M組向上計画立案

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第2回 続・ひだまり事件簿

ノートの調査もいよいよ佳境を向かえ、ノートに関わる過去の出来事が少しずつ解り始める。そんな中、刻々とタイムリミットが近づいてくる。そして・・・。

導入編捜査編T真相編・解決編

主な登場人物

大久保 耕平
文芸部の部長で3年生。鍵や部員の管理はほぼ彼が行っている。
昨年、三宮達がノートの調査を行った時、彼は別の大きな仕事を任されていた為に調査に参加していない。
三宮 修二
文芸部に所属する3年生で昨年ノートの調査を行ったメンバーの一人。
しかし結局彼らは所見の判断を見誤り、最終結論に至る事は無かった。
樋口 賢三
文芸部の1年生で図書室にて謎のノートを発見した。同じクラスでミステリー研究会に所属する佐野が言い出した探偵団に半ば強制的に参加させられる。
斉木 庚助
文芸部の1年生。面白い事好きで高い発想力の持ち主である彼は探偵団発足の際に自ら興味を持ち参加の意思を示す。どちらかと言うとデスクワーク向き。
星野 涼子
文芸部の1年生。三宮に何も知らずに探偵団へ引っ張られる。
文系科目が得意で趣味が読書と言う典型的な文芸っ子。
佐野 裕樹
ミステリー研究会の1年生でひだまり探偵団発足の言いだした張本人。
文芸部部長の大久保とは中学校の頃からの知り合いでミステリーの気配を感じればどこからとも無く姿を現すほどの物好き。
一ノ瀬 紗奈
ミステリー研究会の1年生で佐野とは幼馴染であり、変わり者の彼とは仲が良く何かと言うと行動を共にしている事が多い。
今回の一件でも彼女自ら率先してメンバーに加わる。
また、星野とも親しい。思った事は直ぐに行動に移す行動派タイプ。
藤堂 朋美
10年前、ひだまり高校の文芸部に入部するがその後の記録が残っていない。
新田 俊夫
現在の1年G組担任、社会科担当でひだまり高校には6年前に就任している。
ノートの事に関してはあまり興味は無く一種のおとぎ話程度にしか思っていない。
黒須 玲斗
昨年の秋、ひだまり高校に就任した新任教師、現在担任するクラスは無く体育の教科を手伝っている。
城ヶ崎 灯
続・ひだまり事件簿のストーリーテラー、無理劇団の新たなお話をご案内いたします。

