう嫌いじゃないです。泣けます。

得点 8.5

53.SAW2  見た日2005年11月10日

 あの手の作品の続編なんてあんなもの。それでもまあ、プレッシャーの中よく考えたねって感じはしたけど、やっぱり前作ほどのインパクトは雲泥の差。CUBEもそうだけど、結局罠のアイデアに凝るだけで、作品全体が持っている恐怖感や伏線の張り方が甘い。大味になってダメになるパターンだし。でもしょうがないよね犯人わかっちゃってるわけだし。あのラストを超えるのは至難の業。

得点 4

52.ブラザーズグリム  見た日2005年11月4日

 テリーギリアム7年ぶりの待望の新作。待ちに待ったこの渇望を潤してくれるかと期待しまくって観てみたら、これがあれ!?グリム兄弟が実は(フィクションの上だけど)ただのペテン師だったなんてギリアム的。今回も圧倒的なビジュアルワークが展開している。でもどうも物足りない。ギリアムの真骨頂はその奇想天外で摩訶不思議な世界観なわけだけれど、こんかいはどうもそこのところがファンタジー映画の常識の枠を出ていないような気がするのだ。そこはかとなくギリアム節はあるんだけれど、どうも物足りない。ギリアムの映画は映画はある意味気違いじみているんだけどそこが物足りないんだよな。

得点 8

51.コープス・ブライド  見た日2005年11月2日

 スットップモーションアニメなんて良くやるよね。とにかくバートン色たっぷりの人形劇はなかなか面白いです。

得点7.5

50.私の頭の中の消しゴム  見た日2005年10月23日

 愛する妻がアルツハイマー病に冒され、自分のことですら忘れ去られていく・・・ああこれはまさに死よりも悲しいラブストーリー。難病に冒される話は韓国映画(ドラマ)ではお約束だけど、この映画にはその手の映画のあざとさがなく、胸が締めつけられるような二人の愛情が描かれている。きれいごととそうでないところの微妙な所を描いていて大変好感が持てる。ところで、グッとは来たけど泣けなかった。おかしいなあ泣いてもおかしくない内容だったのに自分自身がふがいない(笑)

得点 9

49.シンシティ  見た日2005年10月3日

 アメコミをそのまま映画にしたその映像はクール&シャープ&スタイリッシュ!あいかわらずロドリゲスは枠にはまらない監督だ。久々に(笑)かっこいいミッキーロークをみれて良かったけど基本的に僕はこのダークでハードでブラックなバイオレンスストーリー(描写)は素直に好きになれないなあ。好きな人はほんとに好きなんだろうけどね。

得点 6(好きな人は9)

48.シンデレラマン  見た日2005年9月24日

 アメリカではイマイチヒットに恵まれなかったこの作品。原因はやはりラッセル・クロウの行いのせいか。そう思わせるほど特に問題もなく良い作品とみまし。拳闘シーンはなかなかの迫力で熱くさせます。ラッセルクロウの演技も文句なし。ただ、妻役のレニー・ゼルウィガーがいかにもセレブ然としていてイマイチ貧乏生活を送っている感じがしない。しかも「私はオスカー女優よ!」ってな感じの力んだ演技がちょっと鼻につく。まあ、それでもそんなに酷評するような作品ではないけどなあ。

得点 8

47.ファンタスティック4  見た日2005年9月24日

 最近流行の(っていうかネタがないからだけど)アメコミ映画化の最新作。例によって原作は読んでないんだけれど、まあまあ良かったのでは。今回はまさにファンタスティック4の誕生編。4人それぞれの個性が光り、その超能力も最新の技術によっていかんなく発揮されていて楽しい。ただ残念なのはストーリーが誕生する過程が中心となりさてこれからというときに終わってしまう。なによりも肝心の敵(Dr.ドゥーム)がはっきりとした悪事を働いていない段階で倒されるので、敵を倒すカタルシスがイマイチ。まあ、死んでないみたいだし、ファンタスティック4が本格的に面白くなるのはこれからかな。

得点 8

46.頭文字(イニシャル)D  見た日2005年9月23日

 日本の漫画の原作で、もちろん舞台は日本、キャラクターも日本人のこの作品を、なんと香港のスタッフ(キャスト)が撮ったというこの映画、もちろん見る前は「大丈夫なの?」と心配したわけですが、見てみてその心配は杞憂に終わりました。いやむしろ素晴らしい作品。なんといっても作品の肝といえるカーレースシーンが素晴らしい!CG全盛のこの世の中にCGは一切なし。本物ドリフトをこれでもかと見せてます。その見せ方も実にシャープでスタイリッシュ。「インファナル・アフェア」のスタッフの面目躍如。キャストは鈴木杏以外はほぼ香港人(台湾)、心配された言語も吹き替えで全く問題なし。もともと同じアジア人なわけだし、アニメだと思えばね。この日本人以外のキャストも含めて日本描写もほぼ問題なし。監督・スタッフがアジア人といえども日本人ではないのだから、「おかしな日本」みたいな部分がありそうなものだけど、それがほとんど見られない。とにかく原作への愛情が感じられるのです。だからスタッフキャストが日本人じゃなくとも違和感なく見れるのです。もちろん僕は原作を読んだことがないので、原作ファンにとっては異論があるかもしれないけど。よっぽど日本で作ってへなちょこな作品になるよりは良かったと思う。この映画とかくレースに目が向きだけどそれだけじゃないところも見せてます。主人公たくみの青春ドラマとしてもまとまったる。そして良かったのが車がパワーアップする展開。たくみのテクニックに対応できず壊れてしまう「ハチロク」それが親父の手によってチューンナップされ、たくみの成長とともに華麗に活躍する姿は、まるでアムロの成長についていけなくなったガンダムがマグネットコーティングによって生まれ変わるさまに似て燃える(笑)それにつけても見終わった後の車の運転はいつもと気持ちが違ったね。

