2010年映画批評

毎年やってる映画批評。いつも10点満点で点数をつけているわけですが、今年からちょっと点数のつけ方をかえます。
 まず、評価を
【監督・演出】【脚本・ストーリー】【俳優・演技】の3つにわけ、それぞれ10点満点で評価します。そしてその3の点数を平均したものを総合点として評価します。つまり今までより細かく評価できるわけです。まあその反面より辛口になる可能性があるんですけどね。とりあえずしばらくこの評価でやってみようと思います。

得点の観点

【1〜4:つまらない駄作】   【5ぐらい:どっちつかず】  【6〜7.9:まあまあ】  【8から9.9:面白い】  【10:傑作!】  

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25.ロビンフッド  見た日2010年12月30日

 見なきゃ良かった。リドリースコットの名にまただまされた。一言「今更ロビンフッド」なのだ。半分以上寝たし、途中で帰った。

【監督・演出 6】 【脚本・ストーリー 3】 【俳優・演技 5】 【総合 5】

24.トロン・レガシー  見た日2010年12月

 20数年前に制作されたカルト的SF映画のリメイク(続編)。CG全盛の今だからこそどんな映画になるか期待していたんだけど、正直がっかりな作品になってしまった。昔のトロンはそれは今に比べると技術はしょぼいものだったと思うけど、当時にしてみれば、コンピューターの中の世界を描くという、それは想像力をかき立てられる作品だった。ところがだ、「マトリックス」以降にこのコンセプトを描いたらはきりいって時代遅れなのだ。CGもセットも衣装も金がかかっているがために逆に作り物っぽく見える。コンピューターのいわゆるアルコリズムの世界を描くのなら、もっとシンプルで無機質に描けばいいのに。だからこそ昔の方が良かった。ストーリーも単純に父親をプログラムの正解から助け出すストーリーとしてシンプルに冒険を描けばいいのに、途中でだれて寝てしまった。ライトサイクルやディスクなどおなじみのゲームを描いているけど、それ以外のゲームはライトサイクルの飛行機バージョンみたいなものだけ、もっと想像力を働かせた世界を描いてほしかった。

【監督・演出 6】 【脚本・ストーリー 3】 【俳優・演技 5】 【総合 5】

23.SPACE BATTLESHIPヤマト  見た日2010年12月

 日本としては頑張っている方ではないか。CGでなんでもやってしまう昨今、お金がかかっていない感じが逆によかった。ストーリーに関しては、ヤマトという題材にしてもやや下手な感じ。いくつかのキャラクターの設定変更は致し方ないところかもしれないがディープなファンは嫌だろうな。僕はヤマトに関してはそんなに思い入れがないのでわりと許せたけれども。キムタクは繰り返しになるけど、どんなキャラクターを演じてもやっぱりキムタク。それを再確認した映画であった。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 7】 【俳優・演技 7】 【総合 7】

22.トイレット  見た日2010年11月6日

 「カモメ食堂」「めがね」の荻上直子監督の最新作。母親を亡くしたとカナダ人の3兄弟と日本人の祖母との交流を描いた物語。今回もゆる〜い感じのハートウォーミングストーリーで面白い。なんといってもほぼしゃべらない「もたいまさこ」の存在感がすばらしい。それだからこそラストの展開が泣かせる。今回定番の料理の方はあまり出てこないけど、重要な役割を担っているのは確か。それにしても日本製ロボットプラモデルが3000ドルって(笑)

【監督・演出 9】 【脚本・ストーリー 9】 【俳優・演技 10】 【総合 9】

21.SP THE MOTION PICTURE 野望編  見た日2010年10月23日

 最近多い、ドラマから映画になった作品。普通に面白い。普通に面白いし、映画ならではの部分もあるんだろうけど、ドラマで十分なんじゃないだろうか。ドラマを映画館で観たというだけだよ。ほんとに。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 8】 【俳優・演技 7】 【総合 8】

