M組向上計画立案

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第1回 続・ひだまり事件簿

街外れの劇場で起きた事件、到着した刑事による捜査が開始される。
果たしてその真相をつかむ事はできるのか。 導入編に続き捜査編をお送りします。

導入編真相編・解決編

主な登場人物

団長
現役時代は舞台役者として活躍していたらしいと言う事以外は知られていない。プライベートでも周辺の人々から団長と呼ばれていて、劇団内では団員の信頼も厚く、良き相談役として頼られている。
相楽 がたぴし
劇団で主演を多くこなす代表格の団員。演劇に関する周囲からの評価は高く、他の団員からも目標とされる程ではあったが、女性関係に関してはあまり評判は良くないとか。
篠崎 祐子
劇団で事務・経理を兼任する主婦。脚本家志望であり、今まで劇団で公演してきた劇の脚本もいくつか手がけている。
日野森 奈津
劇団の大道具や衣装を担当している若き未亡人。
この劇団の創立当初からの立ち上げメンバーでムードメーカーでもある。
葛西 羽
劇団に入ったばかりの新人でこの劇団には友人岡野の誘いで入る。
将来一流の役者になる事を目指しているがいまいち力を発揮しきれない弱気な部分もある。
岡野 梨絵
葛西の友人でこの劇団に引き入れた張本人。葛西とは同級生で学生時代に演劇部で活躍していた事から話を持ちかけた。随分前から腐れ縁のような関係を続けている。
森田 愛海
相楽の後輩で現役高校生。いつも放課後に劇団に練習に通っている。
御崎 瑠璃
ひだまり劇団でいつも注文している仕出し弁当屋のアルバイト。毎度のように弁当の集配を行っていて劇団の出入りについても暗黙の了解になっている程の顔見知り。
城戸 秀一
捜査一課所属の警部補、管轄内の難解事件を数多く解決に導いており、署内でも「敏腕」との呼び声も高い。
中村 尋
捜査一課所属の巡査部長、その個性的な髪型から署内では「アフロ」のニックネームで呼ばれている。先月から城戸の相棒としてコンビを組んでいる。性格は大雑把で軽い。
矢沢 悠作
捜査一課所属、城戸や中村にこき使われ鍛えられた期待の星?
今回新たに加わった新人と共に初動捜査に訪れていた。
木谷 沙希
捜査一課に新たに配属された新人女性刑事、先輩の矢沢とコンビを組み行動を共にしている。
城ヶ崎 晶
続・ひだまり事件簿のストーリーテラー、無理劇団の新たなお話をご案内いたします。

捜査編シナリオ

−第4幕− 着手

城ヶ崎 晶
二人が到着した時には既に日が落ちた後で辺りは暗くなっていました。
静まり返った館内を奥へ進み舞台袖から楽屋の方へ向かう城戸と中村。
中村 尋
ここっすね、現場は。
それにしても古っ臭いな〜。
城戸 秀一
バ〜カ、こういうのが雰囲気があって良いんだよ。
って、おいアフロ。変な所触って壊すなよ。
中村 尋
だっ、大丈夫っすよ。
っと、いたいた。ルーキー、状況は?
矢沢 悠作
あ、はい。今のところ凶器らしきものは見付かってません。
ところでいつまでその呼び名なんですか?俺もそろそろ・・・。
城戸 秀一
何を言ってるんだ、後輩が出来ても新人は新人だろ。
とりあえず引き継ぎ終わったらお前ら二人は他の関係先当たってくれるか?
・・・とは言え、もうこんな時間か。
木谷 沙希
あの、学校の方は居ないかもしれませんけど、弁当屋はまだ営業中だそうです。
今からでも間に合うんじゃないかと。
城戸 秀一
そうか、それなら直ぐにその弁当屋へ。
学校関係者の方は後でも構わんから、この高校生の足取り確認取ってくれ。
木谷 沙希
分かりました。
さ、行きましょう。
矢沢 悠作
ちょ、ちょっと待てよ。
俺が先輩じゃないか!
中村 尋
ハハハ、良いコンビじゃないっすかあの二人。
城戸 秀一
うむ、お前も時期に抜かれるだろうな。
さて、こっちも始めるとするか。
中村 尋
ちょっと、どう言う事っすか、それ。