得点 9.5

45.SHINOBI  見た日2005年9月19日

 映像・演出・VFXは悪くない。そうクオリティ的にはハリウッド映画にもひけを取らないと思う。ただ、やっぱり違うのだ。やっぱりわかっていない。風太郎忍法帖の面白いと思うところは監督・制作者が意図しているところとはあきらかに違う。上手く説明できないんだけれど。忍法帖はただ単に超絶の忍法を使う忍者同士の対決だけではなく、敵対している勢力間で起こっている駆け引きが面白いのだ。もちろん今回最大限にアピールしている恋愛に関しても、ほとんどの原作で取り上げられてはいるが、その駆け引きを面白くしているファクターのひとつにしか過ぎない。それだけになんともいえない空しさを呼び悲恋がいっそう身にしみる。まあ、もともとあの原作を(忍法帖のなかでは短い方なんだけど)2時間に納めることは難しく、本来20人いる忍者が10人になった時点でストーリーも変わるし面白さが半減してしまうのはいかんともしがたい。にしてもキャラクターのキャラを変えるのはよろしくない。また肝心の忍者達のキャラ(忍法)も十分に生かされないままあっさり退場させるのもいただけない。特にオダギリジョー演じる甲賀弦之介をああいった激情型のキャラにするのはあきらかなマイナス。忍者といえども侍の一種。掟や命令に従うのは必定のことで、恋愛という私情がありながら私情を殺して任務に徹しなければならないといったところで、朧と弦之介の悲恋はその哀切な感情が増すのだ。それでも原作を知らない今の人たちはこの映画を楽しむことができるんじゃないかと思う。逆にそうしなければ今では映像化できないのか。もう真に忍法帖を理解して映像化してくれる人は現れないのだろうか。

得点 6

44.四月の雪  見た日2005年9月18日

 注目のヨン様映画。結果としては悪くなかったのではないかなあ。ヨン様(韓流)ブームで彼に対する(役者としての)見方が多少歪んでしまっていることはあると思うけど、今回は『八月のクリスマス」のホ・ジノ演出に良く耐えたと思う。見る人によっては違和感を感じたかも知れない。でもそれがホ・ジノ演出。今回も静かで淡々とした演出に刺激を求める人は物足りなさも感じたかも知れない。でもこれで良かったんじゃないかなあ。それにしても、相変わらず『運命の赤い糸』話が好きなのね。でもちょっと毛色は違います。それもホ・ジノ演出。あ、最後にソン・イェジンの体当たりの演技に拍手!

得点 8

43.チャーリーとチョコレート工場の秘密  見た日2005年9月16日

 これはまさにティム・バートン節バリバリ映画。愉快なキャラクター、ユニークで色彩豊かな美術、そしてダニー・エルフマンの魅惑的な音楽と、今回もまたティム・バートンはその才能を遺憾なく発揮してる(猿の惑星は失敗だったけど)。その心がうきうきしてくるような物語にみんな魅了されるに違いない。ジョニーデップの存在感は言うに及ばず、ウンパ・ルンパをやった人には惜しみない拍手をおくりたいものだ。とにかく楽しい映画です。ただ9点以上にならないのは好みの問題。それに僕としてはウィリー・ウォンカの子ども時代のトラウマはなかった方がよいと思う。テンポも悪くなってるし、あれは原作の通り(読んでないけど)変人のままでいいのだ。本来そういうのが監督の特徴ではなかったか。そこが巨匠ずいちゃったティム・バートンに対する苦言かな。

得点 8.99

42.妖怪大戦争  見た日2005年8月16日

 ありきたりじゃない妖怪映画を撮ろうというその意気込みや良し。妖怪いっぱい出てきてそのおばけ屋敷的な楽しみがなかなか面白い。勢いもある。でもなあ、おそらく監督のセンスなんだろけど、あの悪ふざけ的なギャグの数々はどうだろう。僕にはちょっと鼻につく。そのためカタルシスも得られない。もっとストレートに勧善懲悪な物語の方が僕としてはすきです。

得点 7.9

41.リンダ リンダ リンダ  見た日2005年8月15日

 韓国女優ペ・ドゥナがいい味出してるいとおしくも抱きしめたくなるような傑作の一本。高校最後の学園祭でガールズバンドに挑む女子高生達、メンバーのケガが原因で、新たに韓国人留学生をボーカルに入れて3日後の本番に向けて猛特訓するというお話し。キャラといい、演出といい今の女子高生を描いている点で絶妙なバランス感覚。とにかく留学生ソン役のペドゥナが素晴らしい。本物の韓国人が演じているだけ合って他の3人のメンバーとの関係性がリアリティたっぷりで小気味よい。なんといっても、高校生ならではの行き当たりばったりなココロの通い合いが実にいいのだ。ユーモアのセンスもいいし。青春映画としては珠玉の作品。