20.インシテミル  見た日2010年10月22日

 米澤穂信の傑作ミステリー。中田秀夫が監督するんだから予想はついたんだけど、やっぱり原作が100万倍面白いねという映画だった。中田秀夫はリングでは、SFホラーの傑作をただの都市伝説怪談映画にした前科があっただけに、今回はサスペンスミステリーの傑作を、ただのサスペンススリラー映画にした。とにかく推理しないんだもの(まとまな)原作の緊張感も台無しの演出だし。観なきゃ良かったと久々に後悔。まあ原作読んでない人はそれなりに楽しめるかもね。

【監督・演出 5】 【脚本・ストーリー 3】 【俳優・演技 5】 【総合 4.5】

19.エクスペンタブルズ  見た日2010年10月17日

 CG撲滅キャンペーンや良し。CG一切なしの肉弾マッチョ映画。スタローンの暑い映画魂が炸裂している傑作。そうなのだ、最近の映画はCGに頼りすぎている。いまのCG技術は不可能を可能にしてはいるが、逆に嘘っぽくて面白くない。これこそが本当の映画と言える。往年のアクション俳優総出演もすばらしく。シュワルツネッガーが出てきたときの台詞はとにかくニヤリとさせられる。スタローンがまんべんなくみんなに見せ場を作っているし、ドルフラングレンの役所が実にいい。次回作はぜひヴァンダムとセガールの登場を願う。

【監督・演出 10】 【脚本・ストーリー 10】 【俳優・演技 10】 【総合 10

18.海猿〜ザ・ラストメッセージ〜  見た日2010年9月

 今回の舞台は天然ガスプラント。スケールは確かに大きくなったが、人を描きすぎて、見せ場が少ない。スケールを大きくして中身が大味になるパターンにはまってる。それから3Dにしたのはいいけど、結局2Dから3Dに変換したものだから、見た目いまいち。いいかげん仙崎の「お前に、チェックイン!」という台詞は観ててうんざり。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 6】 【俳優・演技 6】 【総合 6】

17.バイオハザードW アフターライフ  見た日2010年9月4日

 このシリーズも4作目になった。今回はオリジナルキャラのクリスレッドフィールドが登場、しかも演じるはプリズンブレイクのウエントワース・ミラー。なかなかよかった。ゲームのキャラは出ているけど原作ゲームの世界観からはすっかり逸脱している(笑)それでも不満に思わないんだから、珍しい作品なだろうなあと思う。シリーズ初の3D作品。これでもかというぐらい3Dのためのカメラワークや超スローモーション。ぜひ3Dで見ていただきたい。

【監督・演出 9】 【脚本・ストーリー 9】 【俳優・演技 9】 【総合 9】

16.踊る大捜査線THE MOVIE3〜やつらを解放せよ! 見た日2010年8月8日

 面白くないんじゃないかという噂はあったけど、いやいや面白いじゃないか。「踊る〜」節は今回も健在。いかりや長介の不在を見事に生かしたストーリーは実に面白い。2時間を超える時間もあっという間だった。ただ、いくら青島を中心とした群像劇とは言ってもキャラクターを出し過ぎって感じはした。それでも僕は前作より今回の方が好きだな。

【監督・演出 9】 【脚本・ストーリー 9】 【俳優・演技 9】 【総合 9】

15.トイ・ストーリー3  見た日2010年8月3日

 トイ・ストーリーはいい。あまり米製のCGアニメは好きじゃないんだけれどこれだけは大好き。基本的には2番煎じ3番煎じなのだけれども面白いのだ。3作通して言えるのは、この映画は仲間の救出・そして脱出のアクション映画。そこに持ち主との友情や愛情などのエモーショナルな部分が絶妙に絡み合っているのだ。今回大人になったアンディとの別れが描かれる。僕はあのラストでいいと思う。持ち主と別れてしまうのは悲劇なのかもしれないけれど、これはおもちゃのストーリーなのだ。子どもに遊んでもらうことが幸せなんだと思う。最後はまた泣いてしまった。

【監督・演出 10】 【脚本・ストーリー 9】 【俳優・演技 10】 【総合 

14.インセプション  見た日2010年7月25日

 これはまさにクリストファーノーラン版、ミッションインポッシブルだな。多少もったいつけた演出が眠気を誘うけれども、おそらく何度も見ることによっておもしろさが増す映画だとは思う。他人の夢に潜り込むというアイデアにこだわりすぎて、登場人物の動機などに納得のいかない部分もあるけど、ノーランのノワールな世界は実に良い。渡辺謙の存在感も抜群だ。