捜査編Uシナリオ

−第7幕− 経過

城ヶ崎 灯
ミス研チームはノートの文中に登場する場所を、文芸チームは藤堂朋美の周辺を手分けして調査を開始した週末。
しかしある程度の情報は得られたものの、その成果は少なかったようです。
月末まで時間はわずか、これが最後のチャンスです。
樋口 賢三
なかなか難しいもんだな。
一応得られた事はあるけど、どれも結論に達するまでじゃ無いし。
斉木 庚助
今のとこ分かったのは、文芸部に所属していた藤堂朋美はこの小説の中にある様に入学式の日に出会った同じクラスの男子と付き合い始める。
星野 涼子
で、藤堂さんは毎日部活に参加して黙々と作品作りに勤しんでいた。
斉木 庚助
当時の同級生の話だと学校で二人一緒にいる事は滅多に無かったが、どうやら学校の外で会っていた様子だったと。
星野 涼子
校内で人に見られて噂になるのが嫌だったのかな、同じクラスだったのに学校での二人の態度は他の生徒に対する時と殆ど同じで、二人の仲を知る友達から見ても普通のクラスメイトと言った感じだったって。
樋口 賢三
良く分からないけど入学したばっかりだった訳だし、お互いの生活とか部活に影響を与えたく無かったから区別してたとか。
相手の男子も結構性格は真面目な方だったんでしょ。
星野 涼子
でもここに書かれてる二人で出掛けた先も図書館とかスポーツ用品店とかお互いの好みや部活に関する様な所ばっかりで、これでデートって言えるのかな。
ただ恥ずかしさから校内では普通に接してたとも考えられるよ。
斉木 庚助
年頃の男女だからね、そんな事もあるのかも。
それに実際どこに行ったかを全部友達に言うなんて事も無いよね。
どちらかと言うと仲の良い友人関係の証言は普通のデート先の方が多くて小説の内容とは若干の違いがある。
樋口 賢三
うんうん、それで唯一校内で一緒にいる所を見かけられたのが。
星野 涼子
図書室!
一番奥のテーブル、ちょうどこのノートが置かれてた席で二人一緒に座ってる所を城崎先生が偶然見てた。
斉木 庚助
佐野の話だと先生も記憶が曖昧で何をしてたかまでは思い出せずじまいらしい、これだけでも引き出すのに相当時間が掛かったって言ってたよ。
星野 涼子
肝心なその男子の名前がまだ分かって無いんだよね。
卒業後、教師を目指して勉強をしてたらしいまでは聞けたけどその後どうなったのか連絡を取り合ってる人も全然・・・。
樋口 賢三
後は藤堂さんの亡くなった原因、確か当時の友達もみんな事故だって事までしか聞いて無いんだっけ。
斉木 庚助
まぁ、その事故にあったのも学校内じゃ無いみたいだし、向こうの二人が外で有力な情報を掴んで来る事に期待しようか。
樋口 賢三
そうだね、その間こっちで出来そうな事をしよう。
斉木 庚助
そう言えばさぁ、あの二人って付き合ってるの?
やけに仲良いし、普段からやたらと一緒にいるよな。
樋口 賢三
ん〜、どうだろう。
幼馴染って言うのは聞いた事あるけど・・・。
いわゆる腐れ縁って奴じゃないの?
星野 涼子
私も聞いた事無いなぁ、気にならない事も無いけどね。
あっ、脱線してるぞ!ほらほらサボって無いで!もう残り少ないんだよっ。

−第8幕− 足跡

城ヶ崎 灯
文芸チームは大分行き詰まりつつあるようですね。
では、今日も外に出掛けているミス研チームはどうでしょう。
佐野 裕樹
全然無いねぇ、友人証言のデート先には大した手がかりは見つからず。
一ノ瀬 紗奈
そんなもんじゃないの?
デートスポットなんて10年もすれば様変わりしちゃうし、人が集まっててもいつも同じ人がいる訳じゃ無いもの、それにそういう所で他の人の事をじろじろ見てたりしないでしょ、普通は。
佐野 裕樹
それは言えてる。
ノートに書かれてる情景と一致する様な所も少なかったね。
一ノ瀬 紗奈
じゃぁ、後は公共の施設とか商店街の方ね。
佐野 裕樹
うん、図書館に本屋、それに大型百貨店。
ノートの小説に登場する場所は同じ様な感じの所が多いな、それも商店街の端から道なりにずっと・・・。
一ノ瀬 紗奈
ショッピングとかであちこち回ったんじゃない?
女の子って何か買わなくても色々見て回るの好きだし、お店によって置いてる物も違うじゃん。
佐野 裕樹
そうなの?
なんだかつまらなそうだけどな。
一ノ瀬 紗奈
そう言う物なの、好きな人と一緒に歩いてるだけでも幸せだったりするのよ。
佐野 裕樹
ふ〜ん、そうなんだ。
あった、本屋はこの辺かな、・・・無くなってる?
一ノ瀬 紗奈
ここって最近コンビニが出来たんだよね。
閉店しちゃったのかな。
佐野 裕樹
仕方無い、次行こうか。
一ノ瀬 紗奈
うん、何だか空振りばっかだねぇ。
何かピーンと来たりしないの?灰色の脳細胞とか何とかってので。
佐野 裕樹
無茶言うなよ、探偵団って言ったってホンモノじゃ無いんだから。
一ノ瀬 紗奈
だーよねぇ、さっきから難しい顔ばっかりしてるけど何も浮かんで無さそうだし。
佐野 裕樹
・・・・・・。
どっちにしても結論が出るまで俺一人でも調査は続けるよ。
何でだかはやっぱり分からないけど謎のままで終わらせたく無いんだ。
一ノ瀬 紗奈
ふふっ、そう言うとこ、昔から変わらないねぇ。
大丈夫、私も最後まで付き合うから、一緒に答えを見つけよう。
佐野 裕樹
おっけ、延長戦覚悟で突き進むかっ!
あ、あれかな、こりゃまた随分大きいな。
一ノ瀬 紗奈
だって市立の中央図書館だもの、大きいはずでしょ。
ささ、早く行きましょ。
佐野 裕樹
成る程ね。
あれっ?あそこに居るのは確かうちの学校の先生だよね。
・・・って、紗奈!?
 