得点 9.5

40.電車男  見た日2005年8月13日

 ドラマに比べると、電車男のキャラやストーリーは原作(!?)に近い。ドラマはやりすぎ。最後の展開と住人がそれぞれ成長するってのは映画的演出手法か。起承転結ってストーリーの基本展開ってありますけど、原作の電車男は起承承結で転がない。特に問題もなくとんとん拍子でハッピーエンドなんだよね。それはそれでいいと思うんだけど、映画はきっちり起承転結。どうしても転がないとダメなモンかなあ。でも、それがあるからこそまとまり感はあったけども。とにかく、うまくまとまっていて悪くなかった。最後のおまけもニヤリ。ドラマを見ている人はぜひとも映画も見ましょう。

得点 8

39.姑獲鳥の夏  見た日2005年8月1日

 見る前はハッキリ言って心配だった。『帝都物語の実相寺昭雄』『キャストは予想外の面々(唯一阿部寛だけビンゴ)』『膨大な原作を2時間に収められるか』だが、心配は杞憂だった。実相寺の演出はこの作品には合っている。デジタル全盛の世の中にあえてアナログな演出方法はこの作品の時代と世界観にマッチしていた。ストーリーの方も2時間の尺に違和感なく収められており、紙芝居屋の設定は絶妙。不安だったキャストもおおむね良かった。ただせっかく唯一イメージしていた榎木津のキャラがイマイチ立っていなかった。もったいない。そこそこヒットしたみたいだから続編あるかも。でも原作は今後倍々に増えていく。はたして映画という尺に収められることができるか。それが最大の課題だろう。

得点 9

38.亡国のイージス  見た日2005年7月30日

 この映画はもうそのものずばり日本版ダイハード。それとも沈黙の艦隊と沈黙の戦艦をたして2で割ったような感じか。アクションスター真田広之を得て、見事な和製アクション映画を期待するとちょっと物足りない。それはきっと監督の阪本順治のせいなんだろうけど、肝心のアクションシーンの演出にキレがない。2時間という時間にあの膨大な原作を収めること自体が難しいことなんだけど、やっぱりはしょっているという感じが否めない。4人もメインのキャラを設定してしまったために、それぞれのキャラクターのバックグラウンドがしっかりと描ききれず、キャラが薄まっている。メインキャラがそうなんだから、脇役もどういうキャラなのかいまいちつかみきれないまま退場させられて可愛そう。監督はお気楽なアクション映画を嫌ってテーマ生のあるドラマを指向しているのが不満。思い切って真田広之を中心にしたダイハードにしてしまったら良かったのだ。まあそれでも全く悪い映画とも言えなく、それなりにダイハードっぽい映画を楽しめると思う。

得点 8

37.マラソン  見た日7月28日

 障害者が主人公(特に知的障害)の作品を見るときまず気になるのが、障害を過剰に美化し、ウソを描いていないかということ。この作品はそれがない。自閉症の主人公チョウォンを演じているチョ・スンウの演技はすばらしい。ほぼ完璧に自閉症の青年を演じきっている。そして肝心なのはこの映画が決して障害者がマラソンを走ってすごいねえらいねってだけの美談ではなく、しっかりとした家族(母子)の物語を描いていること。母親として障害児を持つことの葛藤、そして人生についてこの映画は決してきれい事ではすまされないということを静かに訴えかける。泣くまではいかなくとも。爽やかな気持ちにされる秀作。

得点 9

36.アイランド  見た日7月26日

 ブラッカイマーから離れてもこれはやはりマイケルベイ印!?クローンをテーマにしたSFアクション。スタイリッシュでテンポの良いマイケルベイ演出は小気味いい。2015年という設定の近未来に、現代的な部分を残しつつ、ちょっと未来なメカの融合も悪くない。ただ、ストーリーにいまいちひねりがない。主人公がクローンだということが前半にわかってしまうのはまあいいとしてもその後の展開がそのまますぎ。そのストーリーの浅さをいつもの大味なアクションでごまかしたという感じ。それでもスタイリッシュな映像は嫌いじゃないし、まあ・・・まあまあかなあ。

得点 7

35.星になった少年  見た日7月20日

 日本で初めて象使いになり、20歳という若さで死んだ少年(!?)の物語。映画はど直球。多少のあざとさはあれど、これはこれでこの手の話に泣いちゃったりするんだよね(笑)柳楽優弥君はピュアさ加減はすばらしいです。そのまま染まらないで欲しい。そして坂本龍一の音楽も。この音楽のせいで20%アップしてます。でもやっぱりもう一工夫欲しいなあ。

得点 8

34.逆境ナイン  見た日2005年7月8日

 島本和彦作品発の実写映画化!その意気や良し。キャラもまあまあ。しっかりまとまってはいた。でも、一般ウケを考慮したがためにバカバカしさがちょっとパワーダウンしている。それが残念。もっとつきぬけてもよかったとおもうんだよなあ。

得点 7.5

33.ダニー・ザ・ドッグ  見た日2005年7月

 ジェット・リーのアクションはいい。その切れ味、どんなアクションスターも真似できない。ジャンクロードバンダムなんか鼻息で飛ぶ。今回生の格闘にこだわった演出がさらに切れ味を増し。痛々しいまでの力強さを感じました。久々にアクション映画を見てこぶしに力が入りましたね。ただしストーリーは微妙。素直に悲劇にした方が良かったんじゃないかなあ。最後の予定調和な感じはせっかくのテンションが下がった。もったいないなあ。

