野草を楽しめない長〜い冬の間、暇にまかせて詠んだ短歌です。

印の付いている短歌にはリンク先の紹介があります。画像をクリック)


ホーム]


山ざくら散りゆく花にわが恋も いそぐなかれとねがうも悲しき

風吹けば溜まりの葦に艫結び たゆとう舟にゆだねる身ひとつ

 雪にけぶるふるさとの町帰りなば 幼きころの信濃の流れ

早池峰の山のふもとの道野辺に 一人静かに咲く藪いちご

暮れなずむ林に浮かぶ烏瓜 揺れる朱い実秋の風吹く

野辺に出で子等と遊びし若菜摘み 籠に溢れる春先の幸

ひとり身の田舎に暮らす母のもと 便りをはこべ往く渡り鳥

行く秋に一人山路を登り来て 振り向き見れば懐かしの里

大楠の山野辺に咲く花に問う 君を見初めた人はいずこに

冬深く花が寂しと想う日は 窓辺に活ける侘助一輪


ぬばたまの雲なき夜に仰ぎ見る 遙かに渡る十六夜(いざよい)の月

仰ぎ見る星の光を浴びる夜は 高きに澄み行くわが想いかな



里山の人に知られぬ花なれば 群れ咲くときに君を連れたし


逢いたさに深山細みち訪ねきて よそおう吾(あ)れに君はいでしも


秋の日に野菊を摘むと野に入りて 優しき姿にしばし佇む

朝露の今ひとときの夢に似て 微かに香る笹ユリの花

大海(おおうみ)を越える入日の天(あめ)の道  雲居の端に隠れる惜しも

たわむれに細き手に取るレース糸 いかに編みまし糸の交わり

水無月の緩い流れの杜若 匂へる花は泥(でい)に染まらず

   黒姫の山のしずくに濡れそぼる アキカラマツの花の群れ咲く

   ぬえくさの乙女の髪の珠珊瑚 あしたの露に色は変はらじ

   幾とせの別れののちにまみえる日 酌み交わしませう八海の酒

(以下、画像募集中)


雪解けのかさ増す水に隠れ見ゆ 苔むす岩のかわく間もなし

鳥渡る北の大地に眠る山 やがて吹き寄す春の風待つ

海越えて届く荷造りなつかしき 母の手文字にふるさと思う

生かされる我がよき世をばこころして 思い新たな寿ぎの春
(平成18年元旦に詠む)

月に寝る行方も問はぬ草枕 旅の友かな虫の音をきく



ホーム]