【監督・演出 9】 【脚本・ストーリー 8】 【俳優・演技 9】 【総合 8】

13.時をかける少女  見た日2010年7月某日

 時をかける少女の原作の続編。だから原田知世は出てこない(笑)多少のつっこみどころはあるにしても、原作とのリンクのさせ方はまあまあよかったのではないだろうか。ただ一つ難をあげるとすれば、複線の張り方がばればれなとこ。バス事故の複線はあの場面では不自然だし、いかにも複線ですよって感じで、ラストが早々に読めてしまう。複線は後で気づかされるように張るのがいいのだ。そのいい見本がダイ・ハード。そこがうまくいけば泣けたかも。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 7】 【俳優・演技 7】 【総合 7】

12.ハートロッカー  見た日2010年6月20日

 アバターを押さえてアカデミーを取ったこの作品。なるほど、アカデミー好みの映画だ。これまたイラク戦争を舞台にした、爆弾処理に身を投じている兵士の物語。監督がキャサリンビグローだけにアクションよりかと思えば、そうじゃない、極限状態の中、心が壊れていく男をねっちこく描いている。けっこう反戦映画じゃないというような話を聞くけど、僕には立派な反戦映画に見えたけどな。

【監督・演出 8】 【脚本・ストーリー 8】 【俳優・演技 8】 【総合 8】

11.グリーンゾーン  見た日2010年6月11日

 ボーン(スプレマシー、アルティメイタム)のコンビの新作、これは期待せずにはいられない。イラク戦争における大量破壊兵器の存在を可否をテーマにした戦争アクション。イラク戦争を舞台にしながら、どちらかというとアクションよりのこの作品。小隊長のマットデイモンのヒロイズム全開の話になっているだけにちょっとあり得ない感じもするけど、演出のキレは相変わらずで、なかなか面白かった。

【監督・演出 8】 【脚本・ストーリー 6】 【俳優・演技 7】 【総合 7】

10.アリス・インワンダーランド  見た日2010年5月16日

 まあ、3Dもよかったし、ティムバートン色もよかったけど、わざわざ作る必要合ったのかな。それだけかな。まあまあな作品。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 6】 【俳優・演技 7】 【総合 6】

9.ゼブラーマン2  見た日2010年5月15日

 「1」はあんなに面白かったのに、今回はひどい。前作はくだらないながらも感情移入もでき面白かったのに、今回はただくだらないだけ、ストーリーもテンポが悪いし。見なきゃ良かった。

【監督・演出 3】 【脚本・ストーリー 3】 【俳優・演技 3】 【総合 3】

8.タイタンの戦い 見た日2010年4月

 まさかここまでギリシャ神話のまんまの映画だったとは思わなかった。多少脚色はされているけど、いわゆる英雄ペルセウスが、メデューサを倒して、アンドロメダを助ける話。僕はギリシャ神話が結構好きなので、素直に楽しめた。できれば3Dで見たかった。

【監督・演出 8】 【脚本・ストーリー 8】 【俳優・演技 8】 【総合 8】

7.シャーロック・ホームズ  見た日2010年3月

 寝てしまった。面白いのか面白くないのかよくわからない。確かに今までのホームズ感とは全然違う設定。でも以外とこの方が合っているのかも。でも結局、エンターテイメント性を高めているので、つまらない・・んだと思う。最近こんな映画ばかり。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 6】 【俳優・演技 6】 【総合 6】

6.インビクタス  見た日2010年2月20日

 去年の「チェンジリング」「グラントリノ」に比べると驚くほど普通の映画。南アフリカを舞台の反アパルトヘイト映画なわけだけれども、今回は奇跡的なラグビーのワールドカップ優勝をからめた感動作となっている。だから、クリントイーストウッド映画にしてはハッピーエンドな映画となっている。あまりにもそのまんまだから逆につまらなかったかな。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 7】 【俳優・演技 7】 【総合 7】