得点 7

32.スター・ウォーズ シスの復讐  見た日2005年7月2日

 これでスターウォーズは終わり。一抹の寂しさを残してスターウォーズシリーズに幕が下りた。しかも終わり方も悲劇性が強く(もちろん希望ものぞかせているけど)倍悲しい。それにつけても今回はいつにもまして怒濤の展開。エピソード1からすると徐々にスピード感は高まり、エピソード3で極まった感じ。そしてこの圧倒的な映像力はすごいの一言。ルーカスもやりきったって感じです。本当なら旧3部作も今のクオリティでリメイクしたいんだろうなあ(不可能だけど)この『シスの復讐』でスターウォーズの全貌が明らかになった。これはアナキンスカイウオーカーの物語なんだと。3作いや6作でひとつの作品なんですよね。それでも今回、ストーリー的に旧3部作へのつじつま合わせに終始している強引な感じはちょっと気になったかな。

得点 9.9

31.宇宙戦争  見た日2005年6月29日

 確かにすごい。確かに面白い。セットもVFXも役者の演技も監督の演出も完璧だ。宇宙人に侵略されるどうしようもない恐怖がこれでもかと描かれている。レトロチックな宇宙人が時代錯誤に陥らずそれでいて懐かしさを感じるところなんか実に素晴らしい。ところがである。ストーリーはこれでいいんかなあ。いやこれも有りだと思うけど、僕的にはちょっぴり食い足りない。スピルバーグお得意の家族愛にスポットを当てているわけだけれども、SF的ストーリー展開がちょっとね・・・。面白いんだけど微妙だなあ。

得点 9

30.バットマン・ビギンズ  見た日2005年6月26日

 僕はバットマンシリーズ、『リターンズ』が一番好きでした。「1」はそれなりに面白かったけど、ガチャガチャしていて中身も浅い感じがしました。「3」「4」に至ってはジョエルシューマッカーの露悪趣味全開で、実に中身がない。特に「4」はストーリーが酷くて大駄作。その点「2」はティムバートン色全開のダークファンタジーでこれぞバットマンの世界観だとすっかり思いこんでました(本国ではあまり受け入れられなかったみたいですが)。で、今回の「ビギンズ」、「4」が大失敗に終わっただけに、路線変更。監督はメメントのクリストファーノーラン。これが見事に当たっている。ノーランは徹底的にリアルな世界観にこだわり、キャラクターがより深く描かれている。元々アメコミだけにこの路線変更はどう出るかと思いましたが、実に説得力があり、これもありだなと思わせるできとなっています。クリスチャン・ベールは今までのバットマン役者の中でベスト!バットモービルも大胆なデザイン変更ですがかっこいい。しばらくこの路線のバットマンを見たいですね。それにしても渡辺謙。実にどうでもいい役。なんで受けたのかなあ。

得点 9.3

29.戦国自衛隊1549 見た日2005年6月21日

 前の映画は子どものころに見ていて、歴史的なこともよくわからないまま見て、そのラストに多少トラウマになったもんだけど、最近原作を読んでその面白さを再確認。で、今回のリメイク。どうも失敗作であるようです。基本的に最新鋭の武器を携えた自衛隊が戦国時代に行ったらどうなるかってところが肝のはずの話なんだけど、どうもそれが別の方向にシフトしているような感じが、それは今回の原作者福井晴敏のせい。ローレライといい、亡国イージスといいこの作品といい。戦後の日本がふぬけてるってんで転覆させようという(実際は阻止する話なんだけど)話ばっかり。そこに力点が置かれているようで、せっかくのSF的面白さが半減してる。主人公の江口洋介のキャラも生きてない。まあ、監督がゴジラの監督だから所詮こんなもんだよね。最初期待したんだけど、監督の人選知って心配してたのが的中した。

得点 6

28.四日間の奇跡 見た日2005年6月19日

 「セカチュウ」、「いまあい」路線を狙っているのはみえみえなんだけど見事に失敗しているこの作品。その原因はなんといっても脚本・監督をやっている佐々部清のせい。死にかけの女性の魂が初恋の人の連れ子に宿るなんて設定は完全なファンタジーなわけだけれども、そのファンタジックな演出にセンス無し。終始重く暗い雰囲気が漂い続ける演出、時代錯誤な設定、説明過多のセリフと、とにかく若々しさがない。「半落ち」はあの演出で良かったかもしれないけど、この作品については合っていない。脚本にも関わっているだけあって、原作をかなりいじったな。キャスト陣も合わせてプロデュースに失敗している作品ですな。

得点 6.5

27.ホステージ  見た日2005年6月7日

 ホステージ=人質ということでそのタイトルからわかるように、人質を救出するために孤軍奮闘するブルースウィリスのアクション映画。うん悪くない。面白いんじゃない。基本的にブルースウィリスアクションなわけで、ちょっと飽きそうになりそうなんだけど、それを押しとどめているのが監督の演出。今回新進気鋭の演出家を抜擢したブルースウィリスは、なんとかスタローンやシュワルツネッガーの二の舞にならないですんだ。籠城する犯人はプロのテロリストではなく単なる切れた愚かな若者。それじゃあ面白さも半減しそうなもんだが、この若者(ばか者)達の描き方がえぐい。特に終始サイコな雰囲気を醸し出しているモースのきれっぷりはなかなか。けっこう印象に残る悪役になったのではないか。まあ最後はダイ・ハードを思わせるような大団円。でもあれでいいのかな?