−第5幕− 捜査T

城ヶ崎 晶
と、何処かで見た事のありそうな彼らですが。
先行で来ていた二人は御崎の勤める仕出し弁当屋へ。
残った二人は劇場内に居る団員達の事情聴取を始めます。
中村 尋
で、二人はずっと舞台に居たんですか?
岡野 梨絵
はい。
あ、でも途中で楽屋に置き忘れて来た工具を取りに行きました。
中村 尋
楽屋に?
岡野 梨絵
あ、女子の方です。羽君とお昼食べる前に立ち寄った時に忘れて・・・。
中村 尋
その時被害者とは会いました?
岡野 梨絵
いいえ。
あ、でも携帯・・・、着信音みたいな音を聞きました。
お昼の時は居なかったんでそれで帰って来てたんだなぁって思って。
中村 尋
ふむ、じゃ団長さんは?
団長
私はちょうど岡野と入れ替わりに倉庫の方に一度行きました。
楽屋の前で岡野に会ってます。
中村 尋
倉庫って?
団長
そこの一番奥にあるんですよ。衣装や大道具をしまってあるんですがね。
中村 尋
ふ〜ん、んじゃ後でそこも確認させてもらうとして・・・。
倉庫には何をしに?。
団長
あぁ、日野森さんに衣装の事で呼ばれて。
だいたい30分くらいだったかな。
中村 尋
日野森・・・・・・。
わかりました。それじゃ被害者、いやがたぴし君の事を聞かせてください。
団長
・・・あいつは・・・。
今度の公演で主役を務める事になってたんですよ。
脚本もあいつが書いた物で・・・。
中村 尋
主役かぁ。
他に何か周囲の事とかで気になった事とかは?
団長
私は特に無いな、あいつの演技には期待していたんだが・・・。
まぁ、私生活について私はどうこう言うつもりも無かったが乱れがちだとは聞いた事があったな。
岡野 梨絵
あ、何か聞いた事ありますよ。
女性関係がどうとかって。
中村 尋
女性関係?
岡野 梨絵
はい、がたぴし先輩って彼女が居るのに他の人に手を出してるとか。
あ、でも私が聞いたのは噂ですから確かな話じゃないですよ。
中村 尋
なるほどね。他には何か?
岡野 梨絵
他には特に無いですねぇ、
中村 尋
そうですか・・・。
それじゃまた何か聞く事になるかもしれないので館内に居てください。
城ヶ崎 晶
二人からの聴取を一旦終えた中村は確認と報告の為に現場の城戸の元へ向かうが、そこで検証を行っていたはずの城戸の姿は無かった・・・。
中村 尋
あれっ、城戸さん何処行っちゃったんだ。
また俺一人置いてお出かけかよ。

−第6幕− 捜査U

城ヶ崎 晶
劇場の外、街路灯に寄りかかり携帯を手にする城戸の姿があった。
城戸 秀一
ん、て事は森田は今日ここに来てないんだな。
木谷(電話)
はい、保険教師の自宅に電話して確認しました。
昼前には学校を出ているそうです。
城戸 秀一
ほぅ、それでその後は?
木谷(電話)
自宅は学校から歩いて15分ほどの所だそうですが、帰宅したのは午後1時過ぎごろ、母親から確認取れました。
城戸 秀一
1時間以上かかってるじゃないか、その間何処行ってたんだ。
木谷(電話)
本人に聞きましたが、帰宅途中に病院に行っていたそうです。
城戸 秀一
病院・・・。
必要であれば後で裏を取るか。
木谷(電話)
それで、御崎の方はまだ店に居ましたので、今先輩が話を聞いています。
もし可能であればそちらに同行してもらおうかと思うのですが・・・。
城戸 秀一
そうだな、直接話も聞きたいし、・・・出来たら連れて来てくれ。
木谷(電話)
わかりました、ではまた連絡します。
城戸 秀一
さぁ、始めるとするか。
城ヶ崎 晶
城戸が外で電話をしている間に中村は事務所で尋問を再開していました。
 