5.ゴールデンスランバー  見た日2010年2月10日

 総理大臣暗殺犯に仕立て上げられた男の逃避行。演出的には目を見張るものはないけども、面白いのは原作の力か。やはり、原作をいじくり回して似てもにつかない作品をつくるよりも忠実に作品世界を描いたものは面白い。(原作読んでないけど)今回は特に大好きな斉藤和義が音楽を担当していて、世界観に実にマッチししているのが心地よい。伊坂作品は相変わらず乾いた味わいだけれども、ラストのハッピーともバットとも言えないほろ苦い終わり方はぐっとくる。

【監督・演出 10】 【脚本・ストーリー 10】 【俳優・演技 10】 【総合 10

4.ラブリーボーン  見た日2010年2月5日

 ピーター・ジャクソン・・・ロードオブザリング、キングコングに続いてこれとはまったく意表を突かれる。というか、もともとこういう映画を撮る監督だったか。14才で殺されたスージーが死後の世界(現世と天国の狭間の世界)で、残された家族を見守っていくというこの話。一歩間違えれば「ゴースト」だけど。それほどこの映画は甘ったるくない。ゴーストは思いっきり霊となって恋人に関わっていくのだけれど、この映画ではせいぜい虫の知らせを与える程度。スージーは思う存分、犯人の存在を知らせたり、家族を守ることはできない。気持ちの良い大団円ではないかもしれないけれども。それが単なる娯楽映画に終わらなかった所以だろう。これはたんなるファンタジーではなく。家族のドラマであり、一級のサスペンスでもある。そしてこの映画のすばらしさは死後の世界のビジュアルだ。凡人にはとても作り出すことはできない世界。脱帽するばかりである。そしてなんといってもスージー役のシアーシャ・ローナンの可愛らしいこと。この先が楽しみな女優である。

【監督・演出 10】 【脚本・ストーリー 8】 【俳優・演技 9】 【総合 8】

3.サロゲート  見た日2010年1月30日  映画館:ワーナーマイカル北見

 最悪だ。最近見る映画全部寝てる。それだけつまらん映画なんだと思う。最初面白そうに思ったんだけどな。自分の代わりにロボットが生活する世界っていうSF的コンセプトがあまり生かされてない。ただのアクション映画。サスペンスもいまいちだしね。

【監督・演出 4】 【脚本・ストーリー 4】 【俳優・演技 4】 【総合 4】

2.Dr.パルナサスの鏡  見た日2010年1月24日  映画館:ワーナーマイカル北見

 これはどっからどう切りとってもテリーギリアムの映画なんだけど、どうにも話がつまらない。ファンタジーの世界はまさしくテリーギリアム。何が悪いのかさえも説明できないような映画なんだけど。ヒースレジャーの急逝をうまくフォローしたことは認めるけれどどうだろう。テリーギリアムは好きな監督のはずなんだけど、「ラスベガスをやっつけろ!」あたりから理解できなくなってきた。

【監督・演出 6】 【脚本・ストーリー 6】 【俳優・演技 6】 【総合 6】

1.かいじゅうたちのいるところ  見た日2010年1月16日  映画館;ワーナーマイカル北見

 この原作の絵本って、もっと脳天気にやんちゃなマックスが怪獣たちを引き連れて大騒ぎするって話じゃなかったかしら。映画のマックスはどうも陰気くさい。まともにかまってくれる人もいなく、寄り添ってくれる人もいない孤独なマックスは、その憤りをぶつけたあげくかいじゅうたちのいるところに逃げる。その島の怪獣たちは、とてもマックスの心を癒してくれるわけだけれども、結局は仲違いをして島を出ていくというあまりにも悲しい終わり方。監督のスパイクジョーンズの解釈の仕方はあまりにも辛気くさい。むせ現に甘えたいという願望をこの物語に投影しすぎている。5分足らずで読めてしまう絵本を1時間半の映画にするわけだから、無理はあるんだけれどもそれにしてもこの解釈はいただけない。せっかくのかいじゅうたちの造形も魅力が薄れる。つまらなかった。

【監督・演出 7】 【脚本・ストーリー 4】 【俳優・演技 6】 【総合 5】