得点 8

26.フォーガットン  見た日2005年6月5日

 最悪です。他の人には見て欲しくないので思いっきりネタバレ書きます。(だから見たい人はこの後を読まないように) 
 死んだ息子の情報が次々と消されていき周囲の人々の記憶さえなくなってゆく。はたしてこれは主人公の母親の妄想なのか、何者かの陰謀か?といった基本コンセプト。これはなかなか興味をそそる。ところがそれが全然生かされていない。なんたって、序盤に真犯人がばれちゃうのだ(むしろばらしてるなあれは)要するに宇宙人の仕業なわけだけれども、端っから情報局なんて政府の機関を出したらバレバレじゃんか。もうそれは派手に人はさらうし。予告でやってたけど「最後の結末はばらさないでください」なんてのはもう無意味。そもそも宇宙人の仕業にしてはやることが雑すぎ、鮮やかに人の記憶や写真などの痕跡を消してるわりには壁紙を消せないし、夫の記憶は消しても捜査してる刑事の記憶は消さないし、それはひどい。宇宙人の目的も肩すかし。子どもの存在を消しても記憶していられるかって親子の愛を試す実験なんてなんのメリットがあるの?そんなの調べてどうするの?それで失敗したからって何事もなく子ども返したりしていったい何がしたいんだ?夫役のグリーン先生もゲーリーシニーズの役所もほとんど意味無し。要するにSFとしての完成度が限りなく低いのだ。本当であれば、序盤は「母親の妄想なのか」「国家的な陰謀なのか」はたまた「超常現象の仕業なのか」ってあたりでサスペンスを高めておいてラストで驚愕の真実を明かすのが筋ってもんだろう。なんか都合良くぽんぽん展開してって、とにかくひどい。超駄作です。ほらもう見る気なくなったでしょう(笑)

得点 0

25.ザ・インター・プリター  見た日2005年6月4日

 国連の通訳(インター・プリター)が巻き込まれるサスペンス。結果としてはまあまあかな。演出的にはそつがない。サスペンス的には大きく驚くほどではないけど、まあつまらないというほどでもない。ただどきどき感は多少物足りないかな。展開もある程度予想がつくような雰囲気が漂っていたし。まあそんな作品。

得点 7

24.ミリオンダラー・ベイビー  見た日2005年6月3日

 そりゃあロッキーじゃあるまいし、女性ボクサーがチャンピオンになってめでたしめでたしな映画だとは思っていなかったけどまさかあんな結末が待っていようとは。この映画は確かにボクシング映画ではない。親娘愛を描いた傑作である。クリントイーストウッドの映画はそんなに見ているわけではないけれどもこれは最高傑作といってもいいと思う。許されざる者もミスティックリバーも実にやりきれない映画だったけど、これも負けず劣らずやりきれない。でもそうでなければ傑作になりえなかったことを考えると喜んでいいんやら悲しんでいいんやら。2時間を超える映画でしたが全く時間を感じさせませんでした。あの手のもの悲しい雰囲気を出している映画としてはすごいことだと思う。アカデミー賞も納得、これに比べたらアビエイターなんか屁です。とにかくやられた。

得点 10

23.ギングダム・オブ・ヘブン  見た日2005年5月27日

 リドリー・スコットの一大歴史絵巻を期待していたんだけれどもちょっと肩すかし。確かに映像とスペクタクルはすばらしい。リドリースコットの面目躍如である。ところが、ストーリーがグッとこない。そもそも、始めの段階で、どこの馬の骨ともしれない男(息子)に全てを託すか?どこも馬の骨とも知れない父と名乗る男の話を信じてロマンチシズムに浸れるか?その最初の段階で「?」マークなのである。主人公のオーランドブルームは生粋の鍛冶屋、それがいきなり大群を指揮する男になれるとは思われないし、オーランドブルームからはほとんど感じられない。そのためストーリーに入っていくことができないのだ。しかもどうも十字軍の物語にはどうも感情移入できないんだよなあ。この映画最大のクライマックスの攻城戦はそれなりに力がはいいているとは思うが、ロードオブザリングの後に見るといささか物足りない(飽きた?)とにかく残念な仕上がりの映画。

得点 3

22.炎のメモリアル  見た日2005年5月21日

 消防士の映画と聞いて『バックドラフト』を思い出した人も多いはず。でも今回の映画はちょっと毛色が違います。今回は一人の消防士の消防にかけるその人生が描かれています。人命救助に命を捧げる思いと、家族への思いのせめぎ合いが胸に迫ります。ハリウッド映画だけに消防士をヒーローとして描きがちだけど、それをグッと抑えてきれい事ではすまされない実情を真摯に描いてます。それはラストにも現れている。ハリウッドも変わったなあ。

得点 8

21.ブレイド3  見た日2005年5月19日

 脚本家が監督やるとたいてい野暮ったくなるモンだけどこの作品まさにそれ。今まで映像派系の監督で、そのスタイリッシュな映像で見せてきた映画なのにね。まあそれなりに工夫しようとしているような映像もあったけど付け焼き刃。ストーリーも映像もキレがなくなってる。敵もドラキュラを出したのにスケールが小さくなってるし、まあ3作脚本家が同じというだけあってシリーズ全体のストーリーは破綻してなかったけどね。シリーズものとしては完全に尻つぼみ。でもこれ3作で一番制作費がかかってるんだって。それ知ってがっかり。

