原題『КХВМШИ МНЛЕП』。英語題『LICHNYY NOMER』。英語題(国際版)『COUNTDOWN』。製作&脚本:ユーリ・サガイデク。脚本:ラミール・ヤマレイエフ。脚本&監督:エヴゲニー・ラヴレンティエフ。スタント監督:ヴィクトール・イワノフ。撮影監督:スタニスラフ・ラドゥヴァンスキー。2004年、ロシア映画(製作:トップ・ライン・プロダクション)。カラー・ビスタ。ドルビー・デジタル。上映時間111分。2006年3月25日より新宿シネマミラノ&銀座シネパトス他にて全国順次公開。配給:シナジー&エイベックス・エンタテインメント(エイベックス・アーツ)。宣伝協力:シナジー・リレーションズ。
出演者は以下の通り。FSB(旧:KGB)所属のアレクセイ・スモーリン少佐(アレクセイ・マカロフ)。在露報道局WTNのキャサリン・ストーン(ルイーズ・ロンバード)。NATO軍将軍(ジョン・エイモス)。チェチェン人のウマル(ヴィクトル・ヴェルズビツキー)。FSBのカルポフ将軍(ユーリ・ツリーロ)。資産家ポクロフスキー(ヴィクトール・ヴェルズビッツスキー)。ポクロフスキーの部下サウルス・ボイキス(イゴール・パゼンコ)。カーサン(ラミール・サビトフ)。タチアナ(マリヤ・ゴルブキーナ)。イタリア首相(オルソー・マリア・グエルリーニ)。ウマルの恋人マーシャ(マリア・セムキナ)。NATO軍の専門家(ジェームズ・デリック)。
モデルになった人物や事件を知っていると、より楽しめる作品である。知らなくても、そこそこ楽しめるB級作品の鏡と言うべき作品であった。ちなみに、主人公のモデルはGRU(参謀本部情報総局)のアレクセイ・ガルキン将校である。彼を演じることになったアレクセイ・マカロフ(ラッセル・クロウに似ている)は、撮影中に骨折するほど奮闘。しかし、筋肉だけで世界は救えない(苦笑)。世界を救ったのは、ブルートゥース接続と米露のヲタクであった(失笑)。ブルートゥース接続中の電話をパソコンの側に置いて、ちょこんと待ってるスモーリンに萌え♪……閑話休題。その他に、資産家ポクロフスキーのモデルは、政商ベレゾフスキー(現在、ロンドンに亡命中)であると思われる。さらに、イスラム過激派「アンサール・アラー」のモデルはオサマ・ビンラディンが率いる「アルカイーダ」で、サーカス劇場占拠事件のモデルはモスクワ劇場占拠事件とベスラン学校占拠事件であった。
さて、NATO軍の将軍を演じたジョン・エイモスと言えば、『ダイ・ハード2』でのテロリスト役が思い出される。実は、本作の監督が大の『ダイ・ハード』好きだったことが理由で起用されたそうだ。それにしても、中継カメラが撮影しているのにも関らず、ヘリコプターから装甲車に飛び乗る主人公の無頓着さに唖然。また、そのことに全く反応しないチェチェン独立軍の兵士にも苦笑を禁じ得なかった。そして、滑走路が改装中というラストのオチに拙者はロシア映画の懐の深さを感じたのである(爆笑)。
製作費は700万ドル(約8億円)。ロシア軍から借りたヘリコプター8機、スホーイ27戦闘機2機、IL−76輸送機4機、装甲車6台、特殊車両4台、トラック15台、可動式通信施設4基、特殊船1隻、道路警戒車両16台の費用、及び、レーニン通りの封鎖費用や野次馬対策に駆り出された警官数百名の人件費は製作費に含まれていないそうだ。TNT火薬150キロの使用を本当のFSBが許可するなど、官製映画の色彩が強いが、そのメッセージは「テロリストは絶対滅ぼすし、売国資本家は恥を知れ!ロシアとチェチェンは団結し、米露友好!」というもの。ついでに、「イタリア首相はチキン!」というメッセージもあるかもしれない(苦笑)。
●おすすめ対象
ロシアの大陸的大らかさを許容できる人。
●一言で言えば……
露流ブームの先駆け!?