2009年BEST映画

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【総評】

 年々見るべき映画が少なくなっている中、2009年見た映画(劇場で)はなんと26本!(スタートレックはブルーレイで鑑賞)史上最低の鑑賞数であります。でも、あんまり残念な気持ちにならないんですこれが。というのも「別に見なくても(お金を払わなくても)よかったなあ」という映画多い。実際劇場で見てもお金払うほどでもなかったという映画も多々ありました。その手の映画は年のせいか(アラフォー世代)寝てしまうんです。どうしても。昔はそれこそ何でも見てました。面白くないと感じるのはやっぱり年のせいなんでしょうか。映画全体の状況からいうと悲しいことなんですけど、あまり自由に映画を見れない立場になってしまった自分としてはある意味いいことなのかも。それにしても最近のハリウッドは原作ものばっかりで映画作家がいなくなってしまった。興業自体は良かったみたいですけど、毎年繰り返しになりますがこれでいいんでしょうか。

 と、嘆いてばっかりの映画なんですけど、ことBEST映画に関しては全体の数に反して豊作の年でした。なんと6作品!!去年は2作品しかありませんでしたから皮肉としたいいようがありません。ただ、それらのBEST映画以外の作品は総じてたいしたことなかった感が否めない。全体としてみると低調なのは低調だったのではないでしょうか。
 BEST映画でおおむね共通しているのは実力ある監督がそれぞれ力を発揮しているという感じでしょうか。だから大作がほとんどです。その分新人監督だとか、低予算でありながら面白いというような作品もなかった。数年前にスマッシュヒット飛ばした若手監督もその後鳴かず飛ばずのようだし、この先どうなってしまうのかちょっと心配です。それでも、そんな中突然はっとするような傑作をつくる奴が突然現れたりするもんだから、それに期待したいです。

 それでは各BEST作品の紹介を。

【ベンジャミンバトン〜数奇な人生】

 80才で生まれた男が若返っていくというストーリー、SFでもなければ、ファンタジーでもなく、寓話としか言いようのない映画だけれども、テーマ性は深い。そのテーマは「生」と「死」と「老」い。人は若返りや永遠の命を夢見るけれども、限りある命の中、愛する人とともに生きていくことの尊さをこの映画は説いている。ベンジャミンは人の流れに反して若返っていく。それは一見バラ色のように見える。しかし、愛する人とクロスするように子どもになっていく。愛するわが子と一緒にいることができないという悲しみ。最後はやりきれない思いにかられるけれども、それだえに僕の心をゆさぶる。基本的にCGの使いすぎ映画はあまり好きではないけれども、今回の使い方は秀逸、20才のブラピを見た瞬間はっとした思いは今も忘れられない。

【グラントリノ】

 クリント・イーストウッドは何という監督だろう。巨匠といえどもヒット作に恵まれず、ひっそりと退場していく監督も多い中、この年「チェンジリング」と併せて傑作を2作も世に出すなんて。「許されざる者」のころは一発屋的な感じもしたけれど、いやいやその後も傑作を世に出し続けている。作品を選ぶ目が優れているんだろう。イーストウッドの映画は暗い。とにかく暗い。底なしのハッピーエンドなんてない。それでもチェンジリングと今作は、最後にはかすかなた希望を抱かせるエンディングになっている。老境を迎えて心境の変化があったのかもしれない。確かに今作の主人公はイーストウッド本人がモデルであるかのようだ。暗い世の中、かすかな希望を我々に託しているのかもしれない。

【スラムドック$ミリオネア】

 ハリウッド以外で名をはせた後、ハリウッドに招かれて失敗し、その後鳴かず飛ばずになってしまう監督のなんと多いことか。ダニーボイルもそんな監督の一人だ(ちょっと違うけど)。しかしダニーボイルは見事にそのジンクスを打ち破った。この傑作を作ることによって。とにかく、ミリオネアの世界と主人公の人生をリンクさせる脚本が見事だ。ライフラインの使い方なんて見事の一言。もちろんダニーボイルの演出もスタイリッシュでキレている。これがやぼったい演出だったらきっとオスカーはとっていないだろう。とことん汚いインドを撮っていながら美しい。とにかく泣ける。

【サマーウォーズ】

 唯一の日本映画、しかもアニメである。派手な主人公が華やかに活躍するわけでもなくなく、普通(でもないけど)の家族が地球を守るという話をよくもまあこれだけ大げさなストーリーにしたもんだ。超人がいるわけでもなくとにかく一人一人のキャラのたたせ方上手で、ストーリーの展開が見事だ。この家族の大黒柱であるおばあちゃんの潔さと愛が泣ける。なんとも評するのが難しい映画なんだけれどもとにかく面白い。

【スタートレック】

 スタートレックはほとんど見ていない。スポックとカーク船長ぐらいしかわからん。スターウォーズの亜流でしょ(ファンの方すみません)ぐらいの認識しかなかったけれども。今回あらためてこの映画を見ることにとって、「スタートレック」って面白いんだなあということを確認しました。「新人でいきなりそんな権限与えるか!?」「そんな☆に追放しちゃっていいのか!?」などなど。つっこみどころもいっぱいあるんだけれども、ええい!そんなことは気にするなってってぐらいの勢いのテンポの良さ。みごとなアクションアドベンチャー映画になっている。今回は誕生編、世界観とか登場人物とかはわかった。次回作が楽しみな作品である。

【アバター】

 ほんとストーリーは何ともなんです。けど凄いんです。その映像が、監督の情念が。テレビで2D見ちゃうと面白くないんだろうか。それがちょっと心配な作品。

 

【次点】チェンジリング(スリラー・サスペンス・ミステリー・ドラマいろんな要素が入っている)、ディアドクター(つるべの使い方が見事だ)

 以上が、2009年のBEST映画です。
 過去にも6作品も選んだことなんてないんではないだろうか。