得点 7

20.バタフライエフェクト  見た日2005年5月14日

 やっぱりハリウッドは超大作ものよりも新進気鋭のクリエーターの作品が面白い。時を超える特殊能力を持つ主人公が恋人の幸せを願うあまりに次々に歴史を変えていくわけだけれども、とことん悪い方向に歴史が変わっていく。歴史を変えるってことはリスクを伴うものなんだよっていう、あるいみタイムスリップものに対するアンチテーゼともとれるこの作品。アイデアは実に面白い。タイムスリップの方法は基本的にタイムマシーンであるけれども、自然の超常現象が原因だったり電波がタイムスリップしたり(オーロラの彼方へ)と様々なアイデアが考え出されている中、今回は記憶でタイムスリップするという斬新さ。まあタイムパラドックスしまくっているのはご愛敬としてもストーリーを破綻させずにうまくまとめたことは素晴らしい。ラストも僕は好きですね。あとはもっとB級ぽさがあったらもっとよかったな。

得点 9.5

19.故郷の香り  見た日2005年5月14日

 故郷に10年ぶりに帰ってきた主人公がその地に残してきた恋人への悔恨の思いをつづったこの物語、演出の静けさも、情景の美しさも、役者の演技も、香川照之の存在感もどれもこれもすばらしい。本来であればそれだけで完璧な作品となりえる作品のはずなのに、ある意味その静けさが退屈を呼ぶ。ストーリー的には目新しいものがなく、先が読め淡々と進むそのストーリーが眠りへと誘う。同監督の「山の郵便配達」も同じタッチで静かに進む映画だったけど退屈することはなかったんだよなあ。ラストの泣かせ場面も思ったほどグッとこなかったんだよなあ。

得点7.5

18.交渉人真下正義  見た日2005年5月12日

 『踊る大捜査線』スピンオフ要するに外伝としてはなかなかのでき、単体としても地下鉄パニック映画として及第点ではなかろうか。真下のキャラクターをベースに交渉人としての犯人との駆け引きはなるほど上手に作られている。脚本家はかわっても『踊る』のカラーは生かされていて面白い。ところがである。それだけにあのオチはいかがなものだろう。スタッフはこの大胆かつ用意周到で金銭的にもめぐまれているであろう犯人の正体を描ききることができなかった。そのため物語としての着地の力強さ弱い。それともこれは次作への布石なのか?それにしてももう2.3転してもよかったのになあ。

得点 8

17.レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 見た日2005年5月7日

 日本では今一つ馴染みのないファンタジー。一見してみるとこれがなかなか面白い。『不幸せな物語』のタイトルにいつわりなく、主人公の三姉弟妹に不幸が降り注ぐ。それだけの話かと思えばもちろんそればかりでなく、降りかかる不幸を知恵と勇気で切り抜けていく過程は気持ちがいい。ストーリーニミステリーの要素も含まれており退屈させない(これがいくつかの謎が明かされずに終わる)映像タッチもダークなタッチでなかなかよい(ティムバートンかバリーソネンフェルドっぽいと思ってたらソネンフェルドがプロデューサー)ジムキャリーも相変わらずの怪演で続きが見てみたい作品。

得点 8.5

16.Shall We ダンス  見た日2005年4月28日

 オリジナルを見ていないので、先入観なく見れましたが。率直な話まあまあかな。今一つ盛り上がりに欠けるというか、日本的な世界観がアメリカの世界観にあっていないような・・・。見てないけどオリジナルの方が面白いんじゃないかと感じました。でも作りとしては悪くないかな。

得点 7

15.コンスタンティン  見た日2005年4月22日

 PV出身監督作品のアメコミものってんで、例によってストーリーの薄いビジュアル映画化と心配していたらそうでもなかったみたい。天使や悪魔が存在する世界で活躍するアンチヒーローのエクソシストなんてまさに僕好み。ルシファーやガブリエルが出てくるなんて大好きな展開。あのダークでクールな世界観は僕にはとっても魅力的。ただ、展開的にだれることもある。またその世界観のために見る人によっては好みが分かれるかもしれない。いずれにしても僕は好きです、あとは皆さん次第。

得点 9

14.ナショナル・トレジャー  見た日2005年4月9日

 ここ最近のトレジャーハンティングものとしてはなかなかの佳作。『トゥームレイダー』よりも、謎解きのストーリーはよくできてるし、『ハムナプトラ』よりも大味じゃない。でもまあまあの域は出ていないかな。ブラッカイマープロデュースとしてはあまり大味じゃなく、タートルトーブはよく踏ん張った。でもそれが逆に無難な演出で惹きつけるものがない。それでも最後にちゃんと宝物が出てきたからいいかな。

得点 7.5

13.アビエイター 見た日2005年4月1日

 うーん長い。ギャング・オブ・ニューヨークよりかはずっと見応えはあると思うけど、疲れ気味の体調でレイトショーに見る映画じゃなかったなあ。耐えきれず寝てしまった。だから所々記憶が・・・。まあとにかくギャング・オブ・ニューヨークよりは面白い、それは確か。でもやっぱり主役に共感できないんだよなあ嫌なやつすぎて、デカプリオはいい演技してたけどね。