 
佐野 裕樹
ちょっと待って!急に飛び出したら危なっ・・・、あっ!!
 
 
 
 
黒須 玲斗
危なかった、怪我は無い?
一ノ瀬 紗奈
あ、あの・・・、私・・・。
佐野 裕樹
はぁ、はぁ、良かった。
・・・先生、ありがとう御座います。
黒須 玲斗
先生?
あぁ、君達は・・・。

−第9幕− 約束

城ヶ崎 灯
私立図書館の前の交差点で飛び出した一ノ瀬。
車に轢かれそうになった彼女は、偶然その場所に居合わせた新任教師の黒須によってギリギリの所で抱き止められました。
その後、3人は気を落ち着ける為に近くの公園へ、そして・・・。
黒須 玲斗
落ち着いたかい?
一ノ瀬 紗奈
はい・・・。
すみません、・・・私。
佐野 裕樹
俺がいけなかったんです。
紗奈が飛び出す前にちゃんと引き止めてれば・・・。
黒須 玲斗
まぁ、怪我は無く済んだんだ、それで良しとしよう。
ただ、道路は危ないから気をつける様に、僕から言う事はそれだけだよ。
一ノ瀬 紗奈
はい、これから気を付けます。
佐野 裕樹
あっ、そう言えば、先生はどうしてあそこに居たんですか?
もしかして先生も図書館に?
黒須 玲斗
えっ、あぁ、ちょっとだけ用事があってね。
偶然通り掛っただけだよ。
佐野 裕樹
(あれ?あの時、黒須先生何か持ってたな。花束?)
黒須 玲斗
君達は図書館に調べ物かい?
もしかして、もう今からテスト勉強とか?
一ノ瀬 紗奈
いえ、どっちかと言うと探し物って言うか、文芸部の子達と謎のノートについて調べてまして。
黒須 玲斗
謎のノート?
一ノ瀬 紗奈
はい、毎年春になると必ず現われて文字が浮かび上がって来るんです。
内容は女の子が主人公の小説なんですけど、最後の部分が書いて無くって。
黒須 玲斗
うん。
一ノ瀬 紗奈
今の所、分かってるのはその小説の作者がうちの学校の10年前の生徒で、その人は事故で亡くなってるらしいって事までなんですけど。
黒須 玲斗
・・・・・・。
一ノ瀬 紗奈
先生?どうかしたんですか?
黒須 玲斗
あ、いや別に。
佐野 裕樹
(そう言えば黒須先生の下の名前って・・・。)
一ノ瀬 紗奈
それで私達、図書館まで調べに来たんですけど、うっかり私が周りを見ないで。
佐野 裕樹
先生!俺達と一緒に来て貰えますか?
一ノ瀬 紗奈
えっ、えっ?
どうしたの急に?
佐野 裕樹
先生に・・・、見て貰いたい物があるんです。
黒須 玲斗
・・・・・・分かった、行こう。
一ノ瀬 紗奈
えっ?どこに行くの?
佐野 裕樹
学校だよ、みんなの所へ。
一ノ瀬 紗奈
・・・。
そっか、それじゃ連絡入れて置くね。
城ヶ崎 灯
何かに感付いたのでしょうか。
3人は陽の傾き掛けた公園を後にすると、連絡を受けた文芸チームの待つひだまり高校へ戻って行きました。

原案:ひだまり高校無理劇団、脚本:ひだまり高校M組 城ヶ崎 晶
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