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増え続ける社会保険料
世界的にみても類を見ないスピードで進む我が国の少子高齢化。少ない働き手が、たくさんの高齢者を支える、この傾向は今後一層強まると予想されています。社会保障費は年々増加し、制度を維持するための社会保険料も増額される一方です。
例えば、一番金額の大きい厚生年金の保険料を見てみましょう
平成24年9月は16.766%だったものが、毎年0.354%ずつアップし、平成29年9月には18.300%になることが決定しています。
では仮に、月給26万円(標準報酬月額が26万円)、ボーナス40万円×2回、の従業員の場合、年間の会社負担額はどのように変わっていくのでしょうか?
グラフをみていただくとわかる通り、平成24年9月と平成29年9月以降と比べると年間で会社負担額が328,616円から358,680円へ、実に3万円も上がっています。たかが3万円とお思いでしょうか?従業員が10人いれば30万円、100人いたら300万円の増!となります。しかもこれは月26万円、ボーナス80万(年)の方のモデルケースであり、役員や役職者等、モデルケースよりも賃金の高い方がいらっしゃる場合には、影響額はもっと大きなものになります。
しかも社会保険料は何も厚生年金保険料だけではありません。健康保険料も介護保険料も今後上がる要素はたくさんあっても、下がる要素は見当たりません。
社会保険料に注意を払うことは企業にとって、喫緊の課題なのです。
将来の年金額が下がることをどう考えるか
多くの経営者は社会保険料が下がったらよいな、とお思いでしょう。但し下がったからといって良い事ばかりではありません。社会保険料額の見直しの前に、社会保険料が下がってしまうことによるデメリットを挙げておきます。
①将来受け取る年金額の受給額が下がってしまう恐れがある。②出産手当金や傷病手当金など、社会保険料額(正しくは標準報酬月額や標準賞与額)に連動した給付の受給金額が下がってしまう恐れがある。
このデメリットをどう考えるか。これはこれは個々のライフプランにより結論は変わってきます。将来出産を予定している方なら出産手当金の受給額は高い方がよいでしょうし、病気で働けない期間受給できる傷病手当金が低額になってしまうのも確かに困ります。更に将来もらうことのできる年金額が低くなってしまうということも大きなデメリットでしょう。
ただし、会社も従業員もよく考えてみて欲しいのです。出産手当金が受給できる期間は産前の6週産後の8週計14週間(原則)の期間だけなのです。また、傷病手当金に関しては、そもそも傷病により4日以上の欠勤+労務不能の医師の証明+賃金の不支給(つまり有給を充てた場合は不支給)が条件なので、個々の労働者に関しては、そう頻繁に起こることではありません。それでも、もしもの時に困るのは嫌だと思うかもしれません。でも、傷病手当金が0円になるわけではないのです。保険料をちゃんと支払うことは大切です。しかし、今の保険料額のままでよいのかチェックすることは経営面から考えても重要です。
年金についても同様です。今の20台〜40代の方が将来いくら年金がもらえるのでしょうか?年金の支給開始年齢は、以前は60歳からだったものが、段階的に65歳に引き上げられ、今後更に70歳までの引き上げすら議論される可能性も否定できません。不幸にも、支給開始時期よりも前に亡くなってしまい、遺族年金の受給要件に該当する遺族もいなければ、実態として掛け捨て状態になってしまうこともあり得ます。そもそも年金はその制度上、「自分が納めた分を将来回収できる」という性格のものではありません。自分が何歳まで生きるのか、今後の物価水準がどうなっていくのか、神様でもない限り将来いくら年金がもらえるのかはわかり得ません。将来障害を抱えるリスクも考えれば、、年金に加入し、保険料をきちんと納めることは絶対に必要なことです。しかし、今の社会保険料額のままでよいのか、従業員の方にも、今一度よく考えていただきたいのです。
やってはいけない削減方法
東京北社会保険労務士事務所は、企業は収益を確保するだけではなく、社会的責任を全うする義務があると考えております。 社会保険料の削減方法を指南するホームページはたくさんありますが、社会保険の適用を回避するような方法は「悪」であると考えています。当事務所では以下のような削減方法はお勧めいたしません。
①雇用契約から業務委託契約に変更する 雇用契約から請負契約に切り替えるというのは簡単なことではありません。契約書等の上辺を取り繕っただけでは「業務委託契約」とは言えません。 第三者への外注は構いませんが、社会保険料の削減を目的として既に存在している社員をのまま業務委託に切り替える行為はやってはいけません。
②社会保険に加入しない短時間パートの職員を増やす 正規社員と非正規社員の格差が問題となっている昨今、「社会保険料の削減を目的」として短時間のパートの職員を「増やす」ということは、企業が社会的責任を果たしていない、と考えます。企業の社会的使命は、自社の収益を上げることだけではないはずです。このような方法での社会保険料の削減に、当事務所は反対します。
東京北社会保険労務士事務所がお勧めする社会保険適正化の方法
従来まではこのページにいくつかピックアップしておりましたが、諸般の事情により、お問い合わせいただきましたお客様に個別にお答えいたします。 ページ下の「お問い合わせ」からご連絡ください。
社会保険料の見直しを実施する場合の注意点
社会保険料額の見直しを実行する場合には、就業規則、賃金規程の変更や労働契約の見直しが必要になるケースがあります。その場合には、不利益変更に該当しないための仕組み作りや従業員の同意等が必要になることがあります。このような諸々の問題についても一括してコンサルティングを行いますので、社会保険料の見直しを目的とした社内制度改革を行う際は当事務所にご相談ください。