得点 5

12.エターナル・サンシャイン  見た日2005年3月27日

 これはまぎれもなく「チャーリー・カウフマン」のえいが。相変わらず奇想天外。今回は記憶と愛がテーマ。自分の記憶の中に自分が入っちゃったりして、やっぱりチャーリーカウフマンだなあと痛感させられます。記憶を消してしまうなんてSFなんだけどちっともSFじゃないところがやっぱりチャーリーカウフマン。それにしてもこの映画ジムキャリーが熱演しているのはあんまり認識されていない。ケイト・ウィンスレットなんかアカデミー賞にノミネートされてたりしてるけど、ジムキャリーもなかなかの演技してるけどなあ。トゥルーマンショーの時もそうだけど、色物扱いしすぎて彼に対する評価がきびしすぎるよ。そういえばこの話記憶を消していく過程がちょうど主演二人の恋愛をさかのぼっていく過程とリンクしているんだけど、なんとなくメメントに似ていたかな。

得点 8.5

11.ロング・エンゲージメント 見た日 2005年3月18日

 『アメリ』から3年ぶりの待望の新作。正直期待はずれ。今回は他人の作品を映画化したためか、ジュネ独特の世界観が物足りない。逆にストーリーが中途半端にジュネワールドで脚色(いじくられて)されていて、物語がよく理解できない。ジュネならではの毒が原作の世界観を壊しているような気がする(原作読んでないけど)。これはジャン・ピエール・ジュネのファンタジーなのか、壮大なミステリーなのか、はたまたラブロマンスなのか、どっちつかずになってしまっている。映像は美しいんだけどね。ジュネはやっぱりオリジナルでやって欲しい。ああ、がっかり・・・

得点 2

10.アレキサンダー  見た日2005年3月6日

 評判通りの失敗作。なんたって主人公である“アレキサンダー”に断然魅力がないのだ。アレキサンダーといえば当時の世界征服を成し遂げた男。それは偉大でカリスマ性の高い人物であることが予想されるはずだけど、これに描かれているのは、マザコンで男色の俗物。そんな魅力のかけらもない男のわがままな東征を延々魅せられても苦痛が増すばかり。そんな映画を面白いと思えますか?オリバーストーンは徹底したリアリズムを描く監督であるけれども今回は完全に裏目。ひたすら「アレキサンダーって所詮この程度の男だよ」ということばかり強調するもんだから、肝心の合戦シーンも燃えないのだ。そもそも、アレキサンダーが世界征服を志すあたりもすっ飛ばしてガウガメラの戦いをやっちゃったりして拍子抜け。だいたい戦闘シーンそのものもごちゃごちゃしているだけで戦局がよくつかめず面白みがない、ロードオブザリングの方が上。それに「コリンファレル」は完全にミスキャスト。大王としての風格がない(金髪も似合わない)まあああいうアレキサンダーならぴったりだたのかもね。とにかく200億円もかけてあんな映画を撮るとはオリバーストーンも落ちたな。

得点 1

9.ローレライ  見た日2005年3月5日

 これは、真に面白い作品(もの)を作ろうとする人々が創った傑作である 。テンポは絶妙。あれだけの膨大な原作を見事にまとめた脚本は見事。(読んでないけど)原作が長いと収めきれずはしょりすぎてストーリーが崩壊してしまうのを的確なストーリーテリングで食い止めている。VFXは多少CG感が目につきつつも、安っぽさの手前で踏みとどまり、むしろロボットアニメ世代には小気味いいくらい。戦争物でありつつもSF性を内包し、危うくファンタジーのゆるい世界へ観客を誘おうとするところを現世にとどめておくことが出来たのは役所広司の存在が大きい。役所と妻夫木とのバランスが映画の世界観のバランスもとり様々な世代にも受け入れられる作品となり得た。
 また特筆すべきは今まで日本の戦争映画と言えばとかく被害と加害の両極をえがくものがほとんどだったが、そのどちらにもよらず、国を思う人々を真摯に描いたのは非常に良かった。とにかく監督樋口真嗣、技術おたくに終わらず物語を描く監督のできる才能をよくぞ示した。これからが非常に楽しみな存在である。

得点 9.5

8.オペラ座の怪人  見た日2005年2月26日

 以前から「オペラ座の怪人」ってどんな話だろうと思っていたので見にいきました。結果的には「ふーん」って感じ。やっぱり、ミュージカルはピントこない。っていうか、映画でミュージカルをやる必要があるのだろうか。あまりミュージカル映画は見てないんだけど、この作品はとにかく歌ってばかり。いちいち気持ちよく歌ってるもんだから、流れがとまっちゃって非常にじれったい。集団で踊ったりして。これ、舞台ならいいと思うんですよ。ミュージカルは舞台でやるもんだと思うんだけどなあ。まあ過去の名作をまともに見ていない状態で言ってるから説得力ないんだけどね。

得点 4

7.ボーン・スプレマシー  見た日2005年2月23日

 前作「ボーン・アイデンティティー」は正直よくわからなかった。ただひたすら逃げるだけでシンパシイを得ることが出来なかったし、なんといっても真実ってものがピントこなくてイマイチだった。でも、である今回はなかなかの快作。今回のボーンは自分の能力を熟知しているわけで、その自分の能力を存分に発揮し主体的に攻めていく。それが実に小気味いい。アクションの演出もキレがあったし、謎に迫っていく過程が絶妙。ラストのカーチェイスは見応え十分。もうカーチェイスは飽きたなあと思っていただけに久々にドキドキするカーチェイスを見ることが出来ました。原作は3部作。おそらく次作もあるだろうけどこの壁を越えるのは大変だなあ。