 
葛西 羽
・・・・・・はい、僕は祐子さんのお使いで午後に外出してました。
帰ってきたらこんな事になってるなんて・・・。
中村 尋
出掛ける時にがたぴし君の姿は?
葛西 羽
見てません。楽屋にも寄らなかったし、通用口から外に出たので。
中村 尋
あっ、出入り口っていくつもあるんだっけ?
篠崎 祐子
はい。
いつもみんなが使ってる通用口と別に楽屋の脇にもう一つ、車を横付けできるのでいつもお弁当屋さんが出入り出来る様に鍵を開けて置くようにしてるんです。
日野森 奈津
がた君は昼間出掛ける時とか良くそっちを使ってたみたい。
サンダル履きのまま出られるしちょっと出る時には便利なのよね。
中村 尋
ほほぅ、そう言う事か。
んじゃぁ、次。
篠崎 祐子
一度、家に連絡入れても良いですか?
遅くなると心配すると思いますから。
中村 尋
あぁ、構いませんよ。まだまだかかるだろうし。
それじゃ次は日野森さんでしたっけ。
日野森 奈津
はい、私はほとんど倉庫の整理をしてましたよ。
中村 尋
倉庫で整理・・・。
あ〜ちょうど良かった、その倉庫に案内してくださいよ。
日野森 奈津
わかりました、こっちです。
城ヶ崎 晶
中村は日野森と共に倉庫に、そして外へ行っていた城戸はと言うと・・・。
城戸 秀一
さてと、首尾はどんなもん・・・。
あれ、アフロは何処に?
篠崎 祐子
あ、もう一人の刑事さんならさっき奈津と一緒に倉庫に行きましたけど。
城戸 秀一
そう・・・ですか。
なら、こっちはこっちでやっとくか。
それでは篠崎さん?
篠崎 祐子
はい。
城戸 秀一
まぁ、お約束ですが、事件当時の行動と被害者に関する事をお聞きします。
まず、今日一日は何をしてましたか?
篠崎 祐子
今日は片付けないといけない書類があったので一日事務所で仕事してました。
午前中は団長も事務所に居たので確認してもらえば分かると思います。
城戸 秀一
ふむ、団長さんも事務所ね。
篠崎 祐子
はい、昼食は奈津も戻って来てここでお弁当を、その後も会計の作業をずっとしてました。途中で事務所の備品が少なくなってた事を思い出して羽君に買い物に行ってもらおうと呼び出しを。
城戸 秀一
具体的には何を?
葛西 羽
たしか文房具とか小物関係だったような。
城戸 秀一
たしか第一発見者は篠崎さんでしたね。
日中、何か気付いた事はありませんでした?
篠崎 祐子
特には・・・
あ、不明な領収書があったのでがたぴし君に確認しようと楽屋に行きました。
城戸 秀一
その時は、がたぴし君はいました?
篠崎 祐子
はい、領収書は備品を買ったと言ってました。
城戸 秀一
なるほど、ちなみに何時ごろか分かりますか?
篠崎 祐子
14時半は回ってたと思います。
ちょうど事務所に戻った後に瑠璃ちゃんがお弁当の回収に来たのでここから声をかけました。
城戸 秀一
あぁ、弁当の回収ですか。
いつも同じ時間に?
篠崎 祐子
そうですね、今日はちょっと遅かったみたいですけど大体同じ時間帯に。
良かったら受け取りの伝票もありますけど。
城戸 秀一
確認させて頂きます。
 
 
城ヶ崎 晶
城戸が事務所で書類を確認していると倉庫へ行っていた中村が戻って来て・・・。
中村 尋
あれ、城戸さん何処行ってたんですか?
城戸 秀一
ん?あ〜、ちょっと電話をな。
中村 尋
城戸さんが何処か行ってる間に聴取しておきましたよ。
城戸 秀一
ごくろう!
それじゃそろそろステージへ上がるとするか。
中村 尋
えっ、一度署に持ち帰るんじゃないんですか?
城戸 秀一
いや、役者はもう直ぐ揃う。
この事件は朝までには解決させる・・・。
城ヶ崎 晶
その数分後、御崎瑠璃を乗せた矢沢達の車が劇場に到着する。
いよいよ、事件はクライマックスへ突入します。

脚本:ひだまり高校M組 城ヶ崎 晶
※ここに掲載する内容の転載・複製はいかなる場合でも禁止いたします。予めご了承下さい。

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