■ニュー・ワールド
2006年4月6日 草月ホール(青山一丁目)

 原題『THE NEW WORLD』。脚本&監督:テレンス・マリック。撮影:エマニュエル・ルベッキ。編集:リチャード・チュウ。美術:ジャック・フィスク。衣装:ジャクリーン・ウェスト。音楽:ジェームズ・ホーナー。2005年、アメリカ映画(製作:ニューライン映画)。カラー・シネスコ。SDDS&DTS&ドルビー・デジタル。上映時間130分。2006年4月22日から全国松竹・東急系にて公開。チェーン・マスターはサロンパス ルーブル丸の内。提供&配給:松竹。
 出演者は以下の通り。ジョン・スミス大尉(コリン・ファレル)。ネイティヴ・アメリカンの姫ポカホンタス(クオリアンカ・キルヒャー)。ニューポート船長(クリストファー・プラマー)。入植者ジョン・ロルフ(クリスチャン・ベール)。ネイティヴ・アメリカンのボウハタン王(オーガスト・シェレンバーグ)。ポカホンタスの母(イレーネ・ベッダード)。ネイティヴ・アメリカンの戦士オペチャンカノフ(ウェス・ステューディ)。実は下級階層出身のエドワード・ウイングフィールド大尉(デヴィッド・シューリス)。スミスを更迭するアーガル大尉(ユーリック・ヴァン・ワーゲニンゲン)。ポカホンタスの面倒を見るメアリー(ジャニーン・ドゥヴィツスキー)。トモコモ(ラオール・トゥルヒロ)。
 テレンス・マリック監督は、本作の脚本を、1970年代、既に完成させていたそうだが、2004年まで放置プレイにしていたそうだ(失笑)。上映時間だが、アルゼンチンの映画祭での公開版は125分、米国公開版は135分、イギリス公開版は150分である。……それにしても、何なんだ、このバラバラぶりは(苦笑)?……本作の最終編集版をネイティヴ・アメリカンの酋長に観せるなど、ネイティヴ・アメリカンに、かなり配慮して制作されたそうだが、上映時間が国ごとにバラバラなのは、このせいかも(謎)?……ネイティヴ・アメリカンと言えば、彼らが話していた言語はアルゴンキン族の言葉であった。また、ポカホンタスを演じたクオリアンカ・キルヒャーは2000人ものネイティヴ・アメリカンの中から選ばれたそうである。
 さて、宣伝文句に「2005年度アカデミー賞撮影賞ノミネート」や「圧倒的な映像美」とあったが、『Dolls(ドールズ)』のほうが映像的に美しく感じられた。おそらく、一部に使用された65ミリフィルム(視覚効果場面以外で65ミリフィルムが使われるのは9年ぶりのことらしい)によるダイナミックレンジの広い映像が、ハッキリとした美しさに溢れた映像(大抵、この様な映像はダイナミックレンジを狭くし、コントラストを明確にしている)に慣れたデジタル的な視覚を持つ現代人に、ハッとするような美しさを感じさせることができなかったせいであろう。個人的には「圧倒的な映像美」というコピーが合うのは『Dolls(ドールズ)』のほうであり、本作の映像を評するなら「スピリチュアルテイスト溢れる癒しの映像」かな?……そう言えば、本作の映像は、ほぼ自然光のみで撮影されたらしく、人工的な照明は殆ど使われていないそうだ。これも、上記の特徴を、より強くした理由の1つであろう。そのような撮影に使用されたフィルムの長さは、約100万フィート(30万4800メートル)。その膨大なフィルムから取捨選択した映像を、まるでイメージ・ビデオのように繋いでいく。この際、テレンス・マリック監督は、音楽に合わせてフィルムを切るという手法を取った。これは通常とは逆のやり方である。そして、出来上がった映像に登場人物のモノローグがナレーションのように被さって、物語が展開していくのだ。この様なイメージ&モノローグが、本作の7割くらいを占めていたように感じられる。
 ところで、俳優陣はヴァージニア砦の建築期間となった約1ヶ月の間に20ポンド(約9キロ)減量し、その後、入植者としての役作りをするためのキャンプで銃器の扱い方などを学んだそうだ。……が、あのビールッ腹は何だったのだろうか(失笑)?……いや、別にコリン・ファレルが怠けていたと言うつもりは無いのだ(苦笑)。コリン・ファレルは役作りのために、ジョン・スミス大尉が書いた7冊の本を読破したらしいし……。それにしても、ヒゲ面でビールッ腹のオッサンが、15歳のピチピチティーンとラブシーンできるのだから、同じオッサンとして大変勇気付けられたでござるよ(失笑)。嗚呼、深いスリットから覗く、クオリアンカ・キルヒャーのヨコチチがぁ!!フトモモがぁ!!モモジリがぁっ(はぁはぁ)!!……ちなみに、イギリス王にポカホンタス姫が謁見した場面は、当時を描いた肖像画が基になっているそうだ。そうそう。劇中でポカホンタス姫は「ポカホンタス」と呼ばれていないのだが、気が付いたであろうか?

●おすすめ対象
 テレンス・マリック作品のファンなら納得?

●一言で言えば……
 クオリアンカ・キルヒャーのプロモーション映画?


トップメニューに戻る