得点 9

6.オーシャンズ12  見た日2005年2月4日

 もうこれはすでに別の作品だな。とにかく趣味の映画である。それはもちろん監督の。ストーリー、セリフ、カメラワーク、音楽にいたるまであらゆる面で、ハリウッド的ではないこの映画、改めてスティーブン・ソダーバーグが非凡の監督であることがわかる。ところが・・・すごいと思いつついまいち面白い感じきれないんだなあこれが。いや、もちろん面白いといえば面白いだけど。今回をやはりオーシャンズは鮮やかに盗みを行う。前作は11人それぞれがその特技を生かして盗みをはたらくわけだけれども今回はそこのところが弱い。とにかく、登場人物を増やしたりしてスケールアップを狙っているんだけど、それぞれまんべんなく出番を設けようとしたために、盛りだくさん感が逆に、物語が薄まっているような気がするのです。ちょっと長く感じました。それでも某大物俳優がカメオ登場するシーンは笑わせてもらいました。

得点 7.5

5.北の零年  見た日2005年1月22日

 史実を元にした北海道開拓物語と聞けば、かたっくるしく説教くさい映画を想像してしまうけど、今回はいい意味でエンターテイメント作品に仕上がっている。まるで、朝の連続テレビ小説のような雰囲気で物語は進行するのだけれど、行定勲はそつなく無難に開拓者のそして一人の武士の妻の物語りを描いている。3時間近い上映時間も苦にならない。渡辺謙の役所は多少がっかりな部分もあるけれども存在感は抜群(途中で物語からも姿を消すが)そしてなんといってもこの映画は吉永小百合の映画であることは否めない。今回まともに彼女の作品を見たわけだけれどもいくつになってもお美しいですなあ。ところで、行定勲はセカ中に続いて大作映画を監督した。その演出はさっきも言ったとおり『そつなく無難』表現者としてのカラーを感じることは出来なかった。このまま職人監督に成り下がってしまうのか。

得点 7.5

4.ネバーランド  見た日2005年 1月17日

 いやあ、それにしても『ピーターパン』って元は舞台劇だったのね!?童話かなんかだと思ってて、全く持ってお恥ずかしい限り、全然知りませんでした(笑)ということで、この映画、『ピーターパン』を創った劇作家が主人公の実話物で(といってもかなり脚色されてるみたいだけど)『ピーターパン』が誕生する過程が描かれています。でも、それがメインじゃないんですよねこれが。あくまでも劇作家“ジェームス・バリ”と彼が愛してやまなかった一家との心の交流がメインなのです。バリの純粋さを見事にデップは演じていました。それにしても泣くには泣いたけど、肝心のシーンで泣かないで、『ピーターパン』が上演されているシーンでこみ上げちゃったんですよね。これが不思議と。自分でもわからないだよなあこの感覚。あの一瞬はカタルシスだったとしか。皆さんどう思います?感想聞かせてください。

得点 8

3.カンフーハッスル  見た日2005年1月16日

 この映画に込められているのは、あふれんばかりの“カンフー”に対する“愛”。とにかく『カンフーってすごいんだぜっ』て気持ちがにじみ出てます。今回チャウシンチー(監督主演)の出番が少ないのに注目。主人公であるはずなのに活躍するのは脇役のひとばかり。とにかくチャウシンチーははんかくさい(北海道弁)ろくでなしなんだから(笑)それでも、その脇役の人方のカンフーはつまらないどころか心が沸き立つものばかり。最後はちゃっかりもってっちゃってるチャウシンチーにはご愛敬。ブルースリーは正直よく見ていないのですが、ジャッキー世代としてもニンマリするような描写がチラホラ。やっぱりカンフー映画は面白い!

得点 9

2.エイプリルの七面鳥  見た日2005年1月8日

 みなさんこの映画ほとんど知らないでしょう?例によってミニシアター系の映画なのですが、これがなかなか良い。家族と絶縁状態になっている不良娘エイプリルが、ガンで余命いくばくもない母親のために感謝祭のパーティを開き、家族を招待するという話。ストーリーは、エイプリルが感謝祭のために慣れない料理に奮闘する過程と、家族が紆余曲折を経てエイプリルの住むニューヨークに向かう過程を平行して描いているわけですが、これがなかなか上手く描かれています。最後は家族がエイプリルの家に着いて終わるわけですが、そこまで至るのにエイプリルの母親に対する思いと母親のエイプリルに対する思いが凝縮されているのです。この映画は母娘の絆を物語であるわけですね。ほんのり笑って、ほんのり泣ける佳作です。1時間20分という上映時間もとてもよい、

得点 9

1.ターミナル  見た日2005年1月3日

 スピルバーグっていうのは、ファンタジーからSF、ホラー、戦争物、時代物、アクション、コメディ、ドラマとなんでもそつなく撮れてしまうところが相変わらずすごい。で、今回はハートフルコメディなわけだけれどもこれまた上手に作っている。面白かったですよ今回も。空港に取り残された男が徐々にその環境に慣れていき空港の職員に受け入れられていく過程は実に面白い。これぞ映画の面白み。だけど、そのそつなく撮れてしまうところが反面無難に収まっているということになってはいないだろうか?ところどころそれはないだろうと思われる部分もチラホラ。多分に予定調和なところもあればそれを避けようと空回りしているところも見られる。最後のシーンは完全に蛇足だな。スピルバーグらしくない。いやむしろ撮り慣れちゃっているためにこんな結末にしたのか。